四半期報告書-第53期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

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2018/11/08 15:00
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(アルプス電気株式会社との間の株式交換に関する剰余金の配当及び最終検証)
当社及びアルプス電気株式会社(以下「アルプス電気」といい、当社とアルプス電気を総称して「両社」といいます。)は、2017年7月27日付「アルプス電気株式会社とアルパイン株式会社の経営統合に関するお知らせ(アルプス電気株式会社とアルパイン株式会社の株式交換契約の締結(簡易株式交換)並びにアルプス電気株式会社の会社分割による持株会社体制への移行及び商号変更その他の定款の一部変更)」(以下「経営統合プレスリリース」といいます。)においてお知らせしましたとおり、2017年7月27日付の両社の取締役会の決議により、持株会社体制への移行を伴う経営統合(以下「本経営統合」といいます。)を行うことをそれぞれ決定し、両社は、同日付の両社の取締役会の決議に基づき、アルプス電気を株式交換完全親会社とし、当社を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)に係る株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます。)を締結しました。
また、本株式交換契約の締結後、両社は、2018年2月27日付「アルプス電気株式会社とアルパイン株式会社の経営統合のスキーム変更及び持株会社名の変更に関するお知らせ(アルプス電気株式会社とアルパイン株式会社の株式交換契約の一部変更(簡易株式交換)並びにアルプス電気株式会社の会社分割の中止及び商号変更その他の定款の一部変更)」(以下「スキーム変更プレスリリース」といいます。)においてお知らせしましたとおり、2018年2月27日付の両社の取締役会決議により、本経営統合後の経営体制を純粋持株会社体制から事業持株会社体制に変更した上で、カンパニー制を導入すること(以下「本スキーム変更」といいます。)を決定し、両社は、同日付の取締役会の決議に基づき、当該変更に伴って必要となる変更を行うための株式交換契約の変更に関する覚書を締結しました。(注)
(注)さらに、その後、両社は、2018年7月27日付「ストック・オプションの発行等に伴うアルプス電気株式会社とアルパイン株式会社の株式交換契約の一部変更(簡易株式交換)に関するお知らせ」においてお知らせしましたとおり、2018年7月27日付の両社の取締役会決議に基づき、当社が、2018年7月23日に実施した当社の取締役(非業務執行取締役、監査等委員である取締役を除く。)に対するストック・オプションとしての新株予約権の発行に伴って必要となる変更等を行うための株式交換契約の変更に関する覚書を締結しました。
当社は、2018年9月27日開催の取締役会において、本株式交換の承認に係る議案を付議するための当社臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)において本株式交換契約の承認に係る議案が承認可決されることを条件に、剰余金の配当(以下「本特別配当」といいます。)を行う旨の議案を本臨時株主総会に付議することを決議し、2018年11月1日開催の取締役会において、本特別配当の効力発生日を決定する決議を行いました。
さらに、当社は、当社の少数株主の利益保護のために慎重を期す趣旨から、本株式交換が当社の少数株主にとって不利益ではないかという点について、最終検証(以下「本最終検証手続」といいます。)を実施しました。
本特別配当の内容及び本最終検証手続の結果は、次のとおりです。
1.本特別配当の内容
当社は、2018年9月27日開催の当社の取締役会において、本臨時株主総会において、本株式交換契約の承認に係る議案が承認可決されることを条件に、本特別配当を行う旨の議案を本臨時株主総会に付議することを決議し、2018年11月1日開催の取締役会において、本特別配当の効力発生日を決定する決議を行いました。
(1) 基準日 2018年10月15日
(2) 配当金総額 6,896百万円
(3) 1株あたり配当金 100円00銭
(4) 本特別配当の効力発生日 2018年12月27日
2.アルプス電気との間の株式交換に関する最終検証
(1)本最終検証手続の背景及び目的
当社は、本株式交換契約の締結から約1年が経過したこと、及び当社株主からの意見等も踏まえ、本臨時株主総会に本株式交換契約の承認に係る議案を付議するのに先立ち、少数株主の利益保護の観点から慎重を期すべく本最終検証手続を実施することとしました。
(2)本最終検証手続の方法
