有価証券報告書-第10期(2024/11/01-2025/12/31)

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2026/03/26 15:30
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有報資料

当社の事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。中には当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社の事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。
当社はこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。
また、当社は、再生医療等製品の開発を行っております。一般的に再生医療等製品を含む医薬品等の開発には長い年月と多額の研究費用を要し、パイプラインの開発が必ずしも成功するとは限りません。特に研究開発段階のパイプラインを有する製品開発型バイオベンチャー企業は、事業のステージや状況によっては、一般投資者の投資対象として供するには相対的にリスクが高いと考えられており、当社への投資はこれに該当します。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来下記に挙げたリスク以外で当社に関する重要なリスクが発生する可能性があります。また、当社はこれら事業等のリスクを認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応を図り事業活動を行っておりますが、このような諸策の成否には不確実性が存在します。
(1)技術革新及び競合に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:中長期、影響度:大)
再生医療分野及びiPS細胞等の分野では、世界中で研究競争が盛んに行われており、飛躍的な技術革新が短期間で進んでいます。今後、革新的な技術が開発された場合、既存技術の大幅な改善がされた場合、遺伝子治療等新規の治療法について技術革新が生じた場合及び新規参入等の状況によっては、従来の技術が陳腐化するリスクがあります。このため、当社は、大学や公的研究機関と連携し、最先端技術の開発に先行して取り組むとともに、常に最新の技術動向の把握に努めております。
競合につきましては、大手企業を中心に、新興企業、研究機関等が増加傾向にあるほか、今後の市場拡大を見込み、参入機会を窺っている企業も存在すると思われます。このような競合相手が新たな技術を開発し、当社の技術を上回った場合、あるいは関連特許を取得した場合及び当社より先に上市した場合等には、当社の開発する製品の販売が行えない可能性、あるいは市場において他社が優位を確立しており、当社の製品のマーケティングが困難となる可能性または当社が事業計画において想定していた売上を達成できず、研究開発費用を賄うことができない等の可能性があります。かかる事象が生じた結果、当社の経営成績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2)再生医療ビジネスに関する想定外のリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社は、「薬機法」等の関連法令に準拠し、再生医療等製品の臨床試験を進めてまいります。リードパイプラインであるHS-001では、虚血性心疾患を原疾患とする心不全に向けたLAPiS試験(低用量5例:0.5億個の心筋細胞投与、高用量5例:1.5億個の心筋細胞投与)において、全10例の投与及び52週のフォローアップを完了いたしました。他方、HS-005においては、虚血性心疾患及び拡張型心筋症それぞれの原疾患由来の心不全に関して、全14例のEMERALD試験(それぞれ7例:1.5億個の心筋細胞投与)を実施すべく準備を進めております。これらの試験に先立ち、サルや小動物を用いた非臨床試験において有効性及び十分な安全性マージンを確認した上で、LAPiS試験を開始したほか、EMERALD試験向けにはカテーテル投与が可能かについてブタを用いた非臨床試験にて確認をしております。加えて、LAPiS試験開始後に開示した試験結果等においても、有効性及び安全性を示すデータを取得しております。
しかしながら、今後実施する心筋細胞に関連する治験において、事前に想定していなかったような予期せぬ安全性懸念が発生する可能性は、現時点で完全には否定できません。さらに、患者リクルーティングが難航することなどによる臨床試験の遅延や、承認申請及び審査過程での遅延が生じる懸念があります。場合によっては臨床試験の中止や承認が得られず製品の上市に至らないリスクがあるほか、臨床試験の遅延や予期しない問題点への対応により、研究開発費が見込みより増大するリスクも存在します。各治験施設の責任医師や、関連するステークホルダーとの十分な連携を行うことなどによりリスクの低減を図っておりますが、当社の製品の上市や研究開発活動が当初の予定どおり進まない場合、当社が想定する売上の獲得が遅延・減少・喪失などする可能性があり、当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(3)再生医療等製品に関連する法規制のリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:中長期、影響度:中)
