有価証券報告書-第2期(2024/04/01-2025/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、企業理念「Materials Innovation-マテリアルを通じて価値を創造し、人間社会(人・社会・環境)に貢献します。」を着実に実現しうる企業として、経営の効率化と透明性・健全性の維持により継続的に企業価値を創造し、全てのステークホルダーから信頼され、満足される魅力ある企業の実現を目指しております。創業から現在までに築き上げてきた良き企業文化を継承するとともに、時代や環境、価値観の変化に迅速に対応できるスピード感のある経営に努め、マテリアルを通じて価値を創造するイノベーション・カンパニーとして、全てのステークホルダーの皆様の信頼に応えてまいります。当社グループでは、好奇心・寛容さ・適応力に基づく文化を今後も発展させ、責任ある企業市民であるために、単に経営の知見だけでなく、企業としてのありたい姿に不可欠なコアバリュー(基本的価値観)を示してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標
<中長期的な会社の経営戦略>当社グループは資源効率、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーションといった課題に率先して取り組むことで、先進的な技術による世界の発展に貢献し、社会的価値を創造することにコミットしています。このコミットメントは、材料開発からビジネスへの展開と人財育成の双方における戦略的投資などを通じて、JSRの事業のあらゆる側面に表れており持続可能な会社経営を実践しています。
2025年度以降の新中期経営計画としては、利益重視の経営やグローバル経営基盤の構築等を柱に経営基盤の強化を掲げております。また、これまでに培ってきた技術によって社会課題を解決していくため、イノベーションとの親和性が高い半導体材料事業を中心とし、ディスプレイ材料事業、エッジコンピューティング事業も含めたデジタルソリューション事業をコア事業として中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。ライフサイエンス事業については、社会的価値や将来の成長性が高い分野であるものの、収益構造の見直しや事業の構造改革を優先的に進めております。
(3)経営環境について
2026年3月期連結会計年度も、ウクライナ情勢の緊迫化などの地政学的変動、米中間のデカップリング(分断)、グローバル各国での物価上昇の広がりによる需要抑制、各国の金利政策を受けた為替影響など不透明な状況が続くことが見込まれています。
当社グループの対面市場である半導体市場につきましては引き続きデジタルインフラの需要に支えられ、安定した需要を見込んでいます。また、ライフサイエンス事業は、事業構造改革として拠点統廃合などリストラクチャリングを実施するとともに、今後も事業の最良の将来のためあらゆる選択肢の検討を継続します。合成樹脂事業の主要対面市場である世界の自動車生産台数は前年並みを見込んでおります。
このような事業環境の中、当社グループは、レジリエンスとサステナビリティを重ね持った企業体となるために更なる事業構造及び経営体制の強化へ向け、成長事業である半導体材料事業を中心に、積極的な研究開発および事業投資を今後も実行してまいります。
(4)対処すべき課題
<デジタルソリューション事業>半導体市場は、2030年には140兆円規模に成長すると見込まれており、当社グループの半導体材料事業には、微細化や構造の複雑化、高速・低消費電力通信を可能にする先端実装技術への対応が求められています。3nm以下のパターン形成やオングストローム単位の加工精度が要求される中、当社グループは、フォトレジストやCMPスラリー、気化ガス製品など、有機から無機まで幅広い材料を提供しています。また、高速通信用基板向け材料をはじめ、新たな分野への事業拡大も進めています。こうした多様な製品群を支えるためには、高度な研究開発力、製造体制、品質保証に加え、経済合理性を満たすコスト競争力が不可欠です。当社グループは、これらの課題に全社の総力を挙げて取り組み、持続的な競争力強化と市場への価値提供を進めてまいります。
ディスプレイ材料事業は、中国を中心とした事業インフラの継続的な強化、市場技術トレンドに沿った顧客への技術ソリューションの提供、および品質競争力の強化に取り組み、販売拡大を進めてまいります。また、今後成長が見込まれるフレキシブルOLED材料のポートフォリオ拡大等も進めてまいります。エッジコンピューティング事業については、アートン樹脂の拡販と生産能力増強、および新規NIR製品の立ち上げに注力致します。
<ライフサイエンス事業>ライフサイエンス事業は、収益の抜本的な改善の遅れに対処するため、拠点や機能の各種統廃合を含めて構造改革を進行させました。また、事業の最良の将来のため、聖域なくあらゆる選択肢の検討を継続します。
