有価証券報告書-第88期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、効率的かつ健全な経営を可能にし、迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制の充実と、経営の透明性の観点から経営のチェック機能の充実を重要な課題と考えており、その観点から、行動指針としてのコンプライアンス管理規程の制定等によるコンプライアンスの強化、迅速かつ適切な情報開示、機関投資家説明会及び決算時の証券アナリスト説明会等の継続的なIR活動等を通じて、適切なコーポレート・ガバナンスの構築・強化をはかっております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由(提出日現在)
当社は、2023年6月28日開催の第85回定時株主総会において、定款の変更が決議されたことにより同日付をもって監査等委員会設置会社に移行しております。この移行は、監査等委員の過半数が社外取締役で構成される監査等委員会が業務執行の適法性および妥当性の監査・監督を担うことでより透明性の高い経営を実現し、また取締役会の審議の充実と監督機能の強化を図ることで、コーポレート・ガバナンスの更なる充実と企業価値の向上を推進することを目的としております。
a.取締役会
取締役会は、毎月1回の定時開催に加え、必要に応じて臨時開催して、重要な意思決定や取締役の業務執行状況の監督等を行い、迅速で効率的な経営に努めております。当事業年度において個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注)1.酒井保幸氏、越山剛氏、芝一教氏、山下隆史氏は、2025年6月26日開催の第87回定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
2.伊内祥哉氏、住勝哉氏、伊藤善隆氏は、2025年6月26日開催の第87回定時株主総会において取締役に就任しておりますので、就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
取締役会における具体的な検討内容として、当社は、法令に準拠して「取締役会規程」において、取締役会で審議する内容を定めるとともに、「職務権限規程」において経営陣が執行できる範囲を明確にしております。その概要は、取締役会においては、主に経営戦略等の経営の方向性や方針の決定を行い、その執行については、部門の責任者に権限を委ねることにより執行の意思決定及び部門運営の迅速化を図り、経営戦略等の執行を推進する一方、取締役会に報告すべき事項を明確にすることにより適切な管理、監督を行うことを目的としております。
(取締役会構成員の氏名等(提出日現在))
議 長:代表取締役社長 藤本昭彦
構成員:常務取締役 内田衛、常務取締役 谷田豊、常務取締役 伊内祥哉
取締役 住勝哉、取締役 伊藤善隆、社外取締役 有原邦夫、取締役(監査等委員)山口恭正、社外取締役(監査等委員)永野卓美、社外取締役(監査等委員)芝池勉、社外取締役(監査等委員)大槻和子
b.監査等委員会
監査等委員会は、毎月1回の定時開催に加え、必要に応じて臨時開催して、経験や見識に基づいた客観的な立場から取締役の職務執行についての適法性、妥当性を監査するなど、監査等委員会規程に基づいた職務を行っております。
(監査等委員会構成員の氏名等(提出日現在))
議 長:取締役 山口恭正
構成員:社外取締役 永野卓美、社外取締役 芝池勉、社外取締役 大槻和子
c.経営会議
取締役会の機能をより強化し経営効率を向上させるため、代表取締役社長 藤本昭彦を議長として、取締役のほか社長が任命した者によって構成される経営会議を1ヶ月に1回程度開催し、経営全般に関する重要事項や絞り込んだテーマについて、専門的、多面的な事前検討を行い内容を取締役会に付議しております。
d.情報開示委員会
情報開示の充実をはかるため、取締役2名、執行役員1名で構成される情報開示委員会を設置し、適時・適正な情報の開示に努めております。
(情報開示委員会構成員の氏名等(提出日現在))
委員長:取締役 住勝哉
構成員:常務取締役 伊内祥哉、執行役員 渡辺智
e.コンプライアンス・リスク管理委員会
コンプライアンス体制の整備・推進のためコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、定例委員会を3ヶ月に1回以上開催し、全社的なコンプライアンス及びリスク管理を統括しております。
(コンプライアンス・リスク管理委員会の氏名等(提出日現在))
委員長:常務取締役 谷田豊
f.報酬委員会
取締役の報酬決定等に関する手続きの公正性、透明性、客観性向上のため委員3名(うち独立社外取締役2名)で構成される報酬委員会を設置し、代表取締役社長 藤本昭彦が委員長として、あらかじめ定める年間スケジュールほか、必要に応じて随時開催し、取締役会に対して諮問、答申を行っております。
g.内部監査室
内部監査は各部門の業務運営が規程、基準、諸規則に基づき、合理的に遂行されているか否かについて、その実施状況を監査することにより経営管理の実態を適正に把握し、業務の改善及び能率増進等経営の向上に資することを目的とし、社長直轄の内部監査室(1名)が担当しております。内部監査は内部監査規程に基づき行い、監査方針および監査計画を立案し、社長承認を得て実施しております。
内部監査室は代表取締役社長へ月次報告及び四半期報告を行っており、また、常勤監査等委員と定期的なミーティングを行い、内部監査の報告を実施し、意見交換を行うことにより、適宜取締役会や監査等委員会に情報共有できる体制としております。一方、会計監査人として有限責任監査法人トーマツと監査契約を結び会計監査を受けており、情報を共有するとともに必要に応じてアドバイスを受けております。