当社が規制を受けている再生医療等製品に関する法規制については、技術革新や想定外の事態の発生等に対応し、継続的に見直しがなされる可能性があります。当社が戦略的に依拠している薬機法による「条件及び期限付承認制度」において、審査期間の長期化、必要とされる臨床試験数の増加、審査要件の追加・修正等の変更が生じた場合、当社製品の上市時期や上市に必要な臨床開発計画に大きな変更を余儀なくされる場合や、当社の想定した内容での承認が得られない場合があります。加えて、近年は医療費の引き下げ圧力が強まる傾向にあります。中央社会保険医療協議会(中医協)等における議論をはじめ、厚生労働省の薬価に対する考え方の見直しによって薬価制度が変更された場合、上市後の薬価が当社の想定する製品価値を下回るなど、将来の収益見通しに大きな影響を及ぼす懸念があります。
当社は、こうした見直しにいち早く対応すべく体制の整備に努めております。しかしながら、今後これらの法令や制度等に重大な改廃があり当社の開発想定に影響が及んだ場合には、研究開発進捗の大幅な遅延、研究開発費用の増大、あるいは想定より低い薬価の算定などを招くおそれがあります。かかる事象が生じた結果、当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(4)条件及び期限付承認取得後のリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:中長期、影響度:大)
日本では2014年11月の薬機法の改正に伴い、再生医療等製品にて有効性が推定され安全性が確認されれば、対象とする医療機関等の限定や追加の臨床試験等の条件を付し、承認に有効期限を設けることで早期に承認を取得できる条件及び期限付承認制度が導入され、当該制度の導入後多くの再生医療等製品が上市されております。そのため、当該制度によって可能な限り条件及び期限付承認を取得して開発中の再生医療等製品の早期実用化を目指すことを、当社では最重要戦略として位置付けて臨床開発を進めており、LAPiS試験においても、当該制度の活用を念頭に置いての臨床試験デザインを立案しております。
他方で、条件及び期限付承認制度では、通常の医薬品開発では承認申請時に求められる大規模臨床試験による安全性や有効性の確認を上市後に行うという制度要件となっています。そのため、当社再生医療等製品の条件及び期限付承認後には、一定期間にわたり製造販売後調査を課されることが予見されます。
当社では各治験施設の責任医師や規制当局など関連するステークホルダーと連携することで、リスクの低減を図っておりますが、当該製造販売後調査の開始後、当社製品の有効性や安全性が不十分である場合、予期せぬ副作用が発生する場合、調査の結果に関する当社と当局との間の見解の相違が生じる場合、または要請された症例数や承認要件を満たせない場合には、本承認を取得できない可能性や条件及び期限付承認が取り消される等の可能性が存在しております。かかる事象が生じた結果、当社の経営成績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5)特定のパイプラインへの依存について(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社は現在、複数のパイプラインを推進するとともに、新規パイプラインの開発にも注力しております。メインパイプラインであるHS-001は、LAPiS試験の52週フォローアップが完了しデータがほぼ出揃っております。他方で、HS-005はEMERALD試験の初期段階にあり、さらに、新規パイプラインは基礎研究の初期段階にあります。これらのパイプラインや今後検討を開始する製品等について、製品化及び収益化に至るかは非常に不確実であり、仮に、製品化が可能となった場合でも、相当程度の期間及び費用を要するものと考えております。
具体的には、技術的な困難や競合による開発の先行、技術革新、法規制の変更、当社の人材不足、サプライチェーン構築の不確実性といった制約要因が存在します。これにより、研究開発から製品化・収益化に至るまでの過程において、想定以上の時間や費用を要する、あるいは期待する進捗や成果が得られない可能性があります。
加えて、仮に研究開発に成功した場合であっても、臨床試験段階や上市後において、予期せぬ品質問題や副作用等が発生するリスクも存在します。
当社は、開発の各フェーズにおけるリスク管理や行政当局とのコミュニケーション、開発に必要な資金の確保などを通じて、これらのリスク低減に努めてまいります。しかしながら、以上の問題が顕在化した場合、新規パイプラインによる収益が見込めなくなる懸念があります。その結果、リードパイプラインであるHS-001への収益依存度が増し、同製品の開発や販売状況に大きく左右されることとなり、当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(6)製造・輸送・販売体制の構築に関する不確実性について(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社は、研究開発活動にとどまらず、その後の製造、輸送及び販売を見据えた事業展開を視野に入れ、細胞の大量培養技術の開発をはじめとする製造方法の確立に注力しております。しかしながら、医薬品の開発・製造には多岐にわたる高度な技術が求められます。そのため、今後何らかの理由でこれらの体制構築が困難となった場合、治験薬や承認後の製品供給に遅延が生じる懸念があります。かかる供給遅延により、臨床試験の中止や撤回を余儀なくされるリスクに加え、体制の再構築に多大な時間と費用を要するリスクが想定されます。また、サプライチェーンにおいても特有のリスクが存在します。製造場所、原材料、製造プロセスの変更が生じた際や、当局から提出データ・管理体制の十分性や信頼性に疑義が示された場合には、追加の説明やデータ提出が求められます。その結果、再度の非臨床試験や臨床試験の実施を指示される可能性や、臨床試験、承認申請、あるいは販売の中止・撤回を要請されるおそれがあります。さらに、販売承認後のフェーズにおいても、先端技術を用いた新規性の高い製品であるため、適切な需給予測が困難となることや、患者様から想定以上の忌避感が生じる懸念があります。加えて、期待された治療効果や費用対効果が達成できない場合や、国内外のプロモーション等に関する規制違反により訴訟・罰金の対象となった場合には、計画していた売上の獲得に至らない可能性があります。
