有価証券報告書(内国投資証券)-第2期(令和1年9月1日-令和2年2月29日)

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2020/05/27 15:17
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53項目
(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、メディア事業を展開する株式会社フジ・メディア・ホールディングス(注1)の「都市開発・観光」事業を担うサンケイビルグループ(注2)のスポンサーサポートにより、「人・街・社会を幸せにする。」という理念のもとで、ひとりひとりを幸せにする社会の公器としてJ-REIT市場とともに発展することで、中長期的な投資主価値の最大化を目指します。
(注1)以下「フジ・メディア・ホールディングス」ということがあります。
(注2)「サンケイビルグループ」とは、スポンサーであるサンケイビル及びその連結子会社14社(2020年3月末日現在)により構成される企業集団をいいます。以下同じです。
② 本投資法人の基本方針
本投資法人は、フジ・メディア・ホールディングスに属するデベロッパーならではのコンテンツ力(注1)とメディア展開力(注1)を不動産の開発・運営管理等に活かした強みを持つサンケイビルグループとの間で「資産循環型ビジネスモデル」(注2)を構築し、同グループが保持するプラットフォームを最大活用することにより、運用資産の規模拡大及び中長期的な収益の維持・向上を目指します。
本投資法人は、スポンサーがオフィスビルの開発・運営管理に長年の実績・ノウハウを有していることや、オフィスビルを中心とする豊富な保有物件、開発不動産のパイプライン(注3)を有していることに鑑み、「オフィスビル」を主たる投資対象とし、ポートフォリオ全体の資産規模に対するオフィスビルへの投資割合は80%程度を目途に投資をしていく方針です。また、「オフィスビル」と異なる特性を有する用途の不動産についても「サブアセット(注4)」として投資し、その場合は厳選した優良不動産を組み入れていく方針です(注6)。
(注1)「コンテンツ力」とは、ものごとに新たな価値を創出する力を意味し、「メディア展開力」とは、人と人をつなぐメディアを通じて、かかる「コンテンツ力」を展開させていく力を意味する用語として本書で用いています。本投資法人は、不動産も「人と人をつなぐ」存在としてメディアの1つであると考えています。
(注2)「資産循環型ビジネスモデル」とは、本投資法人が、サンケイビルグループにおいて投資・開発された不動産を取得・保有し、その資産規模を拡大するとともに、他方で、サンケイビルグループも資産売却によって得た資金を新たな不動産投資・開発の創出へとつなげ、投資・開発される不動産がさらに本投資法人の投資対象(候補物件)となる、という資産循環を生み出すことで、本投資法人とサンケイビルグループが、互いにその成長に貢献しあうビジネスモデルをいいます。「資産循環型ビジネスモデル」の詳細については、後記「③本投資法人の特徴及び投資方針/<特徴>/(イ)サンケイビルグループの開発・運営管理機能及びスポンサーサポートを活かした成長戦略/a.資産循環型ビジネスモデル」をご参照ください。
(注3)「パイプライン」とは、スポンサーが、本投資法人に対して、本投資法人の投資対象(候補物件)となる不動産等を供給する流れをいいます。
(注4)「サブアセット」とは、循環的な不動産市場(注5)に対応できる収益の安定性と成長性を兼ね備えた強固なポートフォリオを構築することを目的として取得する、「オフィスビル」とは異なる特性を有し、かつポートフォリオ収益の安定性に資する用途の不動産をいいます。
(注5)「循環的な不動産市場」とは、不動産市場において、不動産価格が上昇する、又は稼働率・賃料が上昇する好況期と、不動産価格が低下する、又は稼働率・賃料が低下する不況期が循環的に繰り返される現象をいいます。以下同じです。
(注6)本投資法人の投資方針の詳細については、後記「③本投資法人の特徴及び投資方針/<投資方針>」をご参照ください。
③ 本投資法人の特徴及び投資方針
<特徴>(ア)都心オフィスビルを中心とした良質なポートフォリオ
本投資法人は、都心に所在するオフィスビルを中心としつつ、オフィスビルと異なる特性を有する用途の不動産への投資も一部可能とすることで、不動産マーケットの状況に応じて、安定性と成長性を確保する良質なポートフォリオを構築できると考えています。
本投資法人は、2020年2月末日現在において、用途別ではオフィスビルが80.8%(取得価格ベース)(注1)、所在エリア別では都心3区(千代田区、中央区及び港区をいいます。以下同じです。)比率が46.1%(取得価格ベース)及び東京23区比率が74.6%(取得価格ベース)を占める、日本経済の中心である優良立地に所在するオフィスビル中心のポートフォリオを構築しています。
また、保有資産の平均稼働率は100.0%で、平均築年数は16.2年(注2)(いずれも2020年2月末日現在)であり、良質なポートフォリオとなっています。
(注1)「取得価格」とは、保有資産の取得価格を指します。以下同じです。
(注2)「平均稼働率」は、各保有資産の賃貸可能面積(注3)の合計に対する賃貸面積(注4)の合計割合(いずれも2020年2月末日現在)を示しており、小数第2位を四捨五入して記載しています。なお、賃貸可能面積及び賃貸面積はいずれも各保有資産における本投資法人の取得持分に相当する数値を用いています。また、「平均築年数」は、各保有資産に係る主たる建物の登記簿上の新築年月日から2020年2月末日までの経過年数を取得価格に基づき加重平均した値を小数第2位を四捨五入して記載しています。以下、同じです。
(注3)「賃貸可能面積」は、各保有資産における賃貸可能な面積(建物の賃貸借契約又は建物図面等に基づき賃貸が可能と考えられる面積(倉庫、看板、駐車場等に係る面積は含みません。))の合計をいいます。
(注4)「賃貸面積」は、各保有資産における賃貸面積(建物の各賃貸借契約(但し、賃貸借期間が開始していない賃貸借契約を除きます。)に記載された賃貸面積(倉庫、看板、駐車場等に係る面積は含みません。))の合計をいいます。なお、パス・スルー型マスターリース(賃料保証のないマスターリースをいいます。)の対象となっている部分については、かかる部分につきエンドテナントとの間で実際に賃貸借契約が締結され、かつ賃貸借期間が開始している面積の合計をいいます。
(イ)サンケイビルグループの開発・運営管理機能及びスポンサーサポートを活かした成長戦略
