有価証券報告書-第26期(2023/08/01-2024/07/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、雇用と所得環境の改善やインバウンド需要に支えられ、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や中東における紛争の勃発など、国際情勢の緊張状態が続き、エネルギー不足と原材料の価格高騰を背景にした物価上昇や金利・為替変動による景気の下振れリスクもあり、依然として景気の先行きが不透明な状況にあります。
建設業界におきましては、政府による建設投資は堅調に推移しており、民間設備投資についても、個人消費の回復やインバウンド需要の増加などから、商業施設やホテル建設などに持ち直しの動きが見られるものの、技能労働者の不足や時間外労働の上限規制等による工期延長の懸念、労務費や建設資材価格の高騰による建設コストの増加など、不安要素が多い経営環境が続いております。
このような状況の中で、当社は、建設事業における営業戦略として、ドラッグストアをはじめ、食品スーパー、家電量販店、ホームセンター等の大型店舗出店企業に加え、飲食店、コンビニエンスストア等の中・小型店舗出店企業のうち、出店意欲の高い得意先を受注案件獲得のターゲットとする営業活動を継続すると同時に、受注案件の平準化を目的としたテナント情報と土地情報の収集にも注力してまいりました。さらに、不動産事業においては、従来の不動産賃貸等に加え、前事業年度から取り組みを始めた不動産販売にも一層注力し、収益規模の拡大を図ってまいりました。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は8,403百万円、負債合計は4,302百万円、純資産合計は4,100百万円となり、前事業年度末と比べ総資産は736百万円増加しております。
(資産)
流動資産は前事業年度末と比べ789百万円増加し、3,417百万円となりました。「完成工事未収入金及び契約資産」が403百万円、「販売用不動産」が157百万円減少したものの、株式上場に伴う自己株式の売却及び新株発行による資金調達や当期の営業活動によるキャッシュ・フローにより、「現金及び預金」が1,278百万円増加したことが主な要因であります。
固定資産は前事業年度末と比べ53百万円減少し、4,985百万円となりました。賃貸物件の増加等により「建物」が87百万円、「長期前払費用」が77百万円増加したものの、減価償却費241百万円を計上したことが主な要因であります。
(負債)
流動負債は前事業年度末と比べ117百万円減少し、1,524百万円となりました。上場関連費用の発生等により「未払金」が56百万円増加しましたが、当事業年度末時点における進行中物件の減少に伴い、「工事未払金」が158百万円、「未成工事受入金」が50百万円減少したことが主な要因であります。
固定負債は前事業年度末と比べ201百万円減少し、2,777百万円となりました。賃貸物件の増加等により「預り敷金」が45百万円増加しましたが、「長期借入金」が255百万円減少したことが主な要因であります。
(純資産)
純資産は前事業年度末と比べ1,055百万円増加し、4,100百万円となりました。株式上場に伴う新株発行により「資本金」が86百万円、「資本準備金」が86百万円、自己株式の処分により「その他資本剰余金」が178百万円増加したこと、また、当期純利益の計上などにより「利益剰余金」が355百万円増加したことが主な要因であります。
b.経営成績
当事業年度の売上高は、前期末時点の受注残高の増加(前々期末比81.2%増)や進行途中物件の完成、また、不動産販売の実現も寄与し、6,475百万円(前期比14.4%増)となりました。利益面につきましては、資材価格の高騰をはじめ建設コストが上昇する中で、原価管理への意識徹底を図った結果、売上総利益率は19.4%(前期は19.0%)となりました。販売費及び一般管理費は、人員増加と賃上げに伴う人件費増を主な要因として615百万円(前期比11.2%増)と増加したものの、売上高増加の効果により、営業利益は637百万円(前期比22.3%増)、経常利益は601百万円(前期比17.5%増)、当期純利益は405百万円(前期比10.7%増)と前期比増収増益となりました。
また、事業活動の安定と成長を意識し、安全管理を徹底するとともに、財務体質の強化、コンプライアンスの遵守を中心とした内部管理体制の充実に取り組んでまいりました結果、目標としておりました東京証券取引所スタンダード市場への株式上場を当事業年度(2024年7月18日)において実現させることができました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建設事業)
建設事業売上高は、前期末受注残高の増加や、当事業年度における完成工事の増加により4,868百万円(前期比8.1%増)、次期への繰越工事高は1,917百万円となりました。利益面につきましては、建設資材価格高騰や人件費増による工事原価の負担増もあり、セグメント利益は140百万円(前期比2.3%減)となりました。
(不動産事業)
