有価証券報告書-第24期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)

【提出】
2020/11/26 11:50
【資料】
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【項目】
125項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
《ミッション》「すべての人を、創造する人に。」
すべての人が創造性を発揮し、人の数だけ世界を変えていく。
チームスピリットは、変化を巻き起こす機会を創る会社であり続けます。
《ビジョン》「個を強く。チームを強く。」
一人ひとりの挑戦するチカラに加速力をもたらし、一人ひとりが主人公となって動く。
強い「個の集団」が生まれ、あらゆる壁を超えていく世の中を実現します。
《コアバリュー》
Customer Value
お客様自身が気付いていない価値の創造にこだわります
Team Spirit
誠実にリスペクトの輪を持って、関係者と貢献の輪を創ります
Innovation
理想のビジョンを描き、光速で実験し、失敗から学びます
Re:Start-up
毎日スタートアップ初日に戻り、未知を探索します
当社グループはこのようなミッション、ビジョン、コアバリューにより「働く人の創造的な時間を生み出し、チームの力を引き出すエンパワーメント」を基本方針として、「お客様の成功」を判断基準として経営しております。なお、当社グループは2021年3月をもって「TeamSpirit」のベータ版リリースから10周年を迎えます。そこで、次なるステージに向けてさらに成長の速度を加速させるため、2020年9月よりコアバリューを刷新しました。
《経営方針》
今、デジタルトランスフォーメーションという大きな波が押し寄せています。これはITを活用した単なる業務の効率化ではなく、デジタル技術を駆使したサービス業へと業態転換することを意味します。多くの企業においては、今まで獲得したスキルや組織構造ではテクノロジーの急速な変化に追いつくことができず、また無意識のうちに蓄積して化石化してしまった常識が新しい挑戦の邪魔となることがあります。しかし当社グループは、時代の変化に対応し、勝ち抜くことが全ての企業にとって喫緊の課題だと考えております。
当社グループも、創業当時の受託型ビジネスから現在のSaaSビジネスへ完全に切り替えるという「強烈な変化」を体験しました。その経験から、真の創造性とは、立ち止まることなく、意図的に昨日を壊し常に変化し続けるなかから生まれることに気がつきました。この激しく変化する時代に挑戦する鍵である「変化を恐れるのでなく、自ら変化を創り出す」ことが当社グループの経営方針の根幹です。
また、提供するサービスは当社グループの力だけでできているわけではありません。機能を向上するための気付きとなる日々のお客様からいただく要望とサービス料に支えられています。当社グループが安定的に事業を持続・拡大でき、従業員の創造性とチーム力でSaaSとして日々進化し続けられるのも、株主の皆様のご支援があるからです。お客様の成功が当社グループの従業員の成長につながり、当社グループの成長が株主への利益還元につながり、それがまた新たなお客様の成功に貢献していく、この持続的成長を実現することこそが、当社グループ経営の基本方針です。
(2)目標とする経営指標
当社グループのSaaS事業は、サブスクリプション型リカーリングレベニューモデルであるため、契約ライセンス数を増加させ解約率を低位に留めることで、売上高及び利益の成長を実現し、継続的な企業価値の向上と株主への利益還元を目指します。
(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
我が国では、少子高齢化により人口は減少局面を迎え、労働力人口が減少していく中で日本経済が持続的に成長を続けるためには、労働生産性の向上が不可欠であると考えております。政府は2017年3月に「働き方改革実行計画」を発表し、生産性の向上や長時間労働の是正、多様な働き方の実現などを進める方針を示しました。2019年4月に施行された「働き方改革関連法」では、残業時間の上限規制や、正社員と非正規の不合理な待遇差を解消する「同一労働同一賃金」、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」、年次有給休暇取得の一部義務化、勤務間インターバル制度の普及促進などが盛り込まれました。2020年4月から中小企業への適用も開始され、日本の労働慣行は大きな転換点を迎えております。