当社は、製造拠点、原材料、輸送体制などサプライチェーンを担う各企業との連携強化に努めるとともに、細胞の保存技術の開発を進めること等を通じて、これらのリスク低減を図っております。しかしながら、以上のリスクが顕在化した場合、当社の経営成績及び事業展開に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(7)他社からの原材料供給(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
再生医療等製品の開発や販売開始後の安定供給について、当社は多くの協力企業との取引によって、必要な原材料や資材等の調達を受けております。特に、製造プロセス中に用いる原材料や試薬、投与に活用する針やカテーテル等は代替性が乏しく、仮に代替品に変更できたとしても現状の開発スケジュールを大きく遅延させる可能性があります。この点、協力企業との供給契約を締結し安定供給を確保できるように努めております。
外注先の取引方針の変更、供給能力の低下もしくは品質の低下、または自然災害及びこれに起因する事象等により現在の協力企業への委託が困難になった場合、当社は代替外注先探索などの対応を行います。しかし、適切な企業の発見が困難である可能性に加えて、仮に適切な企業を発見できたとしても製造体制再構築に相応の時間及び費用を要する場合、あるいは当社に不利な内容での契約締結を余儀なくされる場合等が発生した場合は、当社事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(8)予期せぬ副作用及び製造物責任等の発生について(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
当社の開発品である再生医療等製品を含む製品には、臨床試験段階及び上市後においても、予期せぬ品質問題や副作用等が発生する可能性があります。
そうした事態に備え、当社では、入念な製造方法の移管プロセスを経た上で、現在進捗中の臨床試験製品を再生医療等製品の製造や品質管理に実績のある製造開発委託機関(CDMO)に委託しております。また、医薬品開発上求められる安全管理に関しても臨床開発や販売停止・中止に関して独立した権限を持つ信頼性保証部を社長直下に組成し、不測の事態に対応できる体制を整備しております。さらに、実施中の臨床試験においても、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入する予定です。
しかしながら、こうした安全管理が何らかの理由や事象で十分でなかった場合、当社の賠償責任が保険金額を上回る場合、あるいは当社に対する損害賠償の請求が認められずとも製造物責任請求等がなされたことによるネガティブ・イメージを受けた場合には、当社及び当社の製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。
さらに、当社の治療法に品質問題や予期せぬ副作用発現等の問題が発生した場合には、製品回収もしくは販売中止、医療機器の仕様変更等の対策の実施もしくは臨床試験の中止、製品の安全性に関する追加データの当局への提出、または再度の試験の実施もしくは罰金の命令等により、医薬品の売上の減少及び多額の費用が発生する可能性があります。
かかる事象が生じた結果、当社の経営成績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(9)知的財産権に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
当社における知的財産権のリスクは、主に当社の特許権が第三者に侵害されるリスクと、当社が第三者の特許権を侵害するリスクがあります。当社の技術保護に向けては、研究開発で得られた成果を必要に応じて迅速に特許出願し、各種データベースや特許事務所を活用して情報収集に努めております。しかしながら、出願中の特許がすべて成立する保証はなく、仮に成立した場合でも、他社による優れた研究開発によって当社の技術が淘汰される可能性は常に存在します。万が一、第三者によって秘密裏に当社の特許が侵害された場合、当社の技術的優位性が損なわれるおそれがあります。特許侵害を認識した際には必要な法的措置を検討する方針ですが、保有する特許権の範囲が事業保護に十分でない場合や、費用対効果・特許無効審判等を提起されるリスクを勘案し、あえて法的措置を見送る場合もあり得ます。その結果、当該第三者が当社と競合する事業を行う展開を許し、当社が期待していた収益が失われるリスクがあります。当社の権利侵害を未然に防ぐ点においては、事前の情報収集を徹底し、適法な手続きのもとに事業に必要な特許権を使用しております。しかし、事前の特許調査等でも認識できず、意図せずに第三者の知的財産権に抵触する可能性を完全に排除することはできません。他社の権利への抵触を認識した時点では、遅滞なく実施許諾(ライセンス)契約の締結を図る方針です。しかし、事業が拡大すればこうしたリスクは増大するため、適時・適切な契約締結が困難な場合や、ライセンサー側が他の第三者の知的財産権に抵触している場合等には、当社に対し製品の製造販売の差止請求や多額の損害賠償を請求される可能性があります。
加えて、当社は各種公的機関や共同研究先から事業に不可欠な特許の実施許諾を受けております。当該機関・企業との良好な関係の維持・構築に努めておりますが、何らかの事由によりこれらの協力が得られなくなる懸
念もあります。以上のような知的財産権に関する訴訟やトラブルが顕在化し、当社の主張が認められない場合、または解決に想定以上の費用や時間を要する場合には、当社の事業計画に大きな支障をきたし、当社の経営成績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(10)資金繰り(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:中長期、影響度:大)