h.会計監査人
当社は、有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結し、会社法監査及び金融商品取引法監査を受けております。
・業務を執行した公認会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 城卓男
指定有限責任社員 業務執行社員 村上育史
・監査業務に係る補助者の構成 公認会計士11名、その他16名
これらの状況の模式図は提出日現在において以下のとおりであります。

上記のように、効率的かつ健全な経営を可能にし迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制と経営の透明性の観点からの経営のチェック機能が、十分機能する体制となっているため、現状の体制としております。
③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況及びリスク管理体制の整備の状況
当社は経営の有効性と効率性の確保、事業・財務報告の信頼性の確保、遵法・リスク管理という観点から、取締役会において内部統制システム構築の基本方針を決議し、その整備及び強化を進めております。その主要な施策は以下の通りであります。
(a) 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制並びに使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、コンプライアンスの徹底をはかるため部長会等で事例報告を行い、これらを各部で共有化し自部門の職務執行において法令、定款の適合性を点検する体制をとります。全社的には経営会議が中心となり、コンプライアンスに係る政策の立案、行動指針の決定を行い、コンプライアンス・リスク管理委員会が、各部門のコンプライアンスの推進、統括を行います。また、取締役の職務執行の相互監視、監査等委員会による取締役職務執行の監査、内部監査室による法令及び定款への適合性の確認並びに定期的な教育研修等の実施を通じて、取締役及び使用人の職務執行が法令及び定款に適合することを確保する体制の整備に努めます。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、法令で定められた議事録等の文書をはじめ取締役の職務の執行に係わる情報について、文書管理規程等の社内規程に従い適切に保存及び管理します。
(c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、リスク管理のため平時より業務に関し損失が発生する可能性のある事項を洗い出し、リスク発生を未然に防ぐよう各部門で対応します。全社的には経営会議が中心になりリスク管理に係わる政策の立案、行動指針の決定を行い、コンプライアンス・リスク管理委員会が各部門のリスク管理の推進、統括を行います。なお、不測の事態が発生した場合には、リスク情報を経営会議に集約するとともに、必要に応じ顧問弁護士等を含めた対策チームを編成し、迅速な対応策の決定、実行により損害の拡大を防止し、これを最小限に止める体制の整備に努めます。
(d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、効率的かつ健全な経営を可能にし、意思決定の迅速化がはかれる経営管理体制の充実と経営の透明性確保のため経営のチェック機能の充実に努めます。毎月開催する取締役会では重要な意思決定や取締役の業務執行状況の監督等を行うほか、取締役会の機能をより強化し経営効率を向上させるため、経営会議を定時、臨時を含め1ヶ月に1回程度開催し、経営全般に関する重要事項や絞り込んだテーマについて専門的、多面的な事前検討を行い内容を取締役会に付議するなど取締役の職務執行が効率的に行われることを確保できる体制の整備に努めます。
(e) 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
・ 当社は、子会社の業務執行の重要な事項については、当社の決裁事項または当社への報告事項とし、子会社からは月次決算書類や経営内容を的確に把握するための資料の提出を受け、子会社全体の経営状況を把握することにより、業務の適正の確保に努めます。
・ 当社は、リスク管理規程を子会社との共通規程として定め、企業集団における各種リスクを統合的に管理する体制の整備に努めます。
・ 当社及びその子会社は、子会社における経営に重要な事項について、子会社と事前に協議するなど緊密な連携を保ち、効率的な業務運営を図ります。
・ 当社の内部監査室は、子会社における内部監査を実施または統括し、子会社の業務全般にわたる内部統制の有効性と妥当性を検証し、その結果を代表取締役に報告します。
(f) 監査等委員会がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役(監査等委員であるものを除く。)からの独立性に関する事項並びに監査等委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査等委員会の職務を補助すべき使用人は配置しておりませんが、監査等委員会の職務が円滑に執行できるよう日常的に内部監査室等関連部門が協力体制を敷きます。なお、監査等委員会より要請がある場合は、取締役(監査等委員であるものを除く。)及び他の役職者の指揮命令を受けずに監査業務に必要な事項を命令できる使用人を配置するものとします。また、当該使用人の人事異動、人事評価及び懲戒処分に関しては、監査等委員会の同意を得るものとします。