本投資法人は、「資産循環型ビジネスモデル」、不動産の開発・運営管理機能について豊富な実績を有するサンケイビルグループ各社から成るプラットフォーム(注)、及び本投資法人の成長を支えるスポンサーサポートを活かした成長戦略を実践することにより、運用資産の規模拡大及び中長期的な収益の維持・向上を図ることができると考えています。成長戦略の着実な実施により、本投資法人の投資主価値の最大化を目指します。
(注)「サンケイビルグループのグループ各社から成るプラットフォーム」とは、サンケイビルグループ各社が不動産の開発・運営管理機能の強みを発揮するため展開する各種の事業を指し、具体的には、後記「b.サンケイビルグループのプラットフォーム」に記載のとおりです。
a.資産循環型ビジネスモデル
本投資法人は、サンケイビルグループとの間で「資産循環型ビジネスモデル」を構築することにより、スポンサーとともに持続的成長を目指します。「資産循環型ビジネスモデル」においては、本投資法人は、サンケイビルグループが投資・開発した不動産を取得・保有し、その資産規模を拡大するとともに、サンケイビルグループも資産売却によって得た資金を新たな不動産投資・開発へとつなげ、投資・開発される不動産がさらに本投資法人の投資対象(候補物件)となる(注)、という資産循環を生み出すことで、本投資法人とサンケイビルグループが、互いにその成長に貢献しあうことを目指します。
サンケイビルグループは、フジ・メディア・ホールディングスの「都市開発・観光」事業の成長戦略のもと、不動産開発を積極的に推進し、投資・開発不動産を本投資法人に対して供給するためのパイプラインを提供する方針であり、他方、本投資法人は、サンケイビルグループから投資・開発不動産の供給を受け、より安定的かつ継続的に資産規模を拡大することが可能になると考えています。
このように、本投資法人は、「資産循環型ビジネスモデル」の実践を通じて、サンケイビルグループのオフィスビルを中心とした良質な投資・開発不動産を取得・保有することにより、運用資産の規模拡大及び中長期的な収益の維持・向上を図り、スポンサーとともに持続的成長を目指します。
(注)スポンサーは、投資・開発した不動産を全て本投資法人に譲渡するとの保証はありません。その判断により、当該不動産を譲渡せず保有し続ける場合、又は当該不動産を本投資法人以外の第三者に譲渡する場合があります。
<「資産循環型ビジネスモデル」の概念図>以下に掲載する概念図は、「資産循環型ビジネスモデル」が、上記の説明のとおり、本投資法人による不動産の保有機能とサンケイビルグループによる不動産の開発・運営管理機能が互いの事業活動の成長に貢献するビジネスモデルであることを示しています。
0101020_001.png
b.サンケイビルグループのプラットフォーム
サンケイビルグループは、不動産の開発・運営管理について豊富な実績を有する総合不動産デベロッパーであり、グループ内に様々な機能を保有する関連会社を有しています。
サンケイビルグループのプラットフォームを形成するグループ会社としては、オフィスビル等の企画・開発・賃貸(リーシング)・運営管理機能を総合的に備えたサンケイビル、建物管理業務・プロパティマネジメント業務(以下「PM業務」ということがあります。)・コンストラクションマネジメント業務等の機能を備えた株式会社サンケイビルマネジメント、オフィスビル等の内装デザイン・設計・施工業務等の機能を備えた株式会社サンケイビルテクノ、オフィスビル等のビルメンテナンス(清掃・管理)・営繕工事業務等の機能を備えた株式会社サンケイビルメンテナンスサービス等があります。また、オフィスビル以外のアセットタイプとして、ホテル関連では、ホテル・レストラン・水族館等の運営管理等の機能を備えたグランビスタ ホテル&リゾート、ヘルスケア施設関連では、有料老人ホーム等の設置・運営管理等の機能を備えた株式会社サンケイビルウェルケア(注)等が挙げられます。
本投資法人は、サンケイビルグループが有する幅広いアセットタイプの開発・運営管理機能を網羅するプラットフォームを活用することで、持続的成長を目指します。
(注)以下「サンケイビルウェルケア」ということがあります。
<サンケイビルグループのプラットフォーム>0101020_002.jpg
c.本投資法人の成長を支えるスポンサーサポート
本投資法人は、「資産循環型ビジネスモデル」の活用及びサンケイビルグループの有する不動産の開発・運営管理等のプラットフォームの活用による本投資法人の外部成長及び内部成長の実現が、投資主価値の最大化につながると考えています。「資産循環型ビジネスモデル」及びサンケイビルグループのプラットフォームを最大活用するために、本資産運用会社は、スポンサーとの間で以下の概要の「スポンサーサポート契約」を締結済みであり、これにより、サンケイビルグループによる本投資法人及び本資産運用会社に対する支援等の体制を構築しています。なお、「スポンサーサポート契約」の詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報/第3 管理及び運営/2 利害関係人との取引制限/(5)利害関係人等との取引状況等/⑤ スポンサーサポート契約」をご参照ください。
<外部成長に資するサポート体制>i. 自社保有物件の売却情報提供
スポンサーであるサンケイビルは、自社保有物件(注1)を売却しようとする場合、本資産運用会社以外の第三者に対して売却情報を提供する前に、本資産運用会社に対して、その売却情報を提供します。
(注1)「自社保有物件」とは、適格不動産等(注2)であって、かつ、サンケイビル、サンケイビルが匿名組合出資、優先出資その他の手法により出資する特別目的会社及び特定目的会社、並びにサンケイビルの関係会社が保有し又は開発し若しくは開発・保有を予定するものをいいます。
(注2)「適格不動産等」とは、本投資法人の投資方針等(本資産運用会社の運用ガイドラインに定める本投資法人に関する投資方針及び投資基準をいいます。)に合致する不動産等をいいます。
ii. 第三者保有物件の売却情報提供
スポンサーであるサンケイビルは、第三者保有物件(注)に係る売却・仲介情報を得た場合、サンケイビルが負う義務に反しない限りにおいて、本資産運用会社に対して当該情報を提供します。
(注)「第三者保有物件」とは、適格不動産等であって、かつ自社保有物件に該当しないものをいいます。
iii. ウェアハウジング機能の提供
本資産運用会社は、スポンサーであるサンケイビルに対して、将来における本投資法人の物件取得を実現するために、適格不動産等について本投資法人への譲渡を前提とする一時的な取得及び保有(ウェアハウジング機能)を依頼することができるものとし、サンケイビルは、当該ウェアハウジング機能の提供依頼があった場合、誠実に協議を行うものとします。
