訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2024/03/08 15:00
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【項目】
138項目

有報資料

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営理念
当社は、企業の生産性と幸福度を世界一に導きながら日本をもっと元気でおもしろい国にしよう! そして世界をもっとおもしろくしよう!という思いから、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に掲げております。
この経営理念を実現するために、顧客とのコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することのできる「カイクラ」を開発・提供しております。
「カイクラ」を通してコミュニケーションテクノロジーを進化させ、人と人のつながりを強くし、あらゆる企業のコミュニケーションエラーを解消することで、ビジネスにおけるあらゆる会話をおもしろくする。そして、顧客も社員も社員の家族も、みんな幸せになる、また、毎日が本当に楽しいと思える、そんな社会を実現したいと考えております。
(2)事業展開方針
① 短期的な方針
当社は、これまで自動車業界、不動産業界といった、顧客との継続的な関係性を重視する特定の業界をターゲットとして製品販売しておりましたが、同様のニーズを持つ新たなターゲット業界を新規開拓するとともに、より広い販売機会を求め、当社以外の企業とのアライアンス構築を行っております。さらに、大企業への「カイクラ」導入を目的としてNTTグループとの協業を強化する一方で、拠点を多く持たない小規模な零細企業に対しては、「カイクラ」の一部機能を他社にOEM提供し、他社製品の一部として販売するなど、戦略的な販売活動を行っております。
また、商品戦略として、オフィスでの固定電話でのコミュニケーションだけではなく、SMSやビデオ通話、携帯電話での通話やメールでのコミュニケーションなど、様々な種類のコミュニケーションを一元管理しておりますが、さらに別のチャネルのコミュニケーションを「カイクラ」に取り込むことにより、カイクラユーザーに対しより価値のあるサービスを提供し、コミュニケーションプラットフォーマーとしての地位を確立することを目指しております。
② 中長期的な方針
現在、「カイクラ」は固定電話や携帯電話などによる顧客とのコミュニケーションに対応しており、顧客情報やコミュニケーション履歴をデータベースで一元管理し、導入オフィスにおいて顧客対応の属人化を解消することを可能にしております。将来的には、蓄積されたデータに基づき会話の量や質、顧客とのリレーションを測定し、よりよいコミュニケーション方法を提案することで、顧客コミュニケーションの効率化と快適性の向上を図ってまいります。
また、日本のビジネス文化では、人と人との関係性を重視し会話や雑談を通じて人との距離を縮めようとする傾向がある一方で、会話によるコミュニケーション上の課題や非効率な顧客コミュニケーションが生じやすくなると考えております。当社は「カイクラ」の提供を通じ、コミュニケーションエラーや非効率を解消しながらも、会話や雑談を通じた温かみのあるコミュニケーションを拡げていきたいと考えております。
(3)経営環境
当社は「カイクラ」をクラウドサービスとして提供しております。
当社が属するクラウドサービス市場は、クラウド技術の発展・普及によって、企業内に情報システムを構築することなくデータの共有や機能の拡張ができるようになったことから、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は、2022年時点で72.2%(出典:総務省「令和4年通信利用動向調査」)となっており、今後もその拡大が進むものと考えられております。
また、顧客ニーズの多様化により、消費者個人の嗜好に合わせたきめ細かな対応やサービスが求められる中、顧客情報管理の重要性が高まっております。CRMの活用により顧客とのコミュニケーションデータを蓄積し、失注やキャンセルといった課題を把握することで、顧客へのアプローチやサービス改善に活かすことが可能となります。新型コロナウイルス感染症拡大によるリモートワークの普及や企業のデジタル化の促進の影響もあり、こうしたCRMを導入する企業は年々増加し、現在ではさまざまなCRMサービスが登場しております。
このような経営環境のもと、当社は「カイクラ」を開発・販売しております。顧客とのコミュニケーションは様々なチャネルを経由して行われますが、「カイクラ」を用いることにより、こうした様々なチャネルにおける顧客とのコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することが可能となります。その結果カイクラユーザーは、顧客ニーズの分析、応答品質の向上、リスク管理といった顧客対応力を向上させることができることから、今後もそのニーズが広がるものと考えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
企業理念「ITで 世界をもっと おもしろく」の追求及び企業ミッションである「企業のあらゆる会話をおもしろくする」の実現のためには、当社のサービスであるクラウドサービス「カイクラ」の認知度向上とさらなる普及が重要であると考えております。
当社は、さらなる事業推進のため、以下の7点を重要課題として取り組んでまいります。
① 販売力強化について
当社は、「カイクラ」のニーズが高い業界を絞り込み、そこを販売ターゲットとする営業戦略をとっており、主にこれまでは自動車業界、不動産業界における製品販売に注力してまいりました。当該戦略は一定の成果がありましたが、引き続き当社事業の持続可能性を高めるため受注件数を拡大させていくことが喫緊の課題であると認識しております。具体的には、自動車・不動産業界以外の新たな注力業界を新規開拓するとともに、そうした業界において影響力の強い企業とのアライアンス構築を行います。さらに、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社との代理店業務委託契約、株式会社NTTドコモ(現エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)との取次契約を締結することでNTTグループとの協業について強化を行い、さらなる知名度向上と収益獲得に取り組んでまいります。また、多拠点を有する中規模以上の企業への販売に焦点を当てるなど、戦略的な販売活動を継続してまいります。