(g) 取締役(監査等委員であるものを除く。)及び使用人が監査等委員会に報告をするための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制並びにその他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
当社及び子会社の取締役(監査等委員であるものを除く。)及び使用人は、監査等委員または監査等委員会に内部監査及びリスク管理の状況、会社に著しい損害を及ぼす恐れのある事項、重大な法令違反または定款違反並びに内部通報(ヘルプライン)の状況を適時報告するものとします。
監査等委員は、必要に応じ当社及び子会社の取締役(監査等委員であるものを除く。)及び使用人から業務執行状況の報告を求めるとともに、稟議書の閲覧、重要な会議への出席などを通じて業務執行状況の把握を行い、監査の実効性を確保します。また、監査等委員会は、代表取締役社長との意思疎通をはかるため、監査上の重要事項について意見交換を実施します。
なお、コンプライアンス管理規程において、当社は業務に関して行われる法令違反が発生したことを通報した者に対して不利な取り扱いを行わない旨明記します。
(h) 監査等委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査等委員がその職務執行について支出した費用は必要でないと認められる場合を除き、その費用を負担します。
b.社外取締役との責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項に基づき、業務執行取締役等でない取締役及び監査等委員との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役及び監査等委員が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
c.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社及び子会社の取締役、監査等委員、執行役員、管理職従業員、退任役員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しております。
当該保険契約では、被保険者である役員等がその業務遂行に起因して、株主や会社、従業員、取引先や競合他社等の第三者から、損害賠償請求を提訴された場合に被る役員個人の経済的損害(損害賠償金や争訟費用)を填補することとされています。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。
d.会社の支配に関する基本方針
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
(a) 会社の支配に関する基本方針の内容について
当社は、当社株式を、1991年11月より大阪証券取引所へ上場しており、また、2011年3月より東京証券取引所へ上場し、株式を市場に公開しております。上場会社である以上、当社取締役会が、当社株主の皆様及び投資家の皆様による当社株式の売買を妨げることはありません。当社取締役会といたしましては、当社の企業理念及び経営方針を背景に、研究開発への重点的な注力や中期的な経営基本戦略に基づく経営の推進等により、中長期的視点から当社の企業価値及び株主共同の利益の向上を目指し、これによって株主の皆様に長期的かつ継続的に当社の経営方針に賛同し、当社への投資を継続していただくために邁進いたしますが、大規模買付者が出現した場合、当該大規模買付者が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切であるか否かの判断につきましては、最終的には当社株主の皆様の意思に委ねられるべきであると考えております。
しかしながら、株式の大規模買付行為又はこれに類する行為の中には、その目的・態様等から見て企業価値及び株主共同の利益を毀損するもの、大規模買付行為又はこれに類する行為に応じることを対象会社の株主に強要して不利益を与えるおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主に対して大規模買付行為又はこれに類する行為の内容や大規模買付者についての十分な情報を提供せず、取締役会や株主による買付条件等の検討や対象会社の取締役会の代替案の提案に要する十分な時間を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を妨げ、個々の株主の皆様の判断に委ねるべき前提を欠くものも少なくありません。
当社は、このように当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を妨げるような大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えており、このような大規模買付行為に対しては、株主の皆様の事前の承認や、株主の皆様の意思決定に基づき、当社取締役会が、法令及び定款によって許容される限度において当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上のための相当な措置を講じるべきであると考え、これを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
(b) 基本方針の実現に資する取組みについて