iv. 物件共同取得又は共有の検討
本資産運用会社は、スポンサーであるサンケイビルに対して、本投資法人が第三者から取得する予定の適格不動産等について、本投資法人とサンケイビルとの共同取得又は共有を依頼することができるものとし、サンケイビルは、当該依頼があった場合、当該共同取得又は共有について誠実に協議を行うものとします(注)。
(注)適格不動産等の共同取得又は共有は、規模、地域・立地、テナント、運営管理状況等を総合的に勘案のうえ、サンケイビルと本資産運用会社との間で合意できた場合に限るものとします。
<内部成長に資するサポート体制>本資産運用会社が、スポンサーであるサンケイビルに対して、本投資法人保有資産(注1)の賃貸借又は維持管理に関して、以下の支援を要請した場合、スポンサーは必要な支援の提供について真摯に検討するものとします(注2)。
i. 賃貸借取引(マスターリース機能の提供を含みますが、これに限られません。)
ii. 本投資法人保有資産に関するテナントリーシング支援(リーシングサポート)の提供(注3)
iii. プロパティマネジメント業務又はビルマネジメント業務の提供
iv. 修理・修繕・改修・機能更新等に関する技術的助言その他必要な支援の提供
(注1)「本投資法人保有資産」とは、本投資法人の保有する不動産等をいい、本投資法人が不動産信託受益権、匿名組合出資持分等の形態の権利を保有する場合における裏付けとなる不動産等を含みます。
(注2)この場合、サンケイビル及び本資産運用会社は、本投資法人とサンケイビルとの間で生じうる利益相反に十分留意するものとします。
(注3)マスターリース会社(ML会社:マスターリース契約を締結している会社をいいます。)又はプロパティマネジメント会社(PM会社:プロパティマネジメント契約を締結している会社をいいます。)がサンケイビル以外の第三者の場合を含みます。
<その他のサポート体制>i. サンケイビルグループによるセイムボート出資
サンケイビルは、本投資法人の投資口に関して、①本投資法人が新たに投資口を発行する場合には、本投資法人の要請に応じ、当該投資口の一部を自ら又はサンケイビルグループにおいて取得することを真摯に検討すること、②本投資法人が新たに投資口を発行する場合には、本投資法人の要請に応じ、サンケイビルが保有する投資口の一部又は全部を投資口の発行に係る事務主幹事証券会社に貸し出すことを真摯に検討すること、また、③本投資法人の投資口を保有する場合には、保有した投資口について、特段の事情がない限り、当面の間、継続して保有するように努めることを、本資産運用会社に対して表明しています(注)。
(注)但し、かかる表明に関する条項は、サンケイビルに法的義務を課すものでなく、サンケイビルに対し何らの法的拘束力を持たず、かつ、金融商品取引法第15条その他法令に抵触しない前提で合意されたものです。また、サンケイビルは、金融商品取引法第166条に基づくいわゆる投資口等に関するインサイダー取引規制に抵触することのないよう留意することとしています。
ii. 本資産運用会社に係る人材確保に関する協力
スポンサーであるサンケイビルは、本資産運用会社の独自性を尊重しつつ、本投資法人から受託する資産運用業務の遂行に必要なノウハウを本資産運用会社に承継させ、かつ、発展させるため、適用法令(注1)に反しない範囲で、必要とされる人材をサンケイビルグループから本資産運用会社に出向させる等、本資産運用会社及び本投資法人の成長に伴い必要とされる人材の確保に合理的な範囲で最大限協力するよう努めるものとします(注2)。
(注1)金融商品取引法、投信法及び労働基準法(昭和22年法律第49号、その後の改正を含みます。)等の関係法令をいいます。
(注2)出向の条件等については、サンケイビル又はサンケイビルグループと本資産運用会社が協議の上別途決定します。
iii. 不動産その他に係る一般的情報提供
スポンサーであるサンケイビルは、本資産運用会社に対し、適用法令(注1)に反しない範囲で、贈与に該当しない限度において、①不動産等の投資運用及び維持管理等に関する一般的な情報提供、並びに②不動産投資・賃貸市場に係る一般的な情報提供、その他の必要な支援を自ら行い又はサンケイビルグループの他の法人をして行わせることができます(注2)。
(注1)金融商品取引法、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号、その後の改正を含みます。)(以下「宅地建物取引業法」といいます。)及び投信法等の関係法令をいいます。
(注2)当該支援については、金融商品取引法上の投資運用業に該当しうる業務を含まないものとします。
iv. 本投資法人保有資産の再開発その他再生等に係る支援
本資産運用会社は、相応の築年数が経過し再開発の必要性を認めた本投資法人保有資産を売却しようとする場合、スポンサーであるサンケイビルに対して、再開発の検討、その他再生等の支援に関する提案を要請することができるものとします。
サンケイビルは、本投資法人保有資産の再開発の検討、その他再生等に関する支援を本資産運用会社から要請されたときは、必要に応じてサンケイビルグループを利用して、当該本投資法人保有資産の再生計画等の立案及び検討、その他の支援業務を行い、本資産運用会社による当該本投資法人保有資産の再生等を支援することができます(注)。
(注)当該支援については、金融商品取引法上の投資運用業に該当しうる業務を含まないものとします。また、かかる支援が贈与等に該当する場合も含みません。
<投資方針>(ア)用途
本投資法人は、用途分散において、本邦不動産(証券化)市場の代表的用途である「オフィスビル」を主たる投資対象とします。また、循環的な不動産市場に対応できる収益の安定性と成長性を兼ね備えた強固なポートフォリオを構築することを目的として、「オフィスビル」とは異なる特性を有し、かつポートフォリオ収益の安定性に資する用途を総称して「サブアセット」と位置付け、従たる投資対象として一定の割合を目安に投資を行う方針です。
なお、本投資法人は、複数の用途において社会経済上一体的に利用され得る不動産等を投資対象とすることもあります。この場合、用途別の投資割合の計算においては、これを一体として評価した場合の主たる用途を当該投資対象の用途として計算するものとします。
