有価証券報告書-第34期(平成28年12月1日-平成29年11月30日)

【提出】
2018/02/22 16:41
【資料】
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【項目】
126項目

対処すべき課題

(1)経営方針
当社グループでは、長年培った自社通信技術を基礎として「モバイル・ワイヤレスコミュニケーションのパイオニア(先駆者)」として成長を続けつつ、より良い製品・サービスを提供することによって経済社会に貢献していくことを社是としております。
また、当社グループの提供する通信技術・製品が、人と人とのコミュニケーションだけでなく、人と機械、あるいは機械と機械の通信に幅広く使われること、また、コミュニケーションの円滑化を通して実りある豊かな社会が創造されることを願い、『新しい「伝わる」と新しい「つながる」でつぎの「楽しい」を創る』を経営理念として掲げております。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、高付加価値による収益性の高い企業を目指しており、経営指標としては売上高総利益率及び売上高営業利益率を重要な経営指標として考えております。
また、M&A等の投資につきましては、グループ戦略上の意義と回収の態様、そして回収期間を明確にしてガバナンスを効かせることによりバランスを図っております。
(3)中長期的な経営戦略
当社グループでは、技術開発力に裏打ちされたデバイス製品だけではなく、サーバーや管理システム、さらにはエンドユーザーに対するアプリケーションをワンストップで提供することにより、注力するM2M市場全体をカバーすることで、高い収益性を維持し、また会社財産の安定性を確保した経営を目指しております。そのためには、急激に変化する事業環境を適切に捉え、成長性と収益性とのバランスのとれた施策を講じてまいります。
なお、中期的経営戦略において注力すべき事項は以下のとおりであります。
① 付加価値の最大化
・株主、社員への利益還元の拡大
・企業価値の増大
② 収益性の向上
・現在の成長の維持と管理コストの比率の低減
・グループ連携をした、高付加価値サービスの創造
③ コアコンピタンスの強化
・モバイル通信技術の資産応用による新製品商用化への投資、開発
・国内外企業との開発提携―共同開発
・ライセンスビジネスの立ち上げ
④ デバイス事業の強化
・IoT市場の需要に適合したハードウェアからソフトウェアサービスまでを一気通貫で提供
・AI、フィンテックなどの最新技術を取り入れたIoTデバイスおよびサービスの開発
⑤ 事業ドメインの拡大
・「IoT×◯◯」で、各産業に対して幅広いサービスを提供する
(4)対処すべき課題等
当社グループは営業利益黒字化並びに売上拡大を目指すことが当面の対処すべき課題であると認識しており、以下に示す取り組みを推進してまいります。
①事業構造改革の推進
株式会社チチカカ、株式会社イーフロンティア、株式会社ケア・ダイナミクスをはじめとするグループ会社相互のグループシナジー、組織再編や取引先口座共有による営業力の強化、事業収益性の強化を図ります。
②ICT・IoT・デバイス事業の拡大
IoT市場の成長にあわせ事業拡大を図るとともに、注目の高い自動車テレマティクス分野、フィンテック分野(ブロックチェーン、仮想通貨関連)のサービスの拡大を目指します。
③財務体制の強化
今後の成長に向けた各種資本政策を推進してまいります。
④事業ポートフォリオの分散化
今まで培ってきた通信機器開発のノウハウをベースに異業種へのIoT化を推進してまいります。あわせて、通信機器ハードのみの提供に限らず、ソフトウェアを含めたトータルソリューションの提供を目指します。
⑤ブランドイメージ戦略
積極的な広報活動の推進を行ってまいります。
⑥成長分野と通信の融合
農業事業、ロボット事業など、今後の成長が期待される分野と当社グループの持つ技術資産を融合させ、新たなサービスを創造してまいります。