有価証券報告書-第155期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、高い技術力を活かした製品を顧客に提供し社会に貢献することを経営理念とし、この経営理念のもと以下の企業グループを目指してまいります。
・ 世界市場で顧客の信頼に応える企業グループ
・ 常に技術の先端を行く企業グループ
・ 地球環境保全、循環型社会に貢献する企業グループ
(2) 経営環境
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える大きな要因として、当社グループの主力事業である洋紙事業の構造的な需要減退、市況変動、木材チップ、製紙用パルプ・重油・石炭・諸薬品等の原燃料価格変動があります。
洋紙の需要減退は今後も進行すると思われ、経営環境は厳しさを増して行くと認識しております。
原燃料費については、購入パルプ・石炭など一時期より下落したものもありますが、チップ価格など上昇したものもあり、全体的には高い水準にあります。
紙・パルプ事業は、洋紙の需要減退や市販パルプの市況下落など販売面では厳しい環境にありますが、昨年1月の価格修正後の市況の維持、王子グループとの業務提携効果、今後も安定的な需要の見込める家庭紙事業の拡充や、脱プラスチック用途としての市場拡大の可能性があるバリアコート紙や晒クラフト紙等の新商品開発を進めることなどにより、事業構造転換を進めて収益安定化を図ります。
イメージング事業は、既存製品である印刷製版材料や写真印画紙などは電子化による構造的な需要減退が進んでおりますが、富士フイルムとのアライアンスの強化、市場開拓余地のある新興国でのインクジェット用紙拡販や、エレクトロニクス関連分野での新事業確立を進めてまいります。
機能材事業は、主要販売先である中国の経済状態や香港情勢が不安定なことによる先行きの不透明感はありましたが、バッテリーセパレータなどの販売は増加しました。今後も市場拡大が見込める分野で、新規拡販や新商品開発による事業拡大の取組みを進めてまいります。
(3) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「新しいステージに立った事業基盤の強化と多様化」を基本方針とする「新中期経営計画」(2019年4月~2022年3月)に取り組んでおります。「新中期経営計画」では最終年度(2022年3月期)の経営数値目標を設定しております。
○ 経営数値目標
(4) 会社の対処すべき課題
[新型コロナウイルスの影響に関して]
当社グループは、新型コロナウイルスの感染リスク拡大に対して、従業員の生命と安全を守るため、製造現場では、時差出勤・交代出勤・接触機会の削減等の対策を講じ、販売・管理部門ではリモートワークを進める等の感染防止対策を取っています。
外出制限・イベント中止などで、印刷・情報用紙の需要減退が加速し、画像出力用のイメージング分野も打撃を受けるなど、マイナスの影響は避けられません。一時帰休等も行いながら需要動向に応じた生産体制を維持するなど、経営の「守り」を固め、この事態に対処してまいります。
一方で、衛生面でのニーズの高まりから家庭紙やフィルター関係の需要は増加しており、発電事業などは社会インフラを支える不可欠なものであります。また、生活のさまざまな局面で使われる紙には、社会を下支えする重要な使命があります。新型コロナウイルス禍で激変・急変する状況に柔軟に対応し、このような経営の「攻め」の部分にも力を割いてまいります。
[新中期経営計画について]
「新中期経営計画」(2019年4月~2022年3月)では、「新しいステージに立った事業基盤の強化と多様化」を基本方針とし、王子グループとのアライアンスによる強固な経営基盤の確立、既存事業の再構築と充実、及び新たな収益の柱の育成による事業基盤の多様化により、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の最大化を図ります。
① 王子グループとのアライアンスによる強固な経営基盤の確立
・王子グループ及び当社グループの経営資源及びノウハウを相互に活用して生産、販売、原材料調達、物流、エンジニアリング、設備投資、研究開発及び間接部門など全ての事業分野において強固な協業関係を構築することにより、効率化とコストダウン効果を早期に発現させ、競争力強化を図ります。また、財務基盤の強化により、経営基盤の安定化と有利子負債の一層の削減を進めます。
・洋紙事業は、王子グループとの相互OEMの強化、販売体制の転換、倉庫や物流の相互活用も含めた物流費の削減、需要動向に見合った生産体制の構築と生産効率の向上、及び原燃料の購入コストの削減などを進め、収益安定化を進めてまいります。
② 既存事業の再構築と充実
・イメージング事業は、写真用原紙などで富士フイルムとのアライアンスによる事業基盤強化を進めながら、海外市場への積極的展開により、成熟化しつつある既存製品販売の充実を図ります。
・機能材事業は、独自の技術を活かし、中国を中心にアジア諸国及び欧米での販売拡大に努め、水処理膜支持体などの不織布、リライトメディア、化粧板原紙やテープ原紙などの事業で着実な前進を図ります。