当社は、本最終検証手続に際し、SMBC日興証券に対して、本株式交換比率の分析を依頼しました(以下「本最終分析」といいます。)。なお、当社は、本最終分析に伴い、当社の財務予測の期間を2019年3月期から2021年3月期までに更新するとともに、アルプス電気に対しても同様に財務予測の更新を依頼し、当該財務予測を入手した上で更新の内容を確認することに加え、当該財務予測に関して同社に対する質疑応答を実施すること等によりその妥当性を検証しました。なお、当社は、本最終分析にあたり、SMBC日興証券から、当社の支配株主等を除く当社普通株式を有する株主にとって財務的見地から公正である旨の意見書(フェアネス・オピニオン)は取得していません。
また、当社は、当社及びアルプス電気からの独立性が認められるTMI総合法律事務所(当社法務アドバイザー)から本最終検証手続の方法・過程等について法的な観点から助言を受けています。
加えて、当社は、本最終検証手続に際し、第三者委員会の独立性をより高め、その機能をより発揮してもらうことを目的として、2018年7月27日付で、旧第三者委員会の委員3名に加えて、公認会計士松本亨氏(松本亨公認会計士事務所)及び弁護士小久保崇氏(小久保法律事務所)の2名を新たに委員として追加した合計5名で構成される第三者委員会(以下「本第三者委員会」といいます。)を設置し、本第三者委員会に対し、本株式交換が当社の少数株主にとって不利益なものではないか否かについて諮問しました。
さらに、当社は、上記の検証手続と並行して、本株式交換契約の締結以来、約1年が経過していることから、アルプス電気との間で直近の事業状況や市場動向も踏まえ、本経営統合の条件について協議を行いました。
これらの各手続の具体的な内容等は以下のとおりです。
① SMBC日興証券による本株式交換比率の分析
本最終分析において、SMBC日興証券は、2019年3月期から2021年3月期までの両社の最新の財務予測を基礎として分析を行い、当社は、当該分析の方法及び結果について説明を受けました。
本最終分析にあたり、SMBC日興証券は、市場株価法、類似会社比較法及びDCF法を採用して分析を行いました。各分析手法によるアルプス電気普通株式1株当たりの株式価値を1とした場合の分析結果レンジは以下のとおりです。(注1)
採用手法株式交換比率の分析結果
市場株価法0.74~0.78
類似会社比較法0.53~0.73
DCF法0.48~0.91

市場株価法では、アルプス電気については、2018年9月25日を分析基準日として、東京証券取引所市場第一部における分析基準日までの1ヶ月間、3ヶ月間、及び6ヶ月間の各期間の終値の単純平均値を用いて、当社については、2018年9月25日を分析基準日として、東京証券取引所市場第一部における分析基準日までの1ヶ月間、3ヶ月間、及び6ヶ月間の各期間の終値の単純平均値を用いて分析を行い、これらの結果を基に株式交換比率のレンジを0.74~0.78として分析しています。
類似会社比較法では、アルプス電気については、アルプス電気と類似性があると想定される類似上場会社として、株式会社村田製作所、日東電工株式会社、TDK株式会社、ミネベアミツミ株式会社、太陽誘電株式会社、及び日本航空電子工業株式会社を選定しました。他方、当社については、当社と類似性があると想定される類似上場会社として、クラリオン株式会社及び株式会社JVCケンウッドを選定しました。両社の類似上場会社に係る企業価値に対するEBITDAの倍率を用いて分析を行い、これらの結果を基に、株式交換比率のレンジを0.53~0.73として分析しております。なお、SMBC日興証券による類似会社比較法に基づく算定において当社の類似上場会社として選定されていましたパイオニア株式会社については、同社の2018年8月6日付「2019年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」に記載の四半期連結財務諸表において継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる旨の注記がなされていること及び経営再建に向けた抜本的な見直し施策の検討を進めている旨の新聞報道がなされたことにより、市場の思惑によると推測される不安定な株価変動が見られることから、当社の類似上場会社からは除外したとの説明をSMBC日興証券より受けています。(注2)
DCF法では、アルプス電気については、アルプス電気が作成した財務予測に基づく将来フリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引くことにより株式価値を分析しています。DCF法における継続価値の分析については永久成長率法及びマルチプル(倍率)法を用いています。なお、割引率は、8.27%~9.27%(注3)を使用しています。また、永久成長率は0%を使用し、マルチプル法では企業価値に対するEBITDAの倍率として7.3倍~8.3倍を使用しています。また、当社については、当社が作成した財務予測に基づく将来フリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引くことにより株式価値を分析しています。DCF法における継続価値の分析については永久成長率法及びマルチプル(倍率)法を用いています。なお、割引率は、5.97%~6.97%(注3)を使用しています。また、永久成長率は0%を使用し、マルチプル法では企業価値に対するEBITDAの倍率として4.6倍~5.6倍を使用しています。これらの結果を基に株式交換比率のレンジを0.48~0.91として分析しています。