さらに商品戦略としては、通話録音機能や音声テキスト化機能などの付帯率を高めることによりユーザー単価を上げるとともに、固定電話だけでなく携帯電話でのコミュニケーションを一元管理するための携帯通話録音機能など、新しい機能を追加開発していくことで、より幅広い業界に対し、「カイクラ」を提供してまいります。
② 認知度向上について
当社は、顧客とのコミュニケーションが発生するあらゆる企業は「カイクラ」を利用することで企業の生産性を高めると考えておりますが、「カイクラ」の認知度は総じて低く、こうした企業が「カイクラ」を認知し、その利便性を認識していただくまでに相当の時間を要しております。そのため、当社は「カイクラ」及び当社の認知度向上が急務であると捉えており、これまで雑誌等のメディアや講演等だけでなく、オウンドメディアを通じた認知度向上を図ってまいりましたが、今後はより一層、問い合わせ及び受注可能性を高めるためのプロモーション及びマーケティングを強化する必要があると考えております。引き続き、費用対効果を勘案しながら、「カイクラ」の魅力を伝えるべく、インターネット、リアル問わず様々な施策を検討、実施をしてまいります。
③ カスタマーサクセス強化について
当社サービスを利用したカイクラユーザー事業の成功は、当社サービスの継続的な利用につながり、もって顧客生涯価値の向上に寄与すると認識しております。そのため当事業年度におきましては、継続的にカイクラユーザーのカイクラ利活用を促進し、長期的に良好な関係を構築するカスタマーサクセスグループを強化してまいりました。今後は、よりカイクラユーザーへの価値提供を行うためにアップセルを強化していく必要があるとの認識を強めております。ただし、ユーザー数が増えれば増えるほど顧客対応コストは増大化していくため、より効率的な顧客対応方法の探索も注力してまいります。引き続き顧客満足度の向上を図り、当社サービスのファン化、解約防止に努めつつ、オプションサービスの追加販売に注力してまいります。
④ 商品力強化について
当社の主力商品である「カイクラ」は、通話録音機能や音声テキスト化機能、SMS送信機能、ビデオ通話機能等、固定電話でのコミュニケーションに対する様々なオプションサービスを提供してまいりました。当事業年度においてはこれに追加して携帯通録機能やメール連携機能を開発、販売開始したことにより、携帯電話やメールでのコミュニケーションも一元管理できるようになり、さらに幅広いコミュニケーションを一元管理することを可能としました。当社は、今後も様々なコミュニケーションを統合・整理するサービスを構築することが当社の競争力の源泉につながると確信しております。そのため、今後は当該サービス・商品の開発に係る投資を積極的に行ってまいります。
⑤ 組織力強化について
当社は、事業拡大に伴う人員不足を重要な課題としており、継続的な人材採用活動を推進いたしました。この結果、第9期事業年度では25名、第10期事業年度では10名を正社員として採用しました。また、コロナ収束後も引き続き、リモートワーク制度やフレックスタイム制度を実施し、より柔軟な勤務を可能としております。
今後は、社会環境に適応するためにこうした柔軟な勤務体系を維持しつつ、当社で働く社員が一枚岩となるために、更なる雇用環境の整備が必要であると考えております。具体的には、当社のミッション・ビジョン・バリューの浸透、組織構成の再検討、社内教育制度の拡充、人事評価制度の整備・運用、賃金体系構築、社内外に向けたイベント実施等の施策を通じて、組織強化に努めてまいります。
⑥ 内部管理体制強化について
当社は、順調に業容が拡大している状況のもと、企業としての社会的責任は益々高まっているとの認識を強めています。これまでも経営管理体制を一新し、ガバナンス強化を図ってまいりましたが、コーポレート・ガバナンス強化のための積極的な取り組みは、企業価値向上の近道であると考えております。そのため、引き続きよりよい組織体制の整備及び社内規程・業務マニュアル見直しを推進し、さらなる管理体制強化及び統制強化による事業リスク低減に努めてまいります。
⑦ 財務基盤強化について
当社は、さらなる事業拡大のために、組織、営業、マーケティング、商品開発等様々な観点から戦略を策定しておりますが、当該戦略を遅滞なく実行するために、安定した財務基盤を確立・維持することが急務であると捉え、第三者割当増資や費用の見直しによる財務基盤強化に努めてまいりました。今後は引き続き、受注数増大のみならず、費用の見直しを定期的に実施するとともに、キャッシュ・フロー経営を推進することで、健全な財務基盤構築に努めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の収益拡大が経営上の最重要課題であり、「カイクラ」の利用契約数の拡大がこれに寄与すると考えております。また、当社の主な収益モデルはサブスクリプション型であるため、毎月継続的に得られる収益も重要視しております。そのため、アクティブユーザー(注)1の会社数及び拠点数、MRR(Monthly Recurring Revenue)(注)2、月次解約率(注)3及びARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価)(注)4を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。
(注)1.アクティブユーザー:獲得したカイクラユーザーのうち、解約によりカイクラを利用しなくなったユーザーを除いたユーザー数
2.MRR(Monthly Recurring Revenue):各月の「月額売上」と「従量課金売上」の合計
3.月次解約率:当該月に解約したユーザーに関するMRR÷前月末MRR
4.ARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価):当該月のMRR÷当該月末のアクティブユーザーの拠点数

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