有価証券報告書-第88期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/28 10:06
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有報資料

(1)業績
当連結会計年度(以下、当期)におけるわが国経済は、内外需要の増加を背景に、景気の緩やかな回復基調が続きました。企業収益が高水準で推移し、設備投資は緩やかな増加基調を示しました。雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移し、住宅投資も持ち直しの動きが続きました。また、海外経済は新興国の一部に弱さが残るものの緩やかな成長が続き、そうした下で輸出は持ち直しました。
葬祭市場においては、故人や喪主の高齢化に加え、地域社会や職場の人間関係の希薄化等の影響もあり会葬者数は減少傾向にあります。また、消費者の価値観・嗜好の多様化や、慣習・儀礼にとらわれない人の増加を背景に、大都市圏では簡易型の葬儀(宗教儀式を伴わない直葬や通夜を行わない一日葬等)を選択される方が増えつつあります。
また、長期にわたる安定的な葬儀需要の拡大が見込まれることから、葬儀事業者による葬祭会館の新規出店や、葬儀紹介業者によるインターネットを通じた集客など、事業者間の競争は激しさを増しています。特に低価格・簡易型葬儀の分野における激しい業者間競争により、葬儀単価の下落傾向が続いています。
以上のような環境変化をふまえ、サービス品質の向上とライフエンディングサポートの拡充による他社との差別化の追求や新規事業創出への本格的着手などを基軸とする、新たな中期経営計画(平成28年4月~平成31年3月)への取り組みを開始しております。
まず、中期経営計画の主要テーマの一つである葬儀事業の積極的な営業エリアの拡大のため、平成28年5月に「公益社 くずは会館」(大阪府枚方市)、「公益社 武庫之荘会館」(兵庫県尼崎市)、平成28年9月に「公益社 喜多見会館」(東京都世田谷区)をオープンしました。さらに平成29年に入り、1月に「タルイ会館 西明石」(兵庫県明石市)、2月に「公益社 甲子園口会館」(兵庫県西宮市)、3月に「公益社 千里山田会館」(大阪府吹田市)をオープンしました。
また、基盤整備の一環として、築年数の経過した大規模会館を中心に会館リニューアルを進めました。平成28年7月に「タルイ会館 大蔵谷」(兵庫県明石市)を、平成28年8月に「公益社 西宮山手会館」(兵庫県西宮市)を新築リニューアル(建替え)したほか、平成28年8月に「葬仙 米子葬祭会館」(鳥取県米子市)を全面改装オープンしました。さらに、昨年春から「公益社 枚方会館」(大阪府枚方市)の建替え工事に着手しており、平成29年8月に新築リニューアルオープンする予定です。
新規事業への取り組みについては、エクセル・サポート・サービス㈱の運営によるラーメン店を平成28年10月大阪市西区に、平成28年12月大阪市淀川区にオープンし、料理・飲食事業の多角化に踏み出しました。さらに、リハビリ特化型デイサービスなどの介護事業を展開するJR西日本グループの「ポシブル医科学株式会社」(本社 大阪府東大阪市)と、フランチャイズチェーンへの加盟に関する基本合意書を締結しました。今後、フランチャイザーである同社の支援・指導を受けながら、平成29年10月から12月の間に2事業所を開設する予定であります。
当期においては、㈱公益社の大規模葬儀(金額5百万円超の葬儀)の施行件数が減少したものの、グループ全体の葬儀施行件数は、㈱葬仙および㈱タルイの寄与もあり、前連結会計年度(以下、前期)と比べて増加しました。葬儀施行収入は、前期比0.9%の増収となりました。
費用については、新規会館(新築リニューアル会館を含む)のオープンに伴い、広告宣伝費や消耗備品費等が増加した一方で、新築リニューアル計画に伴う耐用年数の見積り変更による減価償却費、大阪本社・本部機能の移転集約により地代家賃がそれぞれ減少したことにより、営業費用は減少しました。
また、「公益社 枚方会館」および「公益社 西宮山手会館」の新築リニューアルに伴う旧会館の解体撤去費用の見積り金額の変更に基づき、営業外収益に移転損失引当金戻入益60百万円を計上しました。
特別損失については、前期に計上した厚生年金基金解散損失引当金繰入額6億90百万円の計上がなくなりました。
この結果、当期の営業収益は186億77百万円となり、前期比0.9%の増収となりました。また、営業利益は20億19百万円(前期比16.1%増)、経常利益は20億64百万円(前期比18.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億45百万円(前期比265.4%増)といずれも増益となりました。