KBI Biopharma, Inc.(KBI)によるCDMO事業の新規受託拡大、パイプライン(先行契約)増加などの顧客基盤の拡大と業務の効率化、Crown BioscienceのCRO事業における競争力あるサービスの拡大を中心として、売上収益および利益率の黒字転換を図ってまいります。KBIにおいては、米国ノースカロライナ新工場をフル稼働し、生産キャパシティを拡大させ、売上収益の向上に努めます。また、収益性強化に向けた継続的な取り組みとして固定費およびオペレーションの最適化、販売政策の強化などの構造改革を実行しマージンの改善に注力してまいります。
<合成樹脂事業>合成樹脂事業では、自動車業界の生産性改革や高品質化に対応するきしみ音対策材 HUSHLLOYⓇ 、めっき用材料PLATZONⓇ 、高発色性材料VIVIROYⓇといった特色のある差別化製品をグローバル市場において拡販するとともに、継続的なコスト改善や資産効率化、又、原料価格高騰にも適切に対応し、利益の確保に努めてまいります。
<次世代研究>持続可能な成長は当社グループの事業戦略の中核であり、当社グループは次世代研究の開発への投資を優先し、ステークホルダーと社会の双方に利益をもたらす長期的な価値の創造に注力してまいります。コンピュータ技術、データサイエンスの応用による研究開発業務全般の加速、新規事業創出に向けた高度な機能・特性を有する革新的材料の開発研究、JSR・東京大学協創拠点CURIEにおけるJSR製品開発の理論的な理解の探索を進めております。また、国内外の大学や研究機関との様々な研究領域に取り組んでおり、新規事業創出に向けたオープンイノベーションを推進し、低環境負荷で持続可能な社会に貢献していくことを目指し、未来に向けた価値の創出に取り組んでおります。またIBMと化学産業に特化したAIの共同研究プログラムの開始に合意しました。今後はこのプログラムにより、当社グループの競争優位性の向上に加えて、研究開発手法の破壊的変化を追求してまいります。
(5)その他の対処すべき課題
▶サステナビリティ(持続可能性)とレジリエンス(強靭性)
当社グループは、企業理念に立脚して様々なステークホルダー(利害関係者)と良好な関係を築き、信頼され、世の中に必要とされるグローバル企業となることを目指しております。企業理念を礎に、先行きが不確実で激変する経営環境の中で、組織のサステナビリティ(持続可能性)とレジリエンス(強靭性)を中期経営方針の中核として事業活動を推進し、中長期的な成長および企業価値の向上に努めます。
▶ESG課題への取り組み
E(環境)
当社グループは、事業活動により顧客企業を通して、地球環境保全に貢献しています。具体的には、低温焼成ディスプレイ材料の提供、配向膜リサイクル事業の立ち上げ、アカデミアとのオープンイノベーションの推進などにより、環境負荷低減に取り組んでいます。また、GHG排出量に関しては、自社排出分を対象に2050年度に実質ネットゼロとすることを目標に掲げており、そのマイルストーンとして2030年度までに30%削減(2020年度対比)を策定しています。今後も目標達成に向けて積極的に取り組みを推進してまいります。
S(社会)
当社グループは、持続的成長を目指しすべてのステークホルダーにとって価値を創造し、あらゆる環境変化に適応できる強靭な組織を築き上げるため、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを尊重し、すべての従業員個々の可能性を最大限に引き出すことに注力しております。従業員ひとりひとりが健康でエンゲージメントの高い状態を維持できるよう、当社グループでの経験・体験を改善する取り組みを支援するために、継続的にグループ全体の従業員エンゲージメント調査を実施しております。調査結果を慎重に検証し、コミュニケーションを通じた繋がりをエンゲージメント向上の重点項目として、経営層と従業員層の双方向の対話を活性化させるプログラムを策定し実行しています。また企業存続の前提は従業員の健康であると再定義し、従業員個々の健康ニーズをサポートする「JSR Health Promotion」活動の強化に取り組んでいます。このような取り組みを通じて、競争力強化と企業価値向上を目指してまいります。
G(コーポレート・ガバナンス)
<取締役会の概要>当社の取締役会は、経営方針、基本政策、計画に関する事項および重要な業務執行に関わる事項の決定、ならびに業務執行の監督を行う機関として位置付けております。提出日時点の取締役は5名、うち社外取締役2名を含む4名が非業務執行取締役となります。各取締役の情報については「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況」に記載の通りです。定例取締役会を原則毎月1回開催しております。
