有価証券報告書-第48期(2022/01/21-2023/01/20)

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2023/04/17 9:16
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151項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、国内飲料事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中、グループ一丸となって将来の持続的成長をめざすべく、2014年に「グループ理念・グループビジョン」「グループスローガン」を制定しております。
「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。その実現のためにDyDoグループは、ダイナミックにチャレンジを続ける。」というグループ理念は、創業以来培ってきた「共存共栄」の精神を謳っております。お客様、従業員、取引先、地域社会、株主といったすべてのステークホルダーの皆様との共存共栄を図りながら、企業の成長とともに従業員が成長していくために、チャレンジする企業風土の醸成に取り組み、当社グループの文化である「共存共栄」の精神を未来へとつないでまいります。
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また、当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、清涼飲料という消費者の皆様の日常生活に密着した製品を取り扱っており、セグメント売上高の約80%は地域社会に根差した自販機を通じた販売によるものです。また、自社工場を持たず、生産・物流を全国の協力業者に委託するファブレス経営により、当社は製品の企画・開発と自販機オペレーションに経営資源を集中し、業界有数の自販機網は当社グループの従業員と共栄会(当社商品を取り扱う自販機運営業者)により管理しております。
このような当社独自のビジネスモデルは、ステークホルダーの皆様との信頼関係によって成り立っていることから、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。」ことが会社としての責務であり、経営上の最重要課題であると認識しております。そして、その実現のために、「ダイナミックにチャレンジを続けていく」ための基盤として、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みであるコーポレート・ガバナンスを継続的に改善していくことが、株主共同の利益に資するものと考えております。
(2)経営戦略等
当社グループは、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。その実現のためにDyDoグループは、ダイナミックにチャレンジを続ける。」のグループ理念のもと、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」“世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ”を定めております。SDGsのめざす未来の実現に、事業を通じて貢献することが私たちのミッションであり、持続可能な社会の実現によって、私たちも持続的に成長することができるとの思いが、その背景にあります。「共存共栄」の精神は、SDGs の原則である「誰一人取り残さない」にも通じるものです。2030年に向け、世界中の人々が楽しく健やかに暮らせる持続可能な社会の実現に貢献し、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。
0102010_002.png「グループミッション2030」では、グループ理念・グループビジョンのもと、2030年までに成し遂げるべきミッションを4つのテーマごとに示し、その達成に向けたロードマップを描いております。具体的には、2030年までの期間を「基盤強化・投資ステージ」「成長ステージ」「飛躍ステージ」の3つに区分し、それぞれのステージに応じた事業戦略を推進することにより、競争優位性の高いビジネスモデルを構築してまいります。現在は、将来の飛躍に向けた「成長ステージ」として、2023年1月期を初年度とする5ヵ年の「中期経営計画2026」に取り組み、国内飲料事業の再成長に注力しつつ、長期視点での事業育成に取り組んでおります。