不動産事業売上高は、前期に取得した賃貸物件による不動産賃貸収入の増加や、新たな取り組みとしての不動産販売(450百万円)が実現したことも寄与し、当事業年度の売上高は、1,606百万円(前期比38.9%増)、セグメント利益は497百万円(前期比31.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び預金同等物は、前事業年度末と比べ1,278百万円(109.7%)増加し、2,443百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、876百万円(前事業年度は136百万円)となりました。「仕入債務の減少額」158百万円、「法人税等の支払額」196百万円がありましたが、一方では、「税引前当期純利益」601百万円、「減価償却費」241百万円、「売上債権の減少額」371百万円、「販売用不動産の減少額」152百万円があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、△64百万円(前事業年度は△266百万円)となりました。「預り敷金の払い込みによる収入」55百万円がありましたが、一方では、「有形固定資産取得による支出」95百万円があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、466百万円(前事業年度は142百万円)となりました。「長期借入金の返済による支出」173百万円、「配当金の支払額」50百万円がありましたが、一方では、「自己株式の処分による収入」528百万円、「新株発行による収入」172百万円があったことが主な要因であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b 受注実績
当社が行っている事業のうち、不動産事業については、事業の性格上、受注実績を定義することが困難であります。
当事業年度における工事売上の受注実績は次のとおりであります。
(注) セグメント間取引はありません。
c 売上実績
当事業年度における売上実績は、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたって、損益又は資産の状況に影響を与える見積、判断は、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表は固定資産の比率が高いことから、当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りのうち特に影響が大きいものは、固定資産の減損会計であります。詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
建設事業セグメントにおいては、ドラッグストアをはじめとする大型物件に加え、飲食店、コンビニエンスストア等の中・小型物件も受注ターゲットの中心に組み込んだ営業戦略を推進し、当事業年度は前期比8.1%の売上高増となりました。不動産事業セグメントにおいては、前事業年度において取得した賃貸用不動産による賃貸収入の増加及び販売用不動産の売上実現の効果もあり、前期比38.9%の売上高増となりました。当事業年度においても、収益物件として、建物57百万円、土地211百万円を取得しました。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の主たる資金需要は、不動産事業セグメントにおける賃貸用不動産及び販売用不動産の取得用資金であります。当該資金について、当社は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金により調達しております。詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の報告セグメントは、建設事業及び不動産事業から構成されます。
建設事業セグメントは、主としてドラッグストアをはじめとする流通店舗に係る造成・建築請負から得られる収益であり、経営成績に影響を与える要因は、収入面ではテナントの新規出店等の設備投資動向であり、利益面では人手不足や建設資材価格の変動であります。人件費及び資材価格の高騰を主な要因として、工事単価はこの10年間でおよそ4割上昇(国土交通省「建築着工統計調査(2014年~2023年)」)しており、昨今の当社の利益率に影響しております。
不動産事業セグメントにおいて経営成績に重要な影響を与える主な要因は、賃貸収入から得られる収益であり、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(1)外部環境の変化に関するリスク②景気・不動産市況動向等に係るテナントの動向について、(2)事業活動に関わるリスク⑦賃貸借契約について、⑬不動産の設備維持について」に記載のとおりであると認識しておりますが、各種対応策を実施することでリスク要因の低減を図ってまいります。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について
当社は、建設事業においては、土地ありきの建築請負では、入札等により他社との価格競争に晒されて、利益率が低下すると考えております。したがって土地オーナーからの「土地利用承諾書(依頼書)」とテナントからの「出店申込書」の取得増加を重視しており、双方のニーズをマッチングさせることで競争のない特命による建築請負を受注していく方針であります。不動産事業においては、景気動向や物件の老朽化に伴う競争力低下により、賃貸収入が低下する可能性があります。したがって将来性のある収益不動産を厳選のうえ取得し長期保有することや適切な設備維持投資を継続的に行うこと、また、従来の不動産賃貸に加え、不動産販売にも注力することで、安定収益の維持・増加を図っていく方針であります。
⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標達成を判断するための客観的指標等