<当社グループの経営体制の継承と評価(指名諮問委員会の取り組み)>指名諮問委員会は、非業務執行取締役を委員長とし、社外取締役2名、代表取締役CEO兼社長を含む5名の取締役で構成され、CEOおよび社長の選解任、取締役会の構成および選任や当社グループの経営体制、重要な経営ポストの継承計画について客観的かつ長期的に検討を行い、取締役会への答申を行っております。
2024年度においては、今後の経営層の後継者計画や取締役会の構成および選任等に関する検討を行いました。2025年度も引き続き、これらの重要議題について丁寧に検討し、取締役会への答申を行ってまいります。
<役員報酬体系の公平性と透明性の確保(報酬諮問委員会の取り組み)>報酬諮問委員会は、非業務執行取締役を委員長とし、社外取締役2名、代表取締役CEO兼社長を含む5名の取締役で構成され、外部機関からデータおよび助言を受けて、毎年度の業績などを考慮しながら公平、透明性、かつ競争力を持った報酬制度および報酬額、役員報酬の基本方針の取締役会への答申を行っております。
2024年度は、例年通り、ベンチマークデータに基づき報酬制度および報酬額、または役員報酬の基本方針の妥当性の確認を行いました。2025年度も引き続き、役員報酬体系の公平性と透明性の確保に努めてまいります。
<政策保有株式の縮減>個別の政策保有株式につき、保有目的、リスク・リターン、資本コスト等を考慮し、縮減を行っています。
<リスクに対する取り組み>当社グループは「JSRグループ リスク管理規程」に基づき、顕在化あるいは潜在化している重大なリスクを特定し、当該リスクへの対応方針の策定およびリスクマネジメント計画の立案・実行により、リスクを包括的に管理しています。また、本規程では平時におけるBCM(事業継続マネジメント)を統括する組織や運用体制、有事におけるBCP(事業継続計画)発動と解除の基準・BCP発動時の組織体制などについて定めております。また、大地震等による大規模災害の発生に備えた危機管理訓練や、昨今のサイバー攻撃リスクの高まりを受けグループ内注意喚起や対応演習などの施策も実施いたしました。
今後とも国際情勢や各国・地域の規制・政策に関するリスクの把握に努めるとともに世界各拠点の文化の違いや独自性を尊重しつつ、情報の一元管理を行い適時・適切なアクションに繋げることで、危機管理および事業継続に努めてまいります。
以上のような課題に対して確実に取り組み、CEO兼社長のリーダーシップの下、グローバルに遅滞なく遂行してまいります。
なお、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、企業理念「Materials Innovation-マテリアルを通じて価値を創造し、人間社会(人・社会・環境)に貢献します。」を着実に実現しうる企業として、経営の効率化と透明性・健全性の維持により継続的に企業価値を創造し、全てのステークホルダーから信頼され、満足される魅力ある企業の実現を目指しております。創業から現在までに築き上げてきた良き企業文化を継承するとともに、時代や環境、価値観の変化に迅速に対応できるスピード感のある経営に努め、マテリアルを通じて価値を創造するイノベーション・カンパニーとして、全てのステークホルダーの皆様の信頼に応えてまいります。当社グループでは、好奇心・寛容さ・適応力に基づく文化を今後も発展させ、責任ある企業市民であるために、単に経営の知見だけでなく、企業としてのありたい姿に不可欠なコアバリュー(基本的価値観)を示してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標
<中長期的な会社の経営戦略>当社グループは資源効率、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーションといった課題に率先して取り組むことで、先進的な技術による世界の発展に貢献し、社会的価値を創造することにコミットしています。このコミットメントは、材料開発からビジネスへの展開と人財育成の双方における戦略的投資などを通じて、JSRの事業のあらゆる側面に表れており持続可能な会社経営を実践しています。
2025年度以降の新中期経営計画としては、利益重視の経営やグローバル経営基盤の構築等を柱に経営基盤の強化を掲げております。また、これまでに培ってきた技術によって社会課題を解決していくため、イノベーションとの親和性が高い半導体材料事業を中心とし、ディスプレイ材料事業、エッジコンピューティング事業も含めたデジタルソリューション事業をコア事業として中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。ライフサイエンス事業については、社会的価値や将来の成長性が高い分野であるものの、収益構造の見直しや事業の構造改革を優先的に進めております。
(3)経営環境について
