有価証券報告書-第86期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは1891年(明治24年)に京極家9代目「京極高通」が創業し、石油製品、液体化学品、高圧ガス等に関連した運送事業を中心とし、港湾運送、通関業務、倉庫事業、ドラム缶等の容器販売事業、タンク洗滌・修理事業等総合物流関連事業を展開してまいりました。
しかしながら、現代社会においては、デジタル技術の発展、消費者ニーズの多様化等、ビジネス環境は目まぐるしく変化しており、今後どのように変化していくのか予測がますます難しくなってきております。
このように環境が大きく変化する中においても、当社は事業の方向を柔軟に決定する羅針盤として「私たちの使命」「私たちの目指す姿」「私たちの行動基準」からなる企業理念を制定しました。当社は一人ひとりが働き甲斐を感じ、自ら参加したくなる組織を目指して『いい会社にしよう』を合言葉に次の100年に向かって前進します。
(2) 目標とする経営指標
事業価値の向上のため、デジタル化の推進、グループ金融による資金の効率化及びキャッシュ・フロー範囲内での設備投資を実施し、安定的な営業利益の確保に努めてまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループにおきましては、中長期的な目標として「事業価値の向上」、「サステナビリティへの取り組み」、「人的資本の充実」の3つをテーマに掲げ、2023年度4月から3ヵ年の第2次中期経営計画を策定しました。
「第2次中期経営計画」概要
(4) 中期経営計画の進捗状況
第2次中期経営計画最終年度である2026年3月期については、いわゆる2024年問題対応にかかる経費増に加え、国内輸送事業における配送数量の減少、国際物流事業における輸出入取扱量の減少などの影響で営業利益は164百万円に留まり、第2次中期経営計画目標対比136百万円の未達となりました。
今次策定した第3次中期経営計画(2026~2028年度)については、最終年度目標として ①売上高100億円以上②営業利益3億円以上 ③ROE5%以上を掲げ、「クロスセールス型ビジネスへの転換」「マルチワークステーション(MWS)の立ち上げ」「経営基盤の機能強化」を基本方針として、全社一丸となって取り組んでまいります。
(5) 会社の対処すべき課題ならびに対策
顧客への提供価値最大化を目的に、「クロスセールス型ビジネスへの転換」「マルチワークステーション(MWS)の立ち上げ」「経営基盤の機能強化」を確実に実行していくことで、第3次中期経営計画(2026~2028年度)の達成に向けて進めてまいります。
① 国内輸送事業におきましては、国際情勢の不安定化、地政学リスクの高まりや為替動向等の影響による燃料価格の高騰など、事業環境は大きく変化しております。
このような状況の中、当社は安全品質の更なる向上のため、運行管理の高度化や安全教育の徹底など従来からの取り組み強化に加え、デジタル技術を活用した安全管理システムの導入を進めてまいります。
人材面におきましては、持続可能な輸送体制を構築するための人材確保及び育成が不可欠であるとの認識のもと資格取得支援制度の活用による専門人材の育成を推進するとともに、多様な人材の採用や働きやすい職場環境の準備を進め、ドライバーの定着率向上及び離職率の低減に取り組んでまいります。
環境対応につきましては、低燃費車両への更新や環境性能に優れたタイヤの導入、車両配置の最適化及び配送の効率化などを通じてCO₂排出量の削減に努めるとともに、荷主企業との連携により環境負荷低減と輸送効率向上を両立した持続可能な物流サービスの提供を推進してまいります。
事業戦略の面では、社内各部門の連携を一層強化することで、新規顧客の開拓及び既存顧客との取引拡大を推進してまいります。また、適正運賃の収受及び輸送品質の向上を通じて収益基盤の安定化を図り、事業の持続的成長を実現してまいります。
さらに、基礎化学品の輸入需要の拡大に対応するため、通関部門と輸送部門の連携を強化し、輸入物流サービスの高度化を進めてまいります。加えて、新たにマルチワークステーション(注1)を展開することでワンストップサービスを実現し、物流オペレーションの高度化とともに顧客への提供価値の向上に取り組んでまいります。
当社はこれらの取り組みを通じて、安全で高品質な液体輸送サービスを提供するとともに、事業環境の変化に柔軟に対応しながら収益基盤の強化及び企業価値の向上を図り、社会及びステークホルダーから信頼される企業を目指してまいります。
② 国際物流事業におきましては、輸入化学品需要の拡大が見込まれるISOタンクコンテナ(注2)による液体化学品輸送の取扱いに注力し、収益性の向上を図ってまいります。
また、倉庫部門においても自社倉庫に加え提携先倉庫及び協力倉庫のネットワークを拡大し、各倉庫の機能や特性を活かした提案型営業を推進することで、顧客ニーズに即した最適な物流サービスの提供に努めてまいります。
さらに、国際物流を担う企業としての社会的責任を踏まえ、認定通関業者(AEO事業者)としてコンプライアンスを最重要課題と位置付け、セキュリティ体制及び内部管理体制の一層の強化を図り、信頼性の高い物流体制の構築に取り組んでまいります。