当社は、財務KPIとして、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等及び中期的な経営戦略」に記載のとおり、収益規模の拡大と収益性の改善を目指すうえで、売上高、売上総利益率を重要指標としております。また、財務健全性を維持しながら、株主価値の向上を目指すうえで、自己資本比率、自己資本当期純利益率を重要指標としております。2024年7月期の売上高は、順調な受注獲得と工事の進捗及び不動産販売の実現により、建設事業及び不動産事業ともに増加しました。不動産事業の売上高比率は、2023年7月期の20.4%から2024年7月期は24.8%に上昇しております。全社としての安定収益の確保の観点から、同事業の売上高増加と併行して比率の維持・向上を図ってまいります。売上総利益率については、資材価格の高騰をはじめ建設コストが上昇する中で原価管理への意識徹底を図った結果、僅かながら改善に向かいました。今後も原価管理をさらに徹底すると同時に、原価上昇分の販売価格転嫁を十分に意識した受注活動を進め、売上の拡大と利益率の改善に努めてまいります。当期純利益の計上や自己株式の処分等により、自己資本がより強固となり、自己資本比率は48.8%、自己資本当期純利益率は11.3%となりました。引き続き内部留保の着実な積み上げと収益確保に向けた効率的な投資を継続的に行うことで財務体質の強化を図っていく方針であります。
また、事業KPIとして、当社がマッチングした土地オーナーとの関係を維持し、永続的なトータルコーディネートを行うべく事業を推進するうえで、賃貸借契約管理書(管理カード)を発行した施工物件土地オーナー管理数、新築完工件数(累計)、不動産賃貸件数を重視しております。2024年7月期については、建築施工に関わる土地オーナーの管理数並びに新築完工件数は着実に積み上がっており、不動産賃貸件数は物件購入により増加しております。今後も将来の建設・不動産賃貸の反復需要取り込みにつなげていきたいと考えております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、雇用と所得環境の改善やインバウンド需要に支えられ、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や中東における紛争の勃発など、国際情勢の緊張状態が続き、エネルギー不足と原材料の価格高騰を背景にした物価上昇や金利・為替変動による景気の下振れリスクもあり、依然として景気の先行きが不透明な状況にあります。
建設業界におきましては、政府による建設投資は堅調に推移しており、民間設備投資についても、個人消費の回復やインバウンド需要の増加などから、商業施設やホテル建設などに持ち直しの動きが見られるものの、技能労働者の不足や時間外労働の上限規制等による工期延長の懸念、労務費や建設資材価格の高騰による建設コストの増加など、不安要素が多い経営環境が続いております。
このような状況の中で、当社は、建設事業における営業戦略として、ドラッグストアをはじめ、食品スーパー、家電量販店、ホームセンター等の大型店舗出店企業に加え、飲食店、コンビニエンスストア等の中・小型店舗出店企業のうち、出店意欲の高い得意先を受注案件獲得のターゲットとする営業活動を継続すると同時に、受注案件の平準化を目的としたテナント情報と土地情報の収集にも注力してまいりました。さらに、不動産事業においては、従来の不動産賃貸等に加え、前事業年度から取り組みを始めた不動産販売にも一層注力し、収益規模の拡大を図ってまいりました。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は8,403百万円、負債合計は4,302百万円、純資産合計は4,100百万円となり、前事業年度末と比べ総資産は736百万円増加しております。
(資産)
流動資産は前事業年度末と比べ789百万円増加し、3,417百万円となりました。「完成工事未収入金及び契約資産」が403百万円、「販売用不動産」が157百万円減少したものの、株式上場に伴う自己株式の売却及び新株発行による資金調達や当期の営業活動によるキャッシュ・フローにより、「現金及び預金」が1,278百万円増加したことが主な要因であります。
固定資産は前事業年度末と比べ53百万円減少し、4,985百万円となりました。賃貸物件の増加等により「建物」が87百万円、「長期前払費用」が77百万円増加したものの、減価償却費241百万円を計上したことが主な要因であります。
(負債)
流動負債は前事業年度末と比べ117百万円減少し、1,524百万円となりました。上場関連費用の発生等により「未払金」が56百万円増加しましたが、当事業年度末時点における進行中物件の減少に伴い、「工事未払金」が158百万円、「未成工事受入金」が50百万円減少したことが主な要因であります。
固定負債は前事業年度末と比べ201百万円減少し、2,777百万円となりました。賃貸物件の増加等により「預り敷金」が45百万円増加しましたが、「長期借入金」が255百万円減少したことが主な要因であります。
(純資産)
純資産は前事業年度末と比べ1,055百万円増加し、4,100百万円となりました。株式上場に伴う新株発行により「資本金」が86百万円、「資本準備金」が86百万円、自己株式の処分により「その他資本剰余金」が178百万円増加したこと、また、当期純利益の計上などにより「利益剰余金」が355百万円増加したことが主な要因であります。
b.経営成績
当事業年度の売上高は、前期末時点の受注残高の増加(前々期末比81.2%増)や進行途中物件の完成、また、不動産販売の実現も寄与し、6,475百万円(前期比14.4%増)となりました。利益面につきましては、資材価格の高騰をはじめ建設コストが上昇する中で、原価管理への意識徹底を図った結果、売上総利益率は19.4%(前期は19.0%)となりました。販売費及び一般管理費は、人員増加と賃上げに伴う人件費増を主な要因として615百万円(前期比11.2%増)と増加したものの、売上高増加の効果により、営業利益は637百万円(前期比22.3%増)、経常利益は601百万円(前期比17.5%増)、当期純利益は405百万円(前期比10.7%増)と前期比増収増益となりました。