当社は研究開発期間において継続的に営業損失を計上するため、開発品が上市され安定的な収益源が確保されるまでの間、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。
当社の開発品は現在において上市に至っておらず、製品化までには多額の費用を要します。具体的には、研究開発や臨床試験の実施、必要となる許認可の取得、製造・輸送・販売体制の確立に加え、経営体制の維持・拡充や知的財産の運用体制の構築などが挙げられます。さらには、開発プロセスには不確定な要素が多く存在します。臨床試験の実施時期や当局による許認可の時期、追加的な研究開発の要否などによって、資金需要が増加するタイミングを正確に予測することが困難となる傾向があります。
当社といたしましては、増資による資金調達を中心に、取引先銀行との融資契約やコミットメントライン契約、各種補助金等の活用を検討することで安定的な資金確保に努める方針です。しかしながら、必要な時期に十分な額の資金を確保できなかった場合には、当社の財務状況や事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(11)重要な契約等に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社の重要と思われる契約は、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載のとおりであり、これらに基づき事業推進に必要な支援を得ております。今後も、研究開発や製造・輸送・販売体制の構築に向けて、様々な企業との事業提携を見込んでおります。
しかしながら、これら既存及び将来の契約において、期間満了や解除等による終了、当社に不利な条件改定が発生する懸念があります。加えて、相手先企業・機関の経営状態の悪化や経営方針の変更など、当社がコントロールできない事情により契約の継続が困難となった場合、代替となる提携先との再契約に多大な時間と費用を要する、あるいは代替先を確保できず円滑な事業運営に支障をきたすおそれがあります。
提携に伴う知的財産権の取り扱いについても留意が必要であり、共同研究等によって生じた発明に基づく特許権が、相手方との共有名義になる、あるいは他社に帰属する可能性があります。当社の事業領域における独占的実施権の確保に努めておりますが、仮に他社への権利帰属によって追加の実施料支払いが生じた場合や、他社による当該権利の実施を制限できない場合には、今後の研究開発や製品販売に支障が生じる懸念があります。
これらの事象が顕在化した場合、当社の財務状況及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(12)人材の確保に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
当社の成長戦略を実現するためには、高度な専門的知識、技能及び経験を有する人材の確保並びに育成が不可欠といえます。当社は、常に優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の経営成績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(13)内部管理体制について(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社の事業の運営に当たっては再生医療等製品、医薬品、医療機器に関する法令、自主規制等が及ぶ他、より一般的に製造物責任、情報保護、知的財産権、競争法、消費者保護、腐敗防止、税金等、各国での法令等の規制が及ぶことから、当社は、コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの強化を図るための様々な施策を実施しております。また、業務の適正化及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大や、主要メンバーの離職、経営環境の大幅な変化等の理由により、内部管理体制の構築が追い付かないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(14)小規模組織であることについて(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社の業務執行体制及び経営管理組織は、事業規模に応じた比較的小規模なものとなっており、大企業と比べると、業務の遂行能力は、個々の経験や能力に大きく依存していると考えられます。業務を遂行するために最適と考えられる体制を構築し続けるとともに、今後の事業拡大に伴い積極的な人員の増強、経営管理組織の一層の充実を図る方針です。しかしながら、当初計画を超えた規模で事業が成長するため体制構築が追い付かない場合や、新たな人材の採用及び育成が順調に進まず、離職者が発生する場合などには、組織的な対応が有効に機能しないことが考えられ、これにより当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(15)内部統制に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し運用しておりますが、当社の財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はありません。さらに、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、当社の財務報告に係る内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社の財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
