有価証券報告書-第109期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 11:46
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【項目】
158項目
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスを経営上の最重要課題の一つであると認識し、グループ各社の経営管理を強化するとともに、監査体制の充実によりグループ全体の経営効率の向上とガバナンスの徹底を図ることを経営の基本方針としている。
当社は、グループ規範の一つとして「真実と公正」を掲げており、迅速で的確な意思決定と内部統制機能により、株主、取引先、従業員、地域社会など各ステークホルダーとの良好な信頼関係を築き、企業の社会的責任を果たす所存である。
なお、コーポレート・ガバナンスの状況は、有価証券報告書提出日現在で記載している。
②企業統治の体制と概要及び当該体制を採用する理由
イ.企業統治の体制
当社は、取締役会設置会社であり、監査役会設置会社である。純粋持株会社体制によるグループ経営のもと、取締役会は「グループ戦略の立案」「グループ経営資源の最適配分」「グループ業務執行の監督」などに専念し、グループ会社の取締役はグループ戦略に基づき業務を執行する役割と責任を担うことにより、経営意思決定の迅速化及び監督機能の強化を図るとともに、効率的で機動的な経営体制を構築している。
ⅰ.取締役会
取締役会は5名(うち2名は社外取締役)で構成されており、毎月一度の頻度で開催している。取締役会では、事業戦略や事業計画などの経営方針の策定、経営陣による適切なリスクテイクを支える環境整備、経営陣に対する実効性の高い監督を行っている。
ⅱ.監査役会
監査役会は4名(うち2名は社外監査役)で構成されており、定期的に開催している。監査役会は、独立した立場で監査役としての責務を果たすとともに、社外取締役との緊密な連携により、経営に対する監督強化に努め、コーポレート・ガバナンスの充実に注力している。
また監査役会は、会計監査人の適正な監査を確保するため、関連部門との連携により、監査日程や監査体制を確保する。会計監査人について、監査実施状況や監査報告等を通じて、職務の実施状況を把握し、評価を行うとともに、独立性と専門性の有無を確認のうえ、選任の適否を判断する。
ⅲ.報酬委員会
報酬委員会は3名(代表取締役社長と社外取締役)で構成されており、取締役の報酬決定にあたって、各取締役への支給額について、株主総会で決定された総額の限度内で審議及び答申を行う。
なお、上記の取締役会及び監査役会並びに報酬委員会における構成員の内訳は以下のとおりである。
(◎は議長、〇は構成員、△は他参加者を表す。)
役職名氏名取締役会監査役会報酬委員会
代表取締役社長西村 幸浩
代表取締役専務取締役有地 邦彦
常務取締役辰已 敏博
社外取締役土肥 謙一
社外取締役中村 一幸
常勤監査役平岡 好信
常勤監査役小野 正也
社外監査役藤木 久
社外監査役植田 益司

ⅳ.経営戦略会議及び各種委員会
上述の取締役及び監査役に主要子会社社長を加えて開催する経営戦略会議、各種委員会として、当社グループ内の法令遵守及び企業倫理の取り組みを統括するためのコンプライアンス委員会、適正な財務報告を確保する体制を整備・運用する財務内部統制委員会、各種リスクを統制するためのリスク管理委員会、グループにおける環境・社会貢献・ガバナンスに関する活動についての管理及び意識啓蒙を図るESG推進委員会を設置している。
また、当社は財務情報の開示の適正性を担保するため、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けている。なお、これらについて図表に表すと以下のとおりとなる。
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ロ.現状の体制を採用している理由
当社は、社外監査役には、法律の専門家や公認会計士・税理士として培われた高度な専門性を有する者など独立性の高い者を選任し、経営のモニタリングやアドバイスを公正・中立な立場で行うなど、監査の機能強化に努めている。
また、社外取締役には、他の会社の経営者として培われた豊富な経験及び幅広い見識を保有する者などを選任し、外部的視点から経営への助言などを行っている。
社外取締役を含めた取締役会と、社外監査役を含めた監査役会との連携により、コーポレート・ガバナンスは機能していると考えている。
ハ.内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
当社は、毎月開催する取締役会、定期的に開催する監査役会において、業務執行の状況把握に努め、迅速かつ必要な対処をしている。また、一連の内部統制機能を高めるため、各専門委員会を定期的に開催するとともに、経営スタッフ部門のサポートにより、各事業共通の課題に対して、高い透明性を確保したうえで、公正な企業活動及び実効性の高い事業活動を推進するよう努めている。さらに、年1回各事業会社幹部が参加する「経営方針発表会」を開催し、経営方針をグループ全体へ徹底させている。
当社は、リスクを「事業目的を達成するために事業活動と表裏一体をなすもの」として認識し、全体体系の中で経営リスク、業務リスク、環境・安全・品質リスクと類型的にとらえている。そのリスク対応力を強化し、適切な対応をとるため、「ダイワボウ・リスク管理規則」を2003年4月に制定した。
同規則においては、リスク管理の実施について詳細に規定しており、代表取締役を委員長とするリスク管理委員会を設置し活動を行うこととしている。
また、異常災害、巨大損失など「大きなリスクが現実に発生した場合若しくは発生する予兆がある場合の緊急事態対応のリスク管理」を特に「危機管理」として別途「危機管理規則」を定めている。
これらの施策に加えて、コンプライアンス推進の一環として、2005年4月1日に個人情報保護法に対応した個人情報保護方針や社内規程などを制定した。
さらに、内部統制に関する取り組みを強化するため、2006年5月12日開催の取締役会において決議された「内部統制システムの基本方針」の構築及び運用の状況を踏まえ、2020年4月23日開催の取締役会において、一部を改定し、次のとおり「内部統制システムの基本方針」を実行している。
