有価証券報告書-第18期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 11:09
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有報資料

当公庫の事業その他に関するリスクについて、政策金融機関であるという当公庫の特性に応じて、「特に重要なリスク」、「重要なリスク」に分類したうえで、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、経営環境の変化により、当公庫の与信関係費用が膨らみ、収支及び財務状況に影響を及ぼす可能性がありますが、適切な債権管理に資する施策などを実施することにより、リスクの低減に努めております。
なお、政策金融機関としての業務の実施に際し貸倒れなどの各種のリスク発生が想定されることから、政府から出資金等の予算措置が講じられております。
本項への記載項目のうち、将来に関する事項については、当事業年度末現在において判断したものであります。
(特に重要なリスク)
(1)日本国政府の政策等について
当公庫は、公庫法により、政府が当公庫の発行済株式の総数を常時保有する旨が定められているほか、前述「第1 企業の概況 3 事業の内容」のとおり、政府の監督や財務面の関与を受ける旨等が定められております。また、当公庫の業務運営は国の政策に基づき行われており、経済及び金融面での環境悪化におけるセーフティネット機能の発揮等、一般の金融機関が行う金融を補完し、政策金融を機動的に実施する役割を有しております。今後においても、当公庫の業務運営、経営成績及び財政状態は、日本国政府の政策に影響を受けることとなります。
なお、以下の点についても留意が必要となります。
イ 経済対策等への対応による影響について
2008年秋以降の世界的な金融・経済危機に伴い、当公庫は、政府が実施した累次の経済対策への取組みに対応してきました。
具体的には、セーフティネット貸付け等の推進、景気対応緊急保証制度の保証枠拡大に伴う事業規模の拡大、危機対応円滑化業務及び海外事業支援緊急業務の実施に加え、中小・小規模企業者や農林漁業者の資金繰りに関するご相談に迅速かつきめ細かく対応するための相談態勢の強化等により、政策金融機関としてセーフティネット機能の発揮に努めました。また、中小企業金融円滑化法の施行も踏まえ、既往融資に係る返済条件の緩和による資金繰り支援についても積極的に対応してきました。
こうした経済対策等の実施に伴う予算措置等により、日本国政府による出資の受入や政府借入れ、政府保証債等の発行による多額の資金調達等を行うことがあり、当公庫の財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
ロ 政策金融改革について
政策金融改革の経緯については、前述「第1 企業の概況 2 沿革」のとおりです。
なお、統合前機関(旧国民生活金融公庫、旧農林漁業金融公庫、旧中小企業金融公庫及び旧国際協力銀行)が発行した債券の取扱いに関しては、行政改革推進法第13条第2号に「現行政策金融機関の行う資金の貸付けその他の業務の利用者及び現行政策金融機関が発行した債券の所有者の利益が不当に侵害されないようにすること。」とあること等を受け、公庫法附則第23条には、当該債券を当公庫の社債とするみなし規定が置かれております。
加えて、公庫法附則第46条の2及び株式会社国際協力銀行法附則第17条の定めにより、当公庫発足前の旧国際協力銀行が発行した債券については、株式会社国際協力銀行及び独立行政法人国際協力機構との連帯債務とすること、当公庫発足時から株式会社国際協力銀行成立前までに当公庫が発行した社債については、当公庫及び株式会社国際協力銀行との連帯債務とすることとされております。
また、2022年3月31日、沖縄振興特別措置法等の一部を改正する法律が成立、公布され、同法第4条において行政改革推進法の一部を改正し、2032年度以降に沖縄振興開発金融公庫が当公庫に統合するものとされております。
ハ 法的規制等について
当公庫は、会社法及び公庫法に基づく特殊会社であり、その運営においては同法及び関連法令等の規制を受けております。また、当公庫を当事者とする合併、会社分割、事業譲渡、解散等については、法律において定めることになっております。
