有価証券報告書-第47期(2024/10/01-2025/09/30)

【提出】
2025/12/18 15:14
【資料】
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【項目】
140項目
(3)TCFDの提言を踏まえた取り組み
当社グループは、2022年8月には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同を表明するとともに、以下のとおり、TCFD提言に則った「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4項目の情報開示を積極的に進めております。
① ガバナンス及びリスク管理
上記「(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理」に記載のとおりであります。
② 戦略
当社では、気候変動により生じるリスクと機会の特定を行い、自社の気候変動に対するレジリエンス性の確認と考察を行っております。分析には、IPCCやIEAが公表する「4℃シナリオ」と「1.5℃シナリオ」の2つのシナリオを設定し、それぞれの世界観における2030年時点での当社への影響を想定して定性的な分析をしております。
なお、4℃シナリオとは、産業革命期頃の世界平均気温と比較して2100年までに気温が最大4℃上昇し、風水害をはじめとした物理的被害が拡大・激甚化することを想定した世界観を指します。また、1.5℃シナリオとは、気温上昇を1.5℃程度に抑制するために、カーボンニュートラルへの取組により規制強化や技術革新が進むことを想定した世界観を指します。
分析結果
4℃シナリオでは、特に当社の生産拠点である千曲川工場やインド工場における水害等の被災は、企業経営の大きなリスクになると推測されます。また、原油を材料とするPET樹脂などの樹脂価格の高騰を招き、顧客の設備投資意欲の減退につながることも想定されます。しかしながら、災害時の飲料水・食品等の確保の観点においては、ペットボトルの貢献性は高く、従って、当社ビジネスは社会貢献に大きく寄与できると認識しております。
1.5℃シナリオでは、炭素税・排出権取引の導入や化石燃料由来の電力価格が高騰することが予測され、操業コストの増加が懸念されます。また、サプライチェーンではカーボンプライシングによる影響を製品やサービス価格に転嫁され、仕入コストの増加も懸念されます。一方、企業の省エネルギー需要が拡大し、当社の主力製品である1ステップ成形機の優れた環境性能やゼロ・クーリングシステムをはじめとする独自技術に対する評価が高まり、事業機会となる可能性を認識しております。
気候変動に関するリスク・機会一覧表
区分2030年における影響
要因と事象分類影響度
4℃1.5℃
脱炭素社会への移行に伴う影響政策・規制炭素税の導入による操業コストの増加リスク
プラスチック規制のPET容器への波及リスク
製品に関わる環境情報の開示要求の高まりリスク/機会
技術省エネ技術の普及による設備投資の増加及び当社製品の環境性能向上リスク/機会
市場再エネ導入に伴う電力コストの上昇リスク
樹脂価格高騰に伴う顧客の設備投資意欲の低下リスク
製品の環境性能向上による需要増加機会
評判ESGレーティングにおける環境スコアの企業イメージへの影響リスク/機会
温暖化に伴う物理的影響急性気象災害による自社拠点の被災リスク
サプライヤーの被災による原材料供給の停止リスク
災害時の飲料水・食品等の確保を目的としたペットボトルの需要増加に伴う貢献可能性機会
慢性平均気温上昇による販売機器の熱対策要求の高まりリスク/機会

影響度評価の軸
大:操業コストを大きく増加させる可能性のあるもの、当社事業に直接的な影響を及ぼすもの
中:影響はあるものの、現行の取組でも十分に対応可能なもの
小:対処が容易であるもの、影響が軽微なもの
リスク及び機会に対する対応
当社では、上記のシナリオ分析で特定・評価したリスクや機会に対応する現在の取組として、以下の対策を実施しております。また引き続き、定量的なリスクと機会の評価を通じて、影響規模の具体化を検討して、対応策の強化を図ってまいります。
区分分類対応策
脱炭素化社会リスク低減工場インフラCO2フリー電力の導入
工場電力の適時適量使用によるエネルギー量の削減
省エネ対応設備の導入
機会獲得当社製品環境負荷低減型製品の開発強化
ZC(※1)に代表されるハイサイクル化推進による消費電力の削減
RR(※2)ボトル市場開拓による樹脂使用量の削減
二層成形法によるリサイクル樹脂の使用促進
生分解性樹脂によるボトル成形
その他環境貢献の積極的な情報開示
業界団体やエコ啓発活動などのコミュニティへの参画及び投資
物理的影響リスク低減工場インフラ拠点ごとの自然災害リスクの評価と対応
その他リスク管理規程・BCPマニュアル等の整備強化

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