なお、SMBC日興証券は、両社の現預金(現預金及び関係会社預け金の合計。以下同じとします。)について、各分析手法によって取扱いに違いはあるものの、それぞれ適切な形で本最終分析に織り込んでいます。すなわち、類似会社比較法において、類似上場会社に関する企業価値に対するEBITDAの倍率を分析する際、類似上場会社の貸借対照表上の現預金の金額を用いているため、分析基準を揃える目的で、両社の株式価値の分析過程においても両社の貸借対照表上の現預金の金額を採用しており、現預金の全額が非事業用資産として考慮されています。他方、DCF法においては、現預金は事業運営上必要な運転資金とそれ以外の現預金とに区分し、運転資金以外の現預金については、分析過程で非事業用資産として加算して株式価値を分析しています。また、SMBC日興証券は、類似会社比較法及びDCF法において、いずれも本特別配当の影響を織り込んで両社の株式価値を分析しています。
なお、SMBC日興証券がDCF法による分析の基礎とした両社の財務予測には大幅な増減益は見込まれていません。さらに、両社の当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としていません。
(注1)SMBC日興証券は、本最終分析に際して、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、採用したそれらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであること、本株式交換比率の分析に重大な影響を与える可能性がある事実でSMBC日興証券に対して未開示の事実はないこと等を前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っていません。また、両社及びそれらの子会社・関連会社の資産又は負債(偶発債務を含みます。)について、個別の各資産及び各負債の分析及び評価を含め、独自の評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っていません。また、かかる分析において参照した当社の財務予測については、両社の経営陣により分析基準日時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としていること、及びかかる分析は2018年9月27日現在までの情報と経済情勢を反映したものです。
(注2)SMBC日興証券は、類似会社比較法での類似上場会社の選定(スクリーニング)においては、適正な分析を行うために、選定方法が妥当か、論理的に首尾一貫しているか、客観的基準に基づいているか、という観点を重視しているとのことです。また、類似上場会社の選定に際して、①事業内容の類似性、及び②事業規模の類似性という点について確認し、その上で、③株価形成において異常な点が存しないかなどの特段の事情についての確認を行っているとのことです。
以上の基準をもとに、本最終分析においては、上記のとおりSMBC日興証券による類似会社比較法による算定において当社の類似上場会社として選定されておりましたパイオニア株式会社については、同社の2018年8月6日付「2019年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」に記載の四半期連結財務諸表において継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる旨の注記がなされていること及び経営再建に向けた抜本的な見直し施策の検討を進めている旨の新聞報道がなされたことによる、市場の思惑によると推測される不安定な株価変動が見られることから、当社の類似上場会社からは除外し、類似上場会社として、クラリオン株式会社及び株式会社JVCケンウッドの2社を選定したとのことです。
(注3)SMBC日興証券は、経営統合プレスリリースを公表以降、両社株式の市場株価が本株式交換及び様々な思惑により大きく変動して推移しており、同日以降における当社のベータ(β)値(個々の銘柄の値動きと東証株価指数(TOPIX)の変動の関係を示す尺度)が本来の当社のベータ値を表していると客観的に判断することが困難であることから、割引率を分析する際に、類似会社比較法で選定した類似上場会社のベータ値の中央値を使用しているとのことです。
