有価証券報告書-第143期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 15:17
【資料】
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【項目】
125項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、明治20年(1887年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」を社是として、品質向上と技術革新に努め、お客様に満足していただける「もの」づくりに取り組んでまいりました。発売から60年を迎えた「ユニ」に代表される最高品質の鉛筆、30年以上のロングセラー商品であり、「描くことの楽しさ」を幅広い層に訴え続けるポスターカラーマーカーの「ポスカ」、なめらかな筆記感と鮮やかな描線を両立させ、進化し続けるゲルインクボールペン「ユニボール シグノ」、品質への徹底したこだわりと地道な販売活動により、「なめらかボールペン」市場を切り開き確固たるブランドを確立し今以て油性ボールペン市場を牽引し続ける「ジェットストリーム」、シャープ芯自体を回転させるという画期的な新機構でお客様の潜在的な不満を解決したシャープペンシルの「クルトガ」など、技術の蓄積の中から数々の優れた商品を生み出し、それらは当社発展の礎となってまいりました。これもひとえにお客様が長年にわたって当社製品をご愛顧及びご支援いただいたことによるものと考えております。これからもより一層のお客様の信頼をいただくため、この伝統ある理念を守り、高品質で高付加価値な商品を引き続きご提供すべく一層努力してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、お客様お一人おひとりに支えられ、明治20年の創業より130年以上にわたり、当社グループの考える「かく」ということを、商品というかたちにしてご提案し続けることができました。この永きにわたるお客様からの信頼にお応えするべく、収益性及び安全性に関する経営指標を総合的に勘案し、長期的な企業価値の向上を目標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「世界一の筆記具メーカー」になることをグループ全体の長期ビジョンとして掲げております。この長期ビジョンを踏まえて、今般、10年先を見据えた能力の強化を目標に掲げて「創業130年からの再スタート」を基本方針とした平成28年度(2016年)から平成30年度(2018年)までの中期三カ年計画に取り組んでおります。当社グループといたしましては、この中期三カ年計画の達成に向けて全社一丸となって邁進するとともに、お客様の目線に立った商品開発と品質の更なる改善を行い、筆記具メーカーとしての地位確立に努めてまいります。なお、中期三カ年計画の基本方針に基づいた重点施策は以下の通りです。
[中期3ヵ年経営計画]
①筆記具事業の競争力の強化
「各個人が自ら学び考え、これまでの考えに捉われない視点を持って取り組む。そして新しい課題にも積極的にチャレンジしていく」という創新の考えのもと、新製品の投入、販売数量の増加、リードタイムの短縮、コストダウンの推進、創新活動の推進を柱とした筆記具事業の競争力強化を行います。
②将来への種まき
新規事業の早期事業化、新たな事業機会の探索を柱に、化粧品事業及びその他新規事業にマーケットサイドの視点を注力することにより、営業力の更なる強化を狙います。同時に、これまでの事業ドメインに拘らない新たな事業機会を創出するための準備を着実に行います。
③経営資源の強化
筆記具事業の競争力の強化及び将来への種まきを実現していく際に必要不可欠な人材の育成、グローバル化への対応、インフラの整備など多様化し、変化し続ける業務課題にこれまで以上のスピード感をもって取り組んでまいります。
(4)今後の課題について
当社グループは明治20年(1887年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」の社是のもと、お客様にご満足いただける商品をご提案し続けるため、品質向上と技術革新に努めてまいりました。高品質で高付加価値な商品をお客様にお届けすることは、この社是を具現化するための施策のひとつであるとともに大切な理念です。
当社グループを取り巻く筆記具の市場環境につきましては、国内及び欧米諸国は既に成熟した市場とされる一方、アジアを始めとする新興諸国では経済発展に伴う中間所得層の増加を背景に、高品質かつ高機能な筆記具への需要がますます高まってまいりました。またインターネットはこれまでの流通を変え、お客様の消費環境や商品選択のあり方は大きな転換点を迎えつつあります。さらに、デジタル技術がこれまでにないスピードで進化し、人工知能の実用化が普及するなかで、自分の思考や想いを自らの手を動かすことで表現する筆記具の新たな魅力を模索し創りあげる時期にさしかかってまいりました。
こうした経営環境の中で、当社グループが今後更なる発展を遂げるためには、お客様から選ばれる『もの』づくりを通じて、売上と利益を伴う量的拡大を実現することが不可欠であると考えております。さらに、従来の価値観や考え方にとらわれることなく、効率的かつ効果的な仕組みを追求し続ける社内風土を醸成することで、流通の変化を始めとする新たな技術やビジネスモデルに迅速かつ柔軟に対応することに加え、生産性の向上を踏まえた新たな付加価値の創造に挑戦し続けることが重要であると考えております。
当社グループは、筆記具事業で培った技術を用いて、アイライナーや白髪隠しを中心に多くの実績を積んできた化粧品事業や、カーボン製造技術及びインク分散技術を筆記具以外の用途と組み合わせた新規事業にも積極的に取り組んでまいりました。当社グループの企業価値は、筆記具事業において独自の技術力を磨くとともに、それを土台として非筆記具事業を育成し、新たな事業ドメインをも模索することにより更に向上するものと考えております。その上で、当社グループに関係される多くのステークホルダーの方々との間で信頼関係を築き、成長させることが当社グループの使命であると考えております。
(5)株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」といいます。)を以下の通り定めております。
