有価証券報告書-第97期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 15:10
【資料】
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【項目】
125項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税増税の反動影響により個人消費等に弱さがみられたものの、各種政策効果により企業の雇用・設備投資意欲は堅調に推移し緩やかな回復基調が継続しました。
当社グループの主要顧客先である鉄鋼業界におきましては、国内では造船・産業機械等の回復があったものの、建設向けや自動車等一部製造業向けに消費税増税の反動影響がみられ、国内の鋼材出荷量は前年よりやや減少しました。また輸出の鋼材出荷量は、世界経済の安定した成長を背景に前年とほぼ同水準となりましたが、中国・韓国の粗鋼生産量が依然高水準で推移し鉄鋼需給の軟化が継続する等、国際市況については下落基調となりました。
このような環境の中、当社グループは、最大顧客である新日鐵住金株式会社をはじめ鉄鋼関連分野を中心とした事業運営を継続し、これまで培ってきた技術・技能・ノウハウという当社グループの強みをより充実させ、技術開発、技術改善の活性化に全社をあげて取り組んでまいりました。また、二度にわたる経営統合により企画・設計・製作・施工からメンテナンスまで行うことができる総合力と、機械、電気計装、システム、建設の広範な事業分野を擁する複合力強化に傾注しているところであります。
当連結会計年度の業績は、受注高268,184百万円(前連結会計年度比51.4%増)、売上高248,588百万円(同59.6%増)、営業利益12,279百万円(同160.1%増)、経常利益12,648百万円(同161.8%増)、当期純利益6,701百万円(同884.8%増)となりました。
当連結会計年度のセグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
(エンジニアリング)
エンジニアリングにつきましては、鉄鋼分野を中心に複合力を活かした事業展開を行っております。
受注高につきましては、鉄鋼業界における旺盛な設備投資に支えられたことに加え、経営統合に伴う事業規模拡大及び大型プロジェクトの受注等により237,390百万円(前連結会計年度比65.2%増)となりました。
売上高につきましては、受注及び前期繰越工事の増加に伴う完成計上の増加等により217,548百万円(同77.9%増)となりました。
収益面につきましては、売上増に伴う利益の増加に加え、調達コストの削減、既受注プロジェクトの施工方法の改善並びに施工要員の効率的配置等の収益改善努力を継続した結果、経常利益は対前年同期比7,501百万円増益の11,174百万円(同204.2%増)となりました。
(操業)
操業につきましては、前年同水準となる受注高21,726百万円(前連結会計年度比4.4%減)、売上高21,754百万円(同4.2%減)、経常利益909百万円(同21.5%減)となりました。
(2) 当期末の資産・負債・純資産及び当期のキャッシュ・フロー
当期末の連結総資産は、売上高の増加に伴う売上債権の増加(55,788百万円)、預け金の減少(2,672百万円)等により、前期末142,810百円から53,889百万円増加し、196,699百万円となりました。
負債は、仕入債務の増加(25,138百万円)、未払法人税等の増加(3,126百万円)、賞与引当金の増加(3,217百万円)、退職給付に係る負債の減少(1,274百万円)等により、前期末72,980百万円から34,149百万円増加し、107,130百万円となりました。
純資産は、配当金の支払による減少(777百万円)、退職給付に係る調整額累計の増加(3,275百万円)、当期純利益(6,701百万円)、資本剰余金の増加(10,251百万円)等により、前期末69,829百万円から19,739百万円増加し、89,569百万円となりました。
なお、これら増減につきましては平成26年10月1日の経営統合による影響を主としております。
当連結会計年度における営業キャッシュフローは、税金等調整前当期純利益11,529百万円に、減価償却費(2,926百万円)、仕入債務の増加(4,102百万円)等を加え、売上債権の増加(△27,666百万円)等を差し引き、法人税等の支払額(△1,738百万円)等を加減算した結果、△5,547百万円の支出(前連結会計年度は2,849百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュフローは、鉄鋼製品加工用設備を中心とした有形固定資産の取得(△1,498百万円)及び、遊休不動産の売却等(1,195百万円)により、△273百万円の支出(前連結会計年度は△2,295百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払(△778百万円)等を行った結果、△886百万円の支出(前連結会計年度は△1,101百万円の支出)となりました。
また、当社グループの有利子負債残高は7,145百万円(前期末比△74百万円減少)となりました。