有価証券報告書-第59期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2016/06/27 11:25
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連結財務諸表注記事項(IFRS)


1.報告企業
日立キャピタル㈱(以下、当社)は日本に拠点を置く株式会社であり、その株式を公開しております。本社は東京都港区西新橋一丁目3番1号であります。連結財務諸表は、当社及び子会社、並びにその関連会社に対する持分により構成されております。当社及び子会社からなる企業集団(以下、当社グループ)は、日本事業においては、多様化した顧客のニーズ(アカウント)に対し金融サービスを提供するアカウントソリューション、提携ベンダーの販売促進等のニーズに対し金融サービスを提供するベンダーソリューションの2事業セグメント、グローバル事業においては、地域セグメントを細分化した欧州、米州、中国、ASEANの4事業セグメントの6セグメントにわたって、リース、割賦、保険、信託等の機能の組み合わせや、日立グループとの連携による金融サービスを展開しております。
連結財務諸表は、2016年6月27日に代表執行役執行役社長 川部誠治及び最高財務責任者である執行役 大橋芳和によって承認されております。
2.作成の基礎
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、連結財務諸表規則)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしていることから、同第93条の規定により、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに準拠して作成しております。
当社グループの連結財務諸表は、公正価値で測定されるデリバティブ金融商品、公正価値で測定しその変動を純損益で認識する金融商品(以下、FVTPL)、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益で認識する金融商品(以下、FVTOCI)、退職給付に係る資産又は負債を除き、取得原価を基礎として作成しております。連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円建てで表示しており、百万円未満を切り捨てております。
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられております。ただし、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用に関する判断に係る情報は、以下の注記に含まれております。
・注記「3.主要な会計方針についての概要(1)連結の基礎」
・注記「3.主要な会計方針についての概要(4)金融商品」及び注記「17.金融商品」
・注記「3.主要な会計方針についての概要(5)リース(貸手)」及び注記「7.リース」
・注記「3.主要な会計方針についての概要(12)収益認識基準」
翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある、仮定及び見積りの不確実性に関する情報は、以下の注記に含まれております。
・注記「3.主要な会計方針についての概要(8)非金融資産の減損」
・注記「3.主要な会計方針についての概要(9)退職後給付」及び注記「13.従業員給付」
・注記「3.主要な会計方針についての概要(10)引当金、(11)偶発事象」及び注記「29.コミットメント及び偶発事象」
・注記「3.主要な会計方針についての概要(13)法人所得税」及び注記「11.繰延税金及び法人所得税」
3.主要な会計方針についての概要
(1)連結の基礎
① 子会社及び連結している組成された事業体(信託勘定等)
子会社及び連結している組成された事業体(以下、子会社等)とは、当社が支配している企業及び事業体をいいます。支配とは、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利、及び投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力の全てを有している場合をいいます。
子会社等は全て、取得日すなわち当社が支配を獲得した日から、当社が支配を喪失する日まで連結されております。子会社等が適用する会計方針が当社の適用する会計方針とは異なる場合には、必要により当該子会社等の財務諸表の調整を行っております。
支配の喪失を伴わない子会社等に対する持分の変動があった場合には、資本取引として会計処理しております。一方、支配の喪失を伴う子会社等の持分の変動があった場合には、子会社等の資産及び負債、子会社等に関連する非支配持分及びその他の包括利益累計額の認識を中止しております。
② 関連会社(持分法適用会社)
関連会社とは、当社が議決権の20%以上50%以下の議決権を保有する等により経営方針や財務方針に重要な影響力を行使できるものの、支配及び共同支配をしていない企業をいいます。
当社グループは、関連会社(以下、持分法適用会社)への投資について、持分法を用いて評価しております。
連結財務諸表には、重要な影響力を獲得した日から喪失するまでの持分法適用会社の純損益及びその他の包括利益の変動に対する当社グループの持分が含まれております。
持分法適用会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針とは異なる場合には、必要により持分法適用会社の財務諸表の調整を行っております。
(2)現金及び現金同等物
手許現金、随時引き出し可能な預金、預け金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(3)外貨換算
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しております。
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における直物為替相場又はそれに近似するレートにより当社の機能通貨に換算しております。期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しております。当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しております。
② 海外子会社の財務諸表の換算
海外子会社の資産・負債は決算日の為替相場により、収益及び費用項目は期中平均為替相場により円換算しております。
この海外子会社の財務諸表の換算により発生する換算差額は、その他の包括利益に計上しております。
(4)金融商品
当社グループは、金融商品に係る会計処理について、IFRS第9号「金融商品」(2009年11月公表、2010年10月改訂)を早期適用しております。
① 非デリバティブ金融資産
当社グループは、売掛金及びその他の営業債権、その他の金融資産に含まれる有価証券投資以外の非デリバティブ金融資産を、これらの発生日に当初認識しております。有価証券投資は、当社グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識しております。
非デリバティブ金融資産の分類及び測定モデルの概要は、以下のとおりであります。
償却原価で測定される金融資産
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合に、償却原価で事後測定しております。
・当社グループのビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高にかかる利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
償却原価で測定される金融資産は、公正価値(直接帰属する取引費用を含む)で当初認識しております。当初認識後、償却原価で測定される金融資産の帳簿価額については、実効金利法を用いて算定し、必要な場合には減損損失を控除しております。
償却原価で測定される金融資産の減損
当社グループは、当初認識後に発生した1つ又は複数の事象の結果として減損の客観的証拠があり、かつ当該金融資産又は金融資産グループの見積将来キャッシュ・フローを信頼性をもって見積ることができる場合に減損を実施しており、減損の有無を、継続して四半期毎に評価しております。減損の客観的な証拠には、過去の貸倒実績、支払遅延の存在、そのような状況でなければ実施しなかったであろう条件で行った債権の回収期限の延長、外部信用調査機関による否定的評価、債務超過、悪化した財政状況や経営成績の評価などが含まれております。
減損損失は、当該金融資産に係る債務者が事業を行う国あるいは地域の特有な商慣行を含む事業環境に関連した複数の潜在的なリスクを評価した上で、過去の経験等を考慮に入れて算定される貸倒実績率又は回収可能額の見積りに基づき計上しております。
減損損失を認識する場合は、当該資産の帳簿価額を直接、又は貸倒引当金を通じて減額することにより、純損益に計上しております。債権については、全ての回収手段がなくなり、回収可能性がほぼ尽きたと考えられた時点で貸倒償却しており、通常は、債務者が破産や清算手続きを開始した時点で、回収手段が尽きたとみなしております。減損損失認識後に減損損失を減額する事象が発生した場合は、減損損失の減少額(貸倒引当金の減少額)を純損益で戻し入れております。減損損失については、減損損失を認識しなかった場合の、減損損失の戻し入れを行った時点での償却原価を超えない金額を上限として戻し入れております。
FVTPLの金融資産
当社グループは、当初認識時においてFVTOCIの金融資産として指定しない資本性金融資産、及び償却原価で測定される金融資産に分類されない負債性金融資産を、FVTPLの金融資産に分類しております。当初認識後、公正価値で測定し、その事後的な変動は純損益として認識しております。
FVTOCIの金融資産
当社グループは、投資先との取引関係の維持、強化による収益基盤の拡大を目的として保有している資本性金融資産について、当初認識時にFVTOCIの金融資産に取消不能な指定を行います。FVTOCIの金融資産として指定される資本性金融資産は当初認識後、公正価値で測定され、公正価値の変動はその他の包括利益として認識され、その累計額はその他の包括利益累計額に認識されます。FVTOCIの金融資産の認識を中止した場合、その他の包括利益累計額を利益剰余金に直接振り替えており、純損益で認識しておりません。なお、FVTOCIの金融資産に指定される資本性金融資産からの配当については、明らかに投資の払い戻しの場合を除き、純損益として認識しております。
金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利が移転し、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、当該金融資産の認識を中止しております。移転した金融資産に関して当社グループが創出した、又は当社グループが引き続き保有する持分については、別個の資産・負債として認識しております。
なお、金融資産を譲渡した際に、譲渡資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転したわけでも、ほとんどすべてを保持しているわけでもなく、当該資産に対する支配を保持している場合には、継続的関与の範囲において当該譲渡資産の認識を継続しており、その場合には、関連する負債も認識しております。
② 非デリバティブ金融負債
当社グループは、買掛金及びその他の営業債務、借入金及び社債等、その他の金融負債に含まれる非デリバティブ金融負債を有しており、公正価値(直接帰属する取引費用を控除後)で当初認識しております。また当初認識後、実効金利法を用いた償却原価により測定しております。
当社グループは、発行した負債証券を、その発行日に当初認識しております。その他の金融負債は全て、当社グループが当該金融商品の契約の当事者となった取引日に認識しております。
当社グループは、金融負債が消滅した場合、つまり契約上の義務が履行されるか、債務が免責、取消又は失効となった場合に、認識を中止しております。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、デリバティブ取引に関しては、取引の実行と認可をそれぞれ別の担当部署で行うことにより、内部牽制を図るとともに、リスク管理規定に従い、管理・運営を行っております。
同規定に定められているデリバティブを利用する目的、その戦略を含むリスク管理方針を文書化しており、それに加えて、そのデリバティブがヘッジ対象の公正価値又は将来キャッシュ・フローの変動の影響を高度に相殺しているかどうかについて、ヘッジの開始時、またその後も引き続いて、一定期間毎に評価を行っております。
ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブ
当社グループは、金利変動による公正価値変動リスク、金利変動リスク及び為替変動リスクをヘッジするため、デリバティブを利用しております。これらに用いられるデリバティブは、主に金利スワップ、通貨スワップ、及び為替予約であります。ヘッジ手段であるデリバティブは公正価値で当初認識し、関連する取引費用は発生時に純損益として認識しております。当初認識後は、デリバティブは公正価値で測定し、その変動は以下のように会計処理しております。
・公正価値ヘッジ
ヘッジ手段であるデリバティブを公正価値で再測定する利得又は損失は、純損益で認識しております。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象に係る利得又は損失は、純損益で認識するとともにヘッジ対象の帳簿価額を修正しております。
・キャッシュ・フロー・ヘッジ
デリバティブを、認識済み資産・負債に関連する特定のリスクに起因するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのヘッジ手段として指定した場合、デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分は、その他の包括利益として会計処理しております。キャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を及ぼす期間と同一期間において、連結包括利益計算書においてその他の包括利益から控除し、ヘッジ対象と同一の項目で純損益に振り替えております。デリバティブの公正価値変動のうちヘッジ非有効部分は、即時に純損益で認識しております。
ヘッジ会計を中止した場合、当社グループは、すでにその他の包括利益で認識したキャッシュ・フロー・ヘッジの残高を、ヘッジ対象である予定取引が純損益に影響を与えるまで引き続き計上しております。予定取引の発生が予想されなくなった場合は、キャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、即時に純損益で認識されます。
なお、公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジとも、ヘッジ取引がヘッジ会計の要件を満たさない場合、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、あるいはヘッジ指定が取り消された場合には、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しております。
ヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブ
当社グループには、ヘッジ目的で保有しているデリバティブのうちヘッジ会計の要件を満たしていないものがあります。これらのデリバティブの公正価値の変動は全て即時に純損益で認識しております。
④ 金融保証
当社グループが締結した金融保証契約は、被保証者が負債性金融商品の条件に基づく支払期日が到来しても支払いを履行せず保証契約保有者が損失を被った場合に、当該損失を填補する支払の履行請求がなされる契約であります。金融保証契約は、公正価値に保証の発行に直接帰属する取引費用を調整した額で当初認識されます。当該負債は、当初認識後、当初測定額から償却累計額を控除した金額と、金融保証契約に係る履行請求がなされることにより生ずる可能性が高い現在の債務を決済するために要する支出の最善の見積額とのいずれか高い方の金額で測定されます。
⑤ 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、かつ、純額ベースで決済するかもしくは資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺され、連結財政状態計算書において純額で報告されます。
(5)リース(貸手)
当社グループは、リース取引により様々な資産を顧客に提供しており、ファイナンス・リース又はオペレーティング・リースの分類は契約条件に依存しております。資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを借手に移転するリースはファイナンス・リースに分類し、ファイナンス・リース以外のリースはオペレーティング・リースに分類しております。
ファイナンス・リース
ファイナンス・リース取引は、情報関連機器をはじめ、事務用機器、産業機器など様々な物件のリース取引があります。
ファイナンス・リース債権は、貸手の未収最低リース料と未収無保証残存価値の合計額をリースの計算利子率で割引いた正味リース投資未回収総額で、リース起算日において当初認識しております。無保証残存価値は、契約時に見積もったリース期間終了時の物件の処分等により回収が見込まれる金額であり、中古物件の市場価値、陳腐化する時期及び程度についての見積り、及び類似する物件におけるこれまでの回収実績に基づいて決定しております。リースの計算利子率は、正味リース投資未回収総額を、リース資産の公正価値と貸手の初期直接原価の合計額と等しくする割引率を使用しております。
オペレーティング・リース
オペレーティング・リース資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しております。オペレーティング・リース資産には、輸送用機器、情報関連機器の他、ソフトウェア等が含まれますが、耐用年数の確定できない無形資産は含まれておりません。オペレーティング・リース資産の残存価額は、中古物件の市場価値、陳腐化する時期及び程度についての見積り、及び類似する物件におけるこれまでの回収実績に基づいて決定しております。
オペレーティング・リース資産は見積耐用年数をリース期間(主として3年~7年)とした定額法により減価償却を行っております。オペレーティング・リース資産の減価償却費は売上原価に含まれております。
リースに関する収益認識については、注記「3.主要な会計方針についての概要(12)収益認識基準」に記載しております。
(6)その他の有形固定資産
その他の有形固定資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しております。取得原価には資産の取得に直接関連する費用、資産の解体、除去及び原状回復費用の当初見積額が含まれております。
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得原価から残存価額を差し引いて算出しております。減価償却は、その他の有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて純損益として認識しております。
その他の有形固定資産は、社用資産と建設仮勘定から構成されており、社用資産の主なものは機械装置であります。機械装置の前連結会計年度末及び当連結会計年度末における主な見積耐用年数は20年であります。
なお、見積耐用年数及び減価償却方法等は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(7)その他の無形資産
① のれん
のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した金額で表示しております。
② その他の無形資産
当社グループは無形資産の測定においては原価モデルを採用し、耐用年数を確定できるものに関する償却費は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しております。
償却費は資産の取得原価から残存価額を差し引いた額に基づいております。耐用年数が確定できるものは、定額法に基づいて純損益として認識しております。
その他の無形資産の主なものは自社利用ソフトウェアであり、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における見積耐用年数は主に5年であります。
なお、見積耐用年数及び償却方法等は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(8)非金融資産の減損
各資産について減損の兆候の有無の判定を行い、ある事象や状況の変化によりその帳簿価額が回収不可能であるような兆候がある場合、減損テストを実施しております。耐用年数を確定できない無形資産及びのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年、主に第4四半期において、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もり、減損テストを実施しております。減損テストを実施する際には、個々の資産は、そのキャッシュ・フローが相互に独立して識別可能な最小単位でグループ分けしております。
回収可能価額は、主に現在の市場価格又は当該資産の使用及び最終処分価値から期待される見積将来キャッシュ・フローに基づくインカム・アプローチ(現在価値技法)により算定しております。資金生成単位に割り当てられた資産の帳簿価額が回収可能価額を超える場合には、その資金生成単位に属する資産について減損損失を認識しております。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した前提事項に重要な変更が生じ、損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候が認められる場合において、当該資産又は資金生成単位を対象に回収可能価額の見積りを行い、算定した回収可能価額が資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合、過年度に減損損失が認識されていなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額を上限として、減損損失の戻し入れを行っております。
(9)退職後給付
確定給付債務の現在価値及び退職給付費用は予測単位積増方式により算定しております。
確定給付債務の現在価値及び制度資産の公正価値は、連結会計年度末に再測定し、数理計算上の差異及び制度資産の利息収益を除く公正価値の変動額はその他の包括利益で全額認識し、その後利益剰余金に組替えておりません。また、制度改定時に生じる過去勤務費用は発生時に全額純損益として認識しております。
連結財政状態計算書上、確定給付債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した純額を退職給付に係る負債又は資産として負債又は資産に表示しております。
(10)引当金
当社グループは、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の規定に従い、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務又は推定的債務)を負担しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、かつ、当該債務の金額の合理的な見積りが可能である場合に現在の債務を決済するために要する支出の最善の見積額を引当金として認識しております。
なお、債務の決済までの期間が長期となると想定され、貨幣の時間価値が重要な場合には、決済時に予測される支出額の現在価値により引当金を測定しております。現在価値の算出には、貨幣の時間的価値及び当該債務に関連する固有のリスクを反映した税引前の割引率を利用しております。
(11)偶発事象
当社グループは、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の規定に従い、決算日現在において発生可能性が不確実である経済的資源の流出については、それが決算日現在の債務であることを判断することができないもの、又は引当金の認識基準を満たさないものについては、決済による経済的資源の流出の可能性がほとんどない場合を除き、偶発債務として、注記「29.コミットメント及び偶発事象」(引当金として認識した偶発債務を除く)に注記をしております。
(12)収益認識基準
リース
ファイナンス・リース取引から生じる収益については、リース投資未回収総額から正味リース投資未回収総額を差し引いた金額である未稼得金融収益を、リース期間にわたって計算利子率を反映する方法により配分して収益を認識しております。また、無保証残存価値の時の経過に基づく増加分をリース期間にわたって計算利子率を反映する方法により収益を認識しております。
オペレーティング・リースは、他の規則的な方法がリース資産からの使用便益の減少の時間的パターンをより適切に示す場合を除き、リース期間にわたり定額法で収益を認識しております。また、リース物件の売却収入は、物品の所有に伴う重要なリスク及び経済価値が顧客に移転し、物品に対する継続的な関与及び実質的な支配がない場合で、収益の額及び当該取引に関連する原価を信頼性をもって測定でき、当該取引の対価である経済的便益が当社グループに流入する可能性が高い場合に認識しており、通常は顧客に対する引き渡しが完了した時点で収益を認識しております。
割賦販売に係る収益
受取利息相当額を売上収益として各期に実効金利法により収益認識しております。実効金利は、割賦契約の予想残存期間を通じての、将来の現金受取額の見積額を、当該割賦契約に係る債権の正味帳簿価額まで割引く利率として算定されます。
(13)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本の部又はその他の包括利益に認識する項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を乗じて算定する当期の課税所得又は損失に係る納税見込額あるいは還付見込額の見積りに、前年までの納税見込額あるいは還付見込額の調整額を加えたものであります。
繰延税金資産及び負債は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異に対して認識しております。のれんから生じる一時差異、企業結合以外の取引における会計上又は税務上のいずれの損益にも影響を及ぼさない取引によって発生する資産又は負債の当初認識による差異及び子会社又は関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期を支配でき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合においては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
繰延税金資産及び負債は、それらの一時的差異等が解消されると見込まれる連結会計年度の課税所得に対して適用される税率を使用して測定しております。税率変更による繰延税金資産及び負債への影響は、その税率変更に関する法律の制定日を含む連結会計年度の純損益及びその他の包括利益として認識しております。
繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産は毎期末日に見直し、税務上の便益が実現する可能性が低下した部分について減額しております。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び負債を相殺する法律上の強制力を有し、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しております。
(14)消費税等
顧客から預かり、税務当局に納付される消費税は、連結損益計算書上で売上収益、売上原価及び費用から除外しております。
(15)1株当たり利益
親会社の所有者に帰属する1株当たり当期利益は加重平均普通株式数に基づいて計算し、親会社の所有者に帰属する希薄化後の1株当たり当期利益は平均発行済株式数と希薄化効果のある証券の転換又は発行可能株式数の合計に基づいて計算しております。
(16)企業結合
企業結合の会計処理は取得法によっており、取得の対価は、取得日の公正価値で測定された移転対価及び被取得企業に対する非支配持分の金額の合計額として測定されます。当社は、被取得企業の識別可能純資産の公正価値のうち非支配持分の持分割合相当額を用いて、被取得企業に対する非支配持分を測定しております。また、発生した取得関連費用は、発生時に費用処理しております。
(17)未適用の新会計基準
連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が行われた主な公表済基準書及び解釈指針のうち、当連結会計年度末において未適用の主な基準書は下記のとおりであります。なお、これらの改訂の適用による当社の財政状態及び経営成績に与える影響は現在算定中であります。
基準書基準名強制適用時期
(以降開始年度)
当社グループ
適用年度
新設・改訂の概要
IFRS第9号金融商品2018年1月1日未定ヘッジ会計の改訂(2013年11月改訂)、金融商品の分類及び測定の改訂並びに金融資産の予測損失減損モデルの導入(2014年7月改訂)
IFRS第15号顧客との契約から生じる収益2018年1月1日未定収益の認識に関する会計処理及び開示の改訂
IFRS第16号リース2019年1月1日未定リース会計に関する改訂

