有価証券報告書-第144期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」というグループ経営理念のもと、誠実なコミュニケーションと市場をリードする技術力でお客さまの思いをカタチにし、新たな価値を創出し続ける企業グループを目指すことを経営の基本方針としております。そのためには、経営の効率性、健全性、透明性を高め、コーポレート・ガバナンスを充実させることが最重要課題と考えております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
取締役会、監査役会を中心とした経営管理体制を構築し、当有価証券報告書提出日現在、役員は、社外取締役3名を含む取締役7名と社外監査役2名を含む監査役4名で構成されております。社外取締役・社外監査役の5名全員を東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
また、社外取締役又は社外監査役を選任するにあたっては、東京証券取引所が定める独立役員の独立性基準に加え、当社が独自に定める社外役員の独立性基準を満たし、中立・公正な見地から、一般株主との利益相反が生じるおそれがないことを確認したうえで選任しております。これら独立社外取締役及び独立社外監査役で構成される「独立役員会」を設置し、議長を務める筆頭独立社外取締役を中心に、独立役員間の情報交換及び取締役会への提言機能の強化を推進しております。筆頭独立社外取締役は取締役会へ提言又は意見交換を申し入れることができる旨を「独立役員会規程」に定めており、代表取締役や取締役会は、必要に応じて経営等に関するさまざまな助言を得ることができる仕組みを整備しております。常勤監査役はオブザーバーとして同会議に出席し、独立社外取締役と監査役の連携体制の強化を図ることで、一層のコーポレート・ガバナンス強化に努めております。加えて、半期に一度、社長・独立役員及び常勤監査役による意見交換会を開催することで、さらなるコミュニケーションの強化を図っております。
また、独立社外取締役の適切な関与と助言を得る仕組みを確保するため「指名報酬委員会」を設置しております。「指名報酬委員会」は、取締役会の諮問機関として委員の過半数を独立社外取締役で構成し、委員長を独立社外取締役としております。当該委員会では、取締役会から経営陣の選解任等の重要な事項に関する諮問を受けて審議を行い、取締役会はその答申を尊重することで、決定手続の客観性・透明性の向上に努めております。加えて、客観性・透明性の高い報酬決定プロセスを構築するには、独立した立場から報酬の決定を行うことが適当であるとの判断のもと、取締役会は、具体的な役員報酬額の決定を指名報酬委員会に委任しております。指名報酬委員会に委任された権限の内容は、固定報酬及び業績連動報酬の具体的な報酬額の決定並びに支給時期等となります。指名報酬委員会は委任に基づき、株主総会で決定した報酬総額の限度内において、「役員報酬制度規程」に基づき算定された個人別の評価等を踏まえ、報酬額を決定しております。
定例取締役会、定例監査役会はともに原則として月1回開催され、取締役会においては、重要事項の決定並びに業務執行状況の監督を行い、監査役会においては、監査の方針・計画などを決定し、各監査役が取締役の職務執行の厳正な監査を実施しております。また、必要に応じて臨時取締役会、臨時監査役会を開催しております。
取締役の任期については、経営責任を明確化し株主による信任の機会を適切に設けるため、1年としております。また、継続的に取締役会の実効性向上を図るため、年に1回取締役会のあり方について取締役及び監査役による自己評価及び議論を行う機会を設けております。
業務執行体制については、2016年6月から執行役員制度を導入し、業務執行の効率化・迅速化及び執行責任の明確化を図っております。常務執行役員以上を中心に構成される経営執行会議を原則として週1回開催し、業務執行に関する機動的な審議を行います。このほか、サステナビリティ推進会議や戦略会議を必要に応じて開催し、経営課題や経営戦略に関しての情報共有及び議論を行っております。
経営環境の変化や法改正等の動きに十分留意しながら、法律上の必須条件に加えさまざまな手段も講じております。「内部統制委員会」「企業倫理委員会」「環境委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」などの各種委員会を設け、継続的な活動を行っております。
当社は、取締役会を経営の最高意思決定及び経営の監督機関としております。
また、監査役設置会社として、4名の監査役を選任し、そのうち2名は社外監査役であります。社外監査役は取締役の職務執行の監査に当たり、高い独立性を持ち、中立・公正な見地から客観的に監査を行っており、これらの体制を採用することで、経営に対する十分な監督機能が発揮できると認識しております。
なお、主な機関の構成員、企業統治の体制の模式図は以下のとおりであります。
◎は議長(委員長)、○は出席メンバーを示しております。

③ 取締役会等の活動状況
イ.取締役会の活動状況
当事業年度における個々の取締役・監査役の出席状況及び具体的な検討内容は以下のとおりであります。
〈出席状況〉
(注)1.表中の全回数は在任期間中の開催数であります。
2.取締役松﨑広孝及び社外監査役徳岡卓樹の両氏は、2023年6月29日開催の第143期定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任いたしました。
3.取締役大橋輝臣及び社外監査役新島由未子の両氏は、2023年6月29日開催の第143期定時株主総会において選任され就任いたしました。
〈具体的な検討内容〉
取締役会では、代表取締役を中心とした業務執行取締役及び各執行部門からの報告を軸に、経営戦略、重要施策の遂行状況及び投資案件等についての審議を行っており、当事業年度においては、サステナビリティ経営推進に向けた取組について継続して議論するとともに、IR活動の課題についても討議を行いました。
当社は、これら経営に関わる重要な意思決定を行うためには、十分な事前検討時間の確保及び当日の審議の充実が不可欠だと考えております。この考え方に基づき、取締役会の開催にあたっては、会日に先立って資料を配付し、社外役員に対しては必要に応じて事前説明を行うこととしております。
ロ.指名報酬委員会の活動状況
当事業年度における個々の委員の出席状況及び具体的な検討内容は以下のとおりであります。
〈出席状況〉
(注)藤森康彰氏は、代表取締役社長選定の件のみを扱った会に出席しなかったため、他の役員と出席回数が異なっております。
〈具体的な検討内容〉