「オフィスビル」と「サブアセット」の投資割合は、ポートフォリオ全体の資産規模(ポートフォリオ全体の取得価格合計額(取得に伴う諸費用及び税金を含まないものとします。)。以下同じです。)に対して、「オフィスビル」は80%程度、「サブアセット」は20%程度を目安に、「オフィスビル」中心のポートフォリオを構築していく方針です。
投資対象用途投資割合の目安(注)
オフィスビル80%程度
サブアセット20%程度

(注)上記の投資割合は、本投資法人が今後の中長期にわたる資産運用において、目安とする投資割合です。また、資産規模が一定程度に達するまでは不動産市況及び今後の不動産等の取得等により、一時的に当該投資割合から乖離する可能性があります。
(イ)地域
本投資法人は、人口及び経済・商業集積度等に鑑み、東京圏、大阪市及び名古屋市を主たる投資エリアとし、運用資産の集中リスクや各用途の有する立地特性等の観点を踏まえ、全国の政令指定都市、中核市及び地方主要都市にも投資を一定割合行う方針です。
なお、各エリア別の投資割合は、ポートフォリオ全体の資産規模に対して下記を目安とします。
投資エリア投資割合の目安(注4)
東京圏(注1)、大阪市及び名古屋市70%以上
政令指定都市(上記を除く)、中核市(注2)及び
地方主要都市(注3)
30%以下

(注1)「東京圏」とは、東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県をいいます。
(注2)「中核市」とは、人口20万人以上の市(東京圏、大阪市及び名古屋市並びにその他の政令指定都市を除きます。)をいいます。
(注3)「地方主要都市」とは、人口20万人未満の市町村で、特定の用途において一定の需要が認められると本資産運用会社が判断した都市をいいます。
(注4)上記の投資割合は、本投資法人が今後の中長期にわたる資産運用において、目安とする投資割合です。また、資産規模が一定程度に達するまでは不動産市況及び今後の不動産等の取得等により、一時的に当該投資割合から乖離する可能性があります。
④ ESGへの取り組み
本投資法人は、本資産運用会社とともに、社会の持続可能性(サステナビリティ)及び中長期的な投資主価値の向上を目的として、環境(Environment)、社会(Social)、内部統制(Governance)を意味する「ESG」に配慮した運用を行う意向です。
(ア)環境(Environment)
サンケイビルグループでは、不動産の開発から運営管理、解体までの様々な場面での環境負荷低減を意識し、自然との調和を図り、地球環境の保全に努めています。具体的に、オフィスビルにおいては、省エネ・長寿命のLED照明の設置や、太陽光発電システム等の自然エネルギーの有効活用、ダブルスキンファサード(注1)・Low-eガラス(注2)による快適性向上と建物熱負荷の低減(日射熱の低減)等、環境に配慮した取り組みを実践しています。
本投資法人の保有資産においても、エネルギー消費量削減の観点から照明のLED化・人感センサー・明暗センサーの設置を推進しています。また、二酸化炭素(CO2)排出量削減に寄与する壁面・屋上緑化に取り組んでいます。さらに「東京サンケイビル」においては、CO2排出量削減・環境意識向上活動として千代田区が積極的に取り組んでいる事業に賛同し、社会貢献活動として、千代田区のコミュニティサイクルサービスのポートを設置しています。
また、本投資法人もサンケイビルグループと同様に環境に配慮した運用を行っています。本投資法人の保有資産のうち、「東京サンケイビル」及び「ブリーゼタワー」は共有者であるサンケイビルが、「S-GATE日本橋本町」及び「S-GATE秋葉原」は本投資法人がDBJ Green Building認証(注3)を取得しています。
(注1)「ダブルスキンファサード」とは、建物の外部環境と内部環境の境界に、透明ガラスとLow-e(Low emissivity)ガラスを二重に配した仕様をいい、室内環境の快適性を向上させ、全面ガラスの開放的な空間ながらも、外部環境の室内への影響を最小限(日射熱の低減等、建物への熱負荷低減に寄与)にとどめる特徴を有します。
(注2)「Low-e(Low emissivity)ガラス」とは、低放射(Low emissivity)膜を施したガラスを意味します。
(注3)DBJ Green Building認証とは、環境・社会への配慮がなされた不動産(「Green Building」)を支援するために、2011年4月に日本政策投資銀行(DBJ)が創設した認証制度です。対象物件の環境性能に加えて、防災やコミュニティへの配慮等を含む様々なステークホルダーへの対応を含めた総合的な評価に基づき、社会・経済に求められる不動産を評価・認証し、その取り組みを支援しています。
(イ)社会(Social)
サンケイビルグループは、東京 大手町、大阪 梅田に拠点を構える不動産事業者として、東京では「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会」の一員として、「千代田区まちづくり方針」を踏まえ、経済中枢性を備えた環境共生型のまちづくりを推進しています。「東京サンケイビル」では、夏に年1回開催される「打ち水プロジェクト」や、子供たちを対象にした「エコキッズ探検隊」を通じて、エネルギー需要の多い都市エリアが直面しているヒートアイランド現象、地球温暖化、資源循環等の問題について、楽しみながら学ぶ体験プログラムを提供しています。また、「東京サンケイビル」のイベント広場「フラット」は、オブジェ「イリアッド・ジャパン」とともに地域のランドマークとなっており、各種イベントの開催やランチタイムのキッチンカーはテナントの皆様はもとより、周辺の皆様にも憩いを提供しています。
また、サンケイビルグループは、大阪では「西梅田地区開発協議会」の一員として、ビジネス、宿泊、商業、文化等の複合機能を持った都会的で魅力に富んだ空間を形成し、アメニティ豊かな歩行者空間(注)の確保に努め、大阪の表玄関にふさわしいまちづくりを推進しています。「ブリーゼタワー」の位置する西梅田では、年2回、夏至・冬至に夜20時から22時までの2時間電気を消してキャンドルに火を灯す「1,000,000人のキャンドルナイト@OSAKA CITY」を開催し、「誰か」のためにできることをしようという「気づき」の場にすることを目指しています。
このように、サンケイビルグループは、地域との共生に積極的に取り組んでおり、本投資法人においても、スポンサーグループであるサンケイビルグループ同様、地域社会への貢献、周辺地域との良好な関係性の構築に努めます。
(注)「アメニティ豊かな歩行者空間」とは、歩行者が快適に往来できるような施設が充実した空間をいいます。
(ウ)内部統制(Governance)