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また、当社グループは、「グループミッション2030」実現への取り組みを通じて、サステナビリティ経営を推進してまいります。近年、地球規模での人口の増加や、それに伴う資源・エネルギー・食料の逼迫、環境問題、高齢社会の到来や格差の拡大等、企業が直面している課題は多岐にわたっております。このような環境や社会の変化による潜在的なリスクに備えると共に、事業を通じて社会的課題の解決を図り、豊かで持続可能な社会の実現へ貢献していくことが、企業としての責務であります。当社グループは、「中期経営計画2026」のスタートにあたり、サステナビリティの観点から、中長期的な経営課題について議論し、「グループミッション2030」の実現に向けた8つのマテリアリティを特定いたしました。当社グループのマテリアリティへの取り組みを通じて、世界中の人々が楽しく健やかに暮らせる持続可能な社会の実現に貢献し、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。
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(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、「グループミッション2030」の経営指針として、社会価値・環境価値・経済価値の創出に向けた定性的・定量的な指標を以下の通り定めております。
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① 経済価値創出に向けた財務KPI
当社グループは、「グループミッション2030」における事業ポートフォリオの基本方針として、「国内飲料事業のイノベーション」「海外での事業展開の拡大」「非飲料事業での第2の柱の構築」の3つを掲げております。
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2030年のありたい姿の実現に向けて、事業の「稼ぐ力」の強化を図るべく、経済価値創出に向けた財務KPIは、資本生産性指標である「ROIC」を採用しております。「成長ステージ」と「飛躍ステージ」における目標数値をそれぞれ設定すると共に、従業員一人ひとりが資本効率を意識した取り組みを推進することができるよう、ROICツリーの活用による理解浸透を図ってまいります。
② 環境価値創出に向けた非財務KPI
近年、気候変動をはじめとする環境問題への企業の取り組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策等の法令等の規制も強まっております。また、気候変動に起因する水資源の枯渇、コーヒーをはじめとする原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害等のサプライチェーンに関わる物理的リスクの高まり等、グローバル社会が直面する重要課題である気候変動問題への対応は、当社グループの持続的成長の実現に向けた大きな経営課題であると認識しております。
当社グループは、環境に関するマテリアリティとして「脱炭素社会・循環型社会への貢献」を掲げ、2022年1月に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明すると共に、グループとしてのCO2排出削減目標を設定しております。TCFD提言では、「ガバナンス」「リスク管理」「戦略」「指標と目標」の4つの項目に基づいて開示することを推奨しております。当社グループのTCFDのフレームワークに基づく気候関連情報は、以下の通りであります。
ⅰ.ガバナンス
(a)気候関連のリスクと機会についての取締役会による監視体制
当社グループは、事業を通じて社会的課題の解決に貢献すべくサステナビリティ課題への取り組みを強化し、持続的成長の実現と中長期的な企業価値向上をめざしています。当社グループのサステナビリティ経営全体の方針の検討及び承認、全社的なサステナビリティプログラムの決定及び改善指示等を行うことにより、当社グループのコーポレートブランドの価値向上を図ることを目的として、「グループサステナビリティ委員会」を年2回開催するほか、必要に応じて都度開催することとしています。取締役会は、「グループサステナビリティ委員会」において検討・協議された内容について報告を受けることにより、当社グループの気候変動リスクと機会への対応方針及び実行計画について監督を行う体制としております。
(b)気候関連のリスクと機会を評価・管理する上での経営者の役割
代表取締役社長は、当社グループのサステナビリティ経営における最高責任者として、「グループサステナビリティ委員会」の委員長の職務を担っております。
ⅱ.リスク管理
(a)気候関連リスクの特定・評価プロセス
当社グループは、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、2050年時点における外部環境の変化を予測し、気候変動が事業に与えるリスクや機会についての分析を実施いたしました。2023年1月期は、国内飲料事業、医薬品関連事業及び食品事業に関するシナリオ分析を実施したほか、当社グループのビジネスにおいて、最も影響度の高い国内飲料事業における財務インパクトを試算いたしました。