4.セグメント情報
(1)報告セグメント情報
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは報告セグメントを、日本、グローバル4極(欧州、米州、中国、ASEAN)の地域毎に区分し、更に、日本においては、ビジネスモデル及びソリューションの提供先を勘案し、「アカウントソリューション」「ベンダーソリューション」の2つに区分し、6つの報告セグメントとしております。
それぞれの報告セグメントにおけるサービスの内容及びソリューションの提供先は下記のとおりであります。
① アカウントソリューション(日本)
当社グループのリース、ファクタリング、割賦、保険及び信託等の多様な機能の組み合わせや、日立グループをはじめとしたパートナーとの連携により、企業、官公庁、農業、医療等のさまざまなニーズに対しソリューションを提供するもの。
② ベンダーソリューション(日本)
当社グループの主にリース、割賦等の金融サービスにより、提携ベンダーの販売促進等のニーズに対しソリューションを提供するもの。
③ 欧州、米州、中国、ASEAN
当社グループの幅広い金融サービスや、日立グループをはじめとしたパートナーとの連携により、各地域における顧客ならびにベンダーに対しソリューションを提供するもの。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報は下記のとおりであります。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメントその他合計調整額連結損益
計算書
計上額
日本欧州米州中国ASEAN
アカウ
ント
ソリュー
ション
ベンダー
ソリューション
売上収益
外部顧客への
売上収益
186,77720,81199,6158,67415,85511,039342,77414,161356,935△644356,291
セグメント間の
内部売上収益
1,387541,4413,0524,494△4,494
188,16420,86599,6158,67415,85511,039344,21517,214361,430△5,138356,291
税引前当期利益14,8763,49114,8492,2225,5962841,0642,22243,286△7,68835,598
利息費用8,6992,0837,1981,4074,3533,20826,9511,94228,893△4,92623,967
減価償却費及び
無形資産償却費
57,6202,98124,7131282421,28086,9671,36888,3361,21889,554

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、事業の開発及び再生により事業構造転換を図る会社等を含んでおります。
2 税引前当期利益の調整額、利息費用の調整額、減価償却費及び無形資産償却費の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用及び各報告セグメントへの配賦額と実際発生額との差額等であります。
なお、全社費用は、主に報告セグメントに配分していない一般管理費であります。
3 当社グループは、最高経営意思決定者が使用する報告セグメントへ、資産及び負債を配分しておりません。
4 セグメント間取引は独立企業間価格で行っております。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメントその他合計調整額連結損益
計算書
計上額
日本欧州米州中国ASEAN
アカウ
ント
ソリュー
ション
ベンダー
ソリューション
売上収益
外部顧客への
売上収益
195,57019,35897,81412,82316,98411,982354,53412,232366,766△1,411365,354
セグメント間の
内部売上収益
1,396631,4602,3163,776△3,776
196,96719,42197,81412,82316,98411,982355,99414,548370,542△5,188365,354
税引前当期利益19,3882,55717,3983,5347,19324550,3181,21451,532△4,86546,667
利息費用7,6772,1158,4602,2204,9523,61929,0461,49530,542△4,01026,532
減価償却費及び
無形資産償却費
63,1801,85225,3453043622,32693,3711,17194,5431,04895,591

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、事業の開発及び再生により事業構造転換を図る会社等を含んでおります。
2 税引前当期利益の調整額、利息費用の調整額、減価償却費及び無形資産償却費の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用及び各報告セグメントへの配賦額と実際発生額との差額等であります。
なお、全社費用は、主に報告セグメントに配分していない一般管理費であります。
3 当社グループは、最高経営意思決定者が使用する報告セグメントへ、資産及び負債を配分しておりません。
4 セグメント間取引は独立企業間価格で行っております。
(2)地域別情報
前連結会計年度及び当連結会計年度における仕向地別の外部顧客向け売上収益は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
日本221,136225,750
欧米108,290110,637
アジア26,86428,967
合計356,291365,354

前連結会計年度末及び当連結会計年度末における所在地別の有形固定資産及び無形資産残高は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
日本213,008237,731
欧米110,622118,776
アジア8,02017,117
合計331,651373,624