指名報酬委員会は、取締役会の任意の諮問委員会として委員の過半数を独立社外取締役で構成し、委員長を独立社外取締役としております。当該委員会は、取締役会から経営陣の選解任や報酬等の重要な事項に関して諮問や委任を受け、下記の事項について審議を行います。このうち、当事業年度においては、定例審議事項以外に役員報酬制度の見直しと取締役及び執行役員の退任後の処遇に関して重点的に議論を行いました。
④ 企業統治に関するその他の事項
イ.内部統制システムの整備の状況
取締役会が決議した内部統制基本方針は以下のとおりであります。当社は本基本方針に基づき、適切な内部統制システムの整備・維持に努めております。
<内部統制基本方針>当企業グループは「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」を経営理念として掲げている。経営理念の実現と企業グループの持続的発展に向けて、業務の適正及び有効性を確保するために内部統制システムを一層充実させて、公正で信頼される企業グループを目指す。
1.取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当企業グループは企業行動憲章、倫理綱領を定め、すべての取締役が自己規律をもって、これらを遵守する。取締役の職務執行の適正については、監査役会の定める監査の方針に従い、各監査役の監査対象とするほか、取締役が他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合は、直ちに監査役会及び取締役会に報告し、その是正を図るものとする。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当企業グループは取締役会議事録、重要決裁文書その他取締役の職務の執行に係る文書の保存を定款、文書保存管理規程の定めるところに従い、適切に保存・管理する。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
損失の危険の管理については、取締役の監督のもと各部門が権限の範囲内で日常的なリスク管理を行う。「内部統制委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」などが連携をとり、潜在リスクの洗い出しと課題解決を推進し、リスク発生の抑制に努める。不測の事態が発生した場合は、「危機管理委員会」を開催し、担当執行役員が委員長となって、関連部門と連携して問題解決を図る。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保する体制の基礎として、毎月1回の定例取締役会と必要に応じて開催する臨時取締役会で重要事項の決定及び業務執行状況の監督を行う。さらに、取締役会の監督機能の維持、向上と業務執行の責任と権限を明確にするため執行役員制度を導入し、常務執行役員以上で構成される経営執行会議を週1回開催し、取締役会付議事項の立案と取締役会の決定した基本方針に基づく業務執行のため、機動的な審議を行う。取締役会の決定した業務執行については、職務権限規程、組織分掌規程により、適正かつ効率的に行われるよう体制の整備に努める。
5.従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
従業員の法令・規程などの遵守は、各部門が権限の範囲内で日常的な管理を行うとともに、「企業倫理委員会」を設置し、企業倫理の浸透を図る。
また、担当執行役員を委員長とする「内部統制委員会」のもとで内部統制システムを構築し運用する。
企業行動憲章、倫理綱領に違反する行為を発見した場合の社内通報システムとして「倫理相談室」を設置して、その窓口とする。
内部監査については、業務執行機関と分離・独立した監査室により、計画的に内部監査を行い法令遵守や業務適正の点検・改善を行う。
6.当企業グループにおける業務の適正を確保するための体制
コンプライアンス体制と内部統制システムの構築・運用については、その範囲を当企業グループ全体とし、担当執行役員の指導のもと業務の適正を確保し、効率化を推進する。
また、監査役、監査室はそれぞれの立場で関係会社を監査し、改善策の策定を求めることとする。
7.監査役の職務を補助すべき従業員と、当該従業員の取締役からの独立性に関する事項、及び当該従業員に対する監査役指示の実効性の確保に関する事項
監査役がその職務を補助すべき従業員を求めた場合は、当該職務にあたる従業員を置くこととする。その人事については監査役会の同意を得る。
また、当該従業員は専任とし、監査役の指示に基づき職務を遂行する。
8.取締役及び従業員が監査役に報告をするための体制、監査役への報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する体制、及びその他監査役への報告に関する体制
当企業グループの取締役及び従業員は、会社に著しい損害を及ぼす恐れのある事実を発見した時は、法令及び規程に従い、監査役会に報告する。その場合、内部通報規程の定めにより報告者が不利な取扱いを受けることはない。
また、監査役は監査室が行った監査の報告を受け、指導・助言を行う。
9.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査役会は、監査役がその職務を遂行するうえで必要と認める費用について、予算を計上できるものとする。さらに、緊急または臨時に支出した費用についても、会社に請求できるものとする。
10.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、取締役会出席や稟議書など重要書類の閲覧を通じて、重要な意思決定の過程及び業務の執行状況を把握し、必要に応じて取締役、従業員など関係者にその説明を求めることとする。
11.反社会的勢力を排除するための体制
当企業グループは企業行動憲章に基づき、健全な社会秩序の維持を重視し、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力および団体とは一切関係を持たない。そのために、弁護士、警察当局等の外部専門機関との緊密な連携を強化し、倫理綱領を通して反社会的勢力排除の徹底を図る。
ロ.リスク管理体制の整備の状況
当社グループのリスク管理については、通常の業務執行におけるリスクの顕在化を防ぐため、各部門が日常的なマネジメントを行っておりますが、2023年度は、マテリアリティ「責任ある企業行動」の重点テーマである「統合的なリスクマネジメント」強化の観点から、全社の推進体制を再構築しました。取締役の監督のもと、新設したTOMOWEL-ERM事務局が中心となり、「内部統制委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」「環境委員会」などの担当執行役員を中心とした専門委員会と連携して課題解決に努めております。