③ ドラム缶・ペール缶事業におきましては、新缶需要の減少及び仕入価格の上昇に伴う価格転嫁が課題となっております。
ドラム缶等販売事業につきましては、サーキュラーエコノミーの推進と環境規制強化により更生缶のニーズが増加すると想定されるため、リユース事業の強化を軸に展開してまいります。
ドラム缶等配送事業につきましては、デジタルツールの積極導入による管理体制の高度化を図り、ドラム缶積込作業等の労働環境改善及び効率化を推進してまいります。
④ エネルギー事業におきましては、石油需要減少による市場縮小という環境下にありますが、ENEOSの特約店として60年以上の実績を有しており、安定的な供給体制を有しています。加えて、エネルギー周辺ビジネスとして「ENEOSでんき・ガス」「ENEOSカーリース」を既存取引先へのクロスセールス商材として、展開を強化してまいります。燃料供給とこれら商材を合わせ、顧客との長期的な取引継続と安定的な手数料収益の確保を進めてまいります。
⑤ タンク洗浄事業におきましては、元売り他のタンク基数の減少と競争入札による受注価格下落等、厳しい環境下であるものの、2026年3月期は各エリアでの受注をしっかり確保した結果、好調な実績となりました。引き続き、経営資源の効率運用、安全管理、事故防止に努めることにより、業績の持続的な向上を図ってまいります。
以上の施策を着実に実行する所存でございますので、株主の皆さまにおかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
(注)1 マルチワークステーションとは、ISOタンクコンテナの保管、詰替え、加温、洗浄、点検・整備等を行う多用途作業基地。
(注)2 ISOタンクコンテナとは、国際標準化機構(ISO)によって規格化された液体や粉体等の貨物を輸送するためのコンテナ。ISO規格に準拠しているため、世界中で標準化された取り扱いが可能。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは1891年(明治24年)に京極家9代目「京極高通」が創業し、石油製品、液体化学品、高圧ガス等に関連した運送事業を中心とし、港湾運送、通関業務、倉庫事業、ドラム缶等の容器販売事業、タンク洗滌・修理事業等総合物流関連事業を展開してまいりました。
しかしながら、現代社会においては、デジタル技術の発展、消費者ニーズの多様化等、ビジネス環境は目まぐるしく変化しており、今後どのように変化していくのか予測がますます難しくなってきております。
このように環境が大きく変化する中においても、当社は事業の方向を柔軟に決定する羅針盤として「私たちの使命」「私たちの目指す姿」「私たちの行動基準」からなる企業理念を制定しました。当社は一人ひとりが働き甲斐を感じ、自ら参加したくなる組織を目指して『いい会社にしよう』を合言葉に次の100年に向かって前進します。
(2) 目標とする経営指標
事業価値の向上のため、デジタル化の推進、グループ金融による資金の効率化及びキャッシュ・フロー範囲内での設備投資を実施し、安定的な営業利益の確保に努めてまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループにおきましては、中長期的な目標として「事業価値の向上」、「サステナビリティへの取り組み」、「人的資本の充実」の3つをテーマに掲げ、2023年度4月から3ヵ年の第2次中期経営計画を策定しました。
「第2次中期経営計画」概要
| テ ー マ | 施 策 | 目 標 2021年度実績→2025年度目標 | 実 績 2025年度実績 |
| 事業価値の向上 | ・デジタル化の推進 ・デジタル推進部門、安全管理部門、販売管理部門の設置 ・資金効率の向上 ・キャッシュ・フローの範囲内での設備投資の実施 ・新規事業の創造 | 営 業 利 益 1.5億円 → 3.0億円 R O E 4.1% → 5.1% | 営 業 利 益 1.6億円 R O E 3.9% |
| サステナビリティへの取り組み (CO2排出削減) | ・燃費向上 新車/アイドリングストップ/低燃費タイヤ ・3R(リデュース/リユース/リサイクル)の推進 | 3ヶ年で12.1%削減 11,220tco2 → 9,862tco2 | 3ヶ年で6.4%削減 10,503tco2 |
| 人的資本の充実 | ・働き甲斐のある職場づくり ・多様性と受容性の推進 | 女 性 比 率 事務職 19% → 33% 運転職 2% → 10% 障 が い 者 比 率 0.8% → 3.0% | 女 性 比 率 事務職 34% 運転職 3% 障 が い 者 比 率 0.7% |
(4) 中期経営計画の進捗状況
第2次中期経営計画最終年度である2026年3月期については、いわゆる2024年問題対応にかかる経費増に加え、国内輸送事業における配送数量の減少、国際物流事業における輸出入取扱量の減少などの影響で営業利益は164百万円に留まり、第2次中期経営計画目標対比136百万円の未達となりました。
