有価証券報告書-第35期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社の経営の基本方針は、創業以来極めて明確で、「XNETサービス」を推進していくことです。当社は業務に密着した、ITサービス企業であり続けます。
そこで、具体的な方針として以下のような目標を掲げ、全社を挙げて取り組んでおります。
「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」としてお客様のあらゆるご要望に対してソリューションを提供できる会社になるという方針です。
そのために今、当社の社員が取り組むべきことは以下の3つです。
① ニーズへ応えるサービスの提供
お客様への感度を高め、業務のアウトソーシング、基盤サービスなど業界やお客様によって多様化しつつあるニーズを捉え、最適なサービスをタイムリーに提供する。
② 新たなお客様の獲得
地道な営業活動、新しいサービスの創造、協業会社とのコラボレーションにより業界シェアを伸ばし、サービス提供会社の使命を全うする。
③ プロフェッショナルな人財への成長
現場に「より近いサービス」の提供、専門知識の吸収、日々の課題解決、自己研鑽を通じ、業界・業務に精通した高度なノウハウ・知識を持った人財を目指す。
そして、資産運用業界で選ばれ続けるサービスを創造し、未来に続く会社になりたいと考えて日々努力を続けております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
お客様とコラボレーションしながら「XNETサービス」を発展させていく方針に変更はありません。そもそも、「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」になるためには、資産運用に関するお客様のあらゆるニーズに応える必要があります。
そのために、当社は祖業であるアプリケーションに加えて、AMO、SOを展開してきました。今後もこの3つのサービス形態を中長期的に成長させ、プロダクトミックスを構築していくという方針を継続してまいります。
・主力のアプリケーションのなかで、当社が資産運用業界で圧倒的な強みを持つか、または当社にしかできない重要な戦略サービスとして、以下のサービスを積極的に展開します。(5本の矢)
① 機関投資家向けのスチュワードシップ・ソリューション・サービス
② 生命保険/損害保険向けの有価証券管理サービス
③ 生命保険/損害保険向けの融資管理サービス
④ 地方銀行向けの個人向け信託管理サービス
⑤ 全業態向けのオルタナティブ資産管理サービス
* また、当社だけで提供できないサービスについては、積極的な連携サービスを展開してまいります。
・AMO、SOについては以下のとおりです。
① AMO(Application Management Outsourcing)サービス=システム運用受託
当社から人財を提供して、お客様の社員の代わりに業務を行います。
内容はシステム導入や基盤の運用保守・更改などです。
② SO(Smart Outsourcing)サービス=業務プロセス受託
お客様から当社へ業務移管をする形となり、業務そのものを当社が引き取ります。
具体的には、経理処理やレポート作成などです。
* 特に、SOは当社のアプリケーションに次ぐ、2つめの柱になると考えております。さらに、「投信・投資顧問向けの会社設立支援サービス」にも力を入れることにより、アプリケーションからAMO、SOまで一体で提供することにも力を入れてまいります。
このような戦略の下で、2022年4月の東証新市場区分において、当社は「スタンダード」市場を選択いたしました。
今後は、当社のペースでプライム市場の基準に適合するように企業価値向上と持続的成長を目指します。そのために、必要な成長戦略と保有資産の有効活用に全力で取り組んでまいります。具体的には持続的成長のための投資と株主還元です。
そこで、2022年6月に当社初の中期経営計画(2022~2025年度)[以下、「前中計」と記載]を策定し、社内・社外に向けて公表いたしました。一言で言えば、当社の「稼ぐ力」と「使う力」を、磨き上げるための決意表明としてまとめたものです。
そのなかで、前中計から新しいサービス分類を定義しました。具体的には、コアとスポットの2つです。