従って、将来において、当該法的規制等に変化が生じた場合には当公庫の運営その他に影響を及ぼす可能性があります。
(2)大規模自然災害や経済危機等の発生に伴う影響について
東日本大震災のような大規模自然災害やリーマン・ショック等の経済危機、また、コロナ禍や物価高等による経済への影響に起因し、直接被害や間接的影響を受けた融資先を中心に経営状態が悪化することが想定されます。
その結果、当公庫の貸出資産が不良債権化し、与信関係費用の増加など、当公庫の収支及び財務状況に影響を及ぼす可能性がありますが、適切な債権管理に資する施策を実施することにより、リスクの低減に努めております。
なお、大規模災害発生時に業務継続が困難となるリスクに対し、当公庫では、後述「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ハ 内部管理上の重点6分野 ⅳ 緊急時対策その他の危機管理」に記載のとおり、首都直下型地震や新型インフルエンザが発生した場合を想定し、想定災害が業務に与える影響を可能な限り回避し、その早期回復を図るための事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan。以下同じ。)を策定するなど、態勢を整備しております。
(重要なリスク)
当公庫の各業務においては、信用リスク、市場リスク及び流動性リスクを含む業務ごとの特性を考慮したリスク管理方針及び手続を策定し、これを円滑に実施する体制を構築しております(当該内容は後述「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ハ 内部管理上の重点6分野 ⅱ リスク管理」をご参照ください。)。
(1)信用リスク
イ 国民一般向け業務のリスクについて
当業務においては、事業資金融資、教育資金融資等の業務を行っており、これらの業務における与信先の信用状態の悪化や担保不動産の価格等の変動により、債権の回収が不可能又は困難になり、損失を被る可能性があります。
当業務の与信ポートフォリオは小口かつ特定の地域や業種等への与信集中はなく、リスク分散が図られているという特徴があります。今後の経済動向によっては、不良債権や与信関係費用が増加する可能性がありますが、適切な融資審査や債権管理に努めているほか、統計手法を用いた管理の導入等の管理手法の高度化にも取り組んでおります。
ロ 農林水産業者向け業務のリスクについて
当業務においては、農林漁業者及び食品産業者向けの与信業務を行っており、与信先の信用状況の悪化や担保不動産の価格等の変動により、債権の回収が不可能又は困難になり、損失を被る可能性があります。
融資先の大多数を占める農林漁業者は、零細経営が多く、気象災害などの自然条件の制約を受け易いという特徴を有しているので、今後の情勢によっては、当業務の不良債権や与信関係費用が増加する可能性がありますが、適切な融資審査及び期中管理の実行により、資産の健全性の維持・向上に努めております。
ハ 中小企業者向け業務のリスクについて
中小企業者向け業務においては、①中小企業者等に対する貸付け、②中小企業者が発行する社債の取得、③中小企業者に対する貸付債権・社債の証券化、④民間金融機関等の貸付債権を譲り受け証券化する業務、⑤民間金融機関等の貸付債権等の部分保証、証券化商品の一部買取りや保証を行う業務、⑥中小企業者等に対して海外で行われる貸付けに係る債務の保証、⑦外国関係法人等に対する貸付け、⑧公庫に対して資金の貸付けに係る債務を有する中小企業者の株式又は持分の取得であって、当該債務を消滅させるためにするものを行っております。
国内外の経済動向の変化等に伴う、貸出先の信用状況の悪化や担保不動産の価格等の変動、その他想定外の事由が発生した場合には、債権の回収が不可能又は困難になり、損失を被る可能性がありますが、当業務では、適切な貸付審査への取組み並びに各種モニタリングを通じた信用リスクの把握及び評価等を行い、必要な管理を実施して信用コストの抑制に向けた対応を着実に進めております。
ニ 危機対応等円滑化業務のリスクについて
危機対応円滑化業務及び特定事業等促進円滑化業務が保有する金融資産は、主として、指定金融機関に対する、同機関が行うこれらの業務に要する資金の貸出金であり、当該指定金融機関の信用状況の悪化により、債権の回収が不可能又は困難になり、損失を被る可能性がありますが、自己査定の実施等により、適切な期中管理を行っております。