② 第三者委員会の意見の内容
当社の取締役会は、2018年7月27日付で、本第三者委員会を設置し、(a)本株式交換の目的が合理的であるか(本株式交換が当社の企業価値の向上に資するかを含む。)、(b)本株式交換の条件(本株式交換比率を含む。)の公正性が確保されているか、(c)本株式交換において公正な手続を通じて当社の少数株主の利益に対する配慮がなされているか、(d)(a)から(c)を踏まえ、本株式交換が当社の少数株主にとって不利益なものではないかについて、諮問しました。
本第三者委員会は、本株式交換比率の公正性をより多角的に検証するため、上記のSMBC日興証券による分析とは別個独立に本株式交換比率の分析を行うこととし、複数の専門機関候補の中から、当社及びアルプス電気から独立した山田コンサルティンググループ株式会社(以下「YCG」といいます。)を本第三者委員会の第三者算定機関として独自に起用するとともに、YCGに対して本株式交換に係る株式交換比率の算定を依頼し、2018年9月26日付でYCGから株式交換比率に係る算定書(以下「本算定書」といいます。)及びフェアネス・オピニオン(以下「本意見書」といい、本算定書及び本意見書を総称して「本算定書等」といいます。)を取得しています。なお、YCGは、本算定書等において、本特別配当の影響を織り込んで両社の株式価値を分析しています。
本第三者委員会は、2018年7月27日から2018年9月20日までに、会合を11回開催したほか、情報収集を行い、必要に応じて随時協議を行う等して、上記諮問事項に関し、慎重に検討を行いました。本第三者委員会は、かかる検討にあたり、当社及びアルプス電気が作成した両社の最新の財務予測の内容について、当社及びアルプス電気に対する質疑応答を実施しています。また、本第三者委員会は、YCGに対して、YCGによる株式交換比率の算定方法及び結果について説明を受け、YCGからの説明に対して十分な質疑応答を実施しました。さらに、本第三者委員会は、TMI総合法律事務所から、本最終検証手続に係る当社の取締役会の意思決定の方法及びその過程等に関する説明を受けています。
本第三者委員会は、かかる経緯の下、これらの説明、YCGから受領した算定書その他の検討資料を前提として、2018年9月26日付で、当社の取締役会に対し、大要以下の内容の答申書を提出しています。
(a)本株式交換の目的について
本第三者委員会は、各種書面の検討に加え、両社を取り巻く現在の事業環境及び経営課題等の理解を踏まえて、当社との間で詳細な質疑応答を行った。それによれば、本株式交換の目的は、経営統合プレスリリース及びスキーム変更プレスリリースに記載の目的から特段変更がなされたと考えるべき事情は見当たらず、かつ、当該目的が現在の事業環境及び経営課題等に照らして不当と考えるべき事情も見当たらず、本株式交換は、当社の企業価値の向上に資すると認められ、本株式交換の目的が合理的であると判断するに至った。
(b)本株式交換の条件の公正性について
(i)YCGによる本算定書等の取得
本算定書等の内容は以下のとおりである。(注)
(ア)本算定書
YCGは両社の将来の事業活動の状況に基づく本源的価値を評価するためDCF法を採用して算定を行った。その結果、アルプス電気普通株式1株当たりの株式価値を1とした場合の評価レンジは、以下のとおりである。
なお、YCGは、当該算定においては、2019年3月期から2021年3月期までの両社の最新の財務予測を基礎としている。
採用手法株式交換比率の算定結果
DCF法0.45~0.65

上記DCF法による算定では、アルプス電気については、アルプス電気が作成した2019年3月期から2021年3月期までの事業計画、直近までの業績の動向、一般に公開された情報等の諸要素を考慮したアルプス電気の将来の収益予想に基づき、アルプス電気が生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて算出される事業価値に、財務上の一定の調整を行って、企業価値や株式価値を分析し、アルプス電気普通株式1株当たりの価値の範囲を分析している。なお、割引率は、5.57%~6.81%を使用し、永久成長率は、0%を使用している。また、当社については、当社が作成した2019年3月期から2021年3月期までの事業計画、直近までの業績の動向、一般に公開された情報等の諸要素を考慮した当社の将来の収益予想に基づき、当社が生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて算出される事業価値に、財務上の一定の調整を行って、企業価値や株式価値を分析し、当社普通株式1株当たりの価値の範囲を分析している。なお、割引率は、7.07%~8.64%を使用し、永久成長率は、0%を使用している。それらの結果を基に株式交換比率のレンジを0.45~0.65として分析している。