・コアとは、サブスクリプションモデルにより、月額定額で安定的に売上を確保できるサービスで、アプリケーション、月額で頂くAMO、そしてSOのことです。(現在、売上高の9割弱を占めています。)
・スポットとは、コアを増やすために必要ですが、あくまでも一過性の売上で、新規導入や基盤更改のためのAMOのことです。
今後はこのコアに注力することが、当社の経営基盤の強化につながると考え、2つの分類を定義いたしました。前中計の最大の事業戦略は、コアに注力し、拡大し、高い収益率の維持を目指します。このコアへの注力が当社の経営基盤を強化し、更なる企業価値向上につながるのです。
また、2024年5月には発行済株式数の50%弱に当たる自己株式取得を行い、NTTデータグループを離脱し、「新生エックスネット」がスタートしました。
それと同時に、2024年6月27日に当社の社会的存在意義であるパーパスを「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える」と定め、公表いたしました。当社はパーパス実現に向け、「XNETサービス」の提供を通じ、資産運用業界におけるあらゆる課題解決に貢献することで、よりよい社会の基盤作りと更なる発展を目指してまいります。
そして、2026年3月末で前中計が終了いたしました。振返りにあたって、経営目標は以下の3つ(①コア売上高50億円、②営業利益率15%以上、③ROE8%以上)でした。
結果は、コア売上高は49.3億円とわずかに目標未達となりましたが、営業利益率は18.0%、ROEは17.6%と目標を大きく上回りました。また、その中で見えてきた課題があります。
1つは更なる資本効率化、もう1つが人財採用です。
この2つの課題を解決するために、新中期経営計画[Next STEP 2029](2026~2029年度)[以下、「新中計」と記載]を策定し、2026年4月30日に、まず新中計・骨子を公表いたしました。
この新中計を策定するにあたって、もう一度作る目的を確認しました。まず、最初に長期ビジョン(「Core 100」)を示して、当社の目指すゴールを明確にしました。具体的には、現在のコア売上高を将来的(15~20年後)に2倍の100億円に、ROEも20%まで高めることを目指します。
そのため、この新中計「Next STEP 2029」のコンセプトは、お客様(顧客市場)、現・役職員とこれから社員になる人(人財市場)、そして投資家(資本市場)の3つの市場から選ばれ続ける企業になることです。そして、長期的に利益を拡大できる会社になるため、人財投資・システム投資を積極的に推進するとともに、戦略的な株主還元を行なう必要があると認識いたしました。つまり、持続的成長の基盤となる「稼ぐ力」を得るために、より一層「使う力」に注力し、強化するということです。そこで、新中計期間に2つのことを実行いたします。
それは「積極的な投資」と「BSマネジメント」です。
まず、「積極的な投資」です。
これまで以上に、以下の2つのことに注力いたします。
① 人財投資:サービスを作り出す豊富なノウハウを持ち、高い専門性を持った社員に対しての投資
② システム投資:サービスの根幹であるアプリケーションへの投資
この積極的な投資により、資産運用業界のインフラ企業としての役割を拡大・加速させ、お客様・人財・社員・株主・社会に価値を生み出すとともに、獲得した利益を更なる成長の原資として還元していきます。
次に、「BSマネジメント」です。
具体的には、戦略的な株主還元を行ってまいります。
まず、配当方針につきましては、これまで安定的、積極的で、かつ「減配しない会社」を基本としておりましたが、新中計ではもう一段踏み込んだ新しい株主還元方針を公表することにいたしました。
1つは、当社として初めて配当性向の目標を公表いたします。目標は50%~100%です。
もう1つは、配当種類をベース配当とエクストラ配当の2種類に分けます。安定的な株主還元としてのベース配当(基準配当)と積極的かつBSマネジメントとしてのエクストラ配当(追加配当)です。エクストラ配当は期中の業績を元に、毎期変動させる予定です。目的としては、配当可能原資をできるだけ配当する考えですので、これまでの減配しない方針は撤回となります。
加えて、新たな取組みを開始します。
・早期の配当支払:期末配当は株主総会議案とせず、取締役会で決議し、速やかに支払います。
