有価証券報告書-第42期(2022/01/01-2022/12/31)

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2023/03/27 11:57
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140項目

有報資料

経営者の認識については、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「社会や企業の発展も技術開発も、人と人との心のつながりが基本である」との意味をこめた『Heart to Heart』の経営理念に基づき、日々高度・多様化する顧客の「技術要請」に的確に応えるべく技術系アウトソーシングサービスを行ってまいりました。
今後も、当社の経営資源を顧客と共有することにより、顧客の経営効率化に資するとともに、課題解決に繋がる提案や付加価値の高いサービス提供を行い、当社の事業価値向上に努めてまいります。また、社内では技術者が自律的にキャリアアップしていく仕組みを取り入れ、さらに高度な技術者を育成してまいります。
グループ戦略につきましては、既存事業はもとより、創業50周年を迎えた第二創業として、2018年に開始した農業・介護事業、強みである技術力を生かした「ものづくり」事業、人材の国際的流動化に対応したグローバル事業の成長を目指し、グループのシナジーを強化しています。引き続き、社会課題解決型の新規事業創出に取組み、企業価値の向上に努めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、継続的な成長及び収益の向上を実現させるため、「自己資本利益率(ROE)」及び「親会社株主に帰属する当期純利益」を重要な経営指標と考えております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、2018年7月に第11次5ヵ年計画「新産業革命時代に向けた経営資源の再投資」をスタートし、推進しております。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とし、急速に進展した働き方改革や、サステナビリティを巡る対応など不確実で変化が激しい時代だからこそ、経営理念に立ち返り、グループ全社員で目標を達成してまいります。

