有価証券報告書-第127期(2025/04/01-2026/03/31)
(2) 戦略
当社グループにおける、気候変動問題に対処するための取組み及び人的資本に関する取組みは、以下のとおりであります。
<気候変動に対処するための取組み>気候変動に関するリスクと機会について、確からしさと影響の大きさの観点から、重要度評価を行いました。このうち重要度が高く、試算可能なリスクについて、移行リスクと物理的リスクによる追加コスト・被害額を対象とし、2030年(短期)2050年(中期)2100年(長期)時点での当社グループへの財務的影響を試算しました。シナリオ分析は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国際エネルギー機関(IEA)の情報に基づき、1.5℃/2℃上昇、4℃上昇を想定しました。当社グループでは、特に重要度の高いリスクの軽減及び機会獲得に向けて、対応策を検討・実行しており、1.5℃/2℃、4℃シナリオに対して十分なレジリエンスを有していることを確認しています。
移行リスク
・税制度導入による追加コスト
① 炭素税等
物理的リスク
・自然災害による追加コスト・被害額
① 洪水・高潮による拠点の浸水
シナリオ分析と対応策

<人的資本に関する取組>企業理念『信は万事の本を為す』のもと、パーパス「多様な人財が集い、社会に貢献する力を生み出す」の実現に向けて、当社グループは、多様な人財の確保・育成を持続的な企業価値向上の最も重要な基盤と認識しております。カンパニー制のもとで各事業の自律性と資本効率を一層高めていくなかで、それを担う人財の育成と多様な人財の活躍推進の重要性はこれまで以上に高まっております。このため、サステナビリティ方針に基づき特定したマテリアリティの取組み重点テーマの一つに「人財の多様性と活躍の促進」を掲げ、生産性の向上による働き方改革、人財育成及び教育、女性活躍を含む多様な人財の活躍推進、差別防止及び社会的弱者への配慮に取り組むこととしております。これらの重点テーマや目標に取り組んでいくため、人財の多様性を含む人財の育成に関する方針(人財育成方針)及び社内環境整備に関する方針(社内環境整備方針)を定め、着実に取組みを推進してまいります。とりわけ2026年4月には、パーパスの体現と社員一人ひとりの活性化を目的とした新たな人事制度を導入し、人的資本への投資を一段と強化しております。
人財育成方針
当社の最も重要な資本は人財であり、教育や研修あるいは日々の業務等を通じてそれぞれの能力を高めることにより、企業の活性化と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。当社は、人と組織のレベルアップのために社員に自己啓発の努力を求めるとともに、教育体制を整え、教育・研修・自己啓発支援等を通じて社員一人一人の成長を支援し、そのために必要な施策や投資を積極的に行ってまいります。具体的には、以下の取組みを推進しております。
① 戦略的な人事制度の構築
2026年4月、パーパス「多様な人財が集い、社会に貢献する力を生み出す」を体現し、社員一人ひとりの活性化とチャレンジ精神溢れる企業文化の醸成を図ることを目的として、新たな人事制度を導入いたしました。本制度の主な特徴は次のとおりです。
・キャリアの複線化…組織マネジメントを主に担う「マネジメント職」と、専門的業務や特定プロジェクトのマネジメントを担う「エキスパート職」の2つの職群を設け、多様な人財がそれぞれの強みを活かして活躍できる仕組みといたしました。
・理念体系を反映した評価…昇給・昇格の基準となる行動評価の評価項目の約半数に、当社グループの理念体系(パーパス・Values)を採用し、理念を体現する社員を適切に評価できる仕組みへと見直しました。
・チャレンジ係数の導入…上位等級相当の役割や成果責任を伴うチャレンジングな目標を設定した場合には、仮に未達であってもその挑戦を評価する仕組みを導入し、失敗を恐れず挑戦する行動を後押ししております。
・評価・報酬制度の見直し…各等級の役割を明確化したうえで、評価と報酬の連動性を強化いたしました。
あわせて、社員データのカルテ化を進め、データ分析に基づく適切な人員配置や離職因子の分析に活用しております。
② 社員の成長支援のための研修制度の拡充
社員に対して、等級要件に定められた期待役割を積極的に果たし、次等級の役割に挑戦していくことを求めております。社員がその期待に応え能力を最大限発揮できるよう、職位別新任研修や等級別スキル研修などの研修制度の拡充を図るとともに、新たな人事制度に沿った人材育成体系の構築と管理職の育成強化を進めております。