不測の事態が発生した場合は「危機管理委員会」が中心となって情報管理・情報共有を図り、関連部門と連携しながら対応にあたります。また、代表的な危機局面における対応フローをまとめた「危機管理マニュアル」を策定し、事業環境の変化に応じた見直しを随時行いながら有事に備えております。
ハ.責任限定契約の内容の概要
当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。社外取締役及び社外監査役全員との間で締結した責任限定契約の内容の概要は次のとおりであります。
(社外取締役及び社外監査役の責任限定契約)
社外取締役及び社外監査役は本契約締結後、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、善意でかつ重大な過失がないときは法令が定める額を限度としてその責任を負担する。
ニ.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、役員が職務の遂行にあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有用な人材を迎えることができるよう、当社及び当社連結子会社等の取締役、執行役員、監査役等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しており、保険料は全額当社及び当社連結子会社が負担しております。
当該保険契約は主契約と条件差保険をそれぞれ締結しており、当社取締役を含む被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について填補することとしております。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されない等、一定の免責事由があり、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
ホ.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社では、子会社の業務の適正を確保するため、コンプライアンス体制と内部統制システムの構築・運用についてはその範囲を当企業グループ全体とし、執行役員の指導のもと業務の適正を確保し、効率化を推進しております。
また、監査役、監査室はそれぞれの立場で関係会社を監査し、改善策の策定を求めております。
⑤ 取締役の定数
当社の取締役は12名以内とする旨定款に定めております。
⑥ 取締役の選任決議要件
当社は、株主総会における取締役の選任決議要件として、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑧ 株主総会決議事項を取締役会で決議できることとしている事項
イ.自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的な資本政策を遂行することを目的とするものであります。
ロ.中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑨ 株式会社の支配に関する基本方針について
イ.基本方針の内容の概要
上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。こうした大量買付の中には、対象会社の企業価値および株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、さまざまな企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値および株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。従いまして、企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
また、このような大量買付行為がなされたときに、大量買付者の提示する当社株式の取得対価が適正かどうか、かかる大量買付行為が当グループに与える影響や、大量買付者が考える当グループの経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、当該大量買付行為に対する当社取締役会の意見等、当該大量買付行為の是非を株主の皆様に適切にご判断いただくためには、大量買付者および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報および検討時間が提供されることが不可欠です。
当社といたしましては、このような企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付提案またはこれに類似する行為を行う者に対しては、法令および当社定款によって許容される範囲で必要かつ相当な措置を講じ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
ロ.基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社の企業価値の源泉は、長い歴史の中で築き上げてきたお客さまとの信頼関係、お客さまのニーズを形にするための高い技術とノウハウを持つ従業員、そして株主・取引先や地域社会等の皆様からの継続的なご支援です。当グループは、経営理念「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」の実現に向けてグループ経営ビジョンを制定しております。その中で「誠実なコミュニケーションと市場をリードする技術力でお客さまの思いをカタチにし、新たな価値を創出し続ける企業グループ」を将来ありたい姿として掲げ、お客さまと共に成長する企業グループとして邁進していく決意を表明しております。
営業・製造・技術・管理などあらゆる部門で働く従業員一人ひとりが「お客さま第一」の視点に立ち、企画提案力と独自技術、徹底した品質管理に支えられた付加価値の高い製品・サービスを幅広い業界のお客さまに提供し続けることで、顧客満足度を向上させるとともに、市場での評価を高め、当社のめざす真に豊かな未来の実現に取り組んでまいります。