① アウトソーシング市場における持続可能な競争優位性の創出
当社グループの持続的発展を目的として、各社の事業ドメインを再構築し、グループのスケールメリットを最大化した高付加価値のアウトソーシングサービスを展開してまいりました。2018年より新たにアグリ・アグリテック人材の採用を開始し、グローバル人材は2022年12月末時点で全社員の約1割を占め、技術分野・農業分野を中心に活躍しております。
② 投資の拡大による成長の加速と収益基盤の強化
成長産業へと向かう農業関連分野及び人材不足が顕著となっている介護関連分野に対して、新たなモデルのアウトソーシング市場の創出を掲げ、推進しております。農業分野では㈱アルプスアグリキャリアと㈱DONKEYを中心に、介護分野では㈱アルプスケアハートと当社ソフト受託開発部門を中心に技術力を活かした高付加価値のサービスを提供しております。また、ものづくり事業については、2020年7月に㈱デジタル・スパイスをグループに加え、宇宙・医療分野を中心に規模を拡大しております。
③ 事業環境の変化に対応した人材育成と組織の最適化
新たな取組みを効率的かつ迅速に遂行することを目的として、社内組織の最適化を図ってまいります。ITによる高水準の業務効率化、知的機動力の高い組織づくりに挑むと同時に、ミドルの育成と共に多様な人材が活躍するダイバーシティ企業を目指しております。「2026年3月31日までに管理職に占める女性の割合6.0%」という目標を掲げており、2022年12月末時点で5.3%となっております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度(2022年1月1日~2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進み、持ち直しがみられました。一方、地政学的リスクの顕在化を契機とした物価上昇により、世界的な金融引締めが続き、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しする可能性があります。さらに、国内の金融政策の変化にも十分注意する必要があります。
このような環境の下、当社グループの中核である無期雇用型技術者派遣事業において、採用・教育・営業の仕組みを抜本的に変革し、高度技術者集団としてのブランドの確立を図るため、「顧客との強固な信頼関係を構築」、「ステークホルダーから選ばれ続ける人材集団」、「社会のニーズを先読みした事業創出・組織構築」の諸施策を推進してまいります。顧客の量的・質的要望に応えるとともに、技術者と顧客の最適な組み合わせによる高付加価値サービスの提供により、企業価値の向上を持続させていくことが重要な課題と認識しております。また、農業や介護関連分野においても既存事業とのシナジーを強化することで、さらなる事業拡大を目指してまいります。
当社グループが対処すべき主要な経営課題は、以下のとおりであります。
① 採用の強化
当社グループの主要事業である技術者派遣事業においては、顧客からの即戦力かつ高度技術を有する人材の要請が高まっていることから、質の高い多様な人材を確保すべく、中途入社の人数増加や、優秀な新卒社員の獲得に向けた積極的な採用活動の展開を図ってまいります。また、全役職員一体となり連携を活かしたリファラル採用や、オンライン選考といった手法を駆使し、国外を含めた多様な採用チャネルを構築してまいります。
② 技術力の強化
当社グループでは、技術者が高い志をもって、自らの技術力を向上させることが企業価値の源泉であるとの思いの下、創業以来、技術者教育には特に力を入れてまいりました。この考えは今後も変わることなく、引き続き高度な技術力と、顧客から信頼される人間力を兼ね備えた社員の育成に努めてまいります。
なかでも、顧客ニーズに特化したカスタマイズ研修、技術者の長期キャリア形成を目的とした、シニア人材を含む年代別キャリア開発研修、次代を担う若手人材向けのマネジメント研修等に取組んでまいります。
さらに、積極的に「チーム派遣」を推進するために、高度な技術力を有するに留まらず、工程管理やマネジメントにも長けた、いわゆる「チームリーダー」を育成すべく、リーダー養成の研修を実施し、市場価値の高い高度技術者を養成してまいります。
また、座学の研修のみならず、ものづくりの現場に携わることも、技術者、とりわけ若手の社員にとっては実践的な技術力を身につけるために必要な経験であるとの認識から、OJTの場を多く設けるとともに、アルプスロボットコンテストや新入社員の技術発表会等により、グループの垣根を超えて「ものづくり」の技術力を高めてまいります。
なお、コロナ禍ではありますが、オンラインや動画などの研修コンテンツを強化し、非対面でも継続できる教育環境を整えております。
③ 営業力の強化
当社グループの主要顧客である自動車、半導体、電機メーカーなど大手製造業各社においては、国際競争力強化の必要性から、今後も引き続き、開発設計部門における効率化の流れは継続するものと思われます。その影響により、複数名の技術者をまとめて派遣する「チーム派遣」や、開発工程の一定部分を受託する「プロジェクト受注」への要請は一層の高まりをみせております。このような環境変化に対応すべく、営業部門の強化、拠点体制の見直し、営業と技術者との連携強化を図ることで、「チーム派遣」や「プロジェクト受注」等を積極的に開拓してまいります。
さらに、先端技術や環境問題の改善を始めとする成長分野における需要が拡大していることから、当該分野の人材育成を強化し、更なる案件獲得を図ってまいります。また、「チームアルプス」というビジョンのもと、営業担当者のみならず、技術者自身も顧客ニーズへの迅速な対応と付加価値の高いサービス提供を行うことで、高水準の契約単価の実現にも注力してまいります。
④ 国際化への対応
アジア圏における高度経済成長を睨み、上海と台湾、ミャンマーに現地法人を構え、人材育成事業と製造業各社に対するエンジニアリング事業(プラント設備、機械・設備機器等の据付及びメンテナンス)を展開しております。
さらに、現地における人材確保等、当社グループの有する強みを活かし、国内グループ各社と海外現地法人とが緊密な連携を図ることで、製造業各社のアジア戦略にも積極的に対応してまいります。地政学的なリスクとコロナ禍の感染再拡大による移動制限リスクに注意し、オンラインを活用しながら事業の継続を図ってまいります。
⑤ グループ戦略
当社グループでは、アウトソーシングサービス事業の強化はもとより、農業・介護を始めとする新たな事業分野の開拓、ものづくり事業の拡大を推進しております。2020年3月には㈱DONKEYを設立し、2022年2月に子会社化しました。また、2020年7月には㈱デジタル・スパイスをグループに加え、成長分野における事業の強化を図ってまいりました。
2021年7月1日には、更なる介護事業の拡大を見据え、当社の人材採用・育成ノウハウとIT技術を活かし、充実した介護環境を実現すべく㈱アルプスケアハートを設立いたしました。
引き続き、人材サービスのみならず、これまで培ってきた技術力、ものづくりの強みを融合した事業を展開してまいります。
⑥ サステナビリティを巡る取組み
2021年6月11日にコーポレートガバナンス・コードの改訂が実施されました。企業に求められる重要な使命の一つとして、サステナビリティへの対応が存在感を増している中で、当社の中長期的な企業価値の向上を目的として、サステナビリティ基本方針を制定いたしました。
ガバナンス体制は、取締役会の諮問機関としてサステナビリティ委員会を設置し、具体的な企画・実行・管理を進めております。特に、気候変動に対する取組みは、当社にとってリスクのみならず大きなビジネスチャンスであることを踏まえ、取組みについてはコーポレート・ガバナンス報告書に記載しております。
また、企業の成長に不可欠な人的資本への投資は、経営理念「Heart to Heart」のもと創業以来、取組みを続けてまいりました。現在の状況について、以下に記載いたします。
ア.人材の多様性
新卒採用・キャリア採用については、国籍・性別問わず、当社で活躍できる人材要件を設定し採用活動をしております。特に外国籍人材につきましては、2003年より20年にわたり、延べ1,000名以上の技術系人材を育成・採用し、多くのお客様に高度な技術サービスを提供しております。2018年からは、さらに農業・介護分野へ活躍のフィールドを広げ、先駆的に人材の育成と採用に取組んでおります。
外国籍人材やキャリア採用者の管理職への登用につきましては、当社では既に積極的かつ適正な人数の登用を実施していると認識しており、改めて目標は設定しておりません。
様々な分野、業種のお客様と取引している利点を活かし、エンジニアが担当する業務をローテーションすることにより、新たな経験を積み、スキルを高めていく当社のビジネスモデルそのものがリスキリングと考えております。一人ひとりの描くキャリアに適したローテーションを実施する為、研修や勉強会などの教育体制を充実させ、キャリア形成を支援しています。
イ.人材の育成
教育体系及びキャリアパスを定め、それぞれに沿った教育を行っております。新入社員、若手、中堅、シニア向けと年代に合わせた研修を実施しております。また、専門技術研修のみならず、マネージャーやリーダー向けのマネジメント研修にも力を入れております。