(3)顧客別情報
前連結会計年度及び当連結会計年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上収益はありません。
5.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
現金及び預金46,70138,389
関係会社預け金72,613118,701
現金及び現金同等物119,314157,091

(注) 1「現金及び預金」には、預入期間が3ヵ月を超える定期預金は含めておりません。
2「関係会社預け金」とは、当社の親会社である㈱日立製作所がグループ会社を対象に行っている
資金集中取引に当社グループが参加し、資金を預け入れているものであります。
6.金融資産及び金融負債の回収又は決済までの期間別内訳
金融資産及び金融負債の回収又は決済までの期間別内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
回収又は
決済までの期間
合計回収又は
決済までの期間
合計
12ヶ月以内12ヶ月超12ヶ月以内12ヶ月超
金融資産
現金及び現金同等物119,314119,314157,091157,091
売掛金及び
その他の営業債権
678,153689,7331,367,886703,004655,9681,358,973
その他の金融資産31,92522,90454,83030,74730,85461,601
金融資産合計829,393712,6371,542,031890,843686,8231,577,666
金融負債
買掛金及び
その他の営業債務
238,77134,264273,036194,64234,346228,989
未払金25,3032,60827,91219,4651,02620,492
その他の金融負債49,79740,04789,84431,03427,69058,724
金融負債合計313,87376,919390,792245,14263,063308,205

「ファイナンス・リース債権」の回収までの期間別内訳は、注記「7.リース」を参照して下さい。
「借入金及び社債等」の決済までの期間別内訳は、注記「17.金融商品」を参照して下さい。
7.リース
前連結会計年度末及び当連結会計年度末のファイナンス・リースのリース投資未回収総額及び受取最低リース料総額の現在価値は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
リース投資未回収総額受取最低リース料総額の現在価値
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
1年以内325,368345,956301,386330,202
1年超5年以内650,751696,070573,346605,552
5年超118,576115,81395,53187,561
合計1,094,6961,157,840970,2641,023,316
未稼得金融収益△88,327△97,236
正味リース投資未回収総額1,006,3681,060,604
無保証残存価値△36,104△37,288
受取最低リース料総額
の現在価値
970,2641,023,316

前連結会計年度末及び当連結会計年度末における回収不能な受取最低リース料総額に対する引当累計額は、それぞれ9,930百万円及び6,423百万円であります。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低リース料受取予定額は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
1年以内52,91155,768
1年超5年以内69,00362,565
5年超1,6332,000
合計123,547120,335

前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、法的契約形態はリースであるが、実質的にリースを含まない重要な契約はありません。
8.持分法で会計処理されている投資
前連結会計年度及び当連結会計年度における持分法を適用している個々に重要性のない関連会社について、次の
項目が連結財務諸表に含まれております。
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末
(2015年3月31日)(2016年3月31日)
投資の帳簿価額19,26720,254


(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
(自 2014年4月1日(自 2015年4月1日
至 2015年3月31日)至 2016年3月31日)
当期利益1,6401,775
その他の包括利益1641
包括利益合計1,8051,776

9.有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額の増減及び取得原価並びに減価償却累計額及び減損損失累計額は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
オペレーティン
グ・リース資産
社用資産建設仮勘定合計
帳簿価額
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
233,3867,0984,199244,683
新規取得110,0051,4514,346115,804
売却又は処分△ 34,582△561△35,143
減価償却費△ 69,716△1,269△70,985
減損損失の戻し入れ2,8292,829
連結範囲の異動8452951,140
為替換算影響額3,88117704,058
振替その他12,1967,837△7,42512,608
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
258,84515,0291,120274,996
新規取得126,8904,1392,041133,070
売却又は処分△22,123△244△1△22,369
減価償却費△74,978△1,640△76,619
減損損失△31△29△60
減損損失の戻し入れ181181
為替換算影響額△11,550△260△66△11,876
振替その他16,687790△71616,761
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
293,92017,7842,377314,082

前連結会計年度において認識された減価償却費及び減損損失の戻し入れの金額は、68,155百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」に67,281百万円、「販売費及び一般管理費」に874百万円計上しております。認識された減損損失の戻し入れは欧州セグメントに含まれております。
当連結会計年度において認識された減価償却費、減損損失及び減損損失の戻し入れの金額は、76,499百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」に75,463百万円、「販売費及び一般管理費」に1,006百万円、「その他の費用」に29百万円計上しております。認識された減損損失及び減損損失の戻し入れは主に、ASEANセグメント及び欧州セグメントに含まれております。
なお、リース契約の成約によるオペレーティング・リース資産の買付予約高は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ21,416百万円、44,696百万円であります。
(単位:百万円)
オペレーティン
グ・リース資産
社用資産建設仮勘定合計
取得原価
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
1,434,67911,3534,1991,450,232
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
1,331,47819,6791,1201,352,278
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
1,258,22623,0842,3771,283,689
減価償却累計額及び
減損損失累計額
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
1,201,2934,2551,205,548
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
1,072,6324,6491,077,281
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
964,3065,300969,606


10.無形資産
(1)無形資産の帳簿価額、取得原価並びに償却累計額及び減損損失累計額
無形資産の帳簿価額の増減及び取得原価並びに償却累計額及び減損損失累計額は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
オペレーティン
グ・リース資産
自社利用
ソフトウェア
のれんその他の
無形資産
合計
帳簿価額
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
40,2415,6112,78668149,321
新規取得19,1941,3491,49422,038
無形資産償却費△15,600△2,747△221△18,568
減損損失△475△1,713△2,188
処分△1,388△21△0△1,409
連結範囲の異動33,9143274,245
為替換算影響額03484321901
振替その他1,4715842592,316
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
43,9194,8157,06985056,655
新規取得20,4711,8541,00523,331
無形資産償却費△16,897△2,001△73△18,972
減損損失△34△1△36
処分△1,340△162△5△1,508
為替換算影響額△0△55△510△30△596
振替その他1,223514△1,069668
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
47,3764,9306,55967659,542

前連結会計年度において認識された無形資産償却費及び減損損失の金額は、20,757百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」に15,600百万円、「販売費及び一般管理費」に2,968百万円、「その他の費用」に2,188百万円計上しております。
当連結会計年度において認識された無形資産償却費及び減損損失の金額は、19,008百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」に16,897百万円、「販売費及び一般管理費」に2,074百万円、「その他の費用」に36百万円計上しております。
(単位:百万円)
オペレーティン
グ・リース資産
自社利用
ソフトウェア
のれんその他の
無形資産
合計
取得原価
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
276,37337,0674,599917318,957
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
262,21838,7519,3771,351311,698
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
251,32938,0168,7051,291299,342
償却累計額
及び減損損失累計額
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
236,13131,4561,812235269,636
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
218,29833,9362,307500255,043
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
203,95333,0852,145615239,800

(2)無形資産の減損損失
①資金生成単位へののれんの配分等
企業結合で生じたのれんは、取得日に企業結合から利益がもたらされる資金生成単位に配分しております。
当連結会計年度末において、各資金生成単位に配分されたのれんのうち重要なものは、Hitachi Capital (UK) PLC 2,006百万円(前連結会計年度末:2,206百万円)及びCLE Canadian Leasing Enterprises Ltd. 4,319百万円(前連結会計年度末:4,606百万円)に関するものであります。
資金生成単位ごとの回収可能価額は使用価値により算定しており、使用価値は、経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、税引前の割引率(12.5%~14.8%)で現在価値に割引いて算定しております。事業計画は外部情報及び内部情報に基づき過去の経験を反映したものであり、原則5年以内の事業計画期間を超えるキャッシュ・フローは、過去の業績及び各市場において予測される平均成長率等を勘案して推定しております。
回収可能価額の基礎となっている重要な仮定(割引率、平均成長率)に合理的な範囲で変動があった場合にも帳簿価額が使用価値を上回る可能性は低いと判断しております。
②その他の無形資産の減損
前連結会計年度において、その他の無形資産の減損損失を認識しており、1,713百万円が連結損益計算書の「その他の費用」に含まれております。これは社内基幹システム開発計画の内容を一部変更したことに伴い、従前の開発にかかった費用のうち、将来的な使用が見込まれない部分を減額したものであります。当該資産の回収可能価額は使用価値により算定しておりますが、将来的な使用が見込まれない従前の開発に伴う部分の使用価値は零としております。

11.繰延税金及び法人所得税
法人所得税費用及びその他の包括利益純額に係る繰延税金の内訳は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
法人所得税費用
当期分9,1338,094
繰延税金1,5274,957
一時差異等の発生と解消△1623,978
未認識の一時差異の変動額△12111
国内の税率変更による繰延税金資産及び負債の調整額1,811967
合計10,66013,051
その他の包括利益に係る繰延税金
FVTOCIの金融資産27967
確定給付制度の再測定171△1,671
キャッシュ・フロー・ヘッジ△69568
合計△244△1,536

当社及び国内の子会社は課税所得に対し主に23.9%の法人税率、12.9%から20.6%の範囲の住民税率及び4.9%から10.1%の範囲の事業税率及び地方法人特別税率を課されております。
「所得税法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第9号)及び「地方税法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第2号)が2015年3月31日に公布され、2015年4月1日以降に開始する連結会計年度から法人税率等が変更されることとなりました。これに伴い、前連結会計年度より、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用される法定実効税率は、前連結会計年度末の35.6%から、2015年4月1日に開始する連結会計年度に解消が見込まれる一時差異については33.1%に、2016年4月1日以降に開始する連結会計年度に解消が見込まれる一時差異については32.3%に変更されております。
その結果、前連結会計年度及び当連結会計年度における法定実効税率はおよそ35.6%及び33.1%であります。
また、「所得税法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第15号)及び「地方税法等の一部を改正する等の法律」(平成28年法律第13号)が2016年3月29日に国会で成立したことに伴い、当連結会計年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算(ただし、2016年4月1日以降解消されるものに限る)に使用した法定実効税率は、従来の32.3%から、回収又は支払が見込まれる期間が2016年4月1日から2018年3月31日までのものは30.9%、2018年4月1日以降のものについては30.6%にそれぞれ変更されております。
なお、当社及び一部の子会社は、連結納税制度を適用しております。
税率差異の調整は、下記のとおりであります。
(単位:%)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
法定実効税率35.633.1
持分法による投資利益△1.6△1.3
海外子会社の税率差異△8.7△6.8
損金不算入の費用0.90.2
未認識の一時差異の変動額△0.30.0
国内の税率変更による影響5.12.1
その他(純額)△1.10.7
税金充当率29.928.0


繰延税金資産及び負債の増減内容は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計
年度期首
(2014年
4月1日)
純損益として
認識
その他の
包括利益
として認識
その他(注)前連結会計
年度末
(2015年
3月31日)
繰延税金資産
減価償却費9,580△2,59406,986
リース契約等に係る売上加算5,720△16225,559
退職給付に係る負債2,694△772△17101,751
貸倒引当金3,535△6093383,265
資産除去債務2,186△1472,039
未払費用1,705531011,860
繰越欠損金1,705△2751051,535
貸倒償却1,167△456288999
その他3,2074736953514,727
繰延税金資産総額31,504△4,4915241,18828,725
繰延税金負債
海外子会社の割増償却△5,3141,833△1,202△4,684
リース料債権売買損益△1,171658△512
資産除去債務△1,604104△1,500
FVTOCIの金融資産△1,387△279398△1,268
その他△1,778367△135△1,547
繰延税金負債総額△11,2572,963△279△939△9,512
繰延税金資産純額20,246△1,52724424919,213

(注)その他には、連結範囲の異動及び外貨換算差額等が含まれております。
(単位:百万円)
前連結会計
年度末
(2015年
3月31日)
純損益として
認識
その他の
包括利益
として認識
その他(注)当連結会計
年度末
(2016年
3月31日)
繰延税金資産
減価償却費6,986△1,685△365,264
リース契約等に係る売上加算5,559△855,474
退職給付に係る負債1,751△5881,671△32,831
貸倒引当金3,265△316△922,856
資産除去債務2,039△342,005
未払費用1,860△349△191,491
繰越欠損金1,535205△701,670
貸倒償却999△413△14572
その他4,727△1,288△68203,390
繰延税金資産総額28,725△4,5551,603△21725,557
繰延税金負債
海外子会社の割増償却△4,684△717327△5,073
リース料債権売買損益△512196△316
資産除去債務△1,50016△1,483
FVTOCIの金融資産△1,268△67203△1,132
その他△1,5471024△1,439
繰延税金負債総額△9,512△402△67535△9,446
繰延税金資産純額19,213△4,9571,53631816,110