③ 次世代経営人財の育成強化
中長期的な視点で事業を捉え、当社の企業価値向上や持続可能性について包括的に考え、ヤマタネの社会的使命を自覚して推進できる将来の経営人財の育成に、計画的に取り組んでおります。具体的には、部長・課長層を中心とする次世代リーダーを対象に、経営人財育成プログラム(変革リーダーシップ研修)を実施し、変革を牽引するリーダーシップの強化を図っております。あわせて、サクセッションプランの整備を進めております。
社内環境整備方針
当社は、社員一人ひとりの活性化を図り、全ての社員等がその能力を十分に発揮できるよう、働きやすい職場環境の整備と、多様な人財が活躍できる雇用環境の整備に取り組んでまいります。具体的には以下の環境を整備しております。
① 生産性向上による働き方改革への取組み
各部門において業務改革及びクロストレーニングを推進するとともに、経営会議での時間外労働実績の報告や社内会議体を通じた意識啓発により、時間外労働の削減に取り組んでおります。特に管理職については、権限移譲や業務フローの見直しを通じた働き方改革を進めるとともに、ノー残業デーの取組みを強化しております。また、物流現場や生産工場においては、生産性向上に向けた各種アプリの開発やRFID・デジタルサイネージ等の導入に加え、AGVや無人フォークリフトの導入を進め、自動化・省人化を加速してまいります。
② 女性が活躍できる雇用環境の整備
創業者である山﨑種二の活躍を支えた妻「ふう」の名前にちなみ、当社の女性活躍推進プロジェクトを「ふうさんプロジェクト」と称しております。同プロジェクトでは、女性同士のネットワーク構築やキャリア教育を目的としたフォーラムの開催、職種転換の推進、社外研修への参加促進、社外で活躍される方々を招いた講演会等を実施しております。また、女性の活躍に必要な社内制度の設計や意識改革に向けた改善策を検討し、経営会議へ提言を行っております。
③ 定年後も働き続けられる高齢者雇用体制の構築
物流業などのエッセンシャルサービスを提供する当社にとって、人口減少に伴う現場の人員不足は重要な課題であり、社員が高齢になっても能力を十分に発揮し続けられる環境の整備に取り組んでおります。2026年4月の新人事制度の導入にあわせて定年後再雇用社員の人事制度を改定し、シニア人財の一層の活性化を図っております。具体的には、正社員の新制度と同様にマネジメント職・エキスパート職・担当職の職群を設け、退職後の役割(ミッション)を明確にしたうえで、その職務価値を客観的な指標に基づき算定し等級と連動させる仕組みといたしました。評価についても役割の達成度を測る成果評価を導入し、評価への納得性と説明責任を高めております。あわせて、定年を「満60歳に達した後最初に到達する3月末日」に見直し、定年後再雇用の契約期間を事業年度(4月~3月)と一致させることで、ミッションの設定と評価を統一的かつ公平に運用できる体制を整えました。
④ キャリア採用者の活躍推進
事業環境の変化や経営戦略の転換等に伴い必要な人財を外部から登用・確保する観点から、キャリア採用については毎年一定数の採用を目標としております。2017年から本格的なキャリア採用を開始し、非正規社員から正社員への登用も積極的に行っております。なお、管理職への登用について、採用時期や国籍による差は生じないものと認識しております。
⑤ タレントマネジメントシステム導入
社員一人ひとりのスキルやキャリア志向を可視化し、戦略的な人財配置と育成を実現するため、タレントマネジメントシステムを導入いたしました。基礎となる社員データの整備を完了し、2026年4月導入の新人事制度における評価も本システム上で実施する体制を構築しております。データに基づく一元的な人財管理により、社員のエンゲージメント向上と離職防止につなげてまいります。
⑥ 福利厚生制度の見直し
社員が安心して働ける環境を整備するため、福利厚生制度の見直しを進めております。人間ドックの実質無償化、独身従業員向けのウェルビーイング支援サービスの導入、出産休暇の新設、副業制度の導入等に取り組んでおります。
⑦ 1on1ミーティングの高度化
上司と部下の対話の質を高め、社員の成長とエンゲージメント向上につなげるため、1on1ミーティングの高度化に取り組んでおります。管理職向けの研修を実施するとともに、対話を支援するツールの導入を予定しております。