・配当の事前公表:中間・期末配当の単価を権利付き最終日より前に公表いたします。つまり、配当単価を確認のうえで売買可能ということです。
次に、株主優待につきましては、前中計に引き続き、新中計期間も継続することを決定いたしました。従来と同じ条件で、対象株主に対してプリペイドカードを贈呈いたします。また、早期配布を実現するために、3月末分については6月上旬の招集通知に同封いたします。いずれも株主の皆様のお手元に出来るだけ早く、正確にお届けするということです。
以上が、新しい株主還元方針となります。
時代は当社にとって追い風です。資産運用立国の旗印のもと、当社は更なる成長を目指します。そして、今後も引き続き「新生エックスネット」として、より柔軟で自由度の高い発想で会社経営を行い、より積極的な姿勢で新たな投資や株主還元をおこなってまいります。
(3)目標となる経営指標
当社は、2026年4月30日公表の新中計・骨子のなかで、以下の目標を掲げております。
① 2030年3月期において、コア売上高56億円の達成
② 調整後営業利益38億円の達成
③ ROE15%以上
* ちなみに、調整後営業利益とは、営業利益に人件費と減価償却費を足したものです。
2026年度を新たな中期経営計画の初年度として、目標達成に向けて全力で取り組んでまいります。
また、パーパス実現に向けた当社のミッション、ビジョンは以下のとおりです。
まず、ミッションは以下の2つであると考えております。
* 資産運用業界の業務の先生になる。
* 資産運用業界の更なるコストダウンを実現する。
具体的には、資産運用業界のコストを下げ、そして、業務のプロまたは先生として、フロントからミドル・バックまでのあらゆる業務について、お客様から相談して頂けるワンストップ・ソリューション・カンパニーになるということです。
しかも、当社がすべてのソリューションを持つのではなく、お客様が望むどのサービス、どのシステムともつなぎ、共生する、いわゆる「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター」になることです。
また、ビジョンは「三方よし→四方よし」の実現という考え方で、最終的には日本国民全体の財産の形成に貢献できると信じております。「買い手よし」は顧客である資産運用業界、「売り手よし」は当社、「世間よし」は日本経済、国民の皆様、そして「未来よし」はこの3者全員に対してです。今後はこの四方よしの実現に向けて努力をしていきたいと考えております。
(4)会社の対処すべき課題
当社の対処すべき課題は2つです。
1つは、上記のXNETの使命を果たすために、大切なことは優秀な人財の獲得です。当社サービスを継続的に維持・発展させていくためには、何よりもまず「優秀な人財」の確保が必要です。当社の社員は、一般的な分業体制のIT企業とは異なり、“ワンストップバリューチェーン” を実現できる多能工な人財に特徴があり、この人財こそが競争優位の源泉になっています。
一方で、当社が求めるスキル・経験を備えたジュニア層(若年層)は、現在の人財市場では極めて希少であり、実質的には存在しないと認識しております。そのため、当社では未経験であっても、当社の存在意義に共感し、その実現に貢献し、将来的に専門家として成長したいという志を持った人財を採用して、長期的に育成していく方針をとっております。
こうした方々に、入社して頂き、当社で成長し、成果を出して頂くためには、その期待と役割に見合った魅力的な報酬制度(人事制度)が欠かせません。また、報酬制度は一度整備すれば完結するのではなく、事業環境や人財市場の変化を踏まえながら、継続的に維持・改善していくことが重要です。
もう1つの課題は、その人財の育成です。
ただし、人財育成には長い時間がかかります。当社の社員は、高い専門性を持つ人財であることだけにとどまらず、「お客様や市場のニーズ・環境変化に応じて新たなサービスを生み出すことのできるスペシャリスト人財」であることが求められます。
そして、その実現には多数の案件への参画を通じて幅広いスキルと人間力を培う必要があるため、以下の2つが必要です。
① お客様の本質的な課題に向き合える案件を安定的に獲得すること。
② より高度なスキル習得につながる、難易度の高い案件へ積極的に登用すること。