(注)その他には、外貨換算差額等が含まれております。
当社グループは子会社の投資に係る将来加算一時差異については、原則、繰延税金負債を認識しておりません。これは、当社が一時差異の取崩しの時期を支配できる立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取崩さないことが確実であるためであります。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の繰延税金負債として認識されていない子会社の未分配利益に関連する一時差異の総額は、それぞれ84,250百万円及び95,880百万円であります。
繰延税金資産の回収可能性を評価するにあたり、当社グループは、同資産の一部又は全部が回収できない蓋然性の検討を行っております。同資産が最終的に回収されるか否かは、これらの一時的差異等が、将来、それぞれの納税地域における納税額の計算上、課税所得の減額あるいは税額控除が可能となる会計期間において、課税所得を計上しうるか否かによっております。回収可能性は確定的ではありませんが、回収可能性の評価において、当社グループは、繰延税金負債の振り戻しの予定及び予想される将来の課税所得を考慮しております。これらの諸要素に基づき当社グループは、2016年3月31日現在の認識可能と判断された繰延税金資産が回収される蓋然性は高いと確信しております。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
将来減算一時差異2,6072,643
合計2,6072,643


12.その他の資産及びその他の負債
その他の資産及びその他の負債の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
その他の資産
棚卸資産3,3253,718
前渡金16,78011,686
前払費用17,69418,981
その他4,1023,137
その他の資産合計41,90337,524
その他の負債
未払費用13,07513,186
債権流動化に伴う未履行債務6,2863,412
前受金26,78526,373
その他18,66124,906
その他の負債合計64,80967,878

「債権流動化に伴う未履行債務」とは将来にわたって負担が見込まれている、認識を中止しているファイナンス・リース債権に係るリース料を収受する権利に係る消費税や、ファイナンス・リースの対象となる資産の法的な所有に伴い賦課される固定資産税等の金額を合理的に見積り、予定計上しているものであります。
その他の負債の「その他」には、資産除去債務等の引当金が含まれております。
13.従業員給付
(1)退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付を行うため、確定給付型制度として、外部積立型の確定給付企業年金制度及び非積立型の退職一時金制度を有しております。また、確定拠出型制度として確定拠出年金制度を有しております。
確定給付企業年金制度では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金又は年金を支給しており、退職一時金制度では、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。
確定給付企業年金制度は、当社より法的に独立した日立キャピタル企業年金基金(以下、基金)によって運営されております。当社は、確定給付企業年金法等により、年金給付を行う基金に対して掛金の拠出等の義務が課されております。この掛金は、法令が認める範囲で基金により定期的に見直されており、当社は、将来にわたり拠出義務を負っております。
基金の理事には、法令、法令に基づく厚生労働大臣又は地方厚生局長の処分、基金の規約及び代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実にその職務を遂行する義務が課されております。代議員会は、雇用主側において選定された代表者(選定代議員)及び従業員側において選出された代表者(互選代議員)が同一人数にて構成されます。代議員会の議事は、法令及び規約に別段の定めがある場合を除き、出席した代議員の過半数で決しますが、可否同数の場合は議長が決しております。
また、理事に対しては、自己又は第三者の利益を図る目的をもって、給付に充てるべき積立金(以下、積立金)の管理及び運用の適正を害する行為をしてはならないこと、積立金の管理及び運用に関する基金の業務についてその任務を怠ったときは、基金に対して連帯して損害賠償の責めに任ずることが規定されております。
積立金の運用については、代議員会の議決を経た運用管理規程により定められている契約内容に基づき、運用受託機関が行っております。基金は、積立金の運用に関する基本方針を作成するとともに、整合する運用指針を作成し運用受託機関に交付すること等により、積立金の運用を安全かつ効率的に行う義務を果たしております。
退職一時金制度については、当社グループが直接受給者への支給義務を負っております。
前連結会計年度及び当連結会計年度の確定給付制度に係る債務の現在価値及び制度資産の公正価値の変動は下記のとおりであります。
確定給付制度債務の現在価値の変動
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
確定給付制度債務期首残高51,46156,158
当期勤務費用1,6481,659
利息費用978836
退職給付支払額△2,084△2,845
過去勤務費用0
為替換算影響額他250△762
確定給付制度の再測定
財務上の仮定の変更による数理計算上の差異3,9833,824
人口統計上の仮定の変更による数理計算上の差異841△69
その他△922637
確定給付制度債務期末残高56,15859,438

制度資産の公正価値の変動
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
制度資産の公正価値期首残高44,41650,866
利息収益918793
確定給付制度の再測定-制度資産に係る収益4,283△887
会社拠出額2,6082,416
退職給付支払額△1,600△2,242
為替換算影響額他239△773
制度資産の公正価値期末残高50,86650,172

前連結会計年度末及び当連結会計年度末の確定給付制度債務の算定に使用した重要な数理計算上の仮定(加重平均値)は、下記のとおりであります。
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
割引率1.5%1.0%

前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、割引率以外の前提条件を一定にし、かつ割引率が0.5%変化した場合の確定給付制度債務の影響額は、下記のとおりであります。当該影響額は割引率のみが変動した場合であり、実際に変動した場合の確定給付制度債務の影響額とは異なる可能性があります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2015年3月31日)
当連結会計年度
(2016年3月31日)
0.5%増加△4,319△4,518
0.5%減少4,7484,890

前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、下記のとおりであります。
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
加重平均デュレーション15.82年15.52年

制度資産は、一般的な投資リスク、利率リスク、インフレリスク及び寿命リスク等に晒されております。制度資産の投資政策は、一時金給付及び年金給付の支払いに必要かつ十分な時価資産の蓄積を図り、また、長期的に安定した利益を確保することを目的として定め、財政健全化に向けた対応をしております。
この目的を達成するため、従業員等の構成、資産の積立水準、当社及び一部の子会社のリスク負担能力及び資産の運用環境の動向等を勘案して目標収益率を定め、その目標収益率を達成するために資産クラス毎の期待収益率、収益率の標準偏差及び各資産間の相関係数を考慮し、政策的資産構成割合を策定しております。
なお、日立キャピタル企業年金基金の政策的資産構成割合では、約25%を国内外の株式、約68%を国内外の公債及び社債、約5%をオルタナティブ投資、約2%を現金及び預金で運用することを目標として合同運用投資を通じて分散投資を行っております。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における制度資産の公正価値は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末(2015年3月31日)
活発な市場における公表市場価格合計
あるものないもの
合同運用投資47,36947,369
現金及び預金66
その他3,0714203,491
合計3,07747,78950,866


(単位:百万円)
当連結会計年度末(2016年3月31日)
活発な市場における公表市場価格合計
あるものないもの
公債及び社債4,8024,802
合同運用投資43,61843,618
現金及び預金1,4251,425
その他69256325
合計6,29743,87550,172

当社グループにおける合同運用投資は、前連結会計年度末、当連結会計年度末では、それぞれ上場株式が28%、25%、公債及び社債が61%、63%、その他の資産が11%、12%を占めております。
また上記の制度資産には、当社グループの譲渡可能な金融商品はありません。
当社グループは、それぞれの期末日を測定日としております。
当社及び一部の子会社が加入している日立キャピタル企業年金基金の年金財政を健全に維持するために、5年毎に財政再計算を実施し、財政状況に見合った掛金の見直しを行っております。
翌連結会計年度の確定給付年金制度における掛金拠出の見込額は、2,266百万円であります。
(2)従業員給付費用
①確定給付制度
前連結会計年度及び当連結会計年度の当社グループにおける確定給付制度に係る費用認識額は、1,709百万円及び
1,702百万円であります。
②確定拠出制度
前連結会計年度及び当連結会計年度の当社グループにおける確定拠出年金制度への拠出に係る費用認識額は、それぞれ766百万円及び726百万円であります。
14.資本
(1) 普通株式
前連結会計年度末当連結会計年度末
(2015年3月31日)(2016年3月31日)
発行可能株式総数270,000,000株270,000,000株

(単位:百万円)
発行済株式の総数資本金額
前連結会計年度期首 (2014年4月1日)124,826,552株9,983
前連結会計年度末 (2015年3月31日)124,826,552株9,983
当連結会計年度末 (2016年3月31日)124,826,552株9,983

当社が発行する株式は無額面の普通株式であります。また、上記の発行済株式の総数には自己株式が含まれております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における自己株式の増減は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
自己株式数自己株式
前連結会計年度期首 (2014年4月1日)7,939,209株14,332
自己株式の取得418株1
前連結会計年度末 (2015年3月31日)7,939,627株14,333
自己株式の取得377株1
自己株式の売却68株0
当連結会計年度末 (2016年3月31日)7,939,936株14,334

(2) 剰余金
① 資本剰余金
日本における会社法(以下、会社法)では、株式の発行に対して払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。
② 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
15.その他の包括利益累計額及びその他の包括利益
前連結会計年度及び当連結会計年度の連結持分変動計算書に計上された、関連する税効果影響額控除後のその他の包括利益累計額は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
在外営業活動体の換算差額
期首残高6,67416,568
その他の包括利益純額9,894△10,488
非支配持分振替額△6
期末残高16,5686,073
確定給付制度の再測定
期首残高1,1161,375
その他の包括利益純額258△3,478
非支配持分振替額0
期末残高1,375△2,102
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
期首残高2,5982,929
その他の包括利益純額1,057201
利益剰余金への振替△726△664
非支配持分振替額
期末残高2,9292,466
キャッシュ・フロー・ヘッジ
期首残高60△2,275
その他の包括利益純額△2,336119
非支配持分振替額
期末残高△2,275△2,156
その他の包括利益累計額合計
期首残高10,44918,597
その他の包括利益純額8,873△13,646
利益剰余金への振替△726△664
非支配持分振替額△6
期末残高18,5974,280

前連結会計年度及び当連結会計年度の非支配持分を含むその他の包括利益の各区分ごとの当期損益項目調整額及び各項目ごとの税効果影響額は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
税効果影響額控除前税効果影響額税効果影響額控除後
その他の包括利益
在外営業活動体の換算差額10,14110,141
確定給付制度の再測定378△171206
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産1,245△279966
キャッシュ・フロー・ヘッジ△3,095693△2,402
持分法によるその他の包括
利益
239△74164
合計8,9091679,076
その他の包括利益と当期損益
項目との調整額
在外営業活動体の換算差額
キャッシュ・フロー・ヘッジ64266
持分法によるその他の包括
利益
合計64266
その他の包括利益純額
在外営業活動体の換算差額10,14110,141
確定給付制度の再測定378△171206
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産1,245△279966
キャッシュ・フロー・ヘッジ△3,031695△2,336
持分法によるその他の包括
利益
239△74164
合計8,9731699,143
非支配持分に帰属するその他の
包括利益
在外営業活動体の換算差額247
確定給付制度の再測定21
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産0
キャッシュ・フロー・ヘッジ0
合計269
親会社の所有者に帰属する
その他の包括利益
在外営業活動体の換算差額9,894
確定給付制度の再測定184
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産966
キャッシュ・フロー・ヘッジ△2,336
持分法によるその他の包括
利益
164
合計8,873


(単位:百万円)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
税効果影響額控除前税効果影響額税効果影響額控除後
その他の包括利益
在外営業活動体の換算差額△10,743-△10,743
確定給付制度の再測定△5,2791,671△3,607
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産248△67181
キャッシュ・フロー・ヘッジ156△6393
持分法によるその他の包括
利益
4△31
合計△15,6131,538△14,074
その他の包括利益と当期損益
項目との調整額
在外営業活動体の換算差額
キャッシュ・フロー・ヘッジ30△525
持分法によるその他の包括
利益
合計30△525
その他の包括利益純額
在外営業活動体の換算差額△10,743-△10,743
確定給付制度の再測定△5,2791,671△3,607
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産248△67181
キャッシュ・フロー・ヘッジ187△68119
持分法によるその他の包括
利益
4△31
合計△15,5821,533△14,049
非支配持分に帰属するその他の
包括利益
在外営業活動体の換算差額△254
確定給付制度の再測定△148
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産△0
キャッシュ・フロー・ヘッジ
合計△403
親会社の所有者に帰属する
その他の包括利益
在外営業活動体の換算差額△10,488
確定給付制度の再測定△3,459
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産181
キャッシュ・フロー・ヘッジ119
持分法によるその他の包括
利益
1
合計△13,646