また、危機対応円滑化業務では、指定金融機関が事業者に対して行う貸付け等により発生する損害額の一部の補塡を行っております。事業者の信用状況や経済状況等の大幅な変化等により、補償金の支払額が補償料設定時の予測に反して変動することにより損失を被る可能性がありますが、当業務では、将来の補償金の支払い、その他損害担保取引に係る業務の遂行に資するため、指定金融機関からの報告及び補償金支払動向のモニタリングを踏まえ、適切な引当金を計上するなど、リスクの把握に努めております。
(2)信用保険引受リスク
信用保険等業務においては、中小企業者の金融機関からの借入れに対する信用保証協会の保証等について保険を引き受ける信用保険業務を行っており、中小企業者の信用状態や経済状況の大幅な変化等によって保険事故の発生率、回収率等が保険料設定時の予測に反して変動することにより、損失を被る可能性があります。
今後の経済動向等、保証先中小企業者等を取り巻く環境の変化によっては、保険事故発生の増加や支払った保険金に係る回収納付の減少等により、当業務の保険引受費用が増加する可能性がありますが、当業務では、信用保険制度の持続的な運営に資するため、信用保険引受ポートフォリオ、保険事故の状況などのモニタリング及び信用保険引受リスクの計量化を行い、リスクの把握・分析に努めております。
(3)市場リスク
当公庫が負う市場リスクは、主に金利リスク及び為替リスクであります。
イ 金利リスク
長期償還や固定金利などを原因とし、資産と負債の間で部分的にギャップが生じることで、当該リスクに起因した損失を被る可能性があります。対策として、資産と負債の間でキャッシュ・フローをマッチングさせることにより、当該リスクを極小化する方針を採っております。
また、信用保険等業務では、政府からの出資により調達した資金については、財政融資資金への預託等の安全性が高いもので運用していることから、金利リスクは限定的と考えております。
なお、危機対応円滑化業務及び特定事業等促進円滑化業務は、指定金融機関に対する貸付けを行っておりますが、当該資金については、財政融資資金借入により調達しております。これらの業務における貸付条件と借入条件は同一とし、調達コストは貸出金利息で回収していることから、市場リスクとしての金利リスクは存在しておりません。
ロ 為替リスク
中小企業者向け業務で行っている外貨貸付に伴い発生するもので、為替予約取引の実施により、為替リスクを極小化する方針を採っております。
(4)流動性リスク
当公庫では、預金受入を行っておらず、資金調達は財政融資資金、政府保証債、財投機関債、政府からの出資金などの長期・安定的な資金を確保しております。不測の事態において資金調達費用が増加する等の可能性がありますが、資金繰り状況を把握し、日々の資金繰りに備えて複数の民間金融機関と当座貸越枠を設定するなど、適切なリスク管理に努めていることから、流動性リスクは限定的と考えております。
なお、危機対応円滑化業務では、借用金について、不測の事態において支払期日にその支払を実行できなくなる流動性リスクに晒されておりますが、指定金融機関に対する補償金支払資金等についての十分な手元流動性を確保しており、流動性リスクは限定的と考えております。
(5)オペレーショナル・リスク
イ 事務リスク
当公庫は、役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより損失を被るリスクを負っております。
当公庫では、不測の事態等においてそれに応じた損失が発生する可能性がありますが、マニュアルの整備、事務手続におけるチェックの徹底、システム化推進などを通じ、適正な事務処理の確保に努めております。
ロ システムリスク
当公庫は、コンピュータシステムのダウン又は誤作動等のシステムの不備等に伴い損失を被るリスク及びコンピュータが不正に使用されることにより損失を被るリスクを負っております。
当公庫では、不測の事態等においてそれに応じた損失が発生する可能性がありますが、①システム障害及びサイバー攻撃による顧客情報の漏えい等の未然防止に努めるとともに、②災害等に伴うシステム停止への対応策としてバックアップセンターを設置し、被災時訓練を実施するなど、緊急時対応の実効性向上にも努め、システムリスクの極小化を図っております。

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