当社としては、これらの取り組みを常に意識し、継続的な事業運営を実施できるかが重要です。また同時に、社員一人ひとりが高い自覚・自律性を持ち、効率的に成果を出すという生産性向上を意識することも欠かせない要素と考えております。
(1)会社の経営の基本方針
当社の経営の基本方針は、創業以来極めて明確で、「XNETサービス」を推進していくことです。当社は業務に密着した、ITサービス企業であり続けます。
そこで、具体的な方針として以下のような目標を掲げ、全社を挙げて取り組んでおります。
そのために今、当社の社員が取り組むべきことは以下の3つです。
① ニーズへ応えるサービスの提供
お客様への感度を高め、業務のアウトソーシング、基盤サービスなど業界やお客様によって多様化しつつあるニーズを捉え、最適なサービスをタイムリーに提供する。
② 新たなお客様の獲得
地道な営業活動、新しいサービスの創造、協業会社とのコラボレーションにより業界シェアを伸ばし、サービス提供会社の使命を全うする。
③ プロフェッショナルな人財への成長
現場に「より近いサービス」の提供、専門知識の吸収、日々の課題解決、自己研鑽を通じ、業界・業務に精通した高度なノウハウ・知識を持った人財を目指す。
そして、資産運用業界で選ばれ続けるサービスを創造し、未来に続く会社になりたいと考えて日々努力を続けております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
お客様とコラボレーションしながら「XNETサービス」を発展させていく方針に変更はありません。そもそも、「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」になるためには、資産運用に関するお客様のあらゆるニーズに応える必要があります。
そのために、当社は祖業であるアプリケーションに加えて、AMO、SOを展開してきました。今後もこの3つのサービス形態を中長期的に成長させ、プロダクトミックスを構築していくという方針を継続してまいります。
・主力のアプリケーションのなかで、当社が資産運用業界で圧倒的な強みを持つか、または当社にしかできない重要な戦略サービスとして、以下のサービスを積極的に展開します。(5本の矢)
① 機関投資家向けのスチュワードシップ・ソリューション・サービス
② 生命保険/損害保険向けの有価証券管理サービス
③ 生命保険/損害保険向けの融資管理サービス
④ 地方銀行向けの個人向け信託管理サービス
⑤ 全業態向けのオルタナティブ資産管理サービス
* また、当社だけで提供できないサービスについては、積極的な連携サービスを展開してまいります。
・AMO、SOについては以下のとおりです。
① AMO(Application Management Outsourcing)サービス=システム運用受託
当社から人財を提供して、お客様の社員の代わりに業務を行います。
内容はシステム導入や基盤の運用保守・更改などです。
② SO(Smart Outsourcing)サービス=業務プロセス受託
お客様から当社へ業務移管をする形となり、業務そのものを当社が引き取ります。
具体的には、経理処理やレポート作成などです。
* 特に、SOは当社のアプリケーションに次ぐ、2つめの柱になると考えております。さらに、「投信・投資顧問向けの会社設立支援サービス」にも力を入れることにより、アプリケーションからAMO、SOまで一体で提供することにも力を入れてまいります。
このような戦略の下で、2022年4月の東証新市場区分において、当社は「スタンダード」市場を選択いたしました。
今後は、当社のペースでプライム市場の基準に適合するように企業価値向上と持続的成長を目指します。そのために、必要な成長戦略と保有資産の有効活用に全力で取り組んでまいります。具体的には持続的成長のための投資と株主還元です。
そこで、2022年6月に当社初の中期経営計画(2022~2025年度)[以下、「前中計」と記載]を策定し、社内・社外に向けて公表いたしました。一言で言えば、当社の「稼ぐ力」と「使う力」を、磨き上げるための決意表明としてまとめたものです。
そのなかで、前中計から新しいサービス分類を定義しました。具体的には、コアとスポットの2つです。
・コアとは、サブスクリプションモデルにより、月額定額で安定的に売上を確保できるサービスで、アプリケーション、月額で頂くAMO、そしてSOのことです。(現在、売上高の9割弱を占めています。)
