有価証券報告書-第14期(2022/04/01-2023/03/31)
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当事業年度に係る財務諸表にその額を計上した項目であって、翌事業年度に係る財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりであります。
1.当事業年度の財務諸表に計上した金額
2.識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
(1) 貸倒引当金
当社では、すべての債権を、「自己査定実施規定」に基づき、与信戦略部が資産査定を実施し、その査定結果に基づいて、予め定めている債権・引当基準に則り、貸倒引当金を計上しております。
破綻先債権(元本または利息の支払の遅延が相当期間継続していることその他の事由により元本または利息の取立てまたは弁済の見込がないものとして未収利息を計上しなかった債権(貸倒償却を行った部分を除く。以下「未収利息不計上債権」という)等のうち破産債権、再生債権その他これらに準ずる債権)、および延滞債権(破綻先以外の未収利息不計上債権のほか、今後、破綻先となる可能性が大きいと認められる債権)のうち実質破綻先(破綻先と同等の状況にある債務者)に対する債権については、債権額から回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として直接減額しております。
一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については債権の内容を検討し、必要額を計上しております。
貸倒引当金は、自己査定規程に基づく債務者区分かつ商品区分ごとに貸倒実績率を算定した上で、それらの区分の債権残高に各々の貸倒実績率を乗じて算出しており、債権残高は、延滞月数及び債務者の個別状況に応じた区分(弁護士介入、破産など)に従って、自己査定規程に定められた債務者区分、商品区分毎に分類、集計を行っております。
貸倒実績率は、債権の平均残存期間などを基礎として決定した商品区分ごとの算定期間(1~12年) における当初債権発生総額と毀損累計額から算定し、3算定期間の平均値を貸倒実績率としております。なお、一部の商品についてはマーケットニーズに対応した契約期間の長期化に対応して、算定期間を従来の7年から11年および12年に変更しております。この結果、当事業年度末の貸倒引当金は561百万円増加し、営業利益、経常利益および税引前当期純利益は同額減少しております。
また、破綻先および実質破綻先に対する担保付債権等については、原則として債権額から担保の評価額による回収が可能と認められる額を控除した残額に対し、必要額を計上しております。
当社は、現状の貸倒引当金計上額で、当社が認識する信用リスクから発生しうる損失を十分にカバーしていると考えておりますが、将来見込み等必要な修正を加えているものの貸倒引当金の見積りは基本的に過去の貸倒実績により計算しているため、急激な経済環境の変化や担保価値の下落によって、実際の貸倒損失が予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、翌事業年度の財務諸表において貸倒引当金が不十分となる可能性があります。
(2) 利息返還損失引当金
利息返還損失引当金は、利息制限法の上限金利を超え、いわゆる出資法の上限金利以下の貸付利率(いわゆるグレーゾーン金利)により営業を行っていた貸金業者が、債務者から利息制限法の上限金利を超過して支払った利息の返還請求に起因して生じる返還額(損失)に備えて設定する引当金であります。
利息の返還請求は貸付に関する契約書に債務者が超過利息を含む約定利息の支払を遅滞した時には期限の利益を喪失する旨の特約が含まれる場合、特段の事情がない限り、当該超過利息は任意に支払われたとは認められないとする2006年の最高裁判所の判断に基づくもので、一般的に、債務者からの返還請求があれば、利息制限法に定められた利息の最高限度額の超過部分(超過利息)について貸金業者は返還することとなります。
当社では、2007年度より新規顧客および既存顧客の一部について既に引き下げ後の上限金利を適用して新たな貸付を行い、2010年6月の改正貸金業法の完全施行により、新規貸付はすべて利息制限法の範囲内で実施しておりますが、過去にグレーゾーン金利で営業を行っており、債務者等から返還請求があるため利息返還損失引当金の計上が必要になります。