<パーパス(存在意義)への取組>当社グループは、ヤマタネグループのValues「挑戦を楽しむ」「チームの力を信じる」「“ありがとう”を繋げる」をすべての業務の中心に据え、パーパス経営を加速します。当連結会計年度にて策定した部門別パーパスの徹底したディスカッションを通じて、日常業務とパーパスを紐づけ、「遣り甲斐」と「誇り」溢れる職場づくりを目指します。社員の活性化を最優先課題とし、企業価値の極大化、社員のエンゲージメント向上、処遇改善、株価向上を目指します。中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」の2年目として、人的資本投資や成長投資を積極的に推進し、中期経営計画達成に向けた基盤づくりを推進します。
① 専属組織設立によるパーパス経営の加速
パーパス経営のさらなる推進と社内への浸透を加速させるため、2026年4月に社長直轄の専門部署である「パーパス・アクション・スタジオ(PAS)」を新設いたしました。この組織は、単なる企画や管理にとどまらず、メンバー自らが主体的かつ具体的に行動し、周囲を巻き込みながら会社全体を動かしていくことを目指しています。すべての社員が「主役」となってパーパスを体現できる環境を整え、組織全体に活気をもたらすことで、社員一人ひとりの自律的な挑戦を力強く支援してまいります。
② 部門別パーパス策定
全社的なパーパスの実現に向け、各部門の業務と企業の存在意義とのつながりを明確にするため、ボトムアップ方式による議論を重ね、ヤマタネグループ全体で22の「部門別パーパス」を策定いたしました。社員一人ひとりが日常業務と部門別パーパスを紐づけることで、自身の仕事の意義を再確認し、より高いエンゲージメントレベルで働ける職場づくりを進めています。今後は徹底した対話を通じて社員の行動変容を促します。
③ 心理的安全性の確保
パーパスを「確かなもの」とし、社員のエンゲージメントを向上させるため、外部機関と連携した心理的安全性確保プログラム(研修)を継続的に実施しております。本プログラムにより、年代や役職、部門の垣根を越えたフラットな対話の場を提供し、誰もが自由に意見を発信し、チャレンジ精神溢れる企業文化を築いてまいります。
④ 社内コミュニケーションの活性化
全従業員参加型の社内イベント「ヤマタネスポーツフェスティバル」の開催や福利厚生制度の拡充を通じ、社内コミュニケーションの活性化を図っております。また、社内コミュニケーションツールを活用し、部門や組織の垣根を越えた交流を促進しています。こうした取り組みによって、今後も強固な組織力の構築を進めてまいります。
⑤ 社内公募制度の運用開始
社員の自律的なキャリア形成を支援し、チャレンジを応援する企業文化を醸成するため、新たに社内公募制度の運用を開始いたしました。募集ポジションを持つ部署が広く人材を募り、社員自身の意志で自由に応募できる仕組みとなります。本制度を通じて、多様な人財の発掘と適材適所の配置を進め、組織全体の活性化とパーパスの実現に向けた新たな価値創出につなげてまいります。
⑥ チャレンジ評価制度の深化
チャレンジ精神溢れる企業文化の醸成に向け、業績という結果だけでなく挑戦する行動自体を高く評価する「チャレンジ評価制度」の運用を深化させております。公私両面での積極的な挑戦を会社全体で応援・評価する仕組みをさらに浸透させることで、社員の自発的な成長を促し、組織全体の活力向上と企業価値の向上へと繋げてまいります。
⑦ 社会貢献活動の推進
地域コミュニティの一員として社会貢献活動を推進しております。創業の地・深川で開催される「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」への協賛を通じ、芸術による地域活性化と福祉課題の解決に取り組んでいます。また、「ヤマタネさくらまつり」の開催等で地域の皆様とのつながりを深めるほか、中高生の職場体験の受入や地域清掃活動など、持続可能な地域社会の発展に貢献しております。
⑧ 社会課題解決事業の取組強化
当社のパーパスを体現し、多様な人財の力を結集して、社会課題の解決を事業の中心に据えた取組みを強化しております。各カンパニー間の連携によるグループシナジーを創出し、社会のニーズに応える事業を推進しています。また、経済合理性の低さや担い手不足により存続の危機にある棚田を守り、多様な価値を次世代へ繋ぐため保全活動に参画するなど、新たな事業モデルの構築を通じて「産地の続くを支える」を実践し、豊かな社会の実現に挑戦してまいります。