(16)社歴の浅さについて(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社は、2015年11月に設立され2024年7月から上場する社歴の浅い会社であり、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の期間比較の情報が限られております。今後のIR活動などを通じて経営状況を積極的に開示してまいります。しかしながら、経営成績等の期間比較をするための情報には時間の経過が不可欠であり、今後当社が成長を継続していけるか否かを現時点において予測するためには、過年度の経営成績のみでは客観的な判断材料として不十分な可能性があります。
(17)配当政策について(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:小)
当社事業の特徴として、多額の先行投資を要し、投資回収までの期間も長期に及ぶことから当社は創業以来、株主に対する剰余金の分配を実施しておりません。
株主への利益還元については、重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しつつ剰余金の分配を検討する所存であります。しかしながら、現時点においては繰越利益剰余金がマイナスであるため、当分の間は研究開発の積極的な推進による企業価値の向上を目指し、配当は行わない方針です。
(18)特定人物への依存について(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社の代表取締役社長である福田惠一は、当社の創業者であり、設立以来当社の研究開発活動の遂行において重要な役割を担っております。こうした状況から、当社は特定の人物に依存しない体制を構築するべく、幹部役職員への情報共有や権限の委譲によって福田に過度に依存しない経営管理組織の整備を進めておりますが、何らかの理由により福田の当社における業務遂行が困難になった場合、当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(19)資金使途について(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
当社が株式上場において公募増資により調達した資金の使途につきましては、主としてリードパイプラインのほか、新規のパイプラインの開発や必要な経営資金にも充当していく方針であります。
ただし、急激な外部環境の変化などに対応するために現時点における資金使途以外の使途に充当する可能性があります。また、当社の計画どおりに使用したとしても、計画どおりの効果を上げられない可能性もあります。資金使途に関して、開示すべき事項が生じた場合には、速やかにお知らせいたします。
(20)新株発行による資金調達(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社は医薬品の研究開発型企業であり、事業提携先が現状存在しないことにより将来のパイプライン開発進捗に伴うマイルストン収入等を現状受領できないことから、将来の研究開発活動の進捗、遅延、もしくは失敗などに伴い、増資を中心とした資金調達を実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
(21)株式価値の希薄化について(発生可能性:高、発生する可能性がある期間:各新株予約権発行後から10年の間、影響度:小)
株式価値の最大化を図るため、インセンティブを目的とした役員及び従業員に対する新株予約権によるストック・オプション制度、並びに役員に対する譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。今後においてもストック・オプション制度や譲渡制限付株式を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権等の権利行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
(22)自然災害等について(発生可能性:低、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:大)
当社、あるいは研究開発の委託先である企業や研究機関の拠点において、自然災害や火災といった不測の事態が発生した場合、設備に被害が生じるおそれがあります。これにより、事業活動の一部または全部が中断して研究開発に遅延が生じるほか、損害を被った設備の修復に多額の費用を要する懸念があります。
とりわけ、近年懸念されている気候変動に伴い、台風や洪水をはじめとする自然災害が頻発・激甚化した場合、自社のみならずパートナー企業を含めたサプライチェーン全体に甚大な被害をもたらすリスクが存在します。これらの事象が顕在化した場合、当社の経営成績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(23)情報管理について(発生可能性:中、発生する可能性がある期間:特定時期なし、影響度:中)
当社の事業において、研究または開発途上の知見、技術、ノウハウ等は非常に重要な機密情報であります。当社は、その流出リスクを軽減するため、必要に応じて取引先等との間で守秘義務等を定めた契約を締結するとともに、個別の事情に応じた情報開示を行うなど、厳重な情報管理に努めております。また、情報セキュリティ管理規程を定め、これを基に情報セキュリティの維持・管理に努めております。
しかしながら、取引先等によりこれが遵守されなかった場合、あるいは、何らかの原因により、情報システムの停止、個人・顧客情報の流出やコンピュータ・ウイルス、ハッカー、不正侵入等が生じた場合には、重要な機密情報が漏洩する可能性があり、このような場合には、当社の経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

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