また、事業活動の安定と成長を意識し、安全管理を徹底するとともに、財務体質の強化、コンプライアンスの遵守を中心とした内部管理体制の充実に取り組んでまいりました結果、目標としておりました東京証券取引所スタンダード市場への株式上場を当事業年度(2024年7月18日)において実現させることができました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建設事業)
建設事業売上高は、前期末受注残高の増加や、当事業年度における完成工事の増加により4,868百万円(前期比8.1%増)、次期への繰越工事高は1,917百万円となりました。利益面につきましては、建設資材価格高騰や人件費増による工事原価の負担増もあり、セグメント利益は140百万円(前期比2.3%減)となりました。
(不動産事業)
不動産事業売上高は、前期に取得した賃貸物件による不動産賃貸収入の増加や、新たな取り組みとしての不動産販売(450百万円)が実現したことも寄与し、当事業年度の売上高は、1,606百万円(前期比38.9%増)、セグメント利益は497百万円(前期比31.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び預金同等物は、前事業年度末と比べ1,278百万円(109.7%)増加し、2,443百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、876百万円(前事業年度は136百万円)となりました。「仕入債務の減少額」158百万円、「法人税等の支払額」196百万円がありましたが、一方では、「税引前当期純利益」601百万円、「減価償却費」241百万円、「売上債権の減少額」371百万円、「販売用不動産の減少額」152百万円があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、△64百万円(前事業年度は△266百万円)となりました。「預り敷金の払い込みによる収入」55百万円がありましたが、一方では、「有形固定資産取得による支出」95百万円があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、466百万円(前事業年度は142百万円)となりました。「長期借入金の返済による支出」173百万円、「配当金の支払額」50百万円がありましたが、一方では、「自己株式の処分による収入」528百万円、「新株発行による収入」172百万円があったことが主な要因であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b 受注実績
当社が行っている事業のうち、不動産事業については、事業の性格上、受注実績を定義することが困難であります。
当事業年度における工事売上の受注実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前期比 (%) |
| 建設事業 | 4,405,760 | 79.1 | 1,917,405 | 80.5 |
(注) セグメント間取引はありません。
c 売上実績
当事業年度における売上実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 売上高(千円) | 前期比(%) |
| 建設事業 | 4,868,795 | 108.1 |
| 不動産事業 | 1,606,293 | 138.9 |
| 合計 | 6,475,089 | 114.4 |
(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2022年 8月 1日 至 2023年 7月31日) | 当事業年度 (自 2023年 8月 1日 至 2024年 7月31日) | ||
| 売上高 (千円) | 割合(%) | 売上高 (千円) | 割合(%) | |
| 株式会社コスモス薬品 | 2,175,583 | 38.4 | 1,741,721 | 26.9 |
| 株式会社ツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本 | 706,553 | 12.5 | 473,994 | 7.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたって、損益又は資産の状況に影響を与える見積、判断は、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表は固定資産の比率が高いことから、当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りのうち特に影響が大きいものは、固定資産の減損会計であります。詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