当社グループにおける、気候変動問題に対処するための取組み及び人的資本に関する取組みは、以下のとおりであります。
<気候変動に対処するための取組み>気候変動に関するリスクと機会について、確からしさと影響の大きさの観点から、重要度評価を行いました。このうち重要度が高く、試算可能なリスクについて、移行リスクと物理的リスクによる追加コスト・被害額を対象とし、2030年(短期)2050年(中期)2100年(長期)時点での当社グループへの財務的影響を試算しました。シナリオ分析は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国際エネルギー機関(IEA)の情報に基づき、1.5℃/2℃上昇、4℃上昇を想定しました。当社グループでは、特に重要度の高いリスクの軽減及び機会獲得に向けて、対応策を検討・実行しており、1.5℃/2℃、4℃シナリオに対して十分なレジリエンスを有していることを確認しています。
移行リスク
・税制度導入による追加コスト
① 炭素税等
物理的リスク
・自然災害による追加コスト・被害額
① 洪水・高潮による拠点の浸水
シナリオ分析と対応策

<人的資本に関する取組>企業理念『信は万事の本を為す』のもと、パーパス「多様な人財が集い、社会に貢献する力を生み出す」の実現に向けて、当社グループは、多様な人財の確保・育成を持続的な企業価値向上の最も重要な基盤と認識しております。カンパニー制のもとで各事業の自律性と資本効率を一層高めていくなかで、それを担う人財の育成と多様な人財の活躍推進の重要性はこれまで以上に高まっております。このため、サステナビリティ方針に基づき特定したマテリアリティの取組み重点テーマの一つに「人財の多様性と活躍の促進」を掲げ、生産性の向上による働き方改革、人財育成及び教育、女性活躍を含む多様な人財の活躍推進、差別防止及び社会的弱者への配慮に取り組むこととしております。これらの重点テーマや目標に取り組んでいくため、人財の多様性を含む人財の育成に関する方針(人財育成方針)及び社内環境整備に関する方針(社内環境整備方針)を定め、着実に取組みを推進してまいります。とりわけ2026年4月には、パーパスの体現と社員一人ひとりの活性化を目的とした新たな人事制度を導入し、人的資本への投資を一段と強化しております。
人財育成方針
当社の最も重要な資本は人財であり、教育や研修あるいは日々の業務等を通じてそれぞれの能力を高めることにより、企業の活性化と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。当社は、人と組織のレベルアップのために社員に自己啓発の努力を求めるとともに、教育体制を整え、教育・研修・自己啓発支援等を通じて社員一人一人の成長を支援し、そのために必要な施策や投資を積極的に行ってまいります。具体的には、以下の取組みを推進しております。
① 戦略的な人事制度の構築
2026年4月、パーパス「多様な人財が集い、社会に貢献する力を生み出す」を体現し、社員一人ひとりの活性化とチャレンジ精神溢れる企業文化の醸成を図ることを目的として、新たな人事制度を導入いたしました。本制度の主な特徴は次のとおりです。
・キャリアの複線化…組織マネジメントを主に担う「マネジメント職」と、専門的業務や特定プロジェクトのマネジメントを担う「エキスパート職」の2つの職群を設け、多様な人財がそれぞれの強みを活かして活躍できる仕組みといたしました。
・理念体系を反映した評価…昇給・昇格の基準となる行動評価の評価項目の約半数に、当社グループの理念体系(パーパス・Values)を採用し、理念を体現する社員を適切に評価できる仕組みへと見直しました。
・チャレンジ係数の導入…上位等級相当の役割や成果責任を伴うチャレンジングな目標を設定した場合には、仮に未達であってもその挑戦を評価する仕組みを導入し、失敗を恐れず挑戦する行動を後押ししております。
・評価・報酬制度の見直し…各等級の役割を明確化したうえで、評価と報酬の連動性を強化いたしました。
あわせて、社員データのカルテ化を進め、データ分析に基づく適切な人員配置や離職因子の分析に活用しております。
② 社員の成長支援のための研修制度の拡充
社員に対して、等級要件に定められた期待役割を積極的に果たし、次等級の役割に挑戦していくことを求めております。社員がその期待に応え能力を最大限発揮できるよう、職位別新任研修や等級別スキル研修などの研修制度の拡充を図るとともに、新たな人事制度に沿った人材育成体系の構築と管理職の育成強化を進めております。