本投資法人は、投資主の利益に資する運用体制を構築することで、中長期的な投資主価値向上を目指します。
a.運用報酬体系
本投資法人は、規約及び資産運用委託契約に基づいて、本資産運用会社に支払う報酬のうち、運用報酬の一部については、運用収益に連動した運用報酬体系を採用しています。これにより、本資産運用会社に、本投資法人の投資主とともに成長を図るインセンティブを持たせ、本投資法人の投資主価値の最大化を目指します。詳細については、後記「4 手数料等及び税金/(3)管理報酬等/③ 本資産運用会社への支払報酬」をご参照ください。
b.運用体制(意思決定のフロー)
本資産運用会社は、本投資法人の運用に当たり、利害関係者取引(注)における意思決定のフローにおいて、投資主利益の保護を目的とした意思決定の体制を構築しています。本投資法人において利害関係人との物件売買を行う場合、適切な価格や条件での物件売買を行う観点から、外部構成員を含むコンプライアンス委員会及び投資委員会による承認、並びに本投資法人役員会による承認(必要な場合)を条件としています。
(注)「利害関係者取引」とは、後記「第二部 投資法人の詳細情報/第3 管理及び運営/2 利害関係人との取引制限/(4)本資産運用会社の社内規程による利害関係者との取引制限/② 利害関係者取引の定義」に定める「利害関係者取引」をいいます。
<意思決定のフロー(利害関係人との物件売買を行う場合)>0101020_003.png
c.事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)
本資産運用会社においては、事業継続計画(BCP)を策定し、事業活動に甚大な影響を及ぼす災害・事故等が発生した場合、被害軽減と事業継続に向けて、自らのみならず、スポンサーグループ、関係者及び関係機関とともに適切に対応することで、資産運用業務の安定化、顧客への信頼確保に努めます。
⑤ 投資基準
本投資法人は、不動産等の特性及び不動産等の属する市場環境等を勘案しつつ、不動産等の中長期にわたる収益性及び安定性、並びにリスク要因等を十分に検証し、不動産等の資産価値及びポートフォリオ全体への寄与度を総合的に判断して投資を行います。不動産等の選定に際しては、適切なデューディリジェンスを実施し、以下に掲げる各種基準に照らして、取得に関する妥当性の判断を行います。
なお、中長期にわたる資産運用の観点で総合的に検討した結果、以下に掲げる各種基準の一部を充足していない場合でも投資を行うことがあります。
(ア)遵法性
本投資法人は、都市計画法(昭和43年法律第100号、その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)、建築基準法等の関連法令を遵守している不動産等(既存不適格を含みます。)を投資対象とします。
但し、既存不適格である不動産等及び取得時点において遵法性を満たさない不動産等のうち、取得後、治癒可能な不動産等に関しては、投資することができるものとします。
(イ)構造・耐震性能
本投資法人は、原則として、非木造かつ新耐震基準に基づく建物に相当する耐震性能を有し、かつ単体でのPML(注)の値が15%以下の建物を投資対象とします。
本投資法人が1981年6月以前に建築確認を受けた建物を取得しようとする場合、第三者専門機関による耐震性能基準等に基づき、新耐震基準と同等水準以上の耐震性能を有していると確認できた不動産等に投資を行うことができます。
なお、取得時点で基準を満たしていない場合でも、取得後速やかに耐震補強工事等により新耐震基準と同等水準以上の耐震性能を有することが見込まれる場合、投資を行うことがあります。
(注)「PML(Probable Maximum Loss:予想最大損失)」は、一般的に「対象施設あるいは施設群に対し最大の損失をもたらす地震が発生し、その場合の90%信頼性水準に相当する物的損害額」と定義されています。実際には、PMLとして再現期間475年の地震を用いることが多く、この地震が発生した場合の物的損害額(90%信頼水準)の再調達価格に対する割合で表されています。
(ウ)築年数
本投資法人は、底地を除き、原則として建物の築年数が30年以内の不動産等を投資対象としますが、大規模修繕や耐震改修等により建物性能が向上したものについては、築年数が30年を超える建物も投資対象とします。
(エ)環境・土壌
本投資法人は、原則として、建物内におけるアスベスト等の有害物質の使用状況及び敷地内の土壌の状況が大気汚染防止法(昭和43年法律第97号、その後の改正を含みます。)や土壌汚染対策法(平成14年法律第53号、その後の改正を含みます。)等関係法令に適合している、若しくはこれらへの対応策が講じられている不動産等を投資対象とします。
なお、取得時点で基準を満たしていない場合でも、取得後速やかに是正可能な場合や、周辺環境に与える影響、人的な影響、経済的な影響等が極めて低いと判断され、かつポートフォリオ全体に寄与すると判断された場合は、投資を行うことがあります。
(オ)権利形態
本投資法人は、所有権、賃借権、地上権等、権利の態様を確認し、特に共有、区分所有、借地の場合は不動産等の特性を総合的に勘案したうえで、権利関係者の属性(反社会的勢力の観点を含みます。)・信用力等に特段の問題が見受けられず、運営管理や持分処分における制約事項が少ないと見込まれる不動産等を、原則として投資対象とします。
なお、本投資法人は、建物の利用に供される土地の所有権その他の権利(いわゆる底地)のみに投資を行うことがあります。
(カ)開発不動産等への投資
本投資法人は、原則として、安定した収益を創出している竣工後の稼働不動産等を投資対象とします。
但し、良質な不動産等の確保の観点から、配当に与える影響等を総合的かつ慎重に検討したうえで、下記の基準に合致するものに限り、未稼働不動産等(注)又は開発予定若しくは開発中の不動産等に投資を行う場合があります。
・建築確認が取得されていること
・完工リスク・リーシング関連リスクへの対応が十分行われていること
・マーケット需給の観点から、適切な商品企画であることが確認されていること
(注)「未稼働不動産等」とは、竣工済みでありながら、稼働率がゼロ又は極端に低い不動産等をいいます。但し、一定期間経過後に稼働率が大幅に上昇することを示す賃貸借契約等が締結されている場合には、原則として、未稼働不動産等の区分から除外することがあります。
⑥ デューディリジェンス基準
本投資法人は、不動産等の取得に際して、以下に掲げる調査項目に基づき、物理的調査、経済的調査及び法的調査を十分実施し、キャッシュフローの安定性・成長性等を阻害する要因等の存否等の把握を中心とした、当該不動産等の投資対象としての妥当性を検討します。