2026年3月期連結会計年度も、ウクライナ情勢の緊迫化などの地政学的変動、米中間のデカップリング(分断)、グローバル各国での物価上昇の広がりによる需要抑制、各国の金利政策を受けた為替影響など不透明な状況が続くことが見込まれています。
当社グループの対面市場である半導体市場につきましては引き続きデジタルインフラの需要に支えられ、安定した需要を見込んでいます。また、ライフサイエンス事業は、事業構造改革として拠点統廃合などリストラクチャリングを実施するとともに、今後も事業の最良の将来のためあらゆる選択肢の検討を継続します。合成樹脂事業の主要対面市場である世界の自動車生産台数は前年並みを見込んでおります。
このような事業環境の中、当社グループは、レジリエンスとサステナビリティを重ね持った企業体となるために更なる事業構造及び経営体制の強化へ向け、成長事業である半導体材料事業を中心に、積極的な研究開発および事業投資を今後も実行してまいります。
(4)対処すべき課題
<デジタルソリューション事業>半導体市場は、2030年には140兆円規模に成長すると見込まれており、当社グループの半導体材料事業には、微細化や構造の複雑化、高速・低消費電力通信を可能にする先端実装技術への対応が求められています。3nm以下のパターン形成やオングストローム単位の加工精度が要求される中、当社グループは、フォトレジストやCMPスラリー、気化ガス製品など、有機から無機まで幅広い材料を提供しています。また、高速通信用基板向け材料をはじめ、新たな分野への事業拡大も進めています。こうした多様な製品群を支えるためには、高度な研究開発力、製造体制、品質保証に加え、経済合理性を満たすコスト競争力が不可欠です。当社グループは、これらの課題に全社の総力を挙げて取り組み、持続的な競争力強化と市場への価値提供を進めてまいります。
ディスプレイ材料事業は、中国を中心とした事業インフラの継続的な強化、市場技術トレンドに沿った顧客への技術ソリューションの提供、および品質競争力の強化に取り組み、販売拡大を進めてまいります。また、今後成長が見込まれるフレキシブルOLED材料のポートフォリオ拡大等も進めてまいります。エッジコンピューティング事業については、アートン樹脂の拡販と生産能力増強、および新規NIR製品の立ち上げに注力致します。
<ライフサイエンス事業>ライフサイエンス事業は、収益の抜本的な改善の遅れに対処するため、拠点や機能の各種統廃合を含めて構造改革を進行させました。また、事業の最良の将来のため、聖域なくあらゆる選択肢の検討を継続します。
KBI Biopharma, Inc.(KBI)によるCDMO事業の新規受託拡大、パイプライン(先行契約)増加などの顧客基盤の拡大と業務の効率化、Crown BioscienceのCRO事業における競争力あるサービスの拡大を中心として、売上収益および利益率の黒字転換を図ってまいります。KBIにおいては、米国ノースカロライナ新工場をフル稼働し、生産キャパシティを拡大させ、売上収益の向上に努めます。また、収益性強化に向けた継続的な取り組みとして固定費およびオペレーションの最適化、販売政策の強化などの構造改革を実行しマージンの改善に注力してまいります。
<合成樹脂事業>合成樹脂事業では、自動車業界の生産性改革や高品質化に対応するきしみ音対策材 HUSHLLOYⓇ 、めっき用材料PLATZONⓇ 、高発色性材料VIVIROYⓇといった特色のある差別化製品をグローバル市場において拡販するとともに、継続的なコスト改善や資産効率化、又、原料価格高騰にも適切に対応し、利益の確保に努めてまいります。
<次世代研究>持続可能な成長は当社グループの事業戦略の中核であり、当社グループは次世代研究の開発への投資を優先し、ステークホルダーと社会の双方に利益をもたらす長期的な価値の創造に注力してまいります。コンピュータ技術、データサイエンスの応用による研究開発業務全般の加速、新規事業創出に向けた高度な機能・特性を有する革新的材料の開発研究、JSR・東京大学協創拠点CURIEにおけるJSR製品開発の理論的な理解の探索を進めております。また、国内外の大学や研究機関との様々な研究領域に取り組んでおり、新規事業創出に向けたオープンイノベーションを推進し、低環境負荷で持続可能な社会に貢献していくことを目指し、未来に向けた価値の創出に取り組んでおります。またIBMと化学産業に特化したAIの共同研究プログラムの開始に合意しました。今後はこのプログラムにより、当社グループの競争優位性の向上に加えて、研究開発手法の破壊的変化を追求してまいります。
(5)その他の対処すべき課題
▶サステナビリティ(持続可能性)とレジリエンス(強靭性)
当社グループは、企業理念に立脚して様々なステークホルダー(利害関係者)と良好な関係を築き、信頼され、世の中に必要とされるグローバル企業となることを目指しております。企業理念を礎に、先行きが不確実で激変する経営環境の中で、組織のサステナビリティ(持続可能性)とレジリエンス(強靭性)を中期経営方針の中核として事業活動を推進し、中長期的な成長および企業価値の向上に努めます。