③ 新たな収益の柱の育成による事業基盤の多様化
・八戸工場では、王子グループと共同による家庭紙事業やバイオマス発電事業を順次立ち上げており、事業構造の転換を進めながら黒字安定化を図ります。
・イメージング技術を用いた機能性フィルムやデジタル捺染紙、品質面で優位性を持つバッテリーセパレータや無機繊維紙、脱プラを目指した各種バリア紙の立上げ、などの成長分野での事業拡大と多様な新規事業の確立に向けた取り組みを進めます。
「新中期経営計画」の初年度である当期は、王子グループとの主なアライアンスとして、以下の進捗がありました。次年度以降も引き続き、王子グループとのアライアンス拡大に取り組んでまいります。
2019年4月 エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ㈱
営業運転開始(家庭紙事業)
2019年9月 エム・ピー・エム・王子エコエネルギー㈱
営業運転開始(バイオマス発電事業)
2019年11月 三菱王子紙販売㈱
三菱製紙販売㈱から商号変更を行い「王子」ブランドの仕入基盤確立
2019年11月 OCMファイバートレーディング㈱
王子ホールディングス㈱と中越パルプ工業㈱の輸入チップ調達会社に資本参加し輸入木材チップの共同調達開始
2019年11月 王子イメージングメディア㈱からのノーカーボン紙の生産・販売移管を発表
2020年7月から王子イメージングメディア㈱神崎工場のノーカーボン紙事業の生産および販売を当社高砂工場に移管予定
[CSR(企業の社会的責任)について]
当社グループでは、CSRの目的はステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得ることを通じて企業価値を向上し、環境面、社会面、財務面からの諸課題の解決につなげることにあると認識し、CSRを事業活動の中で取り組むべき重要な経営課題のひとつと位置づけております。
当期は、「安全衛生に関する活動の強化」及び「社会との共生を意識した商品開発」を最重要課題として取り組みました。また、国連の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」の達成に貢献するFSC森林認証紙をはじめとする環境配慮型商品の拡充等に努めてまいりました。
2021年3月期は、引き続き「安全衛生に関する活動の強化」及び「社会との共生を意識した商品開発」の2点を最重要課題に掲げ、企業価値の向上を目指し、特徴あるCSR活動を展開してまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、高い技術力を活かした製品を顧客に提供し社会に貢献することを経営理念とし、この経営理念のもと以下の企業グループを目指してまいります。
・ 世界市場で顧客の信頼に応える企業グループ
・ 常に技術の先端を行く企業グループ
・ 地球環境保全、循環型社会に貢献する企業グループ
(2) 経営環境
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える大きな要因として、当社グループの主力事業である洋紙事業の構造的な需要減退、市況変動、木材チップ、製紙用パルプ・重油・石炭・諸薬品等の原燃料価格変動があります。
洋紙の需要減退は今後も進行すると思われ、経営環境は厳しさを増して行くと認識しております。
原燃料費については、購入パルプ・石炭など一時期より下落したものもありますが、チップ価格など上昇したものもあり、全体的には高い水準にあります。
紙・パルプ事業は、洋紙の需要減退や市販パルプの市況下落など販売面では厳しい環境にありますが、昨年1月の価格修正後の市況の維持、王子グループとの業務提携効果、今後も安定的な需要の見込める家庭紙事業の拡充や、脱プラスチック用途としての市場拡大の可能性があるバリアコート紙や晒クラフト紙等の新商品開発を進めることなどにより、事業構造転換を進めて収益安定化を図ります。
イメージング事業は、既存製品である印刷製版材料や写真印画紙などは電子化による構造的な需要減退が進んでおりますが、富士フイルムとのアライアンスの強化、市場開拓余地のある新興国でのインクジェット用紙拡販や、エレクトロニクス関連分野での新事業確立を進めてまいります。
機能材事業は、主要販売先である中国の経済状態や香港情勢が不安定なことによる先行きの不透明感はありましたが、バッテリーセパレータなどの販売は増加しました。今後も市場拡大が見込める分野で、新規拡販や新商品開発による事業拡大の取組みを進めてまいります。
(3) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「新しいステージに立った事業基盤の強化と多様化」を基本方針とする「新中期経営計画」(2019年4月~2022年3月)に取り組んでおります。「新中期経営計画」では最終年度(2022年3月期)の経営数値目標を設定しております。
○ 経営数値目標
| 連結指標 | 目標値(2022年3月期) |
| 売上高 | 2,200億円 |
| 営業利益 | 55億円 |
| 経常利益 | 60億円 |
| 有利子負債 | 980億円 |
| D/Eレシオ | 1.3倍 |