16.剰余金の配当
前連結会計年度及び当連結会計年度の配当金支払額は下記のとおりであります。
決議株式の種類配当金の
総額
(百万円)
配当の原資1株当たり
配当額(円)
基準日効力発生日
2014年5月29日
取締役会
普通株式2,922利益剰余金25.002014年3月31日2014年5月30日
2014年10月27日
取締役会
普通株式3,155利益剰余金27.002014年9月30日2014年11月28日
2015年5月28日
取締役会
普通株式3,857利益剰余金33.002015年3月31日2015年5月29日
2015年10月27日
取締役会
普通株式4,909利益剰余金42.002015年9月30日2015年11月30日

基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌期となるものは、下記のとおりであります。
決議株式の種類配当金の
総額
(百万円)
配当の原資1株当たり
配当額(円)
基準日効力発生日
2016年5月26日
取締役会
普通株式4,909利益剰余金42.002016年3月31日2016年5月30日


17.金融商品
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、親会社である㈱日立製作所をはじめとする製造・販売に係る日立グループ会社と一体となり、消費者及び企業等に対し、それぞれの地域において、リースのほか、ローン、売掛金の回収及び買掛金の決済といった顧客ニーズに応じた幅広い金融サービス事業を行っております。これら事業を行うために、市場の環境や直接・間接調達のバランスを考慮しながら、債権流動化、社債、ミディアム・ターム・ノート及びコマーシャル・ペーパーの発行による直接調達のほか、銀行借入による間接調達によって資金調達を行っております。
当社グループでは、金利変動による収益への影響を抑えるため、主に、固定金利である資産に対して、債権流動化、社債、ミディアム・ターム・ノート及び銀行借入等による固定金利調達を行うことにより、ALMを行っております。また、その一環として、デリバティブ取引を行っておりますが、投機目的の取引は行わない方針であります。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当社グループが保有する金融資産は、主として企業及び消費者向け債権であり、これらは、顧客の契約不履行によってもたらされる信用リスク及び金利変動に伴う価格変動リスクに晒されております。一部の外貨建債権については、為替の変動リスクに晒されておりますが、同一通貨建ての外貨建債務を持つこと、為替予約取引等を行うことにより、当該リスクを回避しております。
その他の金融資産は、主に信託受益権及び政策目的で保有している株式等であります。また、損害保険子会社では、資産運用目的で債券を中心に保有しております。これらその他の金融資産は、それぞれ発行体の信用リスク及び金利変動に伴う価格変動リスクに晒されております。
一方、金融負債である借入金、社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパー、証券化目的の仕組事業体連結による借入負債、及び債権流動化に伴う借入負債は、ALM方針に従い主として固定金利にて調達を行っており、変動金利での借入についても、一部は金利スワップ取引による金利の固定化を行っております。
一部の海外子会社では、外貨建調達の為替変動リスクを通貨スワップ取引等によりヘッジしており、また、変動金利調達の金利の固定化を目的として金利スワップ取引を行っておりますが、ヘッジ会計の要件を満たさない場合は、純損益に影響を及ぼすおそれがあります。
借入金、社債、ミディアム・ターム・ノート、コマーシャル・ペーパー、証券化目的の仕組事業体連結による借入負債、及び債権流動化に伴う借入負債は、一定の環境下で、調達、発行が困難になる場合など、支払期日に支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社グループは、主として企業及び消費者向け債権を保有しており、これらは、顧客の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されております。ただし、信用リスク計量化等の手法により、信用リスクを適宜把握するよう努めていること、及び当社グループの取引相手並びに取引地域は広範囲にわたっていることから、概ね重要な信用リスクの集中は発生しておりません。
当社グループは、リース、ローン等の与信を伴う各種事業を営んでおり、信用リスク管理規則等に従い、個別案件ごとの与信審査、与信限度額、信用情報管理、内部格付、保証や担保の設定、問題債権への対応、定期的なモニタリングを行って財務状況等の確認を実施し、与信管理に関する体制を整備し運営しております。
これらの与信管理は、営業部署のほか債権管理部署により行われ、また、一定金額以上の大口案件については、与信先の信用リスクの度合いに応じて管掌執行役らによる審議を行っております。
その他の金融資産の発行体の信用リスクに関しては、取得提案部署及び財務担当部署において信用情報や時価の把握を定期的に行うことで管理しております。また、デリバティブ取引のカウンターパーティーリスクに関しては、財務担当部署において、格付等を把握し管理を行い、定期的に財務管掌執行役に報告しております。
営業債権の回収を担保することが適切な場合には、信用補完手続を実施しております。
なお、担保として保有している重要な資産はありません。
また、担保及びその他の信用補完を考慮に入れない場合の当社グループの信用リスク(信用保証を除く)に係る最大エクスポージャーは、連結財務諸表に表示されている帳簿価額となります。信用保証については、注記「29.コミットメント及び偶発事象」をご参照ください。
各連結会計年度末現在で、期日が経過しているが減損していない金融資産の契約上の償還期別残高は下記のとおりであります。なお、当社グループは、各連結会計年度末において、期日到来前で減損していない金融資産は全額回収可能と考えております。
(単位:百万円)
前連結会計年度末(2015年3月31日)
30日以内31日以上
90日以内
91日以上
1年以内
1年超合計
売掛金及びその他の営業債権1,3553,5264,882
ファイナンス・リース債権13,2652,1596909916,214

(単位:百万円)
当連結会計年度末(2016年3月31日)
30日以内31日以上
90日以内
91日以上
1年以内
1年超合計
売掛金及びその他の営業債権2,6365,4268,062
ファイナンス・リース債権10,2902,2341,18786614,578


貸倒引当金の増減は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
売掛金及び
その他の営業債権
ファイナンス・
リース債権
その他の償却原価で測定される
金融資産
合計
前連結会計年度期首(2014年4月1日)6,6998,3284415,072
会社異動による増加額1111
期中増加額(繰入)9,1338,7862017,940
期中減少額(目的使用)△3,023△894△31△3,949
期中減少額(戻入)△5,694△7,283△25△13,002
その他3559931,348
前連結会計年度末(2015年3月31日)7,4839,930817,422
期中増加額(繰入)5,5633,884319,479
期中減少額(目的使用)△4,124△5,291△9,415
期中減少額(戻入)△1,072△1,661△31△2,765
その他△507△438△946
当連結会計年度末(2016年3月31日)7,3426,423913,775

個別に減損が生じている売掛金及びその他の営業債権、ファイナンス・リース債権、及びその他の償却原価で測定される金融資産の残高の合計は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末でそれぞれ20,759百万円及び22,867百万円であり、これに対し設定した貸倒引当金はそれぞれ10,834百万円及び6,508百万円であります。
② 市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
(ⅰ)金利リスクの管理
当社は、毎期代表執行役の承認を受けたALM方針に従って、資産・負債のデュレーションを把握し、金利変動リスクを管理しております。当社は、その進捗及び状況については、月次で代表執行役及び財務担当執行役に報告しております。一部の連結子会社についても各社のALM方針に従い、定期的に金利変動による損益影響等の確認を行い運営しております。
なお、一部の海外子会社では、変動金利調達の固定化を目的として金利スワップ取引を行っておりますが、ヘッジ会計の要件を満たさない場合は、純損益に影響を及ぼすおそれがあります。
(ⅱ)為替リスクの管理
当社グループは為替の変動リスクに関して、個別案件毎に管理しております。
対応する債権がない場合には、外貨建調達に関しては全てヘッジ目的で通貨スワップ取引等を行っております。
(ⅲ)価格変動リスクの管理
当社は、有価証券を含む投資商品については、主に、政策目的で保有しているものであり、定期的に市場環境や取引先の財務状況等をモニタリングしております。これらの情報は、定期的に財務管掌執行役に報告しております。
また、損害保険子会社では、債券を中心に保有しており、これらは、リスクリミットを設けてリスク許容度の管理を行っております。さらに、原則として半年毎に資産運用リスク管理主管部署により、資産運用リスクのモニタリングと分析を行っております。これらの内容については、定期的にリスク管理委員会に報告しております。
(ⅳ)デリバティブ取引
デリバティブ取引に関しては、取引の実行と認可をそれぞれ別の担当部署で行うことにより、内部牽制を図るとともに、リスク管理規定に従い、管理・運営を行っております。
(ⅴ)市場リスクに係る定量的情報
当社グループにおける、金利リスクの影響を受ける主たる金融商品は、「売掛金及びその他の営業債権」、「ファイナンス・リース債権」、「その他の金融資産」の公債・社債、「借入金及び社債等」、「その他の金融資産」及び「その他の金融負債」のうちの金利スワップ取引であります。
金利感応度分析
2015年3月31日及び2016年3月31日現在における金利感応度分析は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末に当社グループが保有する金融商品につき、その他全ての変数を一定であることを前提として、金利が0.01%上昇した場合における当社グループの連結損益計算書の税引前当期利益への影響額を示しており、前連結会計年度末及び当連結会計年度末でそれぞれ136百万円及び71百万円減少しております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払を実行できなくなるリスク)の管理
当社は、市場環境を考慮した手元流動性管理を行うほか、金融資産の到来期限を考慮した返済期限の管理、さらには、資金調達手段及び調達先金融機関の多様化により、流動性リスク発生による影響を抑えるべく管理を行っております。なお、2016年3月には、新たに複数の金融機関と総額50,000百万円のグローバル・コミットメントライン契約(マルチカレンシー、マルチボロワー型)を締結し、流動性リスク対策の強化を行っております。当連結会計年度末における利用可能となっている金額(未使用額)は50,000百万円となります。
当社グループが保有する金融負債の期日別の残高は下記の通りであります。他の契約と純額決済するデリバティブについても、取引ごとに収入・支出総額で表示しております。
受取金額又は支払金額が固定されていない場合、開示金額は前連結会計年度末及び当連結会計年度末時点でのスポット・レートの水準を基礎として見積られた金利で算出しております。
なお、金融保証契約については、債務者が保証債務の対象となっている債務を返済できない場合に、履行請求に基づき当該損失を補填する契約であります。その最大リスクの金額は、注記「29.コミットメント及び偶発事象」に記載のローン保証債務残高となります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末(2015年3月31日)
帳簿残高契約上の割引
前キャッシュ
・フロー
1年以内1年超5年以内5年超
借入金1,578,8151,592,683776,637736,15479,891
社債568,337602,841124,390338,149140,301
ファイナンス・リース債務1,9511,9516841,266
為替予約収入111
支出△84△84△43△41
通貨スワップ収入7,3687,3681,4865,717164
支出△27,762△27,762△11,503△16,258
金利スワップ収入20320315548
支出△1,570△1,570△52△1,310△207

(単位:百万円)
当連結会計年度末(2016年3月31日)
帳簿残高契約上の割引
前キャッシュ
・フロー
1年以内1年超5年以内5年超
借入金1,771,8241,796,793873,194854,81168,786
社債568,178582,684132,237332,466117,980
ファイナンス・リース債務1,6791,679709969
為替予約収入000
支出△11△11△11
通貨スワップ収入16,77216,7728,1958,51462
支出△7,591△7,591△4,286△3,305
金利スワップ収入21215160
支出△1,956△1,956△137△1,787△32


(4)資本管理
当社グループが管理対象としている、借入金及び社債等、現金及び現金同等物、及び資本(親会社の所有者に帰属する持分)の残高は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末
(2015年3月31日)(2016年3月31日)
借入金及び社債等2,149,1032,341,683
現金及び現金同等物119,314157,091
資本(親会社の所有者に帰属する持分)325,223335,503

なお、当社グループには、会社法等の一般的な規制に加えて、保険業法その他海外の法令に基づき、ソルベンシー・マージン比率や自己資本比率等の比率を一定水準以上に保つことが義務付けられている子会社があります。各子会社における資本比率等の水準は、各国・地域の法令で要求される水準を満たしております。
(5)借入金及び社債等
①借入金及び社債等の内訳
借入金の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
返済期限平均利率(%)前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
短期借入金
(主として銀行借入金)
1.31%257,711303,825
コマーシャル・
ペーパー
0.37%166,529196,099
長期借入金
(主として銀行借入金)
2016年4月20日~
2030年9月25日
1.07%769,292938,765
証券化目的の仕組事業体連結による借入負債2016年4月10日~
2042年3月10日
0.70%209,064237,024
債権流動化に伴う借入負債2016年4月28日~
2022年12月30日
0.94%176,21796,109
ファイナンス・リース債務2016年4月28日~
2019年9月30日
1,9511,679
合計0.98%1,580,7661,773,504