また、本投資法人は、売主からの開示情報のみならず、独立した第三者の専門家から不動産鑑定評価書、エンジニアリング・レポート及び環境調査報告書、並びに必要に応じて法務調査報告書及びマーケットレポート等を取得することで、客観性及び透明性を確保するとともに、以下に掲げる調査項目について、適正なデューディリジェンスを実施したうえで、本資産運用会社が投資の可否を判断します。
主な調査項目内容
共通事項・売主開示資料による不動産等に係る基礎情報等の精査
・複数人による現地調査(必要に応じて複数回の実施)
・売買に係る引渡書類・重要書類(境界確認書・確認申請書・確認申請図・確認通知書・検査済証・竣工図・賃貸借契約書等)等の確認
物理的調査立地関連・交通利便性(鉄道・バス等の公共交通機関の利便性、主要幹線道路へのアクセス状況)の確認
・周辺の土地利用状況、災害履歴及び各種ハザードマップ等の確認
・業務・商業の集積度の確認(主としてオフィスビル・ホテル)
・生活利便性の確認(主としてヘルスケア施設・住宅)
・商圏の規模、安定性及び成長性、競合状況及び商圏内の出店計画情報の確認(主として商業施設)
・騒音・悪臭等の発生、又は発生を危惧する施設や嫌悪施設の存在、又はその建築計画の確認
建物関連・意匠・構造・築年数・施主・設計者(構造設計者を含みます。)・施工者・建築検査機関等の確認
・建築・設備仕様の確認
・施工者の保証又はアフターサービスの承継有無・内容の確認
・既往修繕履歴の確認
・エンジニアリング・レポートの内容の確認・検証
・耐震性能(新耐震基準への適合又はそれと同等水準の耐震性能確保の有無)の確認
・地震リスク分析(単体PML)の結果及び算出根拠、並びにポートフォリオPMLへの影響の確認
環境関連・建物内のアスベスト・PCB・フロン等の有害物質の使用状況・管理状況の確認
・土地利用履歴・地質状況・土壌汚染状況等の確認
管理関連・建物管理状況(管理形態・管理仕様・管理委託契約の内容等)の確認
・建物管理会社の管理品質・管理実績・信用度等の確認

主な調査項目内容
経済的調査テナント関連・現況レントロールの正確な把握(賃貸借契約書等の照合を含みます。)
・テナントの信用状況(反社会的勢力に該当しないことの調査を含みます。)及び賃料支払状況等の確認
・売主とテナントとの係争有無の確認(その可能性を含みます。)
・退去リスクに関する状況等の確認
・テナントとの賃貸借契約内容の確認(特記条項その他例外的な規定の把握)
市場関連・不動産等を取得する場合、契約形態の特殊性によっては、必要に応じて外部専門家によるマーケットレポート等の取得を検討しますが、以下のケースは積極的にマーケットレポート等を取得
<オフィスビル>マスターレッシーとの間で固定賃料型の賃貸借契約を締結(既往契約の承継を含みます。)する場合
<ホテル>マスターレッシーとの間で変動賃料型の賃貸借契約等を締結(既往契約の承継を含みます。)する場合
・商業施設は、いかなる契約形態であっても、マーケットレポートを取得し、ヘルスケア施設は、外部専門家より評価報告書を取得
収益関連・賃貸可能面積の正確な把握
・現況賃貸事業収支の正確な把握(根拠資料・情報等との照合を含みます。)
・現行賃料と市場賃料との乖離状況の確認及び賃料見通しの整理
・現況及び将来の動向を踏まえ、収入及び支出の傾向と水準の整理
・PM会社又はマスターリース会社の業務品質・業務実績・信用度・リーシング方針及び既往実績等の確認
・PM業務委託契約の委託業務内容・業務体制・業務報酬の適正性の確認
・建物管理業務委託契約の委託業務内容・業務体制・業務報酬の適正性の確認
・既往修繕履歴、エンジニアリング・レポートの長期修繕計画、現況の劣化状況を踏まえた建物関係者による修繕計画に基づく修繕内容・修繕費等(区分所有建物等において、修繕積立金による積立があれば、積立額)の適正性の確認
・ホテル、商業施設及びヘルスケア施設のようなオペレーショナル・アセットの性格を有する用途の場合、以下の内容の確認
ⅰ) 稼働率の推移、単価の妥当性、見通し
ⅱ) 収支状況に基づく賃料負担力の検証
ⅲ) 運営管理体制、運営管理戦略・施策及び運営管理状況の確認
ⅳ) オペレーターの運営管理展開規模、業歴、財務状況等の確認
ⅴ) オペレーターの経営理念、コンプライアンス及び内部管理態勢の確認
ⅵ) オペレーターの業界内におけるポジショニングの確認
取得価格関連・不動産鑑定評価の適正性の検証
・独自のバリュエーションと不動産鑑定評価書との比較検証

主な調査項目内容
法的調査法令上の制限関係・エンジニアリング・レポートによる関係法規の遵守状況等の確認
・建物の法定点検結果に基づく各種指摘事項の精査
権利関係・区分所有・共有・借地不動産等、本投資法人が完全な所有権を有しない場合、それぞれ以下の点を含め、その権利関係についての調査
<区分所有の場合>他の区分所有者の属性、管理組合における管理規約(付随する協定書等を含みます。)、敷地権登記の有無、区分所有建物と敷地権の分離処分の制限及び登記の有無、議決権割合、修繕積立金の積立状況、管理者の存在有無、管理組合総会及び理事会の議事録等の確認
<共有持分の場合>他の共有者の属性、共有者間協定書等の有無(もしあれば、その内容)、共有物不分割特約及びその登記の有無、共有持分割合、共有持分の分割請求、売却等に関する措置の有無、共有者間における債権債務関係の確認
<借地権の場合>借地権設定者(土地所有者)の属性、借地契約等の内容、地代の適正性、借地権設定者に対する対抗要件の具備状況、借地権売却時の制約等の確認
<底地権の場合>借地権者の属性、借地契約等の内容、地代の適正性、借地権者に対する対抗要件の具備状況、底地権売却時の制約等の確認
・不法占拠、抵当権、根抵当権、地役権、通行権等、第三者による権利付着の有無の確認
契約関係・信託契約・賃貸借契約・転貸借契約・使用貸借契約等、第三者との契約内容の確認
・その他第三者との契約内容の有無及び内容の確認
境界・越境関係・境界確定の状況、境界確認書等の書面の有無の確認
・実測面積の確定状況及び確定実測図の有無の確認
・越境物の有無(もしあれば、越境に関する覚書等の書面の有無)の確認

⑦ フォワード・コミットメントに関する方針
本投資法人がフォワード・コミットメント(先日付での売買契約であって、契約締結から1か月以上経過した後に決済・不動産等の引渡しを行うこととしているものその他これに類する契約をいいます。)を行う場合、売買契約等に規定される解約条件等の内容及びフォワード・コミットメントを履行できない場合の財務への影響等に留意します。
⑧ ポートフォリオ運営管理方針
