有価証券報告書-第10期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/25 13:04
【資料】
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【項目】
144項目
(2) 戦略
① 環境課題に関する方針、戦略
当社では、TCFDの提言に基づき、リスク及び機会を特定・評価し、気候関連問題が事業に与える中長期的なインパクトを把握するため、2030年における国内の主要3事業(注)1を想定し、シナリオ分析を実施しました。
分析においては、産業革命前と比べ2100年までに世界の平均気温が4℃前後上昇することを想定した4℃シナリオと、1.5℃上昇する1.5℃シナリオを採用し、各シナリオにおいて政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関する分析を実施しました。使用したシナリオのうち代表的なものは以下です。
a. 移行リスク・機会の分析に使用した主要シナリオ
・4℃シナリオ:IEAによるStated Policy Scenario(STEPS)
・1.5℃シナリオ:IEAによるThe Net Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)
b. 物理リスク・機会の分析に使用した主要シナリオ
・4℃シナリオ:IPCCによるRCP8.5
・2℃シナリオ:IPCCによるRCP2.6
分析の過程では各シナリオに対して、気候変動に関するインパクト要因を洗出し、約400の項目について事業への影響度を検証し、その中でも重要と思われるシナリオを特定いたしました。それらの特定したシナリオに関しては以下のとおり、影響度を定量的、定性的に検証し、大・中・小の3段階で評価をいたしました。
リスク・機会種類リスク・機会要因項目事業インパクト評価対応方針
リスク移行政策・法規制炭素税導入炭素税が製造・物流コストへ転嫁されることにより仕入れ価格が上昇するDXによる収益力の確保
(中期経営計画)
EV車への移行に伴う内燃機関自動車への規制強化EV市場の拡大に伴い、既存の内燃機関自動車部品の売上が減少するEV市場への注力
(中期経営計画)
エネルギー・電力調達コストの増加再生可能エネルギーの調達による追加的コストの発生省エネ効果の高い設備の導入、切替え
技術設備投資及び燃料コストの増加オフィスへの低炭素技術導入により設備投資コストが増加する中長期的な損益中立でのGHG排出量削減
低GHG半導体製品の普及拡大半導体製造過程における低GHG化に伴い、大量のEOL/PCN(注)2が発生し、対応コストが増加するDXによる自動化を推進
(中期経営計画)
市場メーカー・顧客間での直販化が加速物流におけるGHG削減のため、メーカーと顧客の直販化が進むDXによる顧客接点強化と顧客への直接輸送の拡大
低炭素技術への移行顧客の需要変化や市場変化への適応の遅れによるビジネス停滞や売上の減少高効率なパワー半導体等環境性能に優れた取扱製品群へのシフト
評判投資家、顧客、当社応募者等ステークホルダーの行動変化環境配慮への対応の遅れやレベルの低さによりビジネス機会の損失、企業価値・ブランド価値の毀損を招く気候変動対応への積極的且つ継続的な取り組み
物理的急性物理的
リスク
洪水・高潮によるオフィス・物流拠点への影響異常気象の増加、深刻化に伴い、従業員が就労できず、事業活動が低下する/沿岸部に位置するオフィス・ロジスティクスセンターが被災することによる損失BCP対策マニュアルの整備
機会市場EV市場の拡大に伴う売上拡大EV市場の拡大に伴い、EV向け半導体売上の増加EV市場への注力
(中期経営計画)
社会課題解決型ビジネスの伸長再生可能エネルギー、Foodtech、エネルギーマネジメントなどの循環経済型新規ソリューションビジネスが増大関連市場への積極展開
(中期経営計画)
環境貢献を実現するソリューションに向けた半導体の売上拡大排出ガス削減、省電力、クリーンエネルギー、スマートグリッド等に貢献する各種ITシステムへの半導体採用が増大関連市場への積極展開
(中期経営計画)
脱炭素化を促進するスマートシティ/モビリティ向けビジネス機会の増加脱炭素化に寄与するスマートシティ/モビリティの進展により、半導体、サイバーセキュリティ、サーキュラーエコノミーといった当社事業領域におけるビジネス機会が増加し、売上が拡大関連市場への積極展開
(中期経営計画)

(注) 1 対象とした国内の主要事業は「半導体事業」「ネットワーク事業」「CPSソリューション事業」の3事業
2 EOL/PCN(End Of Life/Product Change Notice):製品の生産終了や販売終了、あるいは製造プロセスや生産工場変更・追加、製品仕様の変更等により、メーカーから顧客向けに発行される通知書のこと
② 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループは、人は財産(人財)という考えのもと、人財を「Vision実現に向け、競争力を高め、サステナブルに成長を続けていく原動力、価値を創造する重要な資本」と位置づけ、人財価値の最大化への投資を続けております。人材の育成に関する取り組みとして「多様な人財の確保・活用=ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)」を掲げており、多様な人財が活躍でき、人財価値の最大化を図るために、人財育成方針を定めています。
a. 多様性確保についての考え方(ダイバーシティ推進基本方針)
◎ DEI推進の目的:企業の競争力を高め経済的価値と社会的価値の最大化
・ 多様な経験を受け入れることによるイノベーションの創出と既存人財の成長
・ 異文化を取り入れることによる企業文化を進化
・ 将来の深刻な労働力不足(国内)などの課題の解決
◎ 人材活用:
・ 創業時より「フェア」「実力重視主義」「抜擢人事」「エンパワーメント」をポリシーとした人財の登用
を重視
・ 性別、国籍、人種、宗教、年齢、障がい、性的指向に関係なく実力のある人を登用する文化・土壌
◎ 方針:
・ 多様性に対応した職場環境(ハード面・ソフト面)の改善を継続
・ 様々な社員が主体的・自律的に考え選択・判断でき、個々の能力を最大限発揮できる環境を構築
b. 人材育成方針
◎ 各個人のキャリアデザインをサポートし、キャリアオーナーシップを高める教育機会を提供
◎ 各個人を信頼し、任せる事で、個人の活躍と成長の加速を促す
◎ 年齢や経験に関係ない、実力重視の抜擢人事を実施
c. 社内環境整備への取り組み
◎ DEI推進
・ 性別、国籍、人種、宗教、年齢、障がい、性的指向、地位、立場にかかわらず活躍できる環境の整備
・ E-Learning等を活用した社員への継続啓蒙と経営陣による率先垂範
◎ 健康経営・Well-Being経営の促進
・ 健保組合と連携した健康促進施策の充実
・ 労務管理・残業対策の強化
・ 健康経営を推進し、「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」認定を取得
◎ 働き方改革推進
・ 生産性が最も上がる方法や場所を、各組織・チームが主体的・自律的に判断する働き方の継続運用
◎ 従業員エンゲージメントの向上
・ 「経営計画発表会」の開催(年に1回、国内外のグループ社員が一堂に集まっての方針・戦略の共有、表
彰の場)
・ 「行動テーマ」の設定(年度において社員が意識すべきスローガンを設定しベクトルを合わせる
・ 「強い組織づくりアンケート」の実施(従業員サーベイの結果をもとに、全部署が課題と対策を設定し、組織の改善を図る取り組みを10年以上継続)
◎ 人事制度・報酬体系の整備
・ 多様な人財が働きやすい制度への見直し
・ 安心して働くための報酬水準の見直し
・ 2024年4月からパーパスの実現を目指して、ケイパビリティを強化し変革を加速させる新人事制度
を運用開始

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