また、YCGがDCF法による算定の基礎とした両社の財務予測には大幅な増減益は見込まれておらず、さらに、両社の当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としていない。
なお、YCGは、上記算定において、市場株価法及び類似会社比較法を採用することについても検討したが、それぞれ以下の理由からいずれの手法も採用していない。
・市場株価法について
市場株価法においては、できるだけ直近の株価を用いなければ算定基準日における対象企業を取り巻く様々な要因を織り込んだ評価にならないと考えられており、通常は直近6か月間の株価を用いて算定するところ、本株式交換公表後の当社の株価は、本株式交換に関する様々な憶測を織り込んでおり、当社のファンダメンタル(業績や財務状況等)から乖離した価格形成がなされている可能性が高いと考えられ、当該期間の当社の株価は株式価値の算定の基礎とするのに適切ではないため、市場株価法は採用していない。
・類似会社比較法について
当社と類似性があると想定される類似上場会社として、クラリオン株式会社、株式会社JVCケンウッド及びパイオニア株式会社が挙げられるところ、クラリオン株式会社については、当期純利益、株主資本、EBITDAの変数と事業価値が適切に相関していないことが認められ、さらにパイオニア株式会社については、2018年8月6日付「2019年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」において、同社の四半期連結財務諸表に関する注記事項として、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる旨の記載がなされていることや、経営改善計画や収益性回復に向けた抜本的な見直し施策の検討を進めている旨の報道がなされたことにより、市場の思惑によると思われる株価変動が大きいことから、いずれも類似上場会社として適切でない。その結果、株式会社JVCケンウッドのみが類似会社として適切な会社となるが、当該1社のみでは、類似会社比較法において評価するために適切とされる類似会社数として十分とはいえないことから、類似会社比較法は採用していない。
(イ)本意見書
本第三者委員会は、YCGより2018年9月26日付で、本株式交換比率が、当社の支配株主等を除く当社普通株式を有する株主にとって財務的見地から公正である旨の意見書を取得した。
(注)なお、YCGは、本算定書等の提示にあたり以下の事項を前提としている。
・本算定書等の提出に際し、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、採用したそれらの情報等が、全て正確かつ完全なものであること、また、両社の普通株式の価値分析に重大な影響を与える可能性がある事実で未開示の事実はないことを前提としており、YCGが独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っていないこと。
・両社とその関係会社の資産及び負債(簿外資産、負債、その他の偶発債務を含む。)に関して独自の評価・査定は行っておらず、その他検討の基礎とする情報について一定の制約のもと分析を行っていること、加えて、両社の事業計画はそれぞれの経営陣により分析基準日時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたものであること。
・本算定書において算定された株式交換比率と、今後における実際の、当社とアルプス電気の株式交換比率との間に乖離が生じることについて関知せず、また乖離に関する一切の責任を負うものでもないこと。
・本算定書において算定された株式交換比率は、算定基準日時点における、両社の株式価値をもとに算定したものであり、その後の金融、資本市場、両社の事業環境の変動並びに財政状態及び経営成績の変化等により、本算定書に記載された内容が影響を受ける可能性があるものの、YCGがその内容の修正及び変更の義務を負うものではないこと。本意見書は、本意見書提出日現在においてYCGが入手することのできた情報の範囲に限定され、後発事象が本意見書の内容に影響を及ぼす可能性があるものの、YCGはそれにより意見を更新、改訂又は補足する義務を負わないこと。
・本意見書は本株式交換比率が、当社普通株式の株主にとって、財務的見地から公正であることについて意見を表明するにとどまり、本株式交換の背後にある当社の決定について何ら意見を表明するものではないこと。また、当社普通株式が今後取引されるであろう価格について意見を表明するものではないこと。
・本算定書等は如何なる者に対しても、両社の株式の譲渡、譲受、本株式交換の推奨、その他これらに関連する事項について何ら勧誘又は推奨するものでもないこと。
(ii)算定書等に係る本第三者委員会による検討
(ア)YCGの算定結果等について