(注) 1 「返済期限」については、各借入金の当連結会計年度末残高に対する返済期限を記載しております。
2 「平均利率」については、各借入金の当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しております。
3 長期借入金(主として銀行借入金)、証券化目的の仕組事業体連結による借入負債、債権流動化に伴う借入負債及びファイナンス・リース債務には1年以内償還予定の負債が含まれております。
4 証券化目的の仕組事業体連結による借入負債は、売掛金及びその他の営業債権やファイナンス・リース債権の証券化を通じて調達した資金を借入金として計上したものであり、当社グループに連結された仕組事業体が保有する借入金を認識しております。
5 債権流動化に伴う借入負債は、売掛金及びその他の営業債権やファイナンス・リース債権の証券化を通じて調達した資金を借入金として計上したものであり、証券化したそれらの金融資産のうち、認識を中止していない金融資産に対応する金額を借入金として認識しております。
社債の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
会社名・銘柄発行年月日償還期限利率(%)担保の
有無
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
日立キャピタル㈱
第41回国内無担保社債2011年5月27日2016年3月18日0.68%19,984-
第42回国内無担保社債2011年10月14日2016年12月20日0.57%15,00715,020
第43回国内無担保社債2012年4月18日2017年6月20日0.57%29,99630,020
第44回国内無担保社債2012年10月18日2017年12月20日0.42%9,9899,997
第45回国内無担保社債2012年10月18日2019年12月20日0.67%9,9909,996
第46回国内無担保社債2013年4月23日2018年6月20日0.45%19,97319,989
第47回国内無担保社債2013年4月23日2023年3月20日0.87%14,94614,953
第48回国内無担保社債2013年9月13日2018年9月20日0.44%14,95914,972


(単位:百万円)
会社名・銘柄発行年月日償還期限利率(%)担保の
有無
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
日立キャピタル㈱
第49回国内無担保社債2013年9月13日2020年9月18日0.72%9,9689,975
第50回国内無担保社債2014年3月20日2024年3月19日0.89%19,92119,930
第51回国内無担保社債2014年6月3日2019年6月20日0.31%19,95019,966
第52回国内無担保社債2014年6月3日2021年6月18日0.51%14,96614,976
第53回国内無担保社債2014年6月3日2024年3月19日0.82%14,93914,947
第54回国内無担保社債2014年9月11日2021年9月17日0.42%14,94414,953
第55回国内無担保社債2014年9月11日2026年9月18日0.96%14,93614,942
第56回国内無担保社債2014年12月19日2019年12月20日0.20%9,9659,973
第57回国内無担保社債2014年12月19日2024年12月20日0.62%9,9709,974
第58回国内無担保社債2015年5月1日2020年6月19日0.22%-9,969
第59回国内無担保社債2015年7月21日2018年3月20日0.15%-29,932
第60回国内無担保社債2015年10月26日2018年10月19日0.16%-29,936
Hitachi Capital(UK) PLC
MTNプログラムに基づく社債2012年3月14日~
2016年3月9日
2016年4月11日~
2022年4月25日
1.28%~
3.18%
285,974231,998
Hitachi Capital America Corp.
MTNプログラムに基づく社債2012年2月13日~
2015年6月10日
2017年1月24日~
2020年2月3日
1.25%~
2.10%
8,6528,676
Hitachi Capital
(Hong Kong) Ltd.
第1回香港ドル建社債2012年12月21日2016年12月21日1.38%4,6504,359
第2回香港ドル建社債2015年1月30日2017年1月27日1.25%4,6504,359
第3回香港ドル建社債2015年9月18日2018年9月18日1.13%-4,359
合計568,337568,178

(注) 1 「利率」欄には、それぞれの社債において適用されている表面利率を記載しております。したがって、償却原価の測定に使用した実効金利とは異なります。
2 当該MTN(ミディアム・ターム・ノート)プログラムに基づく社債には金利スワップにより変動金利を固定金利に、固定金利を変動金利に交換するヘッジ対象が含まれており、「利率」欄にはヘッジの影響を考慮した後の利率を開示しております。
18.金融商品の公正価値
(1)金融資産の内訳及び公正価値
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
帳簿価額公正価値帳簿価額公正価値
金融資産
ファイナンス・リース債権996,4381,033,1611,054,1801,094,553
償却原価で測定される金融資産
現金及び預金46,70146,70138,38938,389
関係会社預け金72,61372,613118,701118,701
現金及び現金同等物119,314119,314157,091157,091
受取手形4,8764,8764,7304,730
売掛金1,363,0091,385,0011,354,2421,372,646
売掛金及びその他の営業債権1,367,8861,389,8781,358,9731,377,377
公債・社債5,5815,6164,7714,817
預入期間が3ヵ月を超える
定期預金
4,0674,0673,2003,200
未収入金12,23312,23313,63913,639
その他投資6,1856,1855,1285,128
その他金融資産5,0205,0205,0095,009
その他の金融資産33,08833,12231,74931,794
FVTPLの金融資産
その他投資7,6997,6997,8827,882
その他の金融資産7,6997,6997,8827,882
FVTOCIの金融資産
株式6,4686,4685,1745,174
その他の金融資産6,4686,4685,1745,174
デリバティブ金融資産
金利スワップ2032032121
通貨スワップ7,3687,36816,77216,772
為替予約1100
その他の金融資産7,5737,57316,79516,795
金融資産 合計2,538,4692,597,2182,631,8472,690,669

① ファイナンス・リース債権
ファイナンス・リース取引により認識したファイナンス・リース債権のうち、将来のリース料を収受する権利に係る部分については、主に、債権の種類、個々の回収実績に応じた債権区分(内部格付等)及び期間に基づく区分毎に、早期完済、解約及び貸倒見積高を考慮した元利金の合計額をリスクフリー・レートで割引いて公正価値を算定しております。また、破綻懸念先債権については、保険、担保及び物件売却による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、公正価値は帳簿価額から現在の貸倒見積高を控除した金額に近似しており、当該価額をもって公正価値としております。
(注)ファイナンス・リース債権に含まれているファイナンス・リース債権の譲渡取引に関連して留保された劣後の権益の詳細については、注記「18.金融商品の公正価値 (3)公正価値測定」を参照して下さい。
② 償却原価で測定される金融商品
(ⅰ)関係会社預け金
当社グループは資金運用目的で親会社等に資金を預けており、固定又は変動の利息収入を受取っております。関係会社預け金は満期までの期間が短いため、公正価値は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(ⅱ)売掛金
売掛金は大部分が固定金利によるものであり、ファイナンス・リース債権と同様の方法により公正価値を算定しております。
(ⅲ)受取手形、未収入金及び預入期間が3ヵ月を超える定期預金
受取手形、未収入金及び預入期間が3ヵ月を超える定期預金は、満期までの期間が短いため、公正価値は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(ⅳ)公債・社債及びその他投資
損害保険子会社では、資産運用目的で債券を中心に保有しております。市場価格で公正価値を測定できる公債・社債及びその他投資は、当該市場価格等に基づき公正価値を算定しております。
(ⅴ)その他金融資産
その他金融資産の内訳は、主に関連会社への短期の貸付であり、満期までの期間が短いため、公正価値は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
③ FVTPLの金融資産
その他投資
当社グループは、政策目的で信託受益権を保有及び投資事業組合へ出資をしております。
なお、FVTPLの金融資産の公正価値の算定方法については、注記「18.金融商品の公正価値 (3)公正価値測定」に記載しております。
④ FVTOCIの金融資産
株式
当社グループは、政策目的で上場株式及び非上場株式を保有しております。
なお、FVTOCIの金融資産の公正価値の算定方法については、注記「18.金融商品の公正価値 (3)公正価値測定」に記載しております。
⑤ デリバティブ金融資産
デリバティブ金融資産については、注記「18.金融商品の公正価値 (3)公正価値測定」及び注記「19. デリバティブとヘッジ活動」に記載しております。
⑥ FVTOCIの金融資産の銘柄別公正価値
FVTOCIを選択した資本性金融商品のうち、主な銘柄の公正価値は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末(2015年3月31日)
銘柄金額
損保ジャパン日本興亜ホールディングス㈱1,120
東銀リース㈱692
総合メディカル㈱642
イオン㈱594
日本住宅ローン㈱533
井関農機㈱529
積水化学工業㈱484
㈱シーアイシー430
㈱日本カードネットワーク291
第一生命保険㈱198
㈱関東エコリサイクル184
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ133
その他(23銘柄)633

(単位:百万円)
当連結会計年度末(2016年3月31日)
銘柄金額
損保ジャパン日本興亜ホールディングス㈱956
東銀リース㈱800
イオン㈱732
日本住宅ローン㈱623
井関農機㈱508
積水化学工業㈱431
㈱シーアイシー417
㈱日本カードネットワーク340
その他(15銘柄)364

⑦ FVTOCIの金融資産の処分
FVTOCIを選択した資本性金融商品の期中の処分は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
売却日時点の
公正価値
累積利益受取配当金売却日時点の
公正価値
累積利益受取配当金
2,2071,131391,54599210

これらは主に取引関係の見直し等により売却したものであります。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、その他の包括利益累計額から利益剰余金に振り替えた税引後の累積利益はそれぞれ730百万円及び664百万円であります。
なお、FVTOCIを選択した資本性金融商品のうち、取得原価と比較し公正価値が著しく下落し、当該下落が一時的ではないものについて、その他の包括利益累計額から利益剰余金に振り替えた税引後の累積損失は、前連結会計年度において、4百万円であります。また、当連結会計年度においては、該当ありません。
(2)金融負債の内訳及び公正価値
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
帳簿価額公正価値帳簿価額公正価値
金融負債
ファイナンス・リース債務1,9511,9511,6791,679
借入金及び社債等1,9511,9511,6791,679
償却原価で測定される金融負債
支払手形356356964964
買掛金272,679272,679228,024228,024
買掛金及びその他の営業債務273,036273,036228,989228,989
短期借入金483,434483,434499,924499,924
社債568,337572,759568,178574,650
長期借入金1,095,3801,101,2011,271,8991,285,585
借入金及び社債等2,147,1522,157,3962,340,0032,360,161
未払金27,91227,91220,49220,492
未払利息3,0573,0572,5832,583
預り金11,95711,9578,2768,276
金融保証契約5,6495,6493,6113,611
契約保証金37,89136,53933,16232,685
その他1,8661,8661,5291,529
その他の金融負債60,42359,07049,16248,686
デリバティブ金融負債
金利スワップ1,5701,5701,9561,956
通貨スワップ27,76227,7627,5917,591
為替予約84841111
その他のデリバティブ負債3311
その他の金融負債29,42129,4219,5619,561
金融負債 合計2,539,8962,548,7872,649,8892,669,570