当社では、以下のように、当社の企業理念及び経営方針の下、中期的な経営基本戦略、CSR活動及びコーポレート・ガバナンスの強化への取組みから、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に努めております。これらの施策は、上記会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。
イ.当社の中期的な経営基本戦略等
当社は、創業以来、界面化学(気体・液体・固体などの物質と物質の境界面に関する物性現象の研究)の技術をコアとして「表面の機能を創造する」ことを社会的使命とし、その実現に尽力してまいりました。さらに、化学的な技術に機械や電気などの物理的な技術を融合させ、科学領域にも進出しております。
当社は経営基本戦略として、次に掲げる4つの基本戦略を柱と位置づけ、経常利益の確保、ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たりの当期純利益)の向上等を通じた、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に全社をあげて邁進しております。
・新製品開発、新技術開発のため研究開発投資を積極的に行い、新製品を開発するとともに、隣接分野、新市場への参入により業容の拡大をはかっていきます。
・基礎となる3つの分野(電子関連分野・自動車用品分野・工業薬品分野)と4つの事業(電子関連分野における金属表面処理剤及び機器等、電子材料、自動車用化学製品等、工業薬品)をバランスよく展開し、各々の事業の収益力を高め、その総体として会社の業績の伸長をはかっていきます。
・自社製品比率を高め、売上総利益の拡大をはかり収益力の高い会社を目指します。
・電子材料関連分野を重点開発分野と位置づけ、第5の事業を育成します。
さらに、当社は、当社がその事業により獲得した成果の配分の一環として、継続的な安定配当を行うことを基本としつつ、業績に応じた増配を実施するなど、当社株主の皆様への弾力的な還元策をはかっており、今後もかかる方針を堅持していきたいと考えております。
ロ.当社のCSR(企業の社会的責任)活動とコーポレート・ガバナンスの強化への取組み
当社は「表面の機能を創造する」ことを社会的使命とし、長期的な視野に立ち、社会に有用な価値を創造・提供し、持続可能な経済成長と豊かな未来に貢献すべく取り組んでおります。
また、持続可能な社会の実現に寄与するため、環境にやさしい製品の開発、市場投入をはじめとして、本社、東京支店、神戸工場及び琵琶湖を控えた滋賀工場において環境保全対策の充実をはかり、品質マネジメントシステムの国際規格である「ISO 9001」、環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO 14001」の認証を取得し、これらをツールとして、品質及び環境に対する万全の維持管理並びに環境に配慮した企業活動を行い、地球環境保全への貢献もはかっております。
当社は効率的かつ健全な経営を可能にし、迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制の充実と、経営の透明性の観点から経営のチェック機能の充実を重要な課題と考えており、その観点から、コンプライアンス・リスク管理委員会によるコンプライアンスの強化、公正な情報開示、ステークホルダーとの建設的な対話等を通じて、適切なコーポレート・ガバナンスの構築・強化をはかっております。
(c) 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みについて
当社が、上記のような会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、2020年6月25日から効力を生じていた対応方針を2023年6月28日付で継続した対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)の概要は以下の通りです。
《本対応方針の概要》
イ.大規模買付ルールの設定
本対応方針は、大規模買付者に対して大規模買付ルールに従うことを求めるものです。
大規模買付ルールとは、大規模買付行為が開始される前に、大規模買付者に対して、当社取締役会に対する十分な情報提供を要求し、それに基づき当社取締役会がその買付行為の評価・検討や代替案の提示等を行い、かつ、所定の期間が経過して初めて大規模買付行為を開始することを認める、というものです。
具体的には、(a)当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的かつ合理的な判断を客観的に行う諮問機関としての対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会の設置、(b)大規模買付者への意向表明書の提出要求、(c)大規模買付者への大規模買付情報(当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のための情報)の提供要求とその公表、(d)大規模買付情報の提供完了後60日間(対価を円貨の現金のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合)又は90日間(上記以外の大規模買付行為の場合)の取締役会検討期間の設定、及び(e)取締役会検討期間の経過前(それまでに、対抗措置発動の判断を行うための株主総会の開催が決定された場合には当該株主総会における対抗措置発動の否決前)の大規模買付行為開始の禁止、等が大規模買付ルールの主な内容です。