・スポットとは、コアを増やすために必要ですが、あくまでも一過性の売上で、新規導入や基盤更改のためのAMOのことです。
今後はこのコアに注力することが、当社の経営基盤の強化につながると考え、2つの分類を定義いたしました。前中計の最大の事業戦略は、コアに注力し、拡大し、高い収益率の維持を目指します。このコアへの注力が当社の経営基盤を強化し、更なる企業価値向上につながるのです。
また、2024年5月には発行済株式数の50%弱に当たる自己株式取得を行い、NTTデータグループを離脱し、「新生エックスネット」がスタートしました。
それと同時に、2024年6月27日に当社の社会的存在意義であるパーパスを「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える」と定め、公表いたしました。当社はパーパス実現に向け、「XNETサービス」の提供を通じ、資産運用業界におけるあらゆる課題解決に貢献することで、よりよい社会の基盤作りと更なる発展を目指してまいります。
そして、2026年3月末で前中計が終了いたしました。振返りにあたって、経営目標は以下の3つ(①コア売上高50億円、②営業利益率15%以上、③ROE8%以上)でした。
結果は、コア売上高は49.3億円とわずかに目標未達となりましたが、営業利益率は18.0%、ROEは17.6%と目標を大きく上回りました。また、その中で見えてきた課題があります。
1つは更なる資本効率化、もう1つが人財採用です。
この2つの課題を解決するために、新中期経営計画[Next STEP 2029](2026~2029年度)[以下、「新中計」と記載]を策定し、2026年4月30日に、まず新中計・骨子を公表いたしました。
この新中計を策定するにあたって、もう一度作る目的を確認しました。まず、最初に長期ビジョン(「Core 100」)を示して、当社の目指すゴールを明確にしました。具体的には、現在のコア売上高を将来的(15~20年後)に2倍の100億円に、ROEも20%まで高めることを目指します。
そのため、この新中計「Next STEP 2029」のコンセプトは、お客様(顧客市場)、現・役職員とこれから社員になる人(人財市場)、そして投資家(資本市場)の3つの市場から選ばれ続ける企業になることです。そして、長期的に利益を拡大できる会社になるため、人財投資・システム投資を積極的に推進するとともに、戦略的な株主還元を行なう必要があると認識いたしました。つまり、持続的成長の基盤となる「稼ぐ力」を得るために、より一層「使う力」に注力し、強化するということです。そこで、新中計期間に2つのことを実行いたします。
それは「積極的な投資」と「BSマネジメント」です。
まず、「積極的な投資」です。
これまで以上に、以下の2つのことに注力いたします。
① 人財投資:サービスを作り出す豊富なノウハウを持ち、高い専門性を持った社員に対しての投資
② システム投資:サービスの根幹であるアプリケーションへの投資
この積極的な投資により、資産運用業界のインフラ企業としての役割を拡大・加速させ、お客様・人財・社員・株主・社会に価値を生み出すとともに、獲得した利益を更なる成長の原資として還元していきます。
次に、「BSマネジメント」です。
具体的には、戦略的な株主還元を行ってまいります。
まず、配当方針につきましては、これまで安定的、積極的で、かつ「減配しない会社」を基本としておりましたが、新中計ではもう一段踏み込んだ新しい株主還元方針を公表することにいたしました。
1つは、当社として初めて配当性向の目標を公表いたします。目標は50%~100%です。
もう1つは、配当種類をベース配当とエクストラ配当の2種類に分けます。安定的な株主還元としてのベース配当(基準配当)と積極的かつBSマネジメントとしてのエクストラ配当(追加配当)です。エクストラ配当は期中の業績を元に、毎期変動させる予定です。目的としては、配当可能原資をできるだけ配当する考えですので、これまでの減配しない方針は撤回となります。
加えて、新たな取組みを開始します。
・早期の配当支払:期末配当は株主総会議案とせず、取締役会で決議し、速やかに支払います。
・配当の事前公表:中間・期末配当の単価を権利付き最終日より前に公表いたします。つまり、配当単価を確認のうえで売買可能ということです。
