訂正有価証券報告書-第13期(平成28年5月1日-平成29年4月30日)

【提出】
2017/09/04 15:43
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113項目

有報資料

(1) 経営成績に関する分析
[経営成績]
当社グループは主要技術である自己組織化ペプチド技術による医療製品の開発に引き続き注力しており、外科領域では吸収性局所止血材:TDM-621(以下「本止血材」という。)および粘膜隆起材:TDM-641(以下「粘膜隆起材」という。)、再生医療領域では歯槽骨再建材:TDM-711(以下「歯槽骨再建材」という。)および創傷治癒材:TDM-511(以下「創傷治癒材」という。)の事業展開を進めてまいりました。
本止血材
日本:平成27年3月13日の製造販売承認申請の取下げ後、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という。)との間で再度の臨床試験開始に向けた協議を継続しておりましたが、内視鏡的粘膜下層剥離術下の漏出性出血に対する止血効果等の有効性評価や安全性評価を含めた総合的判断を行うという治験計画を構築し、平成29年4月11日に臨床試験を開始するための治験計画届をPMDAに提出いたしました。今回の治験計画では、欧州等での吸収性局所止血材(海外製品販売名「PuraStat®」)の使用実績がある消化器内視鏡治療の領域において、本止血材の有効性を従来の止血法と比較する試験を実施することとしました。本治験は平成30年4月期第1四半期に開始を予定しており、治験期間については概ね1年を予定しております。
欧州:平成26年1月14日にCEマーキング指令適合を受けた後、事業収益化に向けてドイツ、フランス、英国等の主要国を含めたヨーロッパ全域で、有力医療機関をターゲットに代理店(各国別での販売に特化した販売代理店)を通じた製品販売を開始しております。製品販売に関しては94百万円となり前期と比較し約3.3倍の増加となったものの、当期の販売計画(294百万円)比では約32%となりました。販売代理店数が期末時点で30社まで拡大し、ターゲット施設数も200件まで増加しましたが、期末までのターゲット施設数250件の目標に届きませんでした。主要国において、医療施設における製品の登録(製品購買を開始するための事務手続き)に想定以上の時間を要したことや、イタリア、スペインでは有力施設において医師からの購買意向は獲得できているものの、公立病院への販売に必要となる公共入札の開始時期が想定を越えて遅れており、有力施設への販売が開始できなかったこと、また当第4四半期より売上拡大する計画でしたが、主要国であるドイツの代理店(平成28年11月10日付の適時開示をご参照下さい。)において販売が想定通り伸びない結果となったことが要因です。またドイツ、フランス両国では内視鏡領域においては大手の販売代理店と下期に販売代理店契約を締結しましたが、心臓血管外科領域においては国全体をカバーする代理店が稼働していない状況で推移しました。
<欧州提携>欧州の広いエリアで製品販売を強化する目的での包括的販売提携については販売パートナー候補先(対象全域に販売網、プロモーション機能を有する企業)と引き続きパートナーシップに向けて協議を継続しております。本契約への課題である欧州での更なる販売実績、また販売に直結する臨床上のデータの取得につき引き続き努力を重ね、契約に向けた協議を進めてまいります。
アジア、オセアニア:CEマーキング採用地域であり、各国で医療機器としての製品登録申請や製品販売に向けた活動に取り組んでおります。特にオーストラリアをメイン市場に位置付け、前期よりMaquet Australia Pty Ltd(以下「Maquet社」という。)を通じ製品販売を開始しております。前第4四半期に納入分の製品販売に当第3四半期まで要したため、当期分の計画への影響が生じ、製品販売に関して販売計画172百万円を見込んでおりましたが、6百万円(計画比約3.5%)と低調に推移いたしました。なお当地域での販売計画は全体の約60%を占める各販売パートナーとの最低購買量に基づき策定されておりましたが、前期納入分の販売消化の遅延から当期の最低購買契約に基づく販売を進めることが難しい状況が続きました。販売パートナーも医療施設の開拓に努め前期分の製品販売を進めているものの、当社と協働でマーケティング活動を強化しても販売に繋がらない状況下であることやその他の代替案(販売代理店の変更等)も短期間で売上向上に繋がらないことから、現段階で不足分の請求を行い関係性に影響を与えるよりも、長期的な販売拡大のために良好な関係維持が当社の来期以降の事業価値を高めると判断し、最低購買量の請求を行わないこととしたためです。
<中国提携>平成29年4月4日付でCHINESE PEPTIDE COMPANY, LTD(以下「CPC社」という。)との間で、本止血材の中国でのライセンス許諾契約(契約一時金450万米ドル)を締結いたしました。本契約に基づき、CPC社は中国での製品開発から臨床試験、販売までを全て実施し、当社は技術提供や開発フォローを実施いたします。製品上市後、複数年に亘り、当社はCPC社よりロイヤリティ収入(CPC社のコマーシャル売上額の一定割合)を受領する予定です。
<韓国の販売承認申請>韓国での販売承認取得に向けDaewoong Pharmaceutical Co., Ltd. による当局との審査対応が継続しております。販売承認取得に伴う契約一時金等50百万を当期に計上予定しておりましたが、当局からのデータ照会/検証等の審査が継続していることから計上に至りませんでした。早期の販売承認に向け同社の審査対応をサポートするとともに、平成30年4月期での承認取得に向け協働してまいります。