当社および当グループは、2021年度をスタートとする新たな中期経営計画(2021年度から2024年度までの4ヵ年計画)を策定いたしました。全社視点での重点施策および、各事業における施策を着実に実行することで計画達成を確かなものとし、持続的な成長とさらなる企業価値向上をめざして事業活動を進めております。中期経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.kyodoprinting.co.jp/ir_info/management/)をご参照願います。
また、当社取締役会の構成は、独立社外取締役3名を含む取締役7名とするなど、一層のコーポレート・ガバナンス強化に努めております。
ハ.当社株式の大量買付行為への対応策(基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み)の概要
当社は、2022年6月29日開催の第142期定時株主総会の承認を得て、当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しました。
本プランは、買付者または買付提案者が当社株式の一定数以上の買付けその他の有償の譲受けまたはその提案(以下、「買付け等」といいます。)を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請するとともに、かかる手続に従った場合であっても当該買付け等が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、かかる買付け等に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものです。
なお、本プランの有効期間は、2022年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会の終結の時までとします。
本プランの対象となる買付け等は、(ⅰ)当社の株券等の保有者が保有する当社株券等に係る株券等保有割合の合計、(ⅱ)当社の株券等の買付けその他の有償の譲受けまたはこれらに類似する行為を行う者が所有しまたは所有することとなる当社の株券等およびその者の特別関係者が所有する当社の株券等に係る株券等所有割合の合計のいずれかが、20%以上となる者による当社の株券等の買付けその他の有償の譲受けもしくはこれらに類似する行為またはその提案とします(ただし、当社取締役会があらかじめ承認したものを除きます。このような買付け等を行いまたは行おうとする者を以下、「大量買付者」といいます。)。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)には、(ⅰ)大量買付者およびその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者およびその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項、(ⅲ)大量買付者およびその関係者が有する本新株予約権について、一定の行使条件や取得条項が付された別の新株予約権を対価として取得する旨の取得条項(当社取締役会が決定した場合)等を付すことが予定されております。
本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。
ニ.上記ロ、ハの取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
a. 経済産業省・法務省、東京証券取引所の買収防衛策に関する指針や基準を完全に充足しております。
b. 株主の皆様の判断のための情報や時間を確保するためのものであり、企業価値および株主共同の利益の確保または向上を目的として導入されたものです。
c. 定時株主総会での承認を経ており、株主意思を重視するものとなっております。
d. 対抗措置の発動は、当社と特別な利害関係のない社外役員や有識者に該当する委員3名以上により構成される独立委員会を設置し、その勧告を最大限尊重した上で取締役会が決定するほか、株主の皆様の意思を直接確認することが実務上適切と判断するときは、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することとしているため、当社取締役会の恣意的判断を排除できます。
e. 対抗措置の発動に関し、合理的な客観的要件を予め定めております。
f. 独立委員会は独立した地位にある第三者の助言を得ることができ、判断の公正性、合理性をより強く担保できます。
g. 本プランは取締役会の決議によりいつでも廃止することが可能であり、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社は取締役の任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、スローハンド型買収防衛策でもありません。
以上の理由で当社取締役会は上記ロ、ハの取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断いたします。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」というグループ経営理念のもと、誠実なコミュニケーションと市場をリードする技術力でお客さまの思いをカタチにし、新たな価値を創出し続ける企業グループを目指すことを経営の基本方針としております。そのためには、経営の効率性、健全性、透明性を高め、コーポレート・ガバナンスを充実させることが最重要課題と考えております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
取締役会、監査役会を中心とした経営管理体制を構築し、当有価証券報告書提出日現在、役員は、社外取締役3名を含む取締役7名と社外監査役2名を含む監査役4名で構成されております。社外取締役・社外監査役の5名全員を東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
また、社外取締役又は社外監査役を選任するにあたっては、東京証券取引所が定める独立役員の独立性基準に加え、当社が独自に定める社外役員の独立性基準を満たし、中立・公正な見地から、一般株主との利益相反が生じるおそれがないことを確認したうえで選任しております。これら独立社外取締役及び独立社外監査役で構成される「独立役員会」を設置し、議長を務める筆頭独立社外取締役を中心に、独立役員間の情報交換及び取締役会への提言機能の強化を推進しております。筆頭独立社外取締役は取締役会へ提言又は意見交換を申し入れることができる旨を「独立役員会規程」に定めており、代表取締役や取締役会は、必要に応じて経営等に関するさまざまな助言を得ることができる仕組みを整備しております。常勤監査役はオブザーバーとして同会議に出席し、独立社外取締役と監査役の連携体制の強化を図ることで、一層のコーポレート・ガバナンス強化に努めております。加えて、半期に一度、社長・独立役員及び常勤監査役による意見交換会を開催することで、さらなるコミュニケーションの強化を図っております。