① ファイナンス・リース債務
ファイナンス・リース債務の公正価値は、連結財政状態計算書における重要性が無いため、最低リース料残高に対して当初認識時のリース計算利子率又は追加借入利子率で割引いた現在価値により算定しております。よって、公正価値は当該帳簿価額によっております。
② 償却原価で測定される金融負債
(ⅰ)支払手形、買掛金、短期借入金、未払金、未払利息及び預り金
これらは、主に1年以内の短期で決済されるため、公正価値は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(ⅱ)社債、長期借入金
社債の公正価値は、市場価格のあるものは市場価格に基づき、市場価格のないものは、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割引いた現在価値により算定しております。
長期借入金のうち変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当社グループの信用状態は実行後、大きく異なっていないことから、公正価値は当該帳簿価額によっております。
長期借入金のうち固定金利によるものは、一定の期間ごとに区分した当該調達の元利金の合計額を同様の調達において想定される利率で割引いて公正価値を算定しております。
(ⅲ)金融保証契約
金融保証契約の帳簿価額は、当初測定額から償却累計額を控除した金額と、金融保証契約に係る履行請求がなされることにより生ずる可能性が高い現在の債務を決済するために要する支出の最善の見積額とのいずれか高い方の金額で測定しており、その帳簿価額は公正価値と近似していることから、金融保証契約の公正価値は当該帳簿価額によっております。
(ⅳ)契約保証金
契約保証金とはファイナンス・リース債権、売掛金及びその他の営業債権に対する信用補完として、一部の顧客等から受け入れている金銭債務であり、通常は原債権の完済後に返還するものであります。
契約保証金のうち、返還時期が1年を超えると見込まれるものは、返還予定額を原債権と同様にリスクフリー・レートで割引いて公正価値を算定しております。
契約保証金のうち、返還時期が1年以内と見込まれるのは、1年以内の短期で返還されるため、公正価値は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
③ デリバティブ金融負債
デリバティブ金融負債については、注記「18.金融商品の公正価値 (3)公正価値測定」及び注記「19. デリバティブとヘッジ活動」に記載しております。
(3)公正価値測定
① 公正価値ヒエラルキー
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に用いた観察可能なインプット及び重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。当該分類において、公正価値ヒエラルキーは以下のように定義しております。
レベル1
同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)市場価格により測定した公正価値
レベル2
レベル1以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3
重要な観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度において公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替はありません。
② ファイナンス・リース債権の譲渡取引に関連して留保された劣後の権益
ファイナンス・リース取引により認識したファイナンス・リース債権には、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」の規定により、従前の会計原則に基づいて認識の中止を継続している、ファイナンス・リース債権の譲渡取引に関連して留保された劣後の権益が含まれており、当初認識後に経常的に公正価値で測定されております。
当該劣後の権益の公正価値を測定するための重要なインプットは観察不能であるため、当社グループは、劣後の権益をレベル3に分類しており、早期完済、解約、貸倒見積高及び劣後性を勘案した回収見込時期を考慮した劣後の権益の元利金合計額をリスクフリー・レートで割引く方法によって公正価値を決定しております。
③ FVTPL及びFVTOCIの金融資産
市場価格で公正価値を測定できるその他の金融資産は、レベル1に分類されており、レベル1のその他の金融資産には上場株式が含まれております。
その他の金融資産の活発な市場が存在しない場合、類似のその他の金融資産の市場価格及び同一又は類似のその他の金融資産に対する投げ売りでない市場価格、観察可能な金利及び利回り曲線、クレジット・スプレッド又は債務の不履行を含むその他関連情報によって公正価値を決定しており、これらの投資はレベル2に分類されております。
金融商品の公正価値を測定するための重要なインプットが観察不能である場合、これらの投資はレベル3に分類されております。当社グループは、重要性に応じて、取引先金融機関等から提示された価格、投資先の割引将来キャッシュ・フロー、収益、利益性及び純資産に基づく評価モデル、類似業種比較法及び同一の残存期間で同条件の取引をした場合の金利を用いて、将来キャッシュ・フローを割引く方法によって公正価値を決定しております。レベル3のその他の金融資産には、非上場株式、信託受益権及び投資事業組合への出資等が含まれております。
④ デリバティブ
投げ売りでない市場価格、活発でない市場での価格、観察可能な金利及び利回り曲線や外国為替及び商品の先物及びスポット価格を用いたモデルに基づき測定されるデリバティブは、レベル2に分類されております。
レベル2に分類されるデリバティブには、主として金利スワップ、通貨スワップ、外国為替及び商品の先物及びオプション契約が含まれております。
なお、デリバティブ取引の公正価値は、取引先金融機関等から提示された価格等に基づき算定しております。
⑤ ファイナンス・リース債権、ファイナンス・リース債務
連結財政状態計算書において公正価値で測定されておりませんが、公正価値を開示しているファイナンス・リース債権、ファイナンス・リース債務の公正価値は、レベル2に分類しております。
⑥ 償却原価で測定される金融資産及び金融負債
連結財政状態計算書において公正価値で測定されておりませんが、公正価値を開示している償却原価で測定される金融資産及び金融負債の公正価値は、主にレベル2に分類しております。
経常的に公正価値により測定された金融商品は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末(2015年3月31日)
レベル1レベル2レベル3合計
資産
ファイナンス・リース債権34,02834,028
その他の金融資産
株式4,2152,2536,468
その他投資7,6997,699
デリバティブ金融資産7,5737,573
負債
デリバティブ金融負債29,42129,421

(単位:百万円)
当連結会計年度末(2016年3月31日)
レベル1レベル2レベル3合計
資産
ファイナンス・リース債権19,80319,803
その他の金融資産
株式2,6602,5145,174
その他投資7,8827,882
デリバティブ金融資産16,79516,795
負債
デリバティブ金融負債9,5619,561


公正価値ヒエラルキーのレベル3に区分される経常的に公正価値により測定された金融商品について期首残高から期末残高への調整は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
ファイナンス
・リース債権
その他の金融資産合計
株式その他投資
前連結会計年度期首
(2014年4月1日)
49,5832,0247,22758,835
純損益(注1)△6399△630
その他の包括利益(注2)218218
購入111,7051,716
売却/償還△14,915△1△1,243△16,159
レベル3への振替
レベル3からの振替
その他000
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
34,0282,2537,69943,981
純損益(注1)△375106△268
その他の包括利益(注2)258258
購入32,5532,557
売却/償還△13,849△2,477△16,326
レベル3への振替
レベル3からの振替
その他△0△0△0
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
19,8032,5147,88230,200

(注1) 純損益に含まれている利得及び損失は、FVTPLの金融資産に関するものであります。これらの損益は「売上収益」及び「売上原価」に含まれております。
(注2) その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、FVTOCIの金融資産に関するものであります。これらの損益は「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれております。
⑦ 評価技法及びインプット
ファイナンス・リース債権の譲渡取引に関連して留保された劣後の権益及び信託受益権の公正価値の測定に使用された観察可能でないインプットを使用した公正価値(レベル3)の評価技法及びインプットは、下記のとおりであります。
銘柄評価技法観察可能でない
インプット
観察可能でないインプットの範囲
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
ファイナンス・リース債権の譲渡取引に関連して留保された劣後の権益割引
キャッシュ
・フロー法
リスクフリー・ レート0.14~0.16%0.09%
譲渡したファイナ
ンス・リース債権
全体の予想貸倒率
0.29%0.16%
信託受益権リスクフリー・ レート0.16~0.26%0.05~0.09%

非上場株式及び投資事業組合への出資の公正価値は、重要性に応じて投資先の割引将来キャッシュ・フロー、収益、利益性及び純資産に基づく評価モデル及び類似業種比較法により算定しております。
⑧ 感応度分析
レベル3に分類されたファイナンス・リース債権の譲渡取引に関連して留保された劣後の権益及び信託受益権について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の著しい公正価値の増減は無いと判断しております。
レベル3に分類された非上場株式及び投資事業組合への出資について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の著しい公正価値の増減は無いと判断しております。
⑨ 評価プロセス
公正価値の測定は、所定のルールに従って、営業部門から独立した財務部門により行われており、金融商品の個々の資産性質、特徴ならびにリスクを最も適切に反映できる評価モデルを採用しております。
また、財務部門は時価変動に影響を与えうる重要な指標の推移をモニタリングし、価格変動との整合性の確認を行っております。検証の結果、金融商品の公正価値の著しい下落が一時的ではない場合は、財務管掌役員のレビューと承認を経て、執行役会、取締役会に報告しております。
19.デリバティブとヘッジ活動
(1)公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとは、資産及び負債、又は確定約定に係る公正価値の変動リスクを回避するためのヘッジであります。当社グループは、確定約定に関する公正価値の変動をヘッジするために、通貨スワップ及び為替予約を利用しております。また、当社グループは、変動金利で稼得する金融資産に対して固定金利支払の借入を行っている場合、当該借入の公正価値の変動をヘッジするために金利スワップを利用しております。
公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値の変動は純損益として認識され、ヘッジが有効な範囲においてヘッジ対象の公正価値の変動による純損益と相殺されております。
ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象及びヘッジ手段の損益(△は損失)は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
連結損益計算書前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
ヘッジ対象ヘッジ手段ヘッジ対象ヘッジ手段
金利スワップ売上原価232△278157△157
通貨スワップ売上原価△9911,162△3,6704,136
為替予約売上収益及び売上原価25△23△2429

(2)キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとは、将来キャッシュ・フローの変動リスクを回避するためのヘッジであります。
当社グループは、予定取引に関するキャッシュ・フローの変動をヘッジするために通貨スワップ及び為替予約を、また、変動金利の借入に関連するキャッシュ・フローの変動をヘッジするために金利スワップを利用しております。なお、当該デリバティブ取引でヘッジ会計の有効性評価の結果、非有効となる重要なデリバティブ取引はありません。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブ取引の公正価値の変動はその他の包括利益として認識し、資本の部に含まれており、ヘッジ対象が純損益に認識された時点で純損益へ振り替えております。
1年以内に当該ヘッジ対象が純損益に認識されることにより、純損益に振り替えられると見込まれるデリバティブ損益(△は損失)は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
金利スワップ△49△131
通貨スワップ△8,4872,454
為替予約△10

その他の包括利益に認識される金額の増減は、注記「15.その他の包括利益累計額及びその他の包括利益」に記載しております。なお、純損益に振り替えられた金額は、連結損益計算書の「売上収益」及び「売上原価」に含まれております。
(3)ヘッジ会計を適用しているデリバティブ取引
ヘッジ会計を適用しているデリバティブ取引は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
想定元本公正価値想定元本公正価値
資産負債資産負債
公正価値ヘッジ
金利スワップ13,000157
通貨スワップ44,4087094,35727,7121,9051,417
為替予約75314111611
キャッシュ・フロー・ヘッジ
金利スワップ216,267461,562278,766211,956
通貨スワップ314,8386,65823,404245,42314,8666,174
為替予約540432660

(4)ヘッジ会計を適用していないデリバティブ取引
ヘッジ会計を適用していないデリバティブ取引は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
想定元本公正価値想定元本公正価値
資産負債資産負債
金利スワップ2608
クレジット・デフォルト・スワップ1,44231,3521


20.金融資産の譲渡
当社グループは、資金調達の多様化を図り、安定的に資金を調達することを目的として、第三者が設立した仕組事業体等に、ファイナンス・リース債権、売掛金といった金融資産の譲渡を実施しており、当該仕組事業体等は、当該金融資産の購入代金に充てるため、コマーシャル・ペーパーや借入といった手段で資金調達を行っております。なお、当該譲渡取引は、多くの金融機関が一般に実施しているものと同様の取引であります。
これらの譲渡取引において仕組事業体等の投資家は、原則として、債務者の不履行に際して、仕組事業体等の保有する資産に対してのみ遡求でき、当社グループの他の資産に対しては遡求できません。また、当社グループは、これらの仕組事業体等への契約外の支援の提供及び潜在的な支援の合意を行っておりません。
なお、譲渡取引に関連するこれらの仕組事業体等に対する関与の主な内容は、流動性補完、限定的な信用補完の提供、債権の回収代行及び回収代行に係る手数料の受取であります。
(1) 連結された証券化目的の仕組事業体
一部の金融資産は、連結された証券化目的の仕組事業体へ譲渡されております。当該仕組事業体はファイナンス・リース債権、売掛金といった金融資産を証券化するための信託であります。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の当該仕組事業体の保有する資産及び負債は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
現金及び現金同等物12,55616,448
売掛金及びその他の営業債権117,053109,975
ファイナンス・リース債権128,197165,228
資産合計257,808291,652
借入金及び社債等209,064237,024

(注)連結された証券化目的の仕組事業体の資産は、実質的に全てが当該仕組事業体の負債の返済のみに使用
されます。
(2) 非連結の証券化目的の仕組事業体等
① 非連結の証券化目的の仕組事業体への関与
一部の金融資産の証券化においては、第三者である金融機関が設立した仕組事業体を利用しております。当該仕組事業体はそれらの金融機関が事業の一環として運営しており、当社グループ以外の顧客からも多額の資産を買い取るため、当該仕組事業体の総資産に占める当社グループが譲渡した金融資産の割合は小さく、当該仕組事業体が抱えるリスクへのエクスポージャーの評価に対する当社グループの関連性が低くなっております。
また、一部の金融資産の証券化において、一部の子会社は投資家の要求に応じて信託を組成し、投資家に対して信託の持分を販売しており、当社はこれらの信託の限定的な持分を保有しております。
当社グループは非連結の証券化目的の仕組事業体等に譲渡された金融資産について、主に流動性補完、限定的な信用補完の提供を目的として劣後の権益を留保する場合や、限られた特定の条件下で買い戻す場合があります。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、これら非連結の証券化目的の仕組事業体等への関与から生じる損失の最大エクスポージャーはそれぞれ105,203百万円及び67,757百万円であり、これらは劣後の権益及び買い戻す義務の残高又は金融資産の認識を中止しない譲渡取引における譲渡資産の帳簿価額に含まれております。
② 非連結の証券化目的の仕組事業体等への金融資産の譲渡
(ⅰ) 全体が認識の中止となるわけではない金融資産の譲渡
当社グループは、劣後の権益の保有を通じ、金融資産に関連する信用リスクと経済価値の実質的に全てを保持している譲渡した金融資産の認識を中止しておりません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の金融資産の全部を引き続き認識している金融資産及び関連する負債の帳簿価額は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
譲渡した金融資産の帳簿価額
売掛金及びその他の営業債権93,71664,804
ファイナンス・リース債権82,64357,441
資産合計176,360122,246
関連する負債の帳簿価額
借入金及び社債等176,21796,109