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、以下のとおり、当社の業務並びに当社及び子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するための体制(以下「内部統制」という)を整備している。
ⅰ.当社及び子会社の取締役・使用人の職務の執行が法令・定款に適合することを確保するための体制
(1) 当社は、法令遵守及び企業倫理の浸透をグループ会社の取締役及び使用人に徹底するため、「グループ企業行動憲章」を制定し、関連する法令の周知及び社内規則・マニュアルの整備と従業員教育に努める。
(2) 内部監査部門である監査室が、各部門における業務執行の法令・定款との適合性を監査する一方、「コンプライアンス規則」を整備し、代表取締役を委員長とする「コンプライアンス委員会」の設置により、当社グループ内の法令遵守及び企業倫理の取組みを横断的に推進・統括する。
(3) 法令上疑義のある行為等について、従業員が情報提供を行う手段として法務コンプライアンス室が所管する「ダイワボウ・ヘルプライン」を設置・運営することにより、問題を未然に防止するよう努める。
ⅱ.当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(1) 「文書取扱規程」の整備により、取締役の職務の執行に係る情報を、文書又は電磁的媒体(以下、文書等という)に記録し保存する。
(2) 取締役及び監査役は、いつでもこれらの文書等を閲覧できるものとする。
ⅲ.当社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(1) 「リスク管理規則」を整備し、経営リスク、業務リスク、環境・安全・品質リスクの3つの体系に区分することで、各部門が共通リスクの認識と管理手法を共有し、マネジメント機能の強化を図る。また、「危機管理規則」の整備により甚大な損失の及ぼす影響の極小化と再発防止に努める。
(2) 当社グループ内のリスク管理の取組みを横断的に統括、推進するため、代表取締役を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、新たに発生した各種リスクについて、同委員会において速やかに対処方針を決定し、リスク管理体制の実効性を確保する。
ⅳ.当社及び子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1) 当社は、純粋持株会社として、取締役会の機能をグループ戦略の立案、業務執行の監督に特化し、グループ会社の取締役にはそのグループ戦略に基づいた業務の執行と責任を担わせ、担当区分を明確にする事により、経営の意思決定の迅速化と監督機能の強化を図り、効率的で機動的な経営体制を構築する。
(2) 当社グループは、中期経営3カ年計画及び年度事業計画を策定し、毎月の取締役会において、ITを活用した管理会計システムに基づき、月次レビューと改善策の提案により、業績管理を徹底する。
(3) 経営に重大な影響を及ぼす事項は、経営戦略会議等において審議するとともに、当社及びグループ会社の取締役は、グループ戦略方針に立脚した具体的施策と業務規程に基づく業務遂行体制を決定する。
ⅴ.当社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
(1) グループ会社をカテゴリー別に区分し、基本的権限を定めた「グループ経営管理規程」を整備し、グループの全体最適性を最優先課題とした業務運営の適正な管理を実践する。
(2) グループ会社は自ら業務運営の適正管理を実践するとともに、当社はそれらを監督する取締役を任命し、法令及び定款の遵守とリスク管理体制を構築する権限と責任を与える。また、当社の各スタッフ部門はこれらを機能横断的に支援する。
ⅵ.当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項並びに当該使用人の取締役からの独立性及び当該使用人に対する監査役の指示の実効性の確保に関する事項
(1) 監査役は必要に応じ、監査室に属する使用人に対し、監査役の職務の補助を命じることができる。
(2) 監査室に属する使用人は、監査役より監査業務に必要な命令を受けた場合、その命令に関して取締役の指揮命令は受けないものとする。
ⅶ.当社の取締役・使用人及び子会社の取締役・監査役・使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
(1) 当社の取締役・使用人及びグループ会社の取締役・監査役・使用人は、取締役会等の重要な会議において担当する業務の執行状況と、次に定める事項について監査役に対して随時報告する。
① 会社の信用を大きく低下させる恐れのある事項
② 会社に著しい損害を及ぼす恐れのある事項
③ 重大な法令・定款違反その他重要な事項
(2) 当社の取締役・使用人及びグループ会社の取締役・監査役・使用人が、前号に定める事項に関する事実を発見した場合は、「ダイワボウ・ヘルプライン運用規程」に則り、監査役に報告する。
(3) 監査役は、その職務を遂行するために必要と判断するときは、いつでも当社の取締役・使用人及びグループ会社の取締役・監査役・使用人に報告を求めることができ、当該取締役・監査役・使用人はこれに応じる。
ⅷ.当社の取締役・使用人及び子会社の取締役・監査役・使用人が監査役に報告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(1) 「ダイワボウ・ヘルプライン運用規程」に則り、報告者に対する解雇その他の不利益取扱いを禁止する。
ⅸ.当社の監査役の職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
(1) 当社は、監査役がその職務の執行について生ずる費用の前払い等を請求したときは、当該請求に係る費用又は債務が監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
ⅹ.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1) 監査役は、取締役会等の重要な会議には出席して、独立した立場で発言する。また、グループ会社の各部門にも出向いて業務執行を監査する。
(2) 監査役は、会計監査人と定期的な業務監査を行うほか緊密な連携を保つこととする。また、代表取締役との間の定期的な意見交換会を開催する。