(b)気候関連リスクの管理プロセス及びグループリスク管理との統合状況
事業の持続的成長を実現するためには、環境や社会の変化を適切に把握し、事業におけるリスクの低減と機会の最大化に取り組む必要があるものと認識しております。当社グループは、リスクマネジメントとサステナビリティ経営の推進の進捗管理(サステナビリティプログラム)を連動させるべく、代表取締役社長を委員長とする「グループリスク管理委員会」「グループサステナビリティ委員会」を設置し、両委員会を中心としたそれぞれの取り組みを連動させながらマネジメントを行っております。
気候関連リスクは中長期的に顕在化する可能性を有することから、短期のみならず、中長期の時間軸で、低炭素社会への移行に伴うリスク及び気候変動の顕在化に伴う物理的リスクを評価する体制を構築すべく取り組みを進めております。
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ⅲ.戦略
(a)当社グループの気候関連のリスクと機会の概要と事業及び財務への影響
シナリオ分析に基づく気候関連リスク・機会の評価結果は、以下の通りであります。
(移行リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。
リスク/機会項目事業インパクト↑:非常に大きな影響
↗:やや大きな影響
→:軽微な影響
現時点で実施している対応策
中分類小分類リスク
/機会
考察1.5℃4℃
政策・
規制
カーボンプライシングリスク炭素税導入に伴う、自販機オペレーションコスト、自販機調達にかかるコスト、配送費の増加・スマート・オペレーションの推進
・ルート車両のEV化の導入検討
・ダイドー・シブサワ・グループロジスティクス株式会社による配送の最適化
・自販機の長寿命化:2030年までに15年
リスク炭素税導入に伴う、自販機設置先の電気代負担によるコスト増、自販機引上げリスク・省エネ自販機の展開
・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討
リスク炭素税の導入により、原材料コスト、包材コスト、エネルギーコスト、物流費など、製造に関連する全般的な費用が高騰
※医薬品関連事業・食品事業
・省エネに向けた改善活動及び再生可能エネルギーの導入検討
・調達先の分散などの検討
機会炭素税導入に伴う、カーボンニュートラルに対応した自販機のニーズの上昇・計画的な新品自販機の展開
・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討
リスク廃棄処理時に排出するCO2への炭素税導入に伴う、廃棄に関わる処理費用(商品・自販機)の増加・容器のリデュース
・ラベルを極小化した商品展開
・自販機の長寿命化:2030年までに15年
市場需要の
変化
リスク消費者や自販機設置先から、環境負荷が高い商品や販売チャネルが選ばれなくなる・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討
・環境配慮型商品の開発
・「みんなの LOVE the EARTH PROJECT」※の推進
機会消費者や自販機設置先から、環境負荷が低い商品や販売チャネルが選ばれるようになる

※従業員一人ひとりが事業活動のみならず、自身の日常生活においても環境配慮を意識した行動を促進する取り組み
(物理的リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。
リスク/機会項目事業インパクト↑:非常に大きな影響
↗:やや大きな影響
→:軽微な影響
現時点で実施している対応策
中分類小分類リスク
/機会
考察1.5℃4℃
慢性平均気温上昇リスクコーヒー豆などの原材料において、調達先が限定されることによる調達コスト増、品質の低下・コーヒー豆の分散調達、生産地に対する情報収集
・コーヒーのみに依存しない品揃え
リスク平均気温の上昇に伴い、特に植物由来の原材料において、調達量の制限並びに大幅な価格上昇
※医薬品関連事業・食品事業
・複数社購買・産地の分散等の検討
・代替方法の検討
リスク自販機オペレーション活動が過酷な労働条件になることによる労働者不足・スマート・オペレーションの推進
海面の上昇リスク・自販機の設置可能エリアの減少
・販売拠点の減少もしくは見直し
・日本全国で多数の人が浸水や冠水の影響を受け、販売減少
・地域・ロケーションに偏りが少ない自販機網
熱中症搬送人口の増加機会熱中症対策飲料のニーズが高まりによる、自販機設置要望の増加・トリプルペット自販機※の導入増
※ペットボトル飲料の販売構成比を上げることを可能にする自販機
急性自然災害の激甚化リスク自販機調達先の稼働停止による供給停止・自販機の長寿命化:2030年までに15年
