臨時報告書

【提出】
2018/06/22 16:19
【資料】
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提出理由

当社及び当社連結子会社Japan Drilling (Netherlands) B.V.(以下JDN)は、平成30年6月22日付けで東京地方裁判所に会社更生手続開始の申立てを行いましたので、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第10号及び第17号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

連結子会社に係る破産手続開始の申立て等

(1)当該会社更生手続開始の申立て等を行った者の名称、住所、代表者の氏名
①日本海洋掘削株式会社
住所:東京都中央区日本橋堀留町二丁目4番3号
代表者の役職氏名:代表取締役社長 市川祐一郎
②Japan Drilling (Netherlands) B.V.
住所:オランダ王国、1101CM・アムステルダム、ルナ・アレナ、ヘリカベルグウェグ238
代表者の役職氏名:Managing Director日置隆則、Managing Director安井泰朗
(2)当該会社更生手続開始の申立てを行った年月日
平成30年6月22日
(3)当該会社更生手続開始の申立て等に至った経緯
当社は、昭和43年に日本唯一の石油・天然ガスの海洋掘削事業会社として設立されて以来、日本及び世界の様々な海域で海洋掘削リグ(海洋掘削の機能を備えた船舶又は設備)を運用し、本邦並びに海外各国の海洋資源開発の一翼を担うべく海洋掘削サービスを提供してまいりました。
当社は、設立後50年超にわたり高度な掘削技術、リグ操業ノウハウ及びリグの建造プロジェクトマネジメント力を蓄積してきており、常に顧客からの高い満足度を維持しております。また、当社は、平成21年12月、東京証券取引所市場第一部に株式を上場いたしました。
当社グループは、近年の海洋掘削市況の極端な長期の低迷により業績が悪化し、平成30年3月期において3期連続で営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。当社グループは、「HAKURYU-14」をはじめ、当社が運用するジャッキアップ型リグ「SAGADRIL-1」、「SAGADRIL-2」、「HAKURYU-12」の資機材、他について、事業環境の悪化に伴い収益が見込めず、減損の兆候が認められたため、減損損失151億円を計上しました。また、平成31年1月31日に完成引渡し予定の「HAKURYU-15」につき、将来損失が発生する可能性が高まったことに伴い、当社は、建造プロジェクト損失引当金繰入額171億円を特別損失に計上しました。さらに、すでに東銀リース株式会社の連結子会社であるMaple Maritime S.A.と契約を結びリース運用しているジャッキアップ型リグ「HAKURYU-12」のリース契約損失引当金繰入額51億円を売上原価に計上したこと等により、当社は、114億円の営業損失、120億円の経常損失及び454億円の親会社株主に帰属する当期純損失を計上しました。これらの結果、当社は、平成30年3月期において155億円の債務超過となりました。
これまで当社は、厳しい海洋掘削市況の中で、経費削減や新規案件の受注等の自助努力による経営改善に努めるとともに、関係者との間で事業再建枠組み等に関する協議を続けてまいりましたが、海洋掘削市況が予想を超えて長期にわたり低迷しており、経営再建に向けた関係者との協議が合意に至っていない状況を踏まえ、当社として、自助努力による経営改善は限界に達し、法的事業再生手続なしでは当社事業の再建は困難と判断するに至りました。
そのため当社は、会社更生法の手続に従って抜本的な財務及び事業の再構築を行うことによって会社再建を目指すことといたしました。
会社更生手続は、民事再生手続と異なり、手続内に担保権や一般の優先権のある債権を取り込むことが可能です。そのため、当社としては、担保権や一般の優先権のある債権を手続内に取り込みつつ事業再生を図ることが、当社の再建を考えた際に適切であると判断し、本日、取締役会にて決議を行った後に会社更生手続開始の申立てを行うに至りました。
JDNは、平成22年3月、当社の完全子会社として設立され、設立以後、石油・天然ガス等の探鉱・開発に関する海洋坑井掘削及びエンジニアリングを行ってまいりましたが、業績が低迷し、平成30年3月期において債務超過に陥りました。また、当社が本日更生手続開始の申立てを行うことは当社が保証人となっているJDNのリース契約の終了事由に該当するため、将来の資金繰りの見通しも立たなくなったことから、JDNは会社更生法の手続に従って事業再建を図ることと致しました。
(4)当該会社更生手続開始の申立て等の内容
(1) 申立日                       平成30年6月22日
(2) 弁済禁止等の保全処分命令     同日
(3) 包括的禁止命令               同日
(4) 監督命令兼調査命令           同日
(5) 管轄裁判所                   東京地方裁判所
(6) 事件名                       平成30年(ミ)第1号 会社更生事件
(7) 申立代理人                   弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所
                                   弁護士    丸 山 貴 之
                                     同      近 藤 直 生
                                     同      金 丸 絢 子
                                     同      宮 本 聡
                                     同      松 永 崇
                                     同      庄 崎 裕 太
                                     同      小 林 俊 介
                                     同      仁 平 詩 織
                                  弁護士法人大江橋法律事務所大阪事務所
                                    弁護士   池 田 裕 彦
                                     同      多 田 慎
(8) 監督委員兼調査委員              弁護士   片 山 英 二
以 上