二.責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役との間に、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨の規定を定款に設けている。これに基づき、当社は社外取締役及び社外監査役との間で、当該責任限定契約を締結している。社外取締役及び社外監査役の当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額としている。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役又は社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られる。
③取締役の員数
当社の取締役は、10名以内とする旨を定款に定めている。
④取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めている。なお、選任決議は累積投票によらないものとする。
⑤中間配当
当社は、株主の剰余金配当の機会を充実させるため、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議をもって、毎年9月30日を基準日とする株主又は登録株式質権者に対し、中間配当金として剰余金の配当を行うことができる旨を定款に定めている。
⑥株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めている。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものである。
⑦自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、経営環境の変化に対応し、機動的な資本政策を遂行するため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議をもって、市場取引等により自己の株式を取得できる旨を定款に定めている。
⑧ 株式会社の支配に関する基本方針について
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
イ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上していくことを可能とする者であるべきと考えている。
当社は、金融商品取引所に株式を上場していることから、市場における当社株式の取引については株主の自由な意思によって行われるべきであり、たとえ当社株式等の大規模買付行為がなされる場合であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これをすべて否定するものではない。また、経営の支配権の移転を伴う株式の大規模買付提案に応じるかどうかは、最終的には株主の判断に委ねられるべきだと考えている。
しかしながら、資本市場における株式の大規模買付提案の中には、その目的等から見て、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができないことが予測されるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言いがたいもの、あるいは株主が最終的に判断されるために必要な時間や情報が十分に提供されずに、大規模買付行為が行われる可能性も否定できない。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主から負託された者の責務として、株主のために必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉、場合によっては必要かつ相当な対抗措置を取る必要があると考えている。
ロ.基本方針の実現に資する取組み
当社は、上記方針の実現、つまり企業価値向上及び株主共同の利益のために、次の取組みを実施している。
ⅰ.経営体制の改革
当社は、1941年に紡績会社の4社合併により大和紡績株式会社として設立されたが、純粋持株会社への移行、ITインフラ流通事業の再編、ダイワボウホールディングス株式会社への商号変更、繊維事業を統括する中間持株会社の設立、産業機械事業の再編と、継続して事業構造の改革を実行してきた。
これらの施策により、当社グループはITインフラ流通事業、繊維事業、産業機械事業を3つのコア事業に据えて、「ITインフラ」「生活インフラ」「産業インフラ」という「社会インフラ」の領域において地球環境との共生と持続可能な社会の創造に貢献することをグループビジョンに掲げ、バリュー・イノベーション(価値革新)を推進する創造革新企業へと変貌を遂げた。
ⅱ.中期経営3カ年計画
当社は2018年4月1日から中期経営計画「イノベーション21」第三次計画をスタートさせた。本中期経営計画では新たな基本コンセプトとして、「ITインフラを主軸に、生活関連、産業分野での幅広い社会貢献型の経営を目指す」を掲げ、新たな成長ステージを目指す事業展開とグループ全体の収益基盤の強化に努めている。
ハ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株式等の大規模買付行為が行われる場合には、買付者等に対して必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見の開示など適時適切な開示を行い、株主の皆様の検討時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関連法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じていく。
ニ.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記ロ及びハで述べた取組みは、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上させるための具体的な方策として策定されたものであり、上記イの会社の支配に関する基本方針及び株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的としているものではないと判断している。

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