本投資法人は、運用資産の中長期にわたる安定した収益の確保及び市場競争力の維持を目的に、運用資産のPM業務を司るプロパティマネジメント会社(PM会社)との間で、馴れ合いなき信頼関係を構築し、効果的なPM業務統括を通じて、テナント満足度の向上を伴う賃貸収入と稼働率の維持・向上、適切な運営管理・修繕等の実施、管理コスト等の費用の削減・適正化、運営管理業務の効率化に努め、全体最適(ポートフォリオ全体の最適化)に資する部分最適(個別の運用資産の最適化)を目指すものとします。
(ア)運用計画等の策定
a.年度運用計画
年度運用計画は、各計算期間の開始後45日までを目処に、対象期間を1年間(当該計算期間及び翌計算期間)とし、経済要因(経済情勢、財政状況、金融・不動産市場動向)及び社会要因(人口動態)等を考慮し、必要に応じて以下に掲げる内容を記載した収支計画を策定し、計画的な資産運用を行う指針とします。
なお、年度運用計画の策定は、PM会社の協力により運用資産ごとに策定します。
・不動産等の取得及び売却に関する計画(取得及び売却の予定がある場合)
・運用資産の賃貸事業に関する計画
・運用資産の修繕・資本的支出に関する計画
・有利子負債の調達及び返済等(増資等を含みます。)に関する計画
b.中期運用計画
中期運用計画は、対象期間を5年間として、必要に応じて以下に掲げる内容を記載した収支計画を策定し、将来のポートフォリオ構築のための指針とします。
なお、中期運用計画は、原則として、年に一度以上策定するものとします。
・不動産等の取得及び売却に関する計画(取得及び売却の予定がある場合)
・運用資産の賃貸事業に関する計画
・運用資産の修繕・資本的支出に関する計画
・有利子負債の調達及び返済等(増資等を含みます。)に関する計画
c.資産管理計画書
資産管理計画書は、一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の「不動産投資信託及び不動産投資法人に関する規則」に定める内容等を記載し、原則として、年に一度以上策定するものとします。
(イ)PM業務統括方針
本投資法人は、運用資産のキャッシュフローの中長期的な極大化を目指すべく、PM業務を統括するために、①PM業務の発注方針、②PM会社の委託・評価基準、及び③PM業務委託契約の更新評価基準等を定めており、特にPM会社の選定に際しては、コストのみならず提供されるPM業務の質も重視し、主として以下に掲げる項目を考慮して、適切なPM会社を選定するものとします。
なお、詳細については、本資産運用会社が別途定める「外部委託・評価基準」によるものとします。
項目留意点
業歴・PM業務経験が3年以上ある、又は、委託する運用資産の状況や特性について習熟している等の理由により、業務が適切に遂行される能力があると認められること
財務体質・直近3年の決算期において、連続して当期赤字の状態ではないこと
・直近3年の決算期において、債務超過状態に陥っていないこと
組織体制・従業員数
・対象となる運用資産(用途)における実績、運用計画等に沿った業務遂行の実現性及び運用の継続性
・利益相反回避態勢の整備状況(複数社からの見積を取得する等利益相反回避の対応態勢が整備されていること)
委託対象運用資産に係る経験・委託対象運用資産(類似不動産等を含みます。)の受託期間
・テナントとのトラブルの有無
レポーティング能力・ビジネスプラン(事業計画)及び月次レポートの作成能力があること
報酬及び手数料水準・報酬水準が市場水準の範囲内であること
社会的属性・直近の3年間に、重大な法令違反、業務上の不祥事等の発生した事実のないこと。その他法令等の遵守態勢に問題がないこと
・反社会的勢力に属していない、関係を有していないこと

本投資法人は、PM会社の委託に際しては上記の点を総合的に考慮のうえで検討しますが、サンケイビルグループの不動産運営管理に係る豊富な実績と総合力を最大活用し、テナントに関する運営管理ノウハウによる質の追求及び規模のメリットによるコスト削減を図る観点から、本投資法人は、PM業務をサンケイビルグループに委託することを基本とします。
但し、サンケイビルグループがPM業務を受託していない用途及び地域においては、サンケイビルグループ以外への委託を行うことがあります。
(ウ)リーシング・マネジメント方針
PM業務統括において、リーシング業務は特に重要な業務であることから、本投資法人は、主として以下に掲げるリーシング・マネジメント方針を策定します。
・運用資産の属するマーケット動向を調査・把握し、適切な賃貸条件等の検討を行うとともに、PM会社及びスポンサーサポートを最大活用し、優良なテナントを選定できるように努めます。なお、当該選定に当たっては、テナントが下記のテナント審査項目に定める審査内容を踏まえつつ、賃借面積、賃料水準、賃貸借契約の形態及び内容、契約期間等を総合的に判断して決定するものとします。
・空室に対するリーシング活動に当たっては、当該運用資産の特性と市場環境や競合不動産等を精査したうえで、PM会社及びスポンサーサポートを最大活用し、最適・最善のリーシング活動を行うものとします。
<テナント審査項目>・新規に入居が見込まれるテナント(ホテル、商業施設、ヘルスケア施設の運営管理を受託するオペレーターを含むものとします。)については、事業法人の場合には業種、財務状況、企業規模、賃借目的及び用途等、個人の場合には所得水準、職業等に関する属性、賃借目的及び用途等の検討・分析を行い、それらの内容を総合的に勘案し審査したうえで決定するものとします。
なお、これらの項目について基準を満たしていると判断した場合であっても、反社会的勢力との関係があることを確認した場合には、契約の締結を行いません。また、これらの審査の過程では、必要に応じて外部の調査機関のデータベース等も活用します。
(エ)修繕・更新・改修等の方針
本投資法人は、中長期的な観点から運用資産の資産価値及び市場競争力の維持・向上を図るために、運用資産ごとに適時・適切な修繕、更新及び改修等を実施します。
a.基本方針
修繕は、定期保全、予防保全及び予知保全の観点から計画的に実施し、建物の経年劣化の進度を鈍化させ、建物の物理的価値の維持・向上に努めます。
更新は、建物の機能面に関するトレンドやテナントニーズの変化を把捉して実施し、建物の機能的価値の維持・向上に努めます。
改修は、建物の物理的価値や機能的価値の維持・向上に留まらず、新たな価値を付与することで、建物の経済的価値や社会的価値の維持・向上に努めます。
b.計画の策定