①基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。そして、当社の企業価値の向上は、お客様が求める最高品質の筆記具を市場に提供するとともに、筆記具事業で培った技術を応用して新規事業を開拓し、その双方を結びつけ一体的な経営を行うことによって実現されるものであると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付けがなされた場合、それが当社の企業価値並びに株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付けの中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付けの内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が株主に対して代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、大量買付けの対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量買付けを行う者が、当社グループの財務及び事業の内容を理解するのは勿論のこと、上記の当社の企業価値の源泉を理解した上で、かかる企業価値の源泉を中長期的に確保し、向上させることができなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する当社株式の大量買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針を決定する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付けに対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
②基本方針の実現に資する取り組み
当社は、基本方針の実現に資する取り組みとして以下の施策を実施しております。
イ.中期3ヵ年経営計画策定
当社は、平成28年1月より平成30年までの「創業130年からの再スタート」を基本方針とする中期3ヵ年経営計画に取り組んでおります。その重点方針として「筆記具事業の競争力の強化」、「将来への種まき」、「経営資源の強化」の3つを掲げ、企業価値向上に取り組んでおります。
当社は、当社の企業価値をこれからも継続的に向上させていくためには、「最高の品質こそ 最大のサービス」という社是の具現化に努め、品質向上、技術革新を怠らないことが必須であると考えます。そうした継続的な努力や投資を可能にする収益基盤構築の第一歩として、まずは中期3ヵ年経営計画に基づき競争力の再強化を実現することが、当社の企業価値を向上させ、ひいては株主共同の利益に資するものであると考えております。
ロ.コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、取締役の株主に対する責任を明確化するためにその任期を1年とし、社外取締役を2名選任することにより独立した第三者の立場から経営に対する監督強化を図っております。また、監査役につきましては、社外監査役3名を含む5名により監査役会を構成し、取締役の職務執行の監査を行っております。当社は、このように、社外取締役と社外監査役による当社経営に対する監督・監視機能の充実を図り、コーポレート・ガバナンスの一層の強化を図っております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成28年3月30日開催の第141回定時株主総会において、従前の当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の一部を改定した上で、改めて導入することを株主の皆様にご承認いただきました(以下、改定後の当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)を「本プラン」といいます。)。
本プランは、本プランの適用対象となる買付け等が行われる場合に、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報や時間を確保するとともに、買収者との交渉の機会を確保すること等により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会又は当社株主総会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付けを行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付けが当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる等の方法により対抗措置を実施いたします。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当てその他法令及び当社定款において認められる対抗措置の実施、不実施又は中止等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしつつ、取締役会においても慎重な判断を行うものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、株主総会を開催し、新株予約権の無償割当てその他法令及び当社定款において認められる対抗措置の実施に関する株主の皆様の意思を確認することがあります。
なお、本プランの有効期間は、第141回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとしております。
④具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中期3ヵ年経営計画をはじめとする企業価値向上のための取り組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針の実現に資するものです。従って、これらの各施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるための枠組みであり、同じく基本方針に沿うものです。また、本プランは経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していること、本プランは、第141回定時株主総会において株主の皆様の承認を得た上で更新されたものであること、当社の業務執行を行う経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会が設置されており、本プランの発動に際しては独立委員会による勧告を経ることが必要とされていること、本プランの内容として発動に関する合理的かつ客観的な要件が設定されていること、有効期間が約3年間と定められた上、株主総会又は取締役会によりいつでも廃止できるとされていること、さらに、当社取締役の任期は1年とされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

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