今次策定した第3次中期経営計画(2026~2028年度)については、最終年度目標として ①売上高100億円以上②営業利益3億円以上 ③ROE5%以上を掲げ、「クロスセールス型ビジネスへの転換」「マルチワークステーション(MWS)の立ち上げ」「経営基盤の機能強化」を基本方針として、全社一丸となって取り組んでまいります。
(5) 会社の対処すべき課題ならびに対策
顧客への提供価値最大化を目的に、「クロスセールス型ビジネスへの転換」「マルチワークステーション(MWS)の立ち上げ」「経営基盤の機能強化」を確実に実行していくことで、第3次中期経営計画(2026~2028年度)の達成に向けて進めてまいります。
① 国内輸送事業におきましては、国際情勢の不安定化、地政学リスクの高まりや為替動向等の影響による燃料価格の高騰など、事業環境は大きく変化しております。
このような状況の中、当社は安全品質の更なる向上のため、運行管理の高度化や安全教育の徹底など従来からの取り組み強化に加え、デジタル技術を活用した安全管理システムの導入を進めてまいります。
人材面におきましては、持続可能な輸送体制を構築するための人材確保及び育成が不可欠であるとの認識のもと資格取得支援制度の活用による専門人材の育成を推進するとともに、多様な人材の採用や働きやすい職場環境の準備を進め、ドライバーの定着率向上及び離職率の低減に取り組んでまいります。
環境対応につきましては、低燃費車両への更新や環境性能に優れたタイヤの導入、車両配置の最適化及び配送の効率化などを通じてCO₂排出量の削減に努めるとともに、荷主企業との連携により環境負荷低減と輸送効率向上を両立した持続可能な物流サービスの提供を推進してまいります。
事業戦略の面では、社内各部門の連携を一層強化することで、新規顧客の開拓及び既存顧客との取引拡大を推進してまいります。また、適正運賃の収受及び輸送品質の向上を通じて収益基盤の安定化を図り、事業の持続的成長を実現してまいります。
さらに、基礎化学品の輸入需要の拡大に対応するため、通関部門と輸送部門の連携を強化し、輸入物流サービスの高度化を進めてまいります。加えて、新たにマルチワークステーション(注1)を展開することでワンストップサービスを実現し、物流オペレーションの高度化とともに顧客への提供価値の向上に取り組んでまいります。
当社はこれらの取り組みを通じて、安全で高品質な液体輸送サービスを提供するとともに、事業環境の変化に柔軟に対応しながら収益基盤の強化及び企業価値の向上を図り、社会及びステークホルダーから信頼される企業を目指してまいります。
② 国際物流事業におきましては、輸入化学品需要の拡大が見込まれるISOタンクコンテナ(注2)による液体化学品輸送の取扱いに注力し、収益性の向上を図ってまいります。
また、倉庫部門においても自社倉庫に加え提携先倉庫及び協力倉庫のネットワークを拡大し、各倉庫の機能や特性を活かした提案型営業を推進することで、顧客ニーズに即した最適な物流サービスの提供に努めてまいります。
さらに、国際物流を担う企業としての社会的責任を踏まえ、認定通関業者(AEO事業者)としてコンプライアンスを最重要課題と位置付け、セキュリティ体制及び内部管理体制の一層の強化を図り、信頼性の高い物流体制の構築に取り組んでまいります。
③ ドラム缶・ペール缶事業におきましては、新缶需要の減少及び仕入価格の上昇に伴う価格転嫁が課題となっております。
ドラム缶等販売事業につきましては、サーキュラーエコノミーの推進と環境規制強化により更生缶のニーズが増加すると想定されるため、リユース事業の強化を軸に展開してまいります。
ドラム缶等配送事業につきましては、デジタルツールの積極導入による管理体制の高度化を図り、ドラム缶積込作業等の労働環境改善及び効率化を推進してまいります。
④ エネルギー事業におきましては、石油需要減少による市場縮小という環境下にありますが、ENEOSの特約店として60年以上の実績を有しており、安定的な供給体制を有しています。加えて、エネルギー周辺ビジネスとして「ENEOSでんき・ガス」「ENEOSカーリース」を既存取引先へのクロスセールス商材として、展開を強化してまいります。燃料供給とこれら商材を合わせ、顧客との長期的な取引継続と安定的な手数料収益の確保を進めてまいります。
⑤ タンク洗浄事業におきましては、元売り他のタンク基数の減少と競争入札による受注価格下落等、厳しい環境下であるものの、2026年3月期は各エリアでの受注をしっかり確保した結果、好調な実績となりました。引き続き、経営資源の効率運用、安全管理、事故防止に努めることにより、業績の持続的な向上を図ってまいります。
以上の施策を着実に実行する所存でございますので、株主の皆さまにおかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
(注)1 マルチワークステーションとは、ISOタンクコンテナの保管、詰替え、加温、洗浄、点検・整備等を行う多用途作業基地。
(注)2 ISOタンクコンテナとは、国際標準化機構(ISO)によって規格化された液体や粉体等の貨物を輸送するためのコンテナ。ISO規格に準拠しているため、世界中で標準化された取り扱いが可能。