一方で、「働き方改革」を実現するためのツールやソリューションの業界標準はまだ確立されているとは言えません。例えば、現行の労働基準法において使用者は従業員の労働時間の管理義務が課せられており、多くの企業は勤怠・就業管理システムを導入していますが、近年、複数の企業で違法な長時間労働の実態が明らかとなったことから、これまでのような形式的な出退勤時刻の記録ではもはや不十分で、労働時間の実態把握や働いている状況を可視化するソリューションのニーズが高まってきております。また、欧米に対して生産性が低いと言われる我が国のサービス業やホワイトカラーに対し、その働き方を可視化及び改善するソリューションのニーズも一層高まりを見せるものと考えております。加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でテレワークが急速に広まったことで、働き方そのものに対するパラダイムシフトが起こり始めており、高度な労務管理や働き方の可視化による生産性の改善の重要性は今後もさらに高まっていくものと考えております。
このような状況の中で、当社グループは「働き方改革」を実現するためのツールやソリューションの市場が急拡大すると考えており、幅広い業種や規模の企業の「働き方改革」の実現に貢献するべく、「TeamSpirit」を強化し、営業活動を拡大してまいる方針であります。
なお、このような経営環境における当社グループの商品、ビジネスモデルは「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが事業を展開している「働き方改革市場」、「BtoB SaaS」、「サブスクリプション型リカーリングレベニューモデル」は今後も益々需要が拡大するものと予測されますが、当社グループのさらなる成長を実現するため、対処すべき課題は以下のとおりであると認識しております。
①優秀な人材の確保と組織力の強化
「働き方改革市場」は引き続き拡大を続けており、当市場におけるシェア拡大が重要であると認識しております。また、これに加えて、経済産業省が「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」で提起した「2025年の崖」問題は、先進企業ではすでに解決のための取り組みが始まっており、当社グループにとっては大きなビジネスチャンスであると考えております。このビジネスチャンスを逃すことのないよう、優秀な人材を確保しその定着を図ることはこれまで同様に重要課題であり、当社グループでは積極的な採用活動を継続するとともに適切な目標管理と人事評価を行い、優秀な人材の確保と活用に努めてまいります。また、従業員の職位、職務に応じた適切な研修を積極的に行い、人材の教育・育成を進めてまいる方針であります。
②当社グループのサービス知名度の向上
当社グループは2020年8月末時点で契約ライセンス数277,714ライセンス、契約社数1,409社と、クラウド・IT業界で一定の知名度は構築できているものと考えておりますが、日本国内に存在する働く人の数で見た場合、そのシェアはいまだ低水準であり、大きな拡大余地が残されております。
今後の事業拡大を図るにあたり、当社グループの「働き方改革プラットフォーム」並びに「ERPのフロントウェア」のコンセプトを、見込み客となる企業に対してより一層認知させていくためには、積極的なPR活動を中心としたマーケティングの強化により、当社グループが「働き方改革市場」におけるリーダーとなり「DX市場」においても当社グループのサービスをアピールしていくことが重要であると考えております。
③次世代プロダクト「TeamSpirit WSP」の強化
2019年6月にリリースした次世代プロダクト「TeamSpirit WSP」は、すでに複数のエンタープライズ企業での利用が始まっており、新規エンタープライズ企業における大規模商談も進行しておりますが、現ユーザー企業における要望対応や運用性・拡張性の改善を優先させるため、本格的な市場投入を遅らせています。現在、2021年8月期内を目処に「TeamSpirit WSP」の市場展開を本格的に開始する予定です。さらにその後には「AI×ビッグデータ」を活用した予測機能、社内業務のオートメーション機能、エンタープライズ企業向け機能、組織や人材を活性化させて「働き方改革」と「2025年の崖」問題の解決に貢献できる機能等の強化に加えて、ニューノーマルな働き方を支援する機能の開発を推進してまいります。
④海外戦略の見直し
SaaSの特徴として利用する時と場所を選ばないことがあげられます。当社グループは「TeamSpirit WSP」をグローバルで利用可能な製品として開発しており、海外市場への展開を進めていく方針としておりましたが、「TeamSpirit WSP」の本格市場投入時期の遅れに加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を踏まえて、2021年8月期においては積極的な海外展開は一時保留することとし、本格的な海外展開に向けてその戦略の見直しを進めてまいります。

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