③ 次世代経営人財の育成強化
中長期的な視点で事業を捉え、当社の企業価値向上や持続可能性について包括的に考え、ヤマタネの社会的使命を自覚して推進できる将来の経営人財の育成に、計画的に取り組んでおります。具体的には、部長・課長層を中心とする次世代リーダーを対象に、経営人財育成プログラム(変革リーダーシップ研修)を実施し、変革を牽引するリーダーシップの強化を図っております。あわせて、サクセッションプランの整備を進めております。
社内環境整備方針
当社は、社員一人ひとりの活性化を図り、全ての社員等がその能力を十分に発揮できるよう、働きやすい職場環境の整備と、多様な人財が活躍できる雇用環境の整備に取り組んでまいります。具体的には以下の環境を整備しております。
① 生産性向上による働き方改革への取組み
各部門において業務改革及びクロストレーニングを推進するとともに、経営会議での時間外労働実績の報告や社内会議体を通じた意識啓発により、時間外労働の削減に取り組んでおります。特に管理職については、権限移譲や業務フローの見直しを通じた働き方改革を進めるとともに、ノー残業デーの取組みを強化しております。また、物流現場や生産工場においては、生産性向上に向けた各種アプリの開発やRFID・デジタルサイネージ等の導入に加え、AGVや無人フォークリフトの導入を進め、自動化・省人化を加速してまいります。
② 女性が活躍できる雇用環境の整備
創業者である山﨑種二の活躍を支えた妻「ふう」の名前にちなみ、当社の女性活躍推進プロジェクトを「ふうさんプロジェクト」と称しております。同プロジェクトでは、女性同士のネットワーク構築やキャリア教育を目的としたフォーラムの開催、職種転換の推進、社外研修への参加促進、社外で活躍される方々を招いた講演会等を実施しております。また、女性の活躍に必要な社内制度の設計や意識改革に向けた改善策を検討し、経営会議へ提言を行っております。
③ 定年後も働き続けられる高齢者雇用体制の構築
物流業などのエッセンシャルサービスを提供する当社にとって、人口減少に伴う現場の人員不足は重要な課題であり、社員が高齢になっても能力を十分に発揮し続けられる環境の整備に取り組んでおります。2026年4月の新人事制度の導入にあわせて定年後再雇用社員の人事制度を改定し、シニア人財の一層の活性化を図っております。具体的には、正社員の新制度と同様にマネジメント職・エキスパート職・担当職の職群を設け、退職後の役割(ミッション)を明確にしたうえで、その職務価値を客観的な指標に基づき算定し等級と連動させる仕組みといたしました。評価についても役割の達成度を測る成果評価を導入し、評価への納得性と説明責任を高めております。あわせて、定年を「満60歳に達した後最初に到達する3月末日」に見直し、定年後再雇用の契約期間を事業年度(4月~3月)と一致させることで、ミッションの設定と評価を統一的かつ公平に運用できる体制を整えました。
④ キャリア採用者の活躍推進
事業環境の変化や経営戦略の転換等に伴い必要な人財を外部から登用・確保する観点から、キャリア採用については毎年一定数の採用を目標としております。2017年から本格的なキャリア採用を開始し、非正規社員から正社員への登用も積極的に行っております。なお、管理職への登用について、採用時期や国籍による差は生じないものと認識しております。
⑤ タレントマネジメントシステム導入
社員一人ひとりのスキルやキャリア志向を可視化し、戦略的な人財配置と育成を実現するため、タレントマネジメントシステムを導入いたしました。基礎となる社員データの整備を完了し、2026年4月導入の新人事制度における評価も本システム上で実施する体制を構築しております。データに基づく一元的な人財管理により、社員のエンゲージメント向上と離職防止につなげてまいります。
⑥ 福利厚生制度の見直し
社員が安心して働ける環境を整備するため、福利厚生制度の見直しを進めております。人間ドックの実質無償化、独身従業員向けのウェルビーイング支援サービスの導入、出産休暇の新設、副業制度の導入等に取り組んでおります。
⑦ 1on1ミーティングの高度化
上司と部下の対話の質を高め、社員の成長とエンゲージメント向上につなげるため、1on1ミーティングの高度化に取り組んでおります。管理職向けの研修を実施するとともに、対話を支援するツールの導入を予定しております。