ウ.社内環境整備
入社時からエンジニアの継続的なキャリア形成を支援しています。システムには社員一人一人の業務経歴、専門技術、スキル、資格などが登録でき、目指すエンジニア像を入力すると、そのキャリアに必要な能力や知識が提示されます。社内のキャリアサポーターがアドバイスを実施し、スキル、モチベーション、生活面とトータルにサポートしています。この一連のシステムがESS(エンジニアサポートシステム)です。

また、健康面では、労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に基づき、ストレスチェックを実施しております。2022年度の受検率は、99.8%となりました。2022年度の一般定期健康診断は、対象者の100%が受診いたしました。
⑦ コンプライアンス及びCSR(企業の社会的責任)への取組み
当社グループでは従来「企業倫理憲章」を始めとした社内ルールを制定するとともに、法令・社会倫理規範遵守のための社内体制を整備し、コンプライアンス教育を徹底してまいりました。コンプライアンスは経営の重要課題の一つと認識し、今後も引き続き取組んでまいります。
また、当社は、企業市民としてサステナビリティ基本方針に則り、環境経営の推進や、財団、NPO法人を通じた起業家育成・教育・コミュニティー活動等の社会貢献活動を支援してまいります。
⑧ 新型コロナウイルス感染症への取組み
当社グループでは2020年2月に対策本部を設置し、感染症拡大防止に向けた基本対策を徹底してまいりました。在宅勤務、オフピーク通勤やTV会議・社内スタジオの活用など、お客様、従業員の安全に配慮した対策を講じております。
また、オンラインの商談・採用選考・教育を実施し、対面や距離の制約を受けない体制を構築してまいります。

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