南米(ブラジル・コロンビア・メキシコ等):CEマーキング採用地域であり、各国で医療機器としての製品登録申請や製品販売に向けた活動を進めております。製品登録に関しては前期にブラジル、コロンビア、メキシコで製品登録承認を取得、製品販売に向けてブラジル、コロンビア、メキシコ、チリで現地の販売代理店と販売契約締結に至り販売を進めましたが、製品販売に関して販売計画30百万円に対し6百万円(計画比約20%)となりました。計画策定時に最低購買量や販売代理店の獲得スピード、医療施設への製品導入期間(3~6ヶ月)を見積もっており、販売代理店の獲得は概ね進んだものの、ブラジルでの輸入手続きに時間を要し製品供給の遅れが生じ医療施設への製品導入が遅れたことが主要因となりました。また南米の最低購買量についても未達の場合は不足分の購入代金の請求が可能で請求後に契約破棄も可能となっており、計画策定時には最低購買量の売上分を全て請求する前提で販売計画に織り込んでおりました。計画達成に向けて当第4四半期に最低購買量の請求判断をする予定としていましたが、即時の売上には繋がっていないものの、販売代理店も活動を進めていることから、最低購買の請求をせずに来期以降の販売網を維持していくこととしました。
米国:米国国内での臨床試験開始に向け、米国食品医薬品局(以下「FDA」という。)と引き続きプロトコルに関する協議を進めている状況ですが、協議に時間を要しております。来期にプロトコル設定を再度検討して開発を進めてまいります。
粘膜隆起材
平成26年12月11日に国内での臨床試験を開始いたしましたが、有効性をより明確にできる試験方法や製材の検討を実施するために、平成27年2月16日に自主的に臨床試験を一時中断しております。優位性を確立できる製材の検討を続けておりますが、臨床試験の再開など具体的な開発計画に至っていないため、中期経営計画上も織り込んでおりません。
歯槽骨再建材
米国での臨床試験で15症例の施術・経過観察が完了し骨形成に良好な結果やデータを得たことから、FDA承認の後、前第1四半期より次のフェーズでの臨床試験を開始しております。骨形成を確認するため経過観察に時間を要することから、当期末においても臨床試験を継続しており、今後も製品化に向けた開発を進めてまいります。
創傷治癒材
米国:平成26年10月23日に医療機器の審査プロセスの1つである市販前届510(k)を米国FDAに申請し、平成27年2月16日に米国FDAより承認を受け販売の許認可を取得しております。他薬剤とのコンビネーション(抗生物質・抗がん剤・ヒアルロン酸等との混合投与)による治療効果の増大に向け、熱傷治療、皮膚がん治療を中心に美容整形分野等で研究を進め、付加価値の高い製品化に向けて取組んでおります。
その他領域
主に国立がん研究センターとの「RPN2標的核酸医薬によるトリプルネガティブ乳がん治療」共同プロジェクトを実施しており、当社は自己組織化ペプチドA6KをsiRNA核酸医薬のDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)として提供しておりました。前期に国立がん研究センター、同研究所と共同開発した新規siRNA核酸製剤「TDM-812(RPN2siRNA/A6K複合体)」を用いた国立がんセンターによる医師主導治験が開始され、現在においても治験が継続されております。本治験の内容は治療抵抗性の乳がんで体表から触知できる局所腫瘤(かたまり)を有する患者さんを対象とした、世界で初めて人へ投与するファースト・イン・ヒューマンの治験です。
また当社は国立がん研究センターと共同でがん幹細胞に対する治療薬や診断方法の特許を取得しており、同分野や関連分野の共同研究/共同開発に向けた取り組みを進めております。
このような結果、当連結会計年度の業績につきましては、事業収益面に関しては本止血材の製品販売107,127千円(欧州:94,302千円、アジア・オセアニア:6,177千円及び南米:6,647千円)、中国における契約一時金508,725千円となり、事業収益の合計は615,852千円(前年同期比474,017千円増加)となりました。費用面に関しては販売管理費、研究開発費を含め通期計画の範囲内で推移しており、その結果、経常損失1,270,163千円(前年同期は経常損失1,935,826千円)、親会社株主に帰属する当期純損失1,392,571千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,459,327千円)となりました。
なお、当社グループの事業は単一セグメント(医療製品事業)であるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,558,359千円減少し、1,747,624千円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、減少した資金は1,887,017千円(前連結会計年度比1,463,852千円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,391,361千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、得られた資金は68,540千円(前連結会計年度比345,042千円の減少)となりました。これは主に、長期前払費用の取得による支出115,420千円がある一方、定期預金の払戻による収入206,290千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は256,671千円(前連結会計年度比5,104千円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額250,000千円によるものであります。

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