また、独立社外取締役の適切な関与と助言を得る仕組みを確保するため「指名報酬委員会」を設置しております。「指名報酬委員会」は、取締役会の諮問機関として委員の過半数を独立社外取締役で構成し、委員長を独立社外取締役としております。当該委員会では、取締役会から経営陣の選解任等の重要な事項に関する諮問を受けて審議を行い、取締役会はその答申を尊重することで、決定手続の客観性・透明性の向上に努めております。加えて、客観性・透明性の高い報酬決定プロセスを構築するには、独立した立場から報酬の決定を行うことが適当であるとの判断のもと、取締役会は、具体的な役員報酬額の決定を指名報酬委員会に委任しております。指名報酬委員会に委任された権限の内容は、固定報酬及び業績連動報酬の具体的な報酬額の決定並びに支給時期等となります。指名報酬委員会は委任に基づき、株主総会で決定した報酬総額の限度内において、「役員報酬制度規程」に基づき算定された個人別の評価等を踏まえ、報酬額を決定しております。
定例取締役会、定例監査役会はともに原則として月1回開催され、取締役会においては、重要事項の決定並びに業務執行状況の監督を行い、監査役会においては、監査の方針・計画などを決定し、各監査役が取締役の職務執行の厳正な監査を実施しております。また、必要に応じて臨時取締役会、臨時監査役会を開催しております。
取締役の任期については、経営責任を明確化し株主による信任の機会を適切に設けるため、1年としております。また、継続的に取締役会の実効性向上を図るため、年に1回取締役会のあり方について取締役及び監査役による自己評価及び議論を行う機会を設けております。
業務執行体制については、2016年6月から執行役員制度を導入し、業務執行の効率化・迅速化及び執行責任の明確化を図っております。常務執行役員以上を中心に構成される経営執行会議を原則として週1回開催し、業務執行に関する機動的な審議を行います。このほか、サステナビリティ推進会議や戦略会議を必要に応じて開催し、経営課題や経営戦略に関しての情報共有及び議論を行っております。
経営環境の変化や法改正等の動きに十分留意しながら、法律上の必須条件に加えさまざまな手段も講じております。「内部統制委員会」「企業倫理委員会」「環境委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」などの各種委員会を設け、継続的な活動を行っております。
当社は、取締役会を経営の最高意思決定及び経営の監督機関としております。
また、監査役設置会社として、4名の監査役を選任し、そのうち2名は社外監査役であります。社外監査役は取締役の職務執行の監査に当たり、高い独立性を持ち、中立・公正な見地から客観的に監査を行っており、これらの体制を採用することで、経営に対する十分な監督機能が発揮できると認識しております。
なお、主な機関の構成員、企業統治の体制の模式図は以下のとおりであります。
| 役職名 | 氏名 | 取締役会 | 監査役会 | 指名報酬委員会 | 独立役員会 |
| 代表取締役社長 | 藤森 康彰 | ◎ | - | 〇 | - |
| 取締役 | 渡邉 秀典 | ○ | - | - | - |
| 取締役 | 大橋 輝臣 | ○ | - | - | - |
| 取締役 | 髙橋 孝治 | ○ | - | - | - |
| 社外取締役 | 髙岡 美佳 | ○ | - | ◎ | ◎ |
| 社外取締役 | 内藤 常男 | ○ | - | 〇 | 〇 |
| 社外取締役 | 光定 洋介 | ○ | - | - | 〇 |
| 常勤監査役 | 秋元 秀夫 | ○ | ◎ | - | 〇 |
| 常勤監査役 | 土井 晴之 | ○ | 〇 | - | 〇 |
| 社外監査役 | 古谷 昌彦 | ○ | 〇 | - | 〇 |
| 社外監査役 | 新島 由未子 | ○ | 〇 | - | 〇 |
◎は議長(委員長)、○は出席メンバーを示しております。

③ 取締役会等の活動状況
イ.取締役会の活動状況
当事業年度における個々の取締役・監査役の出席状況及び具体的な検討内容は以下のとおりであります。
〈出席状況〉
| 役職名 | 氏名 | 出席状況 |
| 代表取締役社長 | 藤森 康彰 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 取締役 | 渡邉 秀典 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 取締役 | 松﨑 広孝(注)2 | 全5回中5回 (出席率100%) |
| 取締役 | 髙橋 孝治 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 取締役 | 大橋 輝臣(注)3 | 全15回中15回 (出席率100%) |
| 社外取締役 | 髙岡 美佳 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 社外取締役 | 内藤 常男 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 社外取締役 | 光定 洋介 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 常勤監査役 | 塩澤 幹彦 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 常勤監査役 | 秋元 秀夫 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 社外監査役 | 徳岡 卓樹(注)2 | 全5回中5回 (出席率100%) |
| 社外監査役 | 古谷 昌彦 | 全20回中20回 (出席率100%) |
| 社外監査役 | 新島 由未子(注)3 | 全15回中15回 (出席率100%) |
(注)1.表中の全回数は在任期間中の開催数であります。
2.取締役松﨑広孝及び社外監査役徳岡卓樹の両氏は、2023年6月29日開催の第143期定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任いたしました。
3.取締役大橋輝臣及び社外監査役新島由未子の両氏は、2023年6月29日開催の第143期定時株主総会において選任され就任いたしました。
〈具体的な検討内容〉