利息返還損失引当金の計算にあたっては、グレーゾーン金利により貸し付けられた貸付金を対象として、過去の返還請求の推移から将来の一定期間における返還請求件数を予想し、それに1顧客当たりの返還請求見込金額を乗じることにより、将来返還が見込まれる額を見積もっております。なお、利息返還損失引当金の見積にあたっては、過去の利息返還額の発生状況を分析し将来にわたる利息返還損失額を合理的に予想して計算する必要があることから、過去の返還請求件数、1顧客当たりの返還請求見込金額および返還請求額に対する見込返還金額の比率(返還率)など、過去の見積と実績の乖離要因、弁護士事務所・司法書士事務所等の動向を分析することにより、将来どのように遷移していくかの補正を行っております。
近時では「グレーゾーン金利」に関する取引履歴開示請求の件数や利息返還請求額は過去のピークを大きく下回って安定的に推移しており、将来の予想を加味した見積りにより利息返還に係る追加的な損失の発生は限定的になるものと認識しております。他方、引当金額は基本的に過去の経験に基づく要素をもとに計算されており、現時点では予想できない将来の環境変化等によって、現在の引当金額が将来の利息返還請求および関連する貸倒損失への対応として不十分である場合、翌事業年度の財務諸表において追加の費用が生じる可能性があります。
(3) 繰延税金資産
当社では、翌1年間の一時差異等加減算前課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の計上に関する判断は、毎決算期末時点において実施しておりますが、翌1年間の一時差異等加減算前課税所得の見積り変更等により、前事業年度に計上した繰延税金資産の一部、または全額の回収ができないと判断した場合には、繰延税金資産を取り崩しております。翌1年間の一時差異等加減算前課税所得は十分見込めるとしても、期末時点において、将来の一定の事実の発生が見込めないことまたは当社による将来の一定の行為の実施についての意思決定または実施計画等が存在しないことにより、将来の税金負担額の軽減の要件を充足することが見込めない場合には、同様に当社の繰延税金資産を取り崩しております。
会計上の見積りにより当事業年度に係る財務諸表にその額を計上した項目であって、翌事業年度に係る財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりであります。
1.当事業年度の財務諸表に計上した金額
| (単位:百万円) |
| 項目 | 前事業年度 | 当事業年度 | |
| (1) | 貸倒引当金 | 41,764 | 47,088 |
| (2) | 利息返還損失引当金 | 4,322 | 4,044 |
| (3) | 繰延税金資産 | 4,802 | 2,729 |
2.識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
(1) 貸倒引当金
当社では、すべての債権を、「自己査定実施規定」に基づき、与信戦略部が資産査定を実施し、その査定結果に基づいて、予め定めている債権・引当基準に則り、貸倒引当金を計上しております。
破綻先債権(元本または利息の支払の遅延が相当期間継続していることその他の事由により元本または利息の取立てまたは弁済の見込がないものとして未収利息を計上しなかった債権(貸倒償却を行った部分を除く。以下「未収利息不計上債権」という)等のうち破産債権、再生債権その他これらに準ずる債権)、および延滞債権(破綻先以外の未収利息不計上債権のほか、今後、破綻先となる可能性が大きいと認められる債権)のうち実質破綻先(破綻先と同等の状況にある債務者)に対する債権については、債権額から回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として直接減額しております。
一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については債権の内容を検討し、必要額を計上しております。
貸倒引当金は、自己査定規程に基づく債務者区分かつ商品区分ごとに貸倒実績率を算定した上で、それらの区分の債権残高に各々の貸倒実績率を乗じて算出しており、債権残高は、延滞月数及び債務者の個別状況に応じた区分(弁護士介入、破産など)に従って、自己査定規程に定められた債務者区分、商品区分毎に分類、集計を行っております。