建設事業セグメントにおいては、ドラッグストアをはじめとする大型物件に加え、飲食店、コンビニエンスストア等の中・小型物件も受注ターゲットの中心に組み込んだ営業戦略を推進し、当事業年度は前期比8.1%の売上高増となりました。不動産事業セグメントにおいては、前事業年度において取得した賃貸用不動産による賃貸収入の増加及び販売用不動産の売上実現の効果もあり、前期比38.9%の売上高増となりました。当事業年度においても、収益物件として、建物57百万円、土地211百万円を取得しました。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の主たる資金需要は、不動産事業セグメントにおける賃貸用不動産及び販売用不動産の取得用資金であります。当該資金について、当社は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金により調達しております。詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の報告セグメントは、建設事業及び不動産事業から構成されます。
建設事業セグメントは、主としてドラッグストアをはじめとする流通店舗に係る造成・建築請負から得られる収益であり、経営成績に影響を与える要因は、収入面ではテナントの新規出店等の設備投資動向であり、利益面では人手不足や建設資材価格の変動であります。人件費及び資材価格の高騰を主な要因として、工事単価はこの10年間でおよそ4割上昇(国土交通省「建築着工統計調査(2014年~2023年)」)しており、昨今の当社の利益率に影響しております。
不動産事業セグメントにおいて経営成績に重要な影響を与える主な要因は、賃貸収入から得られる収益であり、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(1)外部環境の変化に関するリスク②景気・不動産市況動向等に係るテナントの動向について、(2)事業活動に関わるリスク⑦賃貸借契約について、⑬不動産の設備維持について」に記載のとおりであると認識しておりますが、各種対応策を実施することでリスク要因の低減を図ってまいります。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について
当社は、建設事業においては、土地ありきの建築請負では、入札等により他社との価格競争に晒されて、利益率が低下すると考えております。したがって土地オーナーからの「土地利用承諾書(依頼書)」とテナントからの「出店申込書」の取得増加を重視しており、双方のニーズをマッチングさせることで競争のない特命による建築請負を受注していく方針であります。不動産事業においては、景気動向や物件の老朽化に伴う競争力低下により、賃貸収入が低下する可能性があります。したがって将来性のある収益不動産を厳選のうえ取得し長期保有することや適切な設備維持投資を継続的に行うこと、また、従来の不動産賃貸に加え、不動産販売にも注力することで、安定収益の維持・増加を図っていく方針であります。
⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標達成を判断するための客観的指標等
当社は、財務KPIとして、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等及び中期的な経営戦略」に記載のとおり、収益規模の拡大と収益性の改善を目指すうえで、売上高、売上総利益率を重要指標としております。また、財務健全性を維持しながら、株主価値の向上を目指すうえで、自己資本比率、自己資本当期純利益率を重要指標としております。2024年7月期の売上高は、順調な受注獲得と工事の進捗及び不動産販売の実現により、建設事業及び不動産事業ともに増加しました。不動産事業の売上高比率は、2023年7月期の20.4%から2024年7月期は24.8%に上昇しております。全社としての安定収益の確保の観点から、同事業の売上高増加と併行して比率の維持・向上を図ってまいります。売上総利益率については、資材価格の高騰をはじめ建設コストが上昇する中で原価管理への意識徹底を図った結果、僅かながら改善に向かいました。今後も原価管理をさらに徹底すると同時に、原価上昇分の販売価格転嫁を十分に意識した受注活動を進め、売上の拡大と利益率の改善に努めてまいります。当期純利益の計上や自己株式の処分等により、自己資本がより強固となり、自己資本比率は48.8%、自己資本当期純利益率は11.3%となりました。引き続き内部留保の着実な積み上げと収益確保に向けた効率的な投資を継続的に行うことで財務体質の強化を図っていく方針であります。
| 前事業年度 (自 2022年 8月 1日 至 2023年 7月31日) | 当事業年度 (自 2023年 8月 1日 至 2024年 7月31日) | |
| 売上高(千円) | 5,659,947 | 6,475,089 |
| 売上総利益(千円) | 1,074,896 | 1,253,297 |
| 売上総利益率(%) | 19.0 | 19.4 |
| 自己資本当期純利益率(%) | 12.7 | 11.3 |
| 自己資本比率(%) | 39.7 | 48.8 |
また、事業KPIとして、当社がマッチングした土地オーナーとの関係を維持し、永続的なトータルコーディネートを行うべく事業を推進するうえで、賃貸借契約管理書(管理カード)を発行した施工物件土地オーナー管理数、新築完工件数(累計)、不動産賃貸件数を重視しております。2024年7月期については、建築施工に関わる土地オーナーの管理数並びに新築完工件数は着実に積み上がっており、不動産賃貸件数は物件購入により増加しております。今後も将来の建設・不動産賃貸の反復需要取り込みにつなげていきたいと考えております。
| 前事業年度 (2023年7月31日) | 当事業年度 (2024年7月31日) | |
| 施工物件土地オーナー管理数 | 235 | 252 |
| 新築完工件数 | 511 | 533 |
| 不動産賃貸件数 | 95 | 93 |