リスク・洪水・台風により自販機の浸水被害が多発し、収益へ影響
・サプライチェーンが寸断し、お客様へ商品を届けることができなくなり、売上・利益が低減
・スマート・オペレーションの推進
・拠点別ハザードマップの作成
リスク異常気象(大型台風や局地的な豪雨など)により、工場や倉庫の崩壊、従業員の被災などが発生し、製造が長期間休止する
※医薬品関連事業・食品事業
・事業継続計画(BCP)の整備
・外部倉庫拡大検討

(b)気候関連リスクと機会への対応・戦略のレジリエンス
当社グループの中核事業である国内飲料事業を担うダイドードリンコ株式会社(以下、ダイドードリンコ)は、製造と物流を全国各地の協力企業に委託するファブレス経営を採用し、商品開発と主力販路である自販機のオペレーションに経営資源を集中しています。2050年の自販機ビジネスにおけるカーボンニュートラル実現をめざして、気候変動への緩和策と適応策を強化し、脱炭素社会・循環型社会の形成に貢献していくことが、当社グループのサステナビリティに係る重要課題であると認識しております。
低炭素社会への移行リスク(1.5℃シナリオ)といたしましては、炭素税の導入を含む規制強化により、配送コストや自販機オペレーションにかかるコストの増加が見込まれるほか、自販機設置先の電気代負担増による引上げリスクが高まる等、国内飲料事業の売上構成比のうち約80%を占める自販機チャネルの事業運営に多大な影響が出ることが想定されますが、営業車両のEV化やスマート・オペレーションの推進による車両台数の削減に取り組むほか、省エネ型自販機の計画的投入や、カーボンニュートラルに対応した“お客様と共にサステナブルな未来を創る”自販機「LOVE the EARTHベンダー」の展開等により、お客様とのパートナーシップを推進し、事業機会の創出につなげてまいります。
0102010_009.png気候変動の顕在化に伴う物理的リスク(主に4℃シナリオ)といたしましては、自然災害の激甚化により、自販機の水没や生産工場・配送拠点の浸水等による被害が多発するリスクも想定されます。また、自販機ビジネスは、労働集約型産業の側面を持つことから、夏季の平均気温の上昇が、自販機オペレーションに係る労働環境に影響を及ぼし、労働力不足のリスクが高まることも懸念されます。
気候変動による平均気温の上昇は、熱中症対策飲料の販売増が事業機会となり得る一方で、主要原材料であるコーヒー豆の調達に大きな影響が出るものと認識しております。
当社グループは、これらのリスクと機会に対応していくために、日頃からコーヒー豆等の生産地に対する情報収集を行い、分散調達できる体制を築き上げると共に、コーヒーのみに依存しない魅力ある商品ラインアップの拡充に取り組んでおります。また、スマート・オペレーション体制の構築により、現場における働き方の多様化を図る等、労働力不足の時代への対応を進めるほか、個々のロケーションの特性にあった品揃えの最適化に努める等、自販機の店舗としての魅力をより高めてまいります。
なお、国内飲料事業におきましては、全国各地の協力工場へ商品の生産を委託することや、全国広範囲に自販機を設置することにより、リスク分散を図っております。
ⅳ.指標と目標
(a)気候関連リスク・機会の管理に用いる指標及び目標
当社グループは、2022年1月、サステナビリティの観点をより一層事業活動に組み込むため、「脱炭素社会・循環型社会への貢献」を環境に関するマテリアリティとして特定し、環境価値創出に向けた非財務KPIとして、当社グループにおけるCO2排出削減目標を設定しております。
0102010_010.jpgまた、国内飲料事業におきましては、循環型社会への貢献に向けて、以下の3つの重点目標を設定しております。
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(b)CO2排出量
当社グループの国内主要グループ会社※におけるScope1、Scope2及び重要なScope3(自販機の電力消費による排出)のCO2排出量は、以下の通りであります。
※ダイドードリンコ株式会社、ダイドービバレッジサービス株式会社、ダイドービジネスサービス株式会社、大同薬品工業株式会社、株式会社たらみ
CO2排出量実績(2021年4月1日から2022年3月31日)
単位:tCO2
(カッコ内の数値は基準年度からの増減率)
国内飲料事業医薬品関連事業食品事業合計
Scope17,268
(86.8%)
8,059
(106.0%)
8,199
(104.7%)
24,904
(99.3%)
Scope21,379
(109.0%)
小計8,648
(89.7%)
8,059
(106.0%)
8,199
(104.7%)
24,904
(99.3%)
Scope3
(カテゴリ13)
94,890
(97.4%)
94,890
(97.4%)

CO2排出量実績 売上高原単位(2021年4月1日から2022年3月31日)