取締役会では、代表取締役を中心とした業務執行取締役及び各執行部門からの報告を軸に、経営戦略、重要施策の遂行状況及び投資案件等についての審議を行っており、当事業年度においては、サステナビリティ経営推進に向けた取組について継続して議論するとともに、IR活動の課題についても討議を行いました。
当社は、これら経営に関わる重要な意思決定を行うためには、十分な事前検討時間の確保及び当日の審議の充実が不可欠だと考えております。この考え方に基づき、取締役会の開催にあたっては、会日に先立って資料を配付し、社外役員に対しては必要に応じて事前説明を行うこととしております。
ロ.指名報酬委員会の活動状況
当事業年度における個々の委員の出席状況及び具体的な検討内容は以下のとおりであります。
〈出席状況〉
| 役職名 | 氏名 | 出席状況 |
| 社外取締役 | 髙岡 美佳 | 全6回中6回 (出席率100%) |
| 社外取締役 | 内藤 常男 | 全6回中6回 (出席率100%) |
| 代表取締役社長 | 藤森 康彰 | 全6回中5回 (出席率83%)(注) |
(注)藤森康彰氏は、代表取締役社長選定の件のみを扱った会に出席しなかったため、他の役員と出席回数が異なっております。
〈具体的な検討内容〉
指名報酬委員会は、取締役会の任意の諮問委員会として委員の過半数を独立社外取締役で構成し、委員長を独立社外取締役としております。当該委員会は、取締役会から経営陣の選解任や報酬等の重要な事項に関して諮問や委任を受け、下記の事項について審議を行います。このうち、当事業年度においては、定例審議事項以外に役員報酬制度の見直しと取締役及び執行役員の退任後の処遇に関して重点的に議論を行いました。
| 審議事項 | (取締役会の諮問に基づくもの) ・取締役等の候補者の指名に関する事項 ・取締役等の報酬等に関する事項 ・代表取締役の後継者計画に関する事項 ・取締役等の指名・報酬等に係る基本方針・基準に関する事項 ・上記のほか、取締役会が指名報酬委員会に諮問した事項 (取締役会の委任に基づくもの) ・取締役会が定める役員報酬制度規程及び委任に基づく、取締役等の報酬の決定 |
④ 企業統治に関するその他の事項
イ.内部統制システムの整備の状況
取締役会が決議した内部統制基本方針は以下のとおりであります。当社は本基本方針に基づき、適切な内部統制システムの整備・維持に努めております。
<内部統制基本方針>当企業グループは「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」を経営理念として掲げている。経営理念の実現と企業グループの持続的発展に向けて、業務の適正及び有効性を確保するために内部統制システムを一層充実させて、公正で信頼される企業グループを目指す。
1.取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当企業グループは企業行動憲章、倫理綱領を定め、すべての取締役が自己規律をもって、これらを遵守する。取締役の職務執行の適正については、監査役会の定める監査の方針に従い、各監査役の監査対象とするほか、取締役が他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合は、直ちに監査役会及び取締役会に報告し、その是正を図るものとする。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当企業グループは取締役会議事録、重要決裁文書その他取締役の職務の執行に係る文書の保存を定款、文書保存管理規程の定めるところに従い、適切に保存・管理する。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
損失の危険の管理については、取締役の監督のもと各部門が権限の範囲内で日常的なリスク管理を行う。「内部統制委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」などが連携をとり、潜在リスクの洗い出しと課題解決を推進し、リスク発生の抑制に努める。不測の事態が発生した場合は、「危機管理委員会」を開催し、担当執行役員が委員長となって、関連部門と連携して問題解決を図る。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保する体制の基礎として、毎月1回の定例取締役会と必要に応じて開催する臨時取締役会で重要事項の決定及び業務執行状況の監督を行う。さらに、取締役会の監督機能の維持、向上と業務執行の責任と権限を明確にするため執行役員制度を導入し、常務執行役員以上で構成される経営執行会議を週1回開催し、取締役会付議事項の立案と取締役会の決定した基本方針に基づく業務執行のため、機動的な審議を行う。取締役会の決定した業務執行については、職務権限規程、組織分掌規程により、適正かつ効率的に行われるよう体制の整備に努める。
5.従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
従業員の法令・規程などの遵守は、各部門が権限の範囲内で日常的な管理を行うとともに、「企業倫理委員会」を設置し、企業倫理の浸透を図る。
また、担当執行役員を委員長とする「内部統制委員会」のもとで内部統制システムを構築し運用する。
企業行動憲章、倫理綱領に違反する行為を発見した場合の社内通報システムとして「倫理相談室」を設置して、その窓口とする。
内部監査については、業務執行機関と分離・独立した監査室により、計画的に内部監査を行い法令遵守や業務適正の点検・改善を行う。
6.当企業グループにおける業務の適正を確保するための体制
コンプライアンス体制と内部統制システムの構築・運用については、その範囲を当企業グループ全体とし、担当執行役員の指導のもと業務の適正を確保し、効率化を推進する。
また、監査役、監査室はそれぞれの立場で関係会社を監査し、改善策の策定を求めることとする。
7.監査役の職務を補助すべき従業員と、当該従業員の取締役からの独立性に関する事項、及び当該従業員に対する監査役指示の実効性の確保に関する事項
監査役がその職務を補助すべき従業員を求めた場合は、当該職務にあたる従業員を置くこととする。その人事については監査役会の同意を得る。
また、当該従業員は専任とし、監査役の指示に基づき職務を遂行する。
8.取締役及び従業員が監査役に報告をするための体制、監査役への報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する体制、及びその他監査役への報告に関する体制