修繕、更新及び改修の計画は、本投資法人の「年度運用計画」において具体的に策定します。計画策定の過程では、建物実査(毎期1回以上)、PM会社又は建物管理会社へのヒアリング及び協議内容、建物のライフサイクル・コスト(注1)及びエンジニアリング・レポートの内容、並びに費用対効果を考慮するとともに、一時期に工事(工事費の発生)が集中しないよう配慮します。
c.工事の実施
修繕、更新及び改修の工事は、原則としてPM会社(但し、特定建設業の許可を受けていること)をして施工監理を行わせますが、効率的かつ効果的に遂行する観点から、必要に応じてコンストラクションマネジメント(注2)やバリュー・エンジニアリング(注3)等の手法を導入することもあります。
d.資本的支出
資本的支出に該当する修繕、更新及び改修は、原則としてポートフォリオ全体の減価償却費相当額の範囲内で実施します。
(注1)「ライフサイクル・コスト」とは、建物の企画設計段階、建設段階、運用管理段階及び解体再利用段階の各段階のコストの総計のことをいいます。
(注2)「コンストラクションマネジメント」とは、コンストラクションマネージャーを選定して、スケジュール、コスト、品質をコントロールしてプロジェクトを円滑に管理・遂行することをいいます。
(注3)「バリュー・エンジニアリング」とは、設計、施工方法等を総合的に見直して費用対効果を最大化することを目指す手法をいいます。
(オ)付保方針
a.損害保険
火災・事故等に起因する建物への損害又は第三者からの損害賠償請求等に対処するため、運用資産ごとに必要な火災保険、利益保険及び賠償責任保険等を付保します。
b.地震保険
原則として不動産等単体のPML値が15%以下の不動産等を投資対象としますが、例外的に15%を超過する不動産等に投資する場合、若しくは当該不動産等を組み入れることにより、ポートフォリオPML値が15%を超過する場合、地震によるポートフォリオ全体への影響及び保険料負担等を総合的に勘案のうえ、地震保険の付保等を検討します。
⑨ 売却方針
本投資法人は、運用資産の中長期保有を原則とします。但し、運用資産の中長期的な収支見通し、資産価値の推移、及び不動産等の売買・賃貸市場の状況・見通し、並びに運用資産の売却損益によるポートフォリオ全体への影響等を総合的に勘案し、最適なポートフォリオを維持・構築するために必要と判断した場合、若しくは投資主利益の最大化に資すると判断した場合、取得後短期間であっても運用資産の売却を行うことがあります。また、他の投資案件に付随して本投資法人の投資基準を満たさない不動産等を取得した場合には、短期間での売却を検討する場合があります。
(ア)売却価格
売却対象運用資産の売却価格の決定に際しては、マーケット調査、取引事例等を十分考慮し、合理的に決定します。また、必要に応じて不動産鑑定評価書若しくは価格調査書等の取得による第三者意見を参考にします。
(イ)売却方法
売却に際しては、当該売却対象運用資産の将来にわたる収益性、売却対象運用資産の個別性、市場動向等を総合的に勘案し、相対取引・入札等の方法により売却先を決定するものとします。
⑩ 財務方針
本投資法人は、運用資産の中長期にわたる安定した収益の確保と着実な成長のために、財務活動の機動性及び資金繰りの安定性等に留意しつつ、適切かつ健全な財務運営を行うものとします。
(ア)エクイティ・ファイナンス
新投資口の発行は、資本市場の動向、金融環境、新たに取得する不動産等の取得時期、総資産に対する有利子負債の比率等を総合的に勘案のうえ、投資口の希薄化にも配慮しつつ機動的に行います。
(イ)デット・ファイナンス
借入れ、投資法人債及び短期投資法人債の発行に際しては、金利動向、マーケット水準、財務の機動性、長期取引関係及び安全性のバランスを総合的に勘案し、借入期間、固定又は変動の金利形態、担保提供の要否及び手数料等の有利子負債調達条件を検討したうえで、適切な資金調達を行います。
・借入金、投資法人債及び短期投資法人債の元本の限度額は、それぞれ1兆円とし、かつその合計額は1兆円を超えないものとします。
・LTVは、資金余力の確保に留意した設定とし、原則として60%を上限とします。但し、リファイナンス・リスクの軽減、新たな不動産等の取得のために、一時的に上限のLTVの範囲を超えることができるものとします。
・原則として、無担保無保証での資金調達を行うものの、借入れ、投資法人債及び短期投資法人債の発行に際して、運用資産を担保として提供できるものとします。
・安定的な財務基盤を構築し、将来の成長戦略を支えるため、複数の有力金融機関との間で強固かつ安定的な取引関係を構築しつつ、借入先の分散化にも積極的に取り組むものとします。なお、借入先は、金融商品取引法第2条第3項第1号に定める適格機関投資家(但し、租税特別措置法(昭和32年法律第26号、その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限るものとします。
・各種必要資金を機動的に調達するために、コミットメントライン及び極度貸付枠等の融資枠の確保を必要に応じて検討します。
(ウ)キャッシュ・マネジメント
本投資法人は、必要な資金需要(不動産等の取得、運用資産の資産価値及び市場競争力の維持・向上を図るために必要となる修繕、更新及び改修等の費用、資本的支出、本投資法人の運転資金、敷金及び保証金等の返還金、債務の返済並びに分配金の支払等)に対応するため、融資枠等の設定状況も勘案のうえ、妥当と考えられる金額の現預金を常時保有します。
・余剰資金は、安全性及び流動性の高い有価証券及び金銭債権へ投資を行う場合があります。
・テナント等から預託された敷金・保証金の一部について、必要に応じて、運用資金の一部に活用することがあります。
・デリバティブ取引(投信法第2条第6項)は、本投資法人の負債に起因する金利変動リスクをヘッジすることを目的とした運用に限定します。
⑪ 情報開示方針
・本投資法人の資産運用業務に際しては、本投資法人に対する投資主の理解を促進し、その適正な評価のために、本投資法人及び本資産運用会社に関する重要な情報(財務的・社会的・環境的側面の情報を含みます。)について公正かつ適切な開示を行うものとします。
・情報開示については、金融商品取引法、投信法、会社法、その他の法令、並びに東京証券取引所及び投信協会が定める規程及び規則を遵守するとともに、内容的にも時間的にも公平な開示に努めます。投資主に対して重要かつ有用な情報開示を行うことにより、資産運用についての説明責任を十分に果たすよう努めます。また、説明会、電話会議、インターネット、各種印刷物を始めとするさまざまな情報伝達手段を活用し、投資主に分かり易い開示を行うよう努めます。

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