<パーパス(存在意義)への取組>当社グループは、ヤマタネグループのValues「挑戦を楽しむ」「チームの力を信じる」「“ありがとう”を繋げる」をすべての業務の中心に据え、パーパス経営を加速します。当連結会計年度にて策定した部門別パーパスの徹底したディスカッションを通じて、日常業務とパーパスを紐づけ、「遣り甲斐」と「誇り」溢れる職場づくりを目指します。社員の活性化を最優先課題とし、企業価値の極大化、社員のエンゲージメント向上、処遇改善、株価向上を目指します。中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」の2年目として、人的資本投資や成長投資を積極的に推進し、中期経営計画達成に向けた基盤づくりを推進します。
① 専属組織設立によるパーパス経営の加速
パーパス経営のさらなる推進と社内への浸透を加速させるため、2026年4月に社長直轄の専門部署である「パーパス・アクション・スタジオ(PAS)」を新設いたしました。この組織は、単なる企画や管理にとどまらず、メンバー自らが主体的かつ具体的に行動し、周囲を巻き込みながら会社全体を動かしていくことを目指しています。すべての社員が「主役」となってパーパスを体現できる環境を整え、組織全体に活気をもたらすことで、社員一人ひとりの自律的な挑戦を力強く支援してまいります。
② 部門別パーパス策定
全社的なパーパスの実現に向け、各部門の業務と企業の存在意義とのつながりを明確にするため、ボトムアップ方式による議論を重ね、ヤマタネグループ全体で22の「部門別パーパス」を策定いたしました。社員一人ひとりが日常業務と部門別パーパスを紐づけることで、自身の仕事の意義を再確認し、より高いエンゲージメントレベルで働ける職場づくりを進めています。今後は徹底した対話を通じて社員の行動変容を促します。
③ 心理的安全性の確保
パーパスを「確かなもの」とし、社員のエンゲージメントを向上させるため、外部機関と連携した心理的安全性確保プログラム(研修)を継続的に実施しております。本プログラムにより、年代や役職、部門の垣根を越えたフラットな対話の場を提供し、誰もが自由に意見を発信し、チャレンジ精神溢れる企業文化を築いてまいります。
④ 社内コミュニケーションの活性化
全従業員参加型の社内イベント「ヤマタネスポーツフェスティバル」の開催や福利厚生制度の拡充を通じ、社内コミュニケーションの活性化を図っております。また、社内コミュニケーションツールを活用し、部門や組織の垣根を越えた交流を促進しています。こうした取り組みによって、今後も強固な組織力の構築を進めてまいります。
⑤ 社内公募制度の運用開始
社員の自律的なキャリア形成を支援し、チャレンジを応援する企業文化を醸成するため、新たに社内公募制度の運用を開始いたしました。募集ポジションを持つ部署が広く人材を募り、社員自身の意志で自由に応募できる仕組みとなります。本制度を通じて、多様な人財の発掘と適材適所の配置を進め、組織全体の活性化とパーパスの実現に向けた新たな価値創出につなげてまいります。
⑥ チャレンジ評価制度の深化
チャレンジ精神溢れる企業文化の醸成に向け、業績という結果だけでなく挑戦する行動自体を高く評価する「チャレンジ評価制度」の運用を深化させております。公私両面での積極的な挑戦を会社全体で応援・評価する仕組みをさらに浸透させることで、社員の自発的な成長を促し、組織全体の活力向上と企業価値の向上へと繋げてまいります。
⑦ 社会貢献活動の推進
地域コミュニティの一員として社会貢献活動を推進しております。創業の地・深川で開催される「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」への協賛を通じ、芸術による地域活性化と福祉課題の解決に取り組んでいます。また、「ヤマタネさくらまつり」の開催等で地域の皆様とのつながりを深めるほか、中高生の職場体験の受入や地域清掃活動など、持続可能な地域社会の発展に貢献しております。
⑧ 社会課題解決事業の取組強化
当社のパーパスを体現し、多様な人財の力を結集して、社会課題の解決を事業の中心に据えた取組みを強化しております。各カンパニー間の連携によるグループシナジーを創出し、社会のニーズに応える事業を推進しています。また、経済合理性の低さや担い手不足により存続の危機にある棚田を守り、多様な価値を次世代へ繋ぐため保全活動に参画するなど、新たな事業モデルの構築を通じて「産地の続くを支える」を実践し、豊かな社会の実現に挑戦してまいります。