本第三者委員会は、YCGから本算定書に用いられた算定方法やその合理性について詳細な説明を受け、また、両社の担当社員から当該算定の基礎とされた両社の事業計画の内容やその合理性について詳細な説明を受け、それぞれ質疑応答を行った。
YCGの説明等によれば、市場株価法においては、直近の株価を用いて算定するのが望ましいとされ、実務的には直近6か月間の株価を用いて算定するのが一般的であるとのことである。この点、本株式交換公表後の両社の株価を分析すると、特に当社の株価については、2017年7月27日に本株式交換比率が1:0.68と公表されてから約1年余りが経過し、その間、本来の株式価値にかかわりなく、本株式交換の成否や本株式交換比率の見直しに対する思惑等により株価が変動し、当社のファンダメンタル(業績や財務状況等)から乖離した価格形成がなされていることが強く推測されることから、本算定書提出日の直近6か月の当社の株価は当社の株式価値を適正に反映したものとはいえない可能性があり、株式価値の算定の基礎とするのに適切ではないとのことである。
また、株式価値の算定において類似会社比較法を用いる場合、マルチプルの信頼度を確保するため、比較対象となる類似会社は一般的には4社から7社程度あることが望ましく、少なくとも2社以上の類似会社がなければ類似会社比較法を採用しないのが一般的であるとのことである。
以上のYCGによる説明に加え、本第三者委員会において慎重に検討したところ、YCGが上記算定において市場株価法及び類似会社比較法を用いなかった理由及びその判断過程に不合理な点は認められない。
その他、YCGとの間で詳細な質疑応答を行い、それに基づき本第三者委員会で慎重に検討したが、本算定書における算定方法等に不合理な点は認められなかった。
本算定書によれば、アルプス電気株式の1株当たりの株式価値を1とした場合の評価レンジは、DCF法で0.45~0.65とされており、本株式交換比率はその上限値を上回っている。
(イ)その他の検討
当社の株式価値のDCF法による算定方法について、当社の一部の株主からの意見が公表されていること等を踏まえ、以下のとおり検討を行った。
・必要運転資金
DCF法による当社の事業価値の算定においては、当社の月次売上の1.5倍にあたる約344億円を必要運転資金として取り扱っている。この点、YCGの説明によれば、DCF法による事業価値の算定において、事業運営に必要な資金を運転資金として、余剰資金を非事業用資産として扱う方法が理論的、かつ一般的な取扱いであり、また、当該運転資金の水準は、業界、企業、経済環境等によっても異なり、一律に基準を決めることはできないものであるとのことである。また、両社の必要運転資金の水準は、それぞれの担当社員との間の事業に係る質疑応答等を踏まえ、実務的に不合理とはいえない水準であるとのことである。
これらYCGによる説明、当社の担当社員の説明等も踏まえ本第三者委員会において慎重に検討したところ、DCF法による当社の事業価値の算定における必要運転資金の取扱いは不合理なものとは認められないと判断した。
加えて、DCF法においては、当社のみならず、アルプス電気の事業価値を算定するにあたっても、必要運転資金が考慮されているところ、仮に、両社の必要運転資金が0円であった場合(現預金等の全額を非事業用資産とした場合)の株式交換比率を試算したところ、その評価レンジは0.50~0.70となった。本株式交換比率は、当該試算に係る評価レンジの上限値に近い比率であることが認められ、必要運転資金の多寡が本株式交換比率に係るDCF法による算定の公正性に疑義を生じせしめるものではないと考えられる。
・永久成長率
DCF法による当社の事業価値の算定においては、永久成長率が0%とされている。YCGの説明によれば、近時の我が国における組織再編・MBOに係る事例においても、対象企業のDCF法による事業価値の算定においては、その多くが永久成長率を0%とするか又は-0.25%~0.25%若しくは-0.5%~0.5%として、0%を中央値とするレンジとしている(公表されている我が国の直近10事例以上のサンプルにおいて約75%が0%を基準とする永久成長率を採用している。)ものであり、当社のような継続企業において永久成長率を0%とすることは一般的な実務に即した取扱いであるとのことである。
これらYCGによる説明を踏まえ、本第三者委員会において慎重に検討したところ、DCF法による当社の事業価値の算定において永久成長率を0%とする取扱いは不合理なものとは認められないと判断した。
・財務予測の期間について
DCF法による当社の事業価値の算定においては、3年間の財務予測を基にして算定を行っている。
YCGの説明によれば、DCF法で使用する業績予想の期間について、企業価値算定の実務上は、一定程度の根拠を持って合理的に予測可能な期間を採用することが一般的な取扱いであるところ、近時の我が国の組織再編・MBOに係る事例においては、対象企業のDCF法による事業価値の算定において、その多くが3年間から5年間の財務予測を基にして算定を行っているとのことであり、当該他社事例の状況に鑑み、当社の事業価値の算定において3年間の財務予測を基にするという取扱いが、特段不合理なものとは考えられないとのことである。