次に、株主優待につきましては、前中計に引き続き、新中計期間も継続することを決定いたしました。従来と同じ条件で、対象株主に対してプリペイドカードを贈呈いたします。また、早期配布を実現するために、3月末分については6月上旬の招集通知に同封いたします。いずれも株主の皆様のお手元に出来るだけ早く、正確にお届けするということです。
以上が、新しい株主還元方針となります。
時代は当社にとって追い風です。資産運用立国の旗印のもと、当社は更なる成長を目指します。そして、今後も引き続き「新生エックスネット」として、より柔軟で自由度の高い発想で会社経営を行い、より積極的な姿勢で新たな投資や株主還元をおこなってまいります。
(3)目標となる経営指標
当社は、2026年4月30日公表の新中計・骨子のなかで、以下の目標を掲げております。
① 2030年3月期において、コア売上高56億円の達成
② 調整後営業利益38億円の達成
③ ROE15%以上
* ちなみに、調整後営業利益とは、営業利益に人件費と減価償却費を足したものです。
2026年度を新たな中期経営計画の初年度として、目標達成に向けて全力で取り組んでまいります。
また、パーパス実現に向けた当社のミッション、ビジョンは以下のとおりです。
まず、ミッションは以下の2つであると考えております。
* 資産運用業界の業務の先生になる。
* 資産運用業界の更なるコストダウンを実現する。
具体的には、資産運用業界のコストを下げ、そして、業務のプロまたは先生として、フロントからミドル・バックまでのあらゆる業務について、お客様から相談して頂けるワンストップ・ソリューション・カンパニーになるということです。
しかも、当社がすべてのソリューションを持つのではなく、お客様が望むどのサービス、どのシステムともつなぎ、共生する、いわゆる「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター」になることです。
また、ビジョンは「三方よし→四方よし」の実現という考え方で、最終的には日本国民全体の財産の形成に貢献できると信じております。「買い手よし」は顧客である資産運用業界、「売り手よし」は当社、「世間よし」は日本経済、国民の皆様、そして「未来よし」はこの3者全員に対してです。今後はこの四方よしの実現に向けて努力をしていきたいと考えております。
(4)会社の対処すべき課題
当社の対処すべき課題は2つです。
1つは、上記のXNETの使命を果たすために、大切なことは優秀な人財の獲得です。当社サービスを継続的に維持・発展させていくためには、何よりもまず「優秀な人財」の確保が必要です。当社の社員は、一般的な分業体制のIT企業とは異なり、“ワンストップバリューチェーン” を実現できる多能工な人財に特徴があり、この人財こそが競争優位の源泉になっています。
一方で、当社が求めるスキル・経験を備えたジュニア層(若年層)は、現在の人財市場では極めて希少であり、実質的には存在しないと認識しております。そのため、当社では未経験であっても、当社の存在意義に共感し、その実現に貢献し、将来的に専門家として成長したいという志を持った人財を採用して、長期的に育成していく方針をとっております。
こうした方々に、入社して頂き、当社で成長し、成果を出して頂くためには、その期待と役割に見合った魅力的な報酬制度(人事制度)が欠かせません。また、報酬制度は一度整備すれば完結するのではなく、事業環境や人財市場の変化を踏まえながら、継続的に維持・改善していくことが重要です。
もう1つの課題は、その人財の育成です。
ただし、人財育成には長い時間がかかります。当社の社員は、高い専門性を持つ人財であることだけにとどまらず、「お客様や市場のニーズ・環境変化に応じて新たなサービスを生み出すことのできるスペシャリスト人財」であることが求められます。
そして、その実現には多数の案件への参画を通じて幅広いスキルと人間力を培う必要があるため、以下の2つが必要です。
① お客様の本質的な課題に向き合える案件を安定的に獲得すること。
② より高度なスキル習得につながる、難易度の高い案件へ積極的に登用すること。
当社としては、これらの取り組みを常に意識し、継続的な事業運営を実施できるかが重要です。また同時に、社員一人ひとりが高い自覚・自律性を持ち、効率的に成果を出すという生産性向上を意識することも欠かせない要素と考えております。