ロ.対抗措置の発動
当社取締役会は、大規模買付ルールが遵守されなかった場合には、当該ルールの違反のみをもって、相当と認められる対抗措置を講じることがあります。
また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に著しく反すると認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会の判断を最大限尊重した上で、当社の企業価値及び株主共同の利益を守るために相当と認められる対抗措置を講じることがあります。
当社が、株主総会又は取締役会の決議を経て、本対応方針に基づき発動する大規模買付行為に対する対抗措置は、新株予約権の無償割当て、新株予約権の第三者割当てによる発行、新株の発行等、会社法その他の法律及び当社定款が認める措置とし、具体的な対抗措置については、その時点で相当と認められるものを選択することといたします。
ハ.有効期間
本対応方針につきましては、2023年6月28日開催の当社定時株主総会において、株主の皆様からのご賛同をいただき、同日開催の当社取締役会の終了時点から継続されました。
本対応方針の有効期間は、2026年6月に開催される当社定時株主総会後、最初に開催される取締役会の終了時点までとします。但し、かかる有効期間の満了前であっても、(a)当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、又は(b)当社の取締役会において本対応方針を廃止する旨の決議がなされた場合には、本対応方針はその時点で廃止されるものとします。
(d) 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその判断に係る理由
当社の中期的な経営基本戦略、CSR活動、コーポレート・ガバナンスの強化への取組みは、中長期的視点から当社の企業価値及び株主共同の利益の向上を目指すための具体的方策として行われているものであり、まさに上記基本方針に沿うものです。
また、本対応方針は、以下のように合理性が担保されており、上記基本方針に沿うとともに当社の企業価値及び株主共同の利益に合致するものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
イ. 本対応方針は、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間を確保すること等を可能にするものであり、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されるものです。
ロ. 本対応方針は、当社定時株主総会の議案としてお諮りし、株主の皆様のご賛同をいただいております。また、当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、本対応方針はその時点で廃止されるものとされております。そのため、本対応方針の消長及び内容は、当社株主の皆様の合理的意思に依拠したものとなっております。また、当社取締役会が独立委員会への諮問をした場合は、対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会が、その判断について当社取締役会に勧告するものであり、対抗措置の発動は、間接的に株主の皆様の意思に依拠することになりますし、株主意思の確認手続として株主総会が開催される場合には、対抗措置の発動は、当社株主の皆様の直接の意思に依拠することになります。
ハ. 本対応方針の対抗措置発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的かつ合理的な判断を客観的に行う諮問機関として、当社及び当社の経営陣との間に特別の利害関係を有していない独立社外取締役、弁護士、公認会計士、税理士、学識経験者、投資銀行業務又は当社の業務領域に精通している者、社外の経営者の中から選任される委員により構成される独立委員会を設置しております。
ニ. 本対応方針に定める対抗措置は、予め定められた合理的かつ詳細な客観的発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な対抗措置の発動を防止するための仕組みを十分に確保しているものといえます。
ホ. 当社取締役会は、大規模買付ルールが遵守された場合の対抗措置の発動について対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会の勧告を最大限尊重し、又は株主総会を開催して株主の皆様の直接の意思を確認するように設定されております。このように、対抗措置の発動は当社株主の皆様の直接又は間接の意思に基づきなされるものであり、当社取締役会による恣意的な対抗措置の発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
ヘ. 本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、対抗措置の発動を阻止できない買収防衛策)、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、対抗措置の発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)のいずれでもありません。
④ 取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、8名以内、監査等委員である取締役は、5名以内とする旨を定款に定めております。