(4) 会社の対処すべき課題
[新型コロナウイルスの影響に関して]
当社グループは、新型コロナウイルスの感染リスク拡大に対して、従業員の生命と安全を守るため、製造現場では、時差出勤・交代出勤・接触機会の削減等の対策を講じ、販売・管理部門ではリモートワークを進める等の感染防止対策を取っています。
外出制限・イベント中止などで、印刷・情報用紙の需要減退が加速し、画像出力用のイメージング分野も打撃を受けるなど、マイナスの影響は避けられません。一時帰休等も行いながら需要動向に応じた生産体制を維持するなど、経営の「守り」を固め、この事態に対処してまいります。
一方で、衛生面でのニーズの高まりから家庭紙やフィルター関係の需要は増加しており、発電事業などは社会インフラを支える不可欠なものであります。また、生活のさまざまな局面で使われる紙には、社会を下支えする重要な使命があります。新型コロナウイルス禍で激変・急変する状況に柔軟に対応し、このような経営の「攻め」の部分にも力を割いてまいります。
[新中期経営計画について]
「新中期経営計画」(2019年4月~2022年3月)では、「新しいステージに立った事業基盤の強化と多様化」を基本方針とし、王子グループとのアライアンスによる強固な経営基盤の確立、既存事業の再構築と充実、及び新たな収益の柱の育成による事業基盤の多様化により、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の最大化を図ります。
① 王子グループとのアライアンスによる強固な経営基盤の確立
・王子グループ及び当社グループの経営資源及びノウハウを相互に活用して生産、販売、原材料調達、物流、エンジニアリング、設備投資、研究開発及び間接部門など全ての事業分野において強固な協業関係を構築することにより、効率化とコストダウン効果を早期に発現させ、競争力強化を図ります。また、財務基盤の強化により、経営基盤の安定化と有利子負債の一層の削減を進めます。
・洋紙事業は、王子グループとの相互OEMの強化、販売体制の転換、倉庫や物流の相互活用も含めた物流費の削減、需要動向に見合った生産体制の構築と生産効率の向上、及び原燃料の購入コストの削減などを進め、収益安定化を進めてまいります。
② 既存事業の再構築と充実
・イメージング事業は、写真用原紙などで富士フイルムとのアライアンスによる事業基盤強化を進めながら、海外市場への積極的展開により、成熟化しつつある既存製品販売の充実を図ります。
・機能材事業は、独自の技術を活かし、中国を中心にアジア諸国及び欧米での販売拡大に努め、水処理膜支持体などの不織布、リライトメディア、化粧板原紙やテープ原紙などの事業で着実な前進を図ります。
③ 新たな収益の柱の育成による事業基盤の多様化
・八戸工場では、王子グループと共同による家庭紙事業やバイオマス発電事業を順次立ち上げており、事業構造の転換を進めながら黒字安定化を図ります。
・イメージング技術を用いた機能性フィルムやデジタル捺染紙、品質面で優位性を持つバッテリーセパレータや無機繊維紙、脱プラを目指した各種バリア紙の立上げ、などの成長分野での事業拡大と多様な新規事業の確立に向けた取り組みを進めます。
「新中期経営計画」の初年度である当期は、王子グループとの主なアライアンスとして、以下の進捗がありました。次年度以降も引き続き、王子グループとのアライアンス拡大に取り組んでまいります。
2019年4月 エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ㈱
営業運転開始(家庭紙事業)
2019年9月 エム・ピー・エム・王子エコエネルギー㈱
営業運転開始(バイオマス発電事業)
2019年11月 三菱王子紙販売㈱
三菱製紙販売㈱から商号変更を行い「王子」ブランドの仕入基盤確立
2019年11月 OCMファイバートレーディング㈱
王子ホールディングス㈱と中越パルプ工業㈱の輸入チップ調達会社に資本参加し輸入木材チップの共同調達開始
2019年11月 王子イメージングメディア㈱からのノーカーボン紙の生産・販売移管を発表
2020年7月から王子イメージングメディア㈱神崎工場のノーカーボン紙事業の生産および販売を当社高砂工場に移管予定
[CSR(企業の社会的責任)について]
当社グループでは、CSRの目的はステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得ることを通じて企業価値を向上し、環境面、社会面、財務面からの諸課題の解決につなげることにあると認識し、CSRを事業活動の中で取り組むべき重要な経営課題のひとつと位置づけております。
当期は、「安全衛生に関する活動の強化」及び「社会との共生を意識した商品開発」を最重要課題として取り組みました。また、国連の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」の達成に貢献するFSC森林認証紙をはじめとする環境配慮型商品の拡充等に努めてまいりました。
2021年3月期は、引き続き「安全衛生に関する活動の強化」及び「社会との共生を意識した商品開発」の2点を最重要課題に掲げ、企業価値の向上を目指し、特徴あるCSR活動を展開してまいります。