(注)当社グループが譲渡した金融資産は、実質的に全てが投資家への負債の返済のみに使用されます。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の投資家が当社グループの他の資産に対して遡求ができない譲渡した金融資産の公正価値、回収未払金に関する現金及び現金同等物、関連する負債の公正価値及びその正味ポジションは下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
譲渡した金融資産の公正価値180,267124,413
回収未払金に関する現金及び現金同等物27,2374,086
関連する負債の公正価値176,29796,246
正味ポジション31,20732,253

(ⅱ) 全体の認識が中止された金融資産の譲渡
当社グループは、金融資産に関連する信用リスクと経済価値の実質的に全てを移転している金融資産の認識を中止しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度の全体の認識が中止されたファイナンス・リース債権及び売掛金及びその他の営業債権の譲渡による譲渡損益(△は損失)は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
売上収益△4326

当社グループは、全体の認識が中止された金融資産に対してサービス業務(報酬を得て、譲渡された金融資産の元利金徴収を行う業務)提供の義務を留保しておりますが、サービス業務提供の費用と受取手数料の額に重要性は無いため、サービス業務資産及び負債を計上しておりません。
21.売上収益
売上収益の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
売上収益
ファイナンス・リースから発生する利息収益37,89239,252
オペレーティング・リースから発生する収益及び
その他リース関連収益
228,237232,616
割賦及びその他貸付債権等から発生する利息収益64,97370,098
その他25,18723,386
売上収益合計356,291365,354

22.売上原価
売上原価の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
売上原価
償却原価で測定される金融負債から発生する
利息費用
23,96726,532
オペレーティング・リース及びリース関連費用188,498188,670
その他24,45620,137
売上原価合計236,922235,340


23.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
従業員給付費用38,37440,641
福利厚生費4,8474,728
賃借料4,4274,108
通信費1,3401,185
事務委託費6,0577,461
貸倒引当金繰入差額及び貸倒損失5,0886,866
その他20,24619,792
販売費及び一般管理費合計80,38184,783

24.その他の費用
その他の費用の内訳は下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
その他の費用
割増退職金2,896
減損損失2,18865
その他63356
その他の費用合計5,149421


25.1株当たり利益情報
親会社の所有者に帰属する1株当たり当期利益の計算は、下記のとおりであります。
親会社の所有者に帰属する希薄化後の1株当たり当期利益については、希薄化効果を有する潜在株式が存在しないため記載しておりません。
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
加重平均普通株式数116,887,224株116,886,724株

(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
親会社の所有者に帰属する当期利益24,14032,694

(単位:円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
親会社の所有者に帰属する1株当たり当期利益206.53279.71


26.キャッシュ・フロー情報
(1)利息及び配当の受取額並びに利息の支払額
営業活動に関するキャッシュ・フローには、下記の利息及び配当の受取額並びに利息の支払額(△は支払額)が含まれております。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
利息及び配当の受取額65,95570,288
利息の支払額△23,736△26,789


27.主要な子会社
当社グループの連結財務諸表には下記の子会社の財務諸表が含まれております。
(単位:%)
名 称所在地前連結会計年度末当連結会計年度末
(2015年3月31日)(2016年3月31日)
持分比率持分比率
沖縄日立キャピタル㈱沖縄県
那覇市
100.00100.00
日立キャピタルオートリース㈱東京都
港区
51.0051.00
積水リース㈱大阪府
大阪市
90.0090.00
日立キャピタル損害保険㈱東京都
千代田区
79.3679.36
日立キャピタルコミュニティ㈱神奈川県
綾瀬市
100.00100.00
日立キャピタル信託㈱東京都
港区
100.00100.00
ファイナンシャルブリッジ㈱東京都
品川区
90.00100.00
日立グリーンエナジー㈲東京都
港区
100.00100.00
日立ウィンドパワー㈱東京都
港区
85.1085.10
日立サステナブルエナジー㈱茨城県
日立市
85.10
日立キャピタルNBL㈱東京都
港区
100.00100.00
日立キャピタル債権回収㈱東京都
港区
100.00100.00
日立キャピタルサービス㈱東京都
港区
100.00100.00
日立トリプルウィン㈱東京都
港区
100.00100.00
第一信用保証㈱東京都
港区
100.00100.00
Hitachi Capital (UK) PLCイギリス
サリー
100.00100.00
Hitachi Capital Vehicle
Solutions Ltd.
イギリス
バークシャー
100.00
(100.00)
100.00
(100.00)
HCIE Limitedアイルランド
ダブリン
100.00
(100.00)
100.00
(100.00)
Hitachi Capital Polska Sp. z o.o.ポーランド
ワルシャワ
90.00
(90.00)
90.00
(90.00)
Hitachi Capital America
Corp.
アメリカ
コネチカット
100.00100.00
Hitachi Capital Canada Corp.カナダ
オンタリオ
100.00
(100.00)
100.00
(100.00)
CLE Canadian Leasing
Enterprises Ltd.
カナダ
ケベック
100.00
(100.00)
100.00
(100.00)
CLE Leasing Enterprise Ltd.カナダ
オンタリオ
100.00
(100.00)
100.00
(100.00)
Hitachi Capital (Hong Kong) Ltd.中国
香港
100.00100.00
日立租賃(中国)有限公司中国
北京
90.0090.00
日立商業保理(中国)有限公司中国
上海
100.00100.00

(単位:%)
名 称所在地前連結会計年度末当連結会計年度末
(2015年3月31日)(2016年3月31日)
持分比率持分比率
Hitachi Capital Asia Pacific
Pte.Ltd.
シンガポール100.00100.00
Hitachi Capital (Thailand)
Co.,Ltd.
タイ
バンコク
73.99
(73.99)
73.99
(73.99)
Hitachi Capital Malaysia Sdn.Bhd.マレーシア
ペナン
75.00
(75.00)
75.00
(75.00)
PT. Arthaasia Financeインドネシア
ジャカルタ
75.0085.00
(85.00)
PT. Hitachi Capital Finance
Indonesia
インドネシア
ジャカルタ
70.00
(70.00)
70.00
(70.00)

(注) 1 「持分比率」欄の下段( )内数値は、間接所有の割合で内数であります。
2 上記の子会社の他に、当社グループは信託を用いた債権の流動化等を行っており、当該信託を
連結しております。
28.関連当事者
当社グループと関連当事者との間の重要な取引及び債権債務の残高は下記のとおりであります。
(1)親会社
当社グループの親会社である㈱日立製作所との取引であります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
関係会社預け金72,121114,846
売掛金31,44721,755

(2)同一の親会社を持つ会社
同一の親会社を持つ会社との取引であります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
関係会社預け金4923,854
売掛金195,378141,417
ファイナンス・リース債権44,27848,032
買掛金26,94218,610
借入金98,57889,760

(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
売上収益19,29618,228

(3)経営幹部
当社の役員の報酬であります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2014年4月1日
至 2015年3月31日)
当連結会計年度
(自 2015年4月1日
至 2016年3月31日)
経営幹部に対する報酬(短期従業員給付)456503

29.コミットメント及び偶発事象
(1)債務保証契約
当社グループは、提携ローン販売等に係る顧客の債務に対して保証(最長期限2042年度)を行っております。ローン保証債務残高は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
ローン保証債務206,648137,414

当社グループは、債務者が保証債務の対象となっている債務の支払を履行せず、被保証者が損失を被った場合に、支払の履行請求に基づき損失を填補する義務を負っております。
一部の保証債務については、担保を受入れております。
なお、前連結会計年度末及び当連結会計年度末のこれら保証債務を引き受けたことにより発生した負債の残高は、それぞれ5,649百万円及び3,611百万円であります。
(2)貸出コミットメント
当社は、取引先及び関連会社に対する貸出コミットメントを行っております。
貸出コミットメントに係る貸出未実行残高は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
貸出コミットメントの総額40,19740,000
貸出実行残高5,1565,000
差引額35,04135,000

なお、貸出コミットメント契約においては、貸出先の信用状態等に関する審査を貸出の条件としているものが含まれているため、必ずしも全額が貸出実行されるものではありません。

30.後発事象
(1)業務・資本提携
当社は、2016年5月13日付で、株式会社日立製作所(以下、日立)、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)、株式会社三菱東京UFJ銀行(以下、BTMU)及び三菱UFJリース株式会社(以下、MUL)との間で、当社の持続的成長の実現とソリューション提供の強化を目的として、①当社及びMULの間、並びに、②当該5社の間で、それぞれ業務提携等(以下、本業務提携)を行うことについて協議を進めることに合意し、業務提携等に関する基本合意書を締結いたしました。
これに伴い、日立並びにMUFG及びMULは、日立が保有する当社の株式の一部についてMUFG及びMULのそれぞれに対して譲渡(以下、本株式譲渡)する旨の契約を締結いたしました。
また、2016年5月13日付で、当社はMUFG及びMULとの間で3社間における資本提携関係に関する事項を定める資本提携契約(以下、本業務提携と合わせて、本業務提携等)を締結いたしました。
なお、本株式譲渡後も、日立は、当社の株式の議決権所有割合の33.40%を保有し、当社は日立グループの重要な金融パートナーとして、引き続き日立との間で緊密な連携を維持いたします。
① 本業務提携等の理由
当社は、金融サービスにとどまらず、新しい価値を創造し提供し続ける「社会価値創造企業」として、さらなるグローバルな事業領域拡大と、日立グループの社会イノベーション事業への貢献による持続的成長、企業価値の向上をめざしております。そのため、当社は(ⅰ)MULとの間、並びに、(ⅱ)日立、MUFG、BTMU及びMULとの間で、本業務提携を行うことについて合意いたしました。
当社は、本業務提携等により、メーカーと金融グループのそれぞれの強みを組み合わせたユニークな形態を活かしたソリューション提供を強化することで、当社のさらなる事業成長と株主価値の最大化を図ってまいります。
② 本業務提携等の内容
(ⅰ) 当社及びMULの間の業務提携等の内容
当社及びMULは、互いの事業の成長及び企業価値向上の実現のため、(ア)相互の事業基盤を有効活用し既存事業の強化を行うこと、(イ)両社のノウハウやネットワークを活用し新たな事業機会を創出すること、(ウ)両社の強みを結集し、新たなソリューションの開発を行うこと等を目的に、具体的な協議を進めることで合意いたしました。
(ⅱ) 5社間の業務提携の内容
当社、日立、MUFG、BTMU及びMULの5社は、当社及びMULが主体となったインフラ事業領域に係るオープンな金融プラットフォームの構築をめざし、具体的な協議を進めることで合意いたしました。
(ⅲ) 資本提携の内容
当社はMUL株式26,678,000株(発行済株式数に対する割合2.98%、議決権所有割合3.00%)を市場にて取得していく予定です。
(2)事業譲受
当社グループは、米国の現地法人であるHitachi Capital America Corp.を通じて、米国ミネソタ州のCreekridge Capital LLC(以下、クリークリッジ・キャピタル社)が展開するヘルスケアITなどのベンダーファイナンス事業を同社から譲り受けることに合意し、2016年5月11日に契約を締結いたしました。
① 事業譲受の目的
米国ヘルスケア分野、特にITとの融合によるヘルスケアIT分野は、高成長が見込まれる有望分野であり、当社グループは、ヘルスケアとIT製品のベンダーファイナンス事業において強固な基盤を有するクリークリッジ・キャピタル社の事業プラットフォーム取得を決定いたしました。これにより、日立グループをはじめとしたパートナー向けのベンダーファイナンス機能を強化することで、成長戦略を推進しようとするものです。
② 事業譲受の概要
(ⅰ) 事業を譲り受ける相手会社の名称
クリークリッジ・キャピタル社
(ⅱ) 譲り受ける事業の内容
ヘルスケアやITなどのベンダーファイナンス事業
(ⅲ) 事業譲受の時期
2016年6月6日
③ 取得対価及びその内訳
本事業譲受の取得対価は、90百万米ドル(9,933百万円)の現金支払い及び8百万米ドル(946百万円)の条件付対価であります。条件付対価は、1年後の営業資産がある一定の金額を超えるなど条件を満たした場合に、8百万米ドル(946百万円)を上限として支払われることになっております。なお、条件付対価の公正価値の算定に必要な評価手続は、現時点では完了しておりません。
※1ドル=110円として換算
④ 譲り受ける事業の資産・負債の公正価値及びのれんの金額
本事業譲受の実行日における譲り受けた事業の資産及び負債の公正価値算定に必要な評価手続は、現時点では完了しておりません。