この点、本第三者委員会が当社の担当社員に対して行った質疑において、当社は、本株式交換とかかわりなく、平時より3年間の中期事業計画を策定しており、3年間を超える期間を設定した場合には計画の信頼性に疑義が生じ得るとの回答があり、当該当社による説明に不合理な点は認められなかった。
以上を踏まえ、本第三者委員会において慎重に検討したところ、DCF法による当社の事業価値の算定において3年間の財務予測を基にするという取扱いは不合理なものとは認められないと判断した。
以上のような点を踏まえ、本株式交換の条件の公正性が確保されていると判断するに至った。
(c)手続の公正性について
(i)本最終検証手続に至るまでの手続について
本最終検証手続に至るまでの、当社における本株式交換に係る検討及び検証にあたっては、両社からの独立性が認められるSMBC日興証券及びTMI総合法律事務所から助言等を受けながら、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益に対する配慮がなされているか等について慎重に検討し、本株式交換に係る協議、検討及び交渉の過程で、当社側にアルプス電気又はその特別利害関係人が影響を与えたことを推認させる事実が存在しないことからすれば、本最終検証手続に至るまでの、当社における本株式交換に係る検討及び検証においては、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益に対する配慮がなされていると判断される。
(ii)本最終検証手続に係る手続について
(ア)独立した外部専門家からの助言等の取得
本最終検証手続にあたっては、当社は両社からの独立性が認められるSMBC日興証券及びTMI総合法律事務所から助言等を受けながら、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益に対する配慮がなされているか等について慎重に検討している。
(イ)アルプス電気との協議
本特別配当がなかった場合においても、本株式交換比率が不公正であるとの事情は認められないと考えられるところ、当社は、アルプス電気に対して本経営統合の条件について協議を求め、当該協議の結果、当社の少数株主の利益に資する本特別配当を行うこととしており、当社の少数株主の利益に対して最大限配慮するよう努めていると評価することができる。
(ウ)本最終検証手続における特別利害関係人の不関与等
当社の役員・従業員等のうち、アルプス電気の取締役を兼務する片岡政隆氏は、当社の立場において本最終検証手続に関与していない。
また、当社の井上伸二取締役については、アルプス電気の取締役を兼務しているわけではないが、2016年6月までアルプス電気の取締役であり、2016年6月当時、予備的な検討も含めて本株式交換に関する検討が開始されていなかったとの確証を得るに至らなかったことを踏まえ、当社の少数株主との利益が相反するおそれを可能な限り回避する観点から、当社の立場において本最終検証手続に関与していない。
さらに、当社の米谷信彦代表取締役、遠藤浩一取締役、長谷川聡子取締役、前田眞二取締役及び木下聡取締役は、本株式交換の効力発生を条件として、本株式交換の効力発生日付けで経営統合後のアルプス電気の監査等委員でない取締役又は監査等委員である取締役に就任することが予定されていることから、本株式交換に関し利害が相反し又は相反するおそれがあると評価される可能性が否定できないため、慎重を期すべく、いずれも、本最終検証手続に係る当社取締役会における審議及び決議にも参加しない予定である。
以上の点を含め、本最終検証手続の過程で、当社側にアルプス電気又はその特別利害関係人が影響を与えたことを推認させる事実は存在しない。
以上のような点を踏まえ、本第三者委員会において慎重に検討した結果、本株式交換において、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益に対する配慮がなされていると判断するに至った。
(d)本株式交換が当社の少数株主にとって不利益なものではないかについて
上記(a)乃至(c)その他の事項を前提に、本第三者委員会において慎重に検討した結果、本株式交換が当社の少数株主にとって不利益なものではないと判断するに至った。
③ アルプス電気との協議
当社は、上記①及び②の検証手続と並行して、本株式交換契約の締結以来、約1年が経過していることから、本株式交換契約の趣旨に基づき、アルプス電気との間で直近の事業状況や市場動向を踏まえ、本経営統合の条件について協議を行いました。