貸倒実績率は、債権の平均残存期間などを基礎として決定した商品区分ごとの算定期間(1~12年) における当初債権発生総額と毀損累計額から算定し、3算定期間の平均値を貸倒実績率としております。なお、一部の商品についてはマーケットニーズに対応した契約期間の長期化に対応して、算定期間を従来の7年から11年および12年に変更しております。この結果、当事業年度末の貸倒引当金は561百万円増加し、営業利益、経常利益および税引前当期純利益は同額減少しております。
また、破綻先および実質破綻先に対する担保付債権等については、原則として債権額から担保の評価額による回収が可能と認められる額を控除した残額に対し、必要額を計上しております。
当社は、現状の貸倒引当金計上額で、当社が認識する信用リスクから発生しうる損失を十分にカバーしていると考えておりますが、将来見込み等必要な修正を加えているものの貸倒引当金の見積りは基本的に過去の貸倒実績により計算しているため、急激な経済環境の変化や担保価値の下落によって、実際の貸倒損失が予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、翌事業年度の財務諸表において貸倒引当金が不十分となる可能性があります。
(2) 利息返還損失引当金
利息返還損失引当金は、利息制限法の上限金利を超え、いわゆる出資法の上限金利以下の貸付利率(いわゆるグレーゾーン金利)により営業を行っていた貸金業者が、債務者から利息制限法の上限金利を超過して支払った利息の返還請求に起因して生じる返還額(損失)に備えて設定する引当金であります。
利息の返還請求は貸付に関する契約書に債務者が超過利息を含む約定利息の支払を遅滞した時には期限の利益を喪失する旨の特約が含まれる場合、特段の事情がない限り、当該超過利息は任意に支払われたとは認められないとする2006年の最高裁判所の判断に基づくもので、一般的に、債務者からの返還請求があれば、利息制限法に定められた利息の最高限度額の超過部分(超過利息)について貸金業者は返還することとなります。
当社では、2007年度より新規顧客および既存顧客の一部について既に引き下げ後の上限金利を適用して新たな貸付を行い、2010年6月の改正貸金業法の完全施行により、新規貸付はすべて利息制限法の範囲内で実施しておりますが、過去にグレーゾーン金利で営業を行っており、債務者等から返還請求があるため利息返還損失引当金の計上が必要になります。
利息返還損失引当金の計算にあたっては、グレーゾーン金利により貸し付けられた貸付金を対象として、過去の返還請求の推移から将来の一定期間における返還請求件数を予想し、それに1顧客当たりの返還請求見込金額を乗じることにより、将来返還が見込まれる額を見積もっております。なお、利息返還損失引当金の見積にあたっては、過去の利息返還額の発生状況を分析し将来にわたる利息返還損失額を合理的に予想して計算する必要があることから、過去の返還請求件数、1顧客当たりの返還請求見込金額および返還請求額に対する見込返還金額の比率(返還率)など、過去の見積と実績の乖離要因、弁護士事務所・司法書士事務所等の動向を分析することにより、将来どのように遷移していくかの補正を行っております。
近時では「グレーゾーン金利」に関する取引履歴開示請求の件数や利息返還請求額は過去のピークを大きく下回って安定的に推移しており、将来の予想を加味した見積りにより利息返還に係る追加的な損失の発生は限定的になるものと認識しております。他方、引当金額は基本的に過去の経験に基づく要素をもとに計算されており、現時点では予想できない将来の環境変化等によって、現在の引当金額が将来の利息返還請求および関連する貸倒損失への対応として不十分である場合、翌事業年度の財務諸表において追加の費用が生じる可能性があります。
(3) 繰延税金資産
当社では、翌1年間の一時差異等加減算前課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の計上に関する判断は、毎決算期末時点において実施しておりますが、翌1年間の一時差異等加減算前課税所得の見積り変更等により、前事業年度に計上した繰延税金資産の一部、または全額の回収ができないと判断した場合には、繰延税金資産を取り崩しております。翌1年間の一時差異等加減算前課税所得は十分見込めるとしても、期末時点において、将来の一定の事実の発生が見込めないことまたは当社による将来の一定の行為の実施についての意思決定または実施計画等が存在しないことにより、将来の税金負担額の軽減の要件を充足することが見込めない場合には、同様に当社の繰延税金資産を取り崩しております。