単位:tCO2/百万円
(カッコ内の数値は基準年度からの増減率)
国内飲料事業医薬品関連事業食品事業合計
Scope10.06
(84.9%)
0.72
(98.3%)
0.39
(103.4%)
0.166
(96.9%)
Scope20.01
(106.7%)
小計0.07
(87.8%)
0.72
(98.3%)
0.39
(103.4%)
0.166
(96.9%)
Scope3
(カテゴリ13)
0.80
(95.2%)
0.80
(95.2%)

注1:国内飲料事業における排出量実績は、ダイドードリンコ株式会社、ダイドービバレッジサービス株式会社及びダイドービジネスサービス株式会社が対象となります。
注2:ダイドードリンコ株式会社、ダイドービバレッジサービス株式会社及びダイドービジネスサービス株式会社の国内94拠点における温室効果ガス排出量情報について第三者検証を受けております。
注3:売上高原単位は、対象グループ会社の排出量合計(期間=2021年4月1日~2022年3月31日)÷売上高合計(期間=国内飲料事業、医薬品関連事業:2021年1月21日~2022年1月20日、食品事業:2021年1月1日~2021年12月31日)にて算出しています。
今後とも、「DyDoグループSDGs宣言」のもと、企業としての持続的成長と持続的社会の実現に向けた取り組みをさらに強化してまいります。
(4)経営環境についての経営者の認識
2023年1月期は、当社グループにとって、試練の一年となりました。ロシアによるウクライナ侵攻、エネルギーコストの上昇、急激な円安の進行等、想定外の事業環境の変化に大きく影響を受けた一年でした。
そのような中でも、持続的成長の実現に向けた取組みを推し進めると同時に、価格改定等の対応策を臨機応変に実行することができました。
今後の事業環境を展望するのはなかなか難しいことですが、昨年からの原材料や光熱費の高騰はまだしばらく続くと見込まれる一方で、人の動きは活発になり、インバウンドも含め関連する消費は着実に回復していくと思われます。いずれにしても、変化の兆しをいち早く察知して、ビジネスの機会として生かしていけるよう、機敏な事業運営を心掛けたいと思います。
また、グループミッション2030に向けた取組みは今年もより一層推し進めていきます。
その実現に向けた重点課題として、グループ全体では8つのマテリアリティを策定しています。中でも「デジタル」「環境」「人財」については、グループ共通の事業基盤に関する課題として、今後も継続して注力していきます。
さらに、あらためて注力したいのは「こころとからだにおいしい商品の提供」というマテリアリティです。私たちが人と社会に提供する価値に磨きをかけてこそ、「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするダイドーグループ」が実現できるものと考えます。
全従業員がこの大きな目標に向かって、一歩一歩邁進し、チャレンジを続けていきます。
ダイドーグループホールディングス株式会社
代表取締役社長 髙松 富也

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」の実現に向けた「成長ステージ」として、2023年1月期を初年度とする5ヵ年の「中期経営計画2026」を策定しております。
「国内飲料事業の再成長」「海外事業戦略の再構築」「非飲料領域の強化・育成」の3つの基本方針のもと、「グループミッション2030」の実現に向けたマテリアリティに対応した成長戦略を推進するとともに、サステナビリティ経営の推進による組織基盤の強化を図り、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。
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① 国内飲料事業の再成長
当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、創業来、「お客様の求めるものをお客様に身近なところでお届けする」独自のビジネスモデルによって発展してまいりました。業界有数の自販機網と、直販と共栄会によって一体的に運営する品質の高いオペレーション体制は、当社グループの大きな資産であり、キャッシュ・フローの源泉ともなっております。
コロナ禍により、消費者の行動様式は大きく変容し、自販機市場においては本格的な販売回復に至らない中、自販機に対する業界各社の取り組み姿勢は二極化しており、上位寡占化の傾向がより強いものとなっております。このような状況の中、当社グループは、コロナ禍を契機とした社会変革をビジネスチャンスと捉え、「自販機ビジネスの進化による社会的価値の創造」をマテリアリティに掲げ、持続可能な自販機ビジネスモデルの構築にチャレンジしてまいります。