▶ESG課題への取り組み
E(環境)
当社グループは、事業活動により顧客企業を通して、地球環境保全に貢献しています。具体的には、低温焼成ディスプレイ材料の提供、配向膜リサイクル事業の立ち上げ、アカデミアとのオープンイノベーションの推進などにより、環境負荷低減に取り組んでいます。また、GHG排出量に関しては、自社排出分を対象に2050年度に実質ネットゼロとすることを目標に掲げており、そのマイルストーンとして2030年度までに30%削減(2020年度対比)を策定しています。今後も目標達成に向けて積極的に取り組みを推進してまいります。
S(社会)
当社グループは、持続的成長を目指しすべてのステークホルダーにとって価値を創造し、あらゆる環境変化に適応できる強靭な組織を築き上げるため、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを尊重し、すべての従業員個々の可能性を最大限に引き出すことに注力しております。従業員ひとりひとりが健康でエンゲージメントの高い状態を維持できるよう、当社グループでの経験・体験を改善する取り組みを支援するために、継続的にグループ全体の従業員エンゲージメント調査を実施しております。調査結果を慎重に検証し、コミュニケーションを通じた繋がりをエンゲージメント向上の重点項目として、経営層と従業員層の双方向の対話を活性化させるプログラムを策定し実行しています。また企業存続の前提は従業員の健康であると再定義し、従業員個々の健康ニーズをサポートする「JSR Health Promotion」活動の強化に取り組んでいます。このような取り組みを通じて、競争力強化と企業価値向上を目指してまいります。
G(コーポレート・ガバナンス)
<取締役会の概要>当社の取締役会は、経営方針、基本政策、計画に関する事項および重要な業務執行に関わる事項の決定、ならびに業務執行の監督を行う機関として位置付けております。提出日時点の取締役は5名、うち社外取締役2名を含む4名が非業務執行取締役となります。各取締役の情報については「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況」に記載の通りです。定例取締役会を原則毎月1回開催しております。
<当社グループの経営体制の継承と評価(指名諮問委員会の取り組み)>指名諮問委員会は、非業務執行取締役を委員長とし、社外取締役2名、代表取締役CEO兼社長を含む5名の取締役で構成され、CEOおよび社長の選解任、取締役会の構成および選任や当社グループの経営体制、重要な経営ポストの継承計画について客観的かつ長期的に検討を行い、取締役会への答申を行っております。
2024年度においては、今後の経営層の後継者計画や取締役会の構成および選任等に関する検討を行いました。2025年度も引き続き、これらの重要議題について丁寧に検討し、取締役会への答申を行ってまいります。
<役員報酬体系の公平性と透明性の確保(報酬諮問委員会の取り組み)>報酬諮問委員会は、非業務執行取締役を委員長とし、社外取締役2名、代表取締役CEO兼社長を含む5名の取締役で構成され、外部機関からデータおよび助言を受けて、毎年度の業績などを考慮しながら公平、透明性、かつ競争力を持った報酬制度および報酬額、役員報酬の基本方針の取締役会への答申を行っております。
2024年度は、例年通り、ベンチマークデータに基づき報酬制度および報酬額、または役員報酬の基本方針の妥当性の確認を行いました。2025年度も引き続き、役員報酬体系の公平性と透明性の確保に努めてまいります。
<政策保有株式の縮減>個別の政策保有株式につき、保有目的、リスク・リターン、資本コスト等を考慮し、縮減を行っています。
<リスクに対する取り組み>当社グループは「JSRグループ リスク管理規程」に基づき、顕在化あるいは潜在化している重大なリスクを特定し、当該リスクへの対応方針の策定およびリスクマネジメント計画の立案・実行により、リスクを包括的に管理しています。また、本規程では平時におけるBCM(事業継続マネジメント)を統括する組織や運用体制、有事におけるBCP(事業継続計画)発動と解除の基準・BCP発動時の組織体制などについて定めております。また、大地震等による大規模災害の発生に備えた危機管理訓練や、昨今のサイバー攻撃リスクの高まりを受けグループ内注意喚起や対応演習などの施策も実施いたしました。
今後とも国際情勢や各国・地域の規制・政策に関するリスクの把握に努めるとともに世界各拠点の文化の違いや独自性を尊重しつつ、情報の一元管理を行い適時・適切なアクションに繋げることで、危機管理および事業継続に努めてまいります。
以上のような課題に対して確実に取り組み、CEO兼社長のリーダーシップの下、グローバルに遅滞なく遂行してまいります。
なお、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。