セグメントの業績は次の通りです。
① 公益社グループ
公益社グループの中核会社である㈱公益社における葬儀施行収入は、首都圏では一般葬儀の件数増加により増収となりましたが、関西圏では大規模葬儀の件数が減少したため、新規出店の効果による一般葬儀の増収にもかかわらず、減収となりました。全社では、葬儀件数は前期比0.8%の増加、葬儀施行収入は前期比0.4%の減収となりました。
一方、葬儀に付随する販売やサービス提供においては、返礼品販売収入、仏壇仏具販売収入、手数料収入が、いずれも前期比増収となりました。
費用については、新規会館の出店に伴い広告宣伝費や消耗備品費等が増加したため、営業費用は増加しました。
この結果、当セグメントの売上高は155億4百万円(前期比0.3%減)となり、セグメント利益は10億94百万円(前期比16.0%減)となりました。
② 葬仙グループ
葬仙グループの㈱葬仙においては、境港、松江の両エリアを中心に葬儀件数が増加し、米子エリアでも全面改装工事に伴う「葬仙 米子葬祭会館」の4ヶ月間の閉館にもかかわらず、前期の葬儀件数を上回りました。その結果、全体では、葬儀件数は前期比5.5%の増加となり、葬儀単価も前期比1.0%上昇したため、葬儀施行収入は前期比6.5%の増収となりました。さらに、葬儀に付随する販売および手数料収入も前期比増収となりました。
費用については、前期の葬儀会館に係る減損損失計上に伴う減価償却費の減少や「葬仙 米子葬祭会館」の工事期間中の地代家賃の減額等により減少したものの、同会館の全面改装オープンに伴い広告宣伝費や消耗備品費等が増加したことにより、営業費用は増加しました。
この結果、当セグメントの売上高は14億20百万円(前期比7.8%増)となり、セグメント利益は44百万円(前期は32百万円の損失)となりました。
③ タルイグループ
タルイグループの㈱タルイにおいては、前期に開始した葬儀基本セットの全面改定や広告宣伝の強化等の施策の効果により、葬儀件数が前期比6.4%増加し、葬儀単価も2.2%上昇した結果、葬儀施行収入は前期比8.7%の増収となりました。
費用については、「タルイ会館 大蔵谷」において、新築リニューアルオープンに伴う広告宣伝費が増加したものの、旧会館の解体撤去に伴う耐用年数の見積り変更による減価償却費がなくなったこと等により、営業費用は減少しました。
この結果、当セグメントの売上高は14億29百万円(前期比8.3%増)となり、セグメント利益は2億6百万円(前期比199.7%増)となりました。
④ 持株会社グループ
持株会社グループの燦ホールディングス㈱においては、グループ子会社からの配当金収入が3億円増加したことにより増収となりました。一方、新築リニューアル計画に伴う耐用年数の見積り変更による減価償却費の計上がピークを過ぎたほか、大阪本社・本部機能の移転、集約に伴い地代家賃および減価償却費が減少したため、営業費用は減少しました。
また既述のとおり、移転損失引当金戻入益60百万円を営業外収益に計上しました。
この結果、当セグメントの売上高は49億17百万円(前期比5.8%増)となり、セグメント利益は17億89百万円(前期比44.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当期における現金及び現金同等物は、前期末より2億18百万円減少し、26億12百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは22億42百万円の増加(前期は20億2百万円の増加)となりました。
税金等調整前当期純利益20億27百万円、減価償却費9億71百万円を主な源泉として資金が増加したのに対して、資金の主な減少要因は、解体撤去費用の支払いおよび見積り金額の変更に伴う移転損失引当金の減少1億45百万円、法人税等の支払い7億84百万円であったためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは20億96百万円の減少(前期は24億46百万円の減少)となりました。
主な要因は、貸付金の回収による収入1億88百万円により資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出21億70百万円により資金が減少したためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは3億64百万円の減少(前期は4億85百万円の減少)となりました。
主な要因は、長期借入れによる収入1億円により資金が増加しましたが、配当金の支払額2億38百万円、長期借入金の返済による支出1億43百万円により資金が減少したためです。

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