当企業グループの取締役及び従業員は、会社に著しい損害を及ぼす恐れのある事実を発見した時は、法令及び規程に従い、監査役会に報告する。その場合、内部通報規程の定めにより報告者が不利な取扱いを受けることはない。
また、監査役は監査室が行った監査の報告を受け、指導・助言を行う。
9.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査役会は、監査役がその職務を遂行するうえで必要と認める費用について、予算を計上できるものとする。さらに、緊急または臨時に支出した費用についても、会社に請求できるものとする。
10.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、取締役会出席や稟議書など重要書類の閲覧を通じて、重要な意思決定の過程及び業務の執行状況を把握し、必要に応じて取締役、従業員など関係者にその説明を求めることとする。
11.反社会的勢力を排除するための体制
当企業グループは企業行動憲章に基づき、健全な社会秩序の維持を重視し、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力および団体とは一切関係を持たない。そのために、弁護士、警察当局等の外部専門機関との緊密な連携を強化し、倫理綱領を通して反社会的勢力排除の徹底を図る。
ロ.リスク管理体制の整備の状況
当社グループのリスク管理については、通常の業務執行におけるリスクの顕在化を防ぐため、各部門が日常的なマネジメントを行っておりますが、2023年度は、マテリアリティ「責任ある企業行動」の重点テーマである「統合的なリスクマネジメント」強化の観点から、全社の推進体制を再構築しました。取締役の監督のもと、新設したTOMOWEL-ERM事務局が中心となり、「内部統制委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」「環境委員会」などの担当執行役員を中心とした専門委員会と連携して課題解決に努めております。
不測の事態が発生した場合は「危機管理委員会」が中心となって情報管理・情報共有を図り、関連部門と連携しながら対応にあたります。また、代表的な危機局面における対応フローをまとめた「危機管理マニュアル」を策定し、事業環境の変化に応じた見直しを随時行いながら有事に備えております。
ハ.責任限定契約の内容の概要
当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。社外取締役及び社外監査役全員との間で締結した責任限定契約の内容の概要は次のとおりであります。
(社外取締役及び社外監査役の責任限定契約)
社外取締役及び社外監査役は本契約締結後、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、善意でかつ重大な過失がないときは法令が定める額を限度としてその責任を負担する。
ニ.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、役員が職務の遂行にあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有用な人材を迎えることができるよう、当社及び当社連結子会社等の取締役、執行役員、監査役等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しており、保険料は全額当社及び当社連結子会社が負担しております。
当該保険契約は主契約と条件差保険をそれぞれ締結しており、当社取締役を含む被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について填補することとしております。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されない等、一定の免責事由があり、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
ホ.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社では、子会社の業務の適正を確保するため、コンプライアンス体制と内部統制システムの構築・運用についてはその範囲を当企業グループ全体とし、執行役員の指導のもと業務の適正を確保し、効率化を推進しております。
また、監査役、監査室はそれぞれの立場で関係会社を監査し、改善策の策定を求めております。
⑤ 取締役の定数
当社の取締役は12名以内とする旨定款に定めております。
⑥ 取締役の選任決議要件
当社は、株主総会における取締役の選任決議要件として、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑧ 株主総会決議事項を取締役会で決議できることとしている事項
イ.自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的な資本政策を遂行することを目的とするものであります。
ロ.中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑨ 株式会社の支配に関する基本方針について
イ.基本方針の内容の概要
上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。こうした大量買付の中には、対象会社の企業価値および株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、さまざまな企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値および株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。従いまして、企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
また、このような大量買付行為がなされたときに、大量買付者の提示する当社株式の取得対価が適正かどうか、かかる大量買付行為が当グループに与える影響や、大量買付者が考える当グループの経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、当該大量買付行為に対する当社取締役会の意見等、当該大量買付行為の是非を株主の皆様に適切にご判断いただくためには、大量買付者および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報および検討時間が提供されることが不可欠です。
