このような事業環境のもと、当社は臨床検査情報システム、検体検査自動化システムの新規顧客獲得と既存顧客の更新需要の取り込みに注力し、大型案件の採算性向上に努めております。検体検査自動化システムの大型案件とOEM販売及び関連する消耗品需要が増加する見込みに対して安定した製造・出荷体制を整えるため、江刺工場の敷地近くに1,461.38㎡(442.08坪)の倉庫スペースを賃借いたしました。また、当期の重点テーマである検体検査装置、臨床検査試薬の収益性改善については、国内・海外に新規顧客を増やす活動に加え、製品及び保守・サービスの品質を高め、各製品の原価低減に全社で取り組んでおります。さらにOEMビジネスにつきましては、新たなOEM先の開拓と既存OEM先との関係強化及びOEM製品の品質向上に努めております。研究開発につきましては、新規事業への開発投資を強化し、既存の検体検査装置、臨床検査試薬、消耗品の後継品開発及び海外向けの製品ラインナップ充実を推進しております。同時にコア技術製品である電解質・グルコースセンサーの品質向上及び差別化のための投資を行っております。また、製品開発の迅速化、製造品質の向上のために開発と製造の役割を担っていた技術本部の組織を開発本部と生産本部に分けました。さらに、人材戦略の一環として、将来的な企業規模の拡大と人員構成の変化を見据え、新規卒業者を平成26年4月に15名、過去3年間で合計52名を採用しました。各人をさまざまな部署へ配置し、事業成長のための人材育成に努めております。
海外展開につきましては、平成26年3月20日付で代表取締役社長に就任した三坂成隆が本部長を兼務する国際本部・中国事業推進室を中心にアライアンスによるOEMビジネスの推進に努めております。新規取引先である米国ABBOTT社へ検体検査自動化システムの一部製品の供給が開始され、今後も継続した取引へ発展するよう関係強化に努めております。また、当社は平成24年2月に中国の瀋陽東軟医療系統有限公司との間で設立・営業を開始した合弁会社東軟安徳医療科技有限公司(以下、東軟安徳)を通じたOEMビジネスを進めております。現在、東軟安徳は自社製品及び当社製品のOEM販売によるビジネスモデルの構築を推進しております。東軟安徳の自社製品の販売状況につきましては、生化学分析装置2機種の開発が終了し販売を開始しております。しかし、試薬工場の設立につきましては、当初より東軟集団グループの敷地内に設立を計画しておりましたが、東軟集団グループ全体の移転計画が浮上いたしました。そのため、自社試薬工場は移転先の敷地内に建設する計画へ変更となり、現在は建物の建設が進んでおります。一方、当社製品のOEM販売体制の構築状況につきましては、検体検査装置1製品及び臨床検査試薬2製品の販売許可を取得し販売を開始いたしました。さらにラインナップを増やすため、早期に製品の追加販売許可取得に向け鋭意努めております。
これらの結果、検体検査装置及び消耗品は主なOEM先からの受注、売上が堅調に推移し増収となりました。臨床検査試薬はアジアを中心とした海外販売が伸張し増収となりました。臨床検査情報システム及び検体検査自動化システムにつきましては、保守サービス、追加システム接続及びカスタマイズ等は堅調に推移いたしましたが、前第3四半期累計期間において、国内の大型案件の受注が好調だった反動により減収となりました。その結果、売上高は6,190,344千円(前年同期比3.2%増)となりました。利益面におきましては、検体検査装置、臨床検査試薬及び消耗品が増収となったことに加え、検体検査自動化システムの大型案件の採算性が向上いたしました。また、業務委託を削減し内製化を推進する等、各製品系列の原価低減に継続して努めたことで、売上総利益は2,966,195千円(同5.9%増)となり、利益率が向上いたしました。販売費及び一般管理費につきましては、主に研究開発部門において業務委託を削減し内製化を進め、人材育成、効率的な人材配置・組織変更を実施いたしました。また、必要経費の見極めについては開発部門のみならず、全社を挙げて不要不急の経費削減に取り組んでまいりました。その結果、営業利益は404,765千円(同85.2%増)、経常利益は387,538千円(同97.1%増)、四半期純利益は256,413千円(同82.8%増)となりました。
2014/11/11 9:00