今後につきましては、国内飲料事業の2030年のありたい姿を「自販機市場において絶え間ない挑戦と共創で新しい価値を提供し、トップランナーとして業界をリードし続けます。」と定め、最新のテクノロジーを活用したスマート・オペレーションのさらなる進化に取り組むと共に、DyDoの店舗である自販機を通じて、お客様の求める価値をお届けすることにより、自販機市場における確固たる優位性を確立してまいります。
② 海外事業戦略の再構築
当社グループの海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業は、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しております。足元では、リラ安・ドル高の進行、トルコ国内のインフレの急加速、輸入原材料価格やエネルギーコストの急騰等、同事業を取り巻く経営環境は激しく変化しておりますが、主力ブランドであるミネラルウォーター「Saka(サカ)」は、消費者の健康志向を背景に着実な成長を続けており、中長期的な成長が期待できる事業と位置付けております。また、中国飲料事業につきましては、無糖茶ニーズの高まりを背景に、2021年に中国での現地生産を開始したことにより、収益構造の改善を実現することができました。
今後につきましては、海外飲料事業の2030年のありたい姿を「世界中の人々の健康を支えるグローバルブランドを生み出します。」と定め、既存のトルコ・中国事業の基盤を活かしながら、海外事業戦略の再構築を進め、健康・無糖ニーズの高まりに対応したグローバルブランドの育成にチャレンジしてまいります。
③ 非飲料領域の強化・育成
当社グループは、「こころとからだにおいしい商品の提供」をマテリアリティに掲げ、国内飲料事業の再成長、海外事業戦略の再構築と共に、非飲料領域の強化・育成に注力しております。
既存事業におきましては、国内飲料事業を担うダイドードリンコが運営するサプリメント等の通信販売が、主力商品である「ロコモプロ」を中心に着実な成長を続けているほか、食品事業を担う株式会社たらみ(以下「たらみ」)は、様々な食感を自在に実現する「おいしいゼリー」を作る技術力とブランド力を大きな強みとして、フルーツゼリー市場においてトップシェアを有し、ドライゼリー市場が縮小する中においても成長を続けております。また、医薬品関連事業を担う大同薬品工業株式会社(以下「大同薬品工業」)では、2030年のありたい姿を「健康・美容分野での製造受託企業No.1になります。」と定め、2拠点4工場体制での効率的な生産体制の整備に注力しております。
当社グループの新規事業領域拡大への取り組みとして、希少疾病用医薬品事業に参入すべく設立したダイドーファーマ株式会社(以下「ダイドーファーマ」)は、プロフェッショナル人材の採用を含め、組織体制を整備し、2021年にはライセンス契約を締結する等、マテリアリティに掲げる「社会的意義の高い医療用医薬品の提供」に向けて、着実な歩みを進めております。
超高齢化社会・健康長寿社会が進展する中、人々の健康・予防・衛生に対する意識の高まりも相俟って、今後、ヘルスケア関連市場は着実に成長していくことが想定されます。今後につきましては、お客様の健康と生活の質の向上に貢献すべく、大きな成長が期待されるヘルスケア領域の事業の強化・育成を図り、非飲料事業での第2の柱の構築にチャレンジしてまいります。
④ グループ理念の浸透を通じたサステナビリティ経営の推進
当社グループは、事業環境の不確実性に柔軟に対応し、中長期的な企業価値向上を実現するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの同期化が必要であるとの認識のもと、グループ理念の浸透を通じたサステナビリティ経営を推進しております。SDGsのめざす持続可能な社会の実現に向け、事業を通じて貢献することが当社グループのミッションであるとの認識のもと、SDGsへの取り組みを本格化すべく2021年1月には、「DyDoグループSDGs宣言」を公表しております。
この取り組みをさらに推進し、次代に向けたイノベーションを創出していくためには、マテリアリティに掲げる「従業員のワークライフシナジーの実現・ダイバーシティの推進」への取り組みを通じて、多様な人材が生き生きと活躍できる環境を整備すると共に、さらなるチャレンジを促す企業風土を醸成し、グループ従業員のエンゲージメントをより一層、高めていく必要があります。
今後とも、従業員一人ひとりが「グループ理念」「グループビジョン」に基づく共通の価値観を持って行動し、様々なステークホルダーの皆様とのパートナーシップを推進することにより、世界中の人々が楽しく健やかに暮らすことのできる持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
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