当社といたしましては、このような企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付提案またはこれに類似する行為を行う者に対しては、法令および当社定款によって許容される範囲で必要かつ相当な措置を講じ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
ロ.基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社の企業価値の源泉は、長い歴史の中で築き上げてきたお客さまとの信頼関係、お客さまのニーズを形にするための高い技術とノウハウを持つ従業員、そして株主・取引先や地域社会等の皆様からの継続的なご支援です。当グループは、経営理念「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」の実現に向けてグループ経営ビジョンを制定しております。その中で「誠実なコミュニケーションと市場をリードする技術力でお客さまの思いをカタチにし、新たな価値を創出し続ける企業グループ」を将来ありたい姿として掲げ、お客さまと共に成長する企業グループとして邁進していく決意を表明しております。
営業・製造・技術・管理などあらゆる部門で働く従業員一人ひとりが「お客さま第一」の視点に立ち、企画提案力と独自技術、徹底した品質管理に支えられた付加価値の高い製品・サービスを幅広い業界のお客さまに提供し続けることで、顧客満足度を向上させるとともに、市場での評価を高め、当社のめざす真に豊かな未来の実現に取り組んでまいります。
当社および当グループは、2021年度をスタートとする新たな中期経営計画(2021年度から2024年度までの4ヵ年計画)を策定いたしました。全社視点での重点施策および、各事業における施策を着実に実行することで計画達成を確かなものとし、持続的な成長とさらなる企業価値向上をめざして事業活動を進めております。中期経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.kyodoprinting.co.jp/ir_info/management/)をご参照願います。
また、当社取締役会の構成は、独立社外取締役3名を含む取締役7名とするなど、一層のコーポレート・ガバナンス強化に努めております。
ハ.当社株式の大量買付行為への対応策(基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み)の概要
当社は、2022年6月29日開催の第142期定時株主総会の承認を得て、当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しました。
本プランは、買付者または買付提案者が当社株式の一定数以上の買付けその他の有償の譲受けまたはその提案(以下、「買付け等」といいます。)を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請するとともに、かかる手続に従った場合であっても当該買付け等が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、かかる買付け等に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものです。
なお、本プランの有効期間は、2022年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会の終結の時までとします。
本プランの対象となる買付け等は、(ⅰ)当社の株券等の保有者が保有する当社株券等に係る株券等保有割合の合計、(ⅱ)当社の株券等の買付けその他の有償の譲受けまたはこれらに類似する行為を行う者が所有しまたは所有することとなる当社の株券等およびその者の特別関係者が所有する当社の株券等に係る株券等所有割合の合計のいずれかが、20%以上となる者による当社の株券等の買付けその他の有償の譲受けもしくはこれらに類似する行為またはその提案とします(ただし、当社取締役会があらかじめ承認したものを除きます。このような買付け等を行いまたは行おうとする者を以下、「大量買付者」といいます。)。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)には、(ⅰ)大量買付者およびその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者およびその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項、(ⅲ)大量買付者およびその関係者が有する本新株予約権について、一定の行使条件や取得条項が付された別の新株予約権を対価として取得する旨の取得条項(当社取締役会が決定した場合)等を付すことが予定されております。
本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。
ニ.上記ロ、ハの取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
a. 経済産業省・法務省、東京証券取引所の買収防衛策に関する指針や基準を完全に充足しております。
b. 株主の皆様の判断のための情報や時間を確保するためのものであり、企業価値および株主共同の利益の確保または向上を目的として導入されたものです。
c. 定時株主総会での承認を経ており、株主意思を重視するものとなっております。
d. 対抗措置の発動は、当社と特別な利害関係のない社外役員や有識者に該当する委員3名以上により構成される独立委員会を設置し、その勧告を最大限尊重した上で取締役会が決定するほか、株主の皆様の意思を直接確認することが実務上適切と判断するときは、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することとしているため、当社取締役会の恣意的判断を排除できます。
e. 対抗措置の発動に関し、合理的な客観的要件を予め定めております。
f. 独立委員会は独立した地位にある第三者の助言を得ることができ、判断の公正性、合理性をより強く担保できます。
g. 本プランは取締役会の決議によりいつでも廃止することが可能であり、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社は取締役の任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、スローハンド型買収防衛策でもありません。
以上の理由で当社取締役会は上記ロ、ハの取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断いたします。