具体的には、まず、当初、本特別配当の影響を考慮せずに行われた上記①及び②の検証手続の過程において、本株式交換比率の公正性を疑わせる事情は特段検出されていなかったものの、2018年6月21日開催の当社第52回定時株主総会における議決権行使結果を含む当社の少数株主の皆様から寄せられたご意見や、直近の両社の市場株価の動向等を踏まえ、当社の少数株主の皆様に対してより有利な条件で本経営統合を行う余地がないかを模索する趣旨で、2018年9月4日付で、アルプス電気に対して本経営統合の条件についての協議を正式に申し入れました。
その後、当社は、アルプス電気との協議を行う一方で、当社取締役会においても引き続き真摯に検討を行った結果、2018年9月14日付で、アルプス電気に対して本特別配当を行いたい旨を申し入れるとともに、同日以降アルプス電気との間で本特別配当の実施について協議を行ってきました。なお、本特別配当における1株あたり配当金を100円としたのは、当社で事業運営上必要な運転資金の金額、両社の直近の事業状況、2017年7月27日付で本株式交換契約を締結した際に参照したDCF法による算定の基礎とされた両社の財務予測と、2018年3月期の両社の実績値との差異、本特別配当が本株式交換比率へ及ぼす影響等を考慮したものです。
当該協議の結果、当社は、アルプス電気から、本特別配当の実施及び本特別配当の実施により本株式交換比率の見直しを行わないことについて同意を得るに至りました。
(3)本最終検証手続を踏まえた取締役会決議
当社は、当社による両社の最新の財務予測に係る更新要因を含む内容の確認及び妥当性の検証、本最終分析の内容、TMI総合法律事務所からの助言並びに本第三者委員会から2018年9月26日付で受領した答申書の内容等を踏まえて慎重に協議・検討を行いました。また、本最終検証手続と並行して、本株式交換契約の締結以来、約1年の期間が経過していることに鑑み、本株式交換契約の趣旨に基づき、アルプス電気との間で、直近の事業状況や市場動向を踏まえ、本経営統合の条件に関する協議を行いました。その結果、(ⅰ)上記(2)①「SMBC日興証券による本株式交換比率の分析」に記載のとおり、本最終分析によれば、本株式交換比率はDCF法の分析レンジの範囲内であり、また、類似会社比較法の分析レンジの中間値を上回ることから妥当な水準であること、(ⅱ)上記(2)②「第三者委員会の意見の内容」に記載のとおり、本第三者委員会がYCGから取得した本算定書においても、本株式交換比率はDCF法の評価レンジの上限値を上回っており、本第三者委員会が当該算定書の内容や他の分析も踏まえた上で本株式交換が当社の少数株主にとって不利益なものではない旨の答申書を提出していることを踏まえ、当社は、本株式交換比率が公正であると判断しました。また、(ⅲ)上記(2)③「アルプス電気との協議」に記載のとおり、本特別配当を行わない場合の本株式交換比率が公正であるとの前提においても、2018年6月21日開催の当社第52回定時株主総会における議決権行使結果を含む当社の少数株主の皆様から寄せられたご意見や、直近の両社の市場株価の動向等を踏まえると、本特別配当を実施することにより、当社の少数株主の皆様に対してより有利な条件で本経営統合を行うことが適当であると考えるに至りました。
これらの検討結果を踏まえ、当社は、2018年9月27日開催の取締役会において、本株式交換比率を前提として本株式交換を実施するため、本臨時株主総会を招集するための基準日を2018年10月15日とすることを決議するとともに、併せて本臨時株主総会において本株式交換契約の承認に係る議案が承認可決されることを条件に本特別配当を行う旨の議案を本臨時株主総会に付議することを決議しました。また、当社は、2018年9月27日付で、当該決議に基づき、アルプス電気との間で本特別配当の実施を合意しました。
2018年9月27日開催の当社の取締役会では、米谷信彦氏、遠藤浩一氏、井上伸二氏、片岡政隆氏、長谷川聡子氏、前田眞二氏及び木下聡氏を除く全ての取締役(8名(監査等委員である取締役2名を含みます。))の全員一致で、上記の決議を行いました。
なお、監査等委員でない取締役である米谷信彦氏及び遠藤浩一氏並びに監査等委員である取締役である長谷川聡子氏、前田眞二氏及び木下聡氏は、本株式交換の効力発生を条件として、本株式交換の効力発生日付で本経営統合後のアルプス電気の監査等委員でない取締役又は監査等委員である取締役に就任することが予定されており、本株式交換に関し利害が相反し又は相反するおそれがあると評価される可能性が否定できないため、慎重を期すべく、いずれも、上記の取締役会における審議及び決議には参加していません。
また、監査等委員でない取締役である片岡政隆氏はアルプス電気の取締役を兼務しており、監査等委員でない取締役である井上伸二氏は、本株式交換に関する検討が始まった時期の前事業年度においてアルプス電気の取締役であったことから、本株式交換に関し利害が相反し又は相反するおそれがあるため、いずれも、上記の取締役会における審議及び決議には参加していません。

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