⑤ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を、また、その決議は累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑥ 取締役会で決議することができる株主総会決議事項
a.自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議をもって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経済情勢の変化に対応して機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものであります。
b.中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議をもって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能とすることを目的とするものであります。
c.取締役の責任免除
当社は、取締役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、同法第423条第1項に規定する取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、効率的かつ健全な経営を可能にし、迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制の充実と、経営の透明性の観点から経営のチェック機能の充実を重要な課題と考えており、その観点から、行動指針としてのコンプライアンス管理規程の制定等によるコンプライアンスの強化、迅速かつ適切な情報開示、機関投資家説明会及び決算時の証券アナリスト説明会等の継続的なIR活動等を通じて、適切なコーポレート・ガバナンスの構築・強化をはかっております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由(提出日現在)
当社は、2023年6月28日開催の第85回定時株主総会において、定款の変更が決議されたことにより同日付をもって監査等委員会設置会社に移行しております。この移行は、監査等委員の過半数が社外取締役で構成される監査等委員会が業務執行の適法性および妥当性の監査・監督を担うことでより透明性の高い経営を実現し、また取締役会の審議の充実と監督機能の強化を図ることで、コーポレート・ガバナンスの更なる充実と企業価値の向上を推進することを目的としております。
a.取締役会
取締役会は、毎月1回の定時開催に加え、必要に応じて臨時開催して、重要な意思決定や取締役の業務執行状況の監督等を行い、迅速で効率的な経営に努めております。当事業年度において個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 藤本 昭彦 | 13回 | 13回 |
| 酒井 保幸 | 3回 | 3回 |
| 内田 衛 | 13回 | 13回 |
| 越山 剛 | 3回 | 3回 |
| 山口 恭正 | 13回 | 13回 |
| 谷田 豊 | 13回 | 13回 |
| 芝 一教 | 3回 | 3回 |
| 伊内 祥哉 | 10回 | 10回 |
| 住 勝哉 | 10回 | 10回 |
| 伊藤 善隆 | 10回 | 10回 |
| 有原 邦夫 | 13回 | 13回 |
| 山下 隆史 | 3回 | 3回 |
| 永野 卓美 | 13回 | 12回 |
| 芝池 勉 | 13回 | 13回 |
| 大槻 和子 | 13回 | 13回 |
(注)1.酒井保幸氏、越山剛氏、芝一教氏、山下隆史氏は、2025年6月26日開催の第87回定時株主総会の終結の時をもって取締役を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
2.伊内祥哉氏、住勝哉氏、伊藤善隆氏は、2025年6月26日開催の第87回定時株主総会において取締役に就任しておりますので、就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
取締役会における具体的な検討内容として、当社は、法令に準拠して「取締役会規程」において、取締役会で審議する内容を定めるとともに、「職務権限規程」において経営陣が執行できる範囲を明確にしております。その概要は、取締役会においては、主に経営戦略等の経営の方向性や方針の決定を行い、その執行については、部門の責任者に権限を委ねることにより執行の意思決定及び部門運営の迅速化を図り、経営戦略等の執行を推進する一方、取締役会に報告すべき事項を明確にすることにより適切な管理、監督を行うことを目的としております。
(取締役会構成員の氏名等(提出日現在))
議 長:代表取締役社長 藤本昭彦
構成員:常務取締役 内田衛、常務取締役 谷田豊、常務取締役 伊内祥哉
取締役 住勝哉、取締役 伊藤善隆、社外取締役 有原邦夫、取締役(監査等委員)山口恭正、社外取締役(監査等委員)永野卓美、社外取締役(監査等委員)芝池勉、社外取締役(監査等委員)大槻和子
b.監査等委員会
監査等委員会は、毎月1回の定時開催に加え、必要に応じて臨時開催して、経験や見識に基づいた客観的な立場から取締役の職務執行についての適法性、妥当性を監査するなど、監査等委員会規程に基づいた職務を行っております。
(監査等委員会構成員の氏名等(提出日現在))
議 長:取締役 山口恭正
構成員:社外取締役 永野卓美、社外取締役 芝池勉、社外取締役 大槻和子
c.経営会議
取締役会の機能をより強化し経営効率を向上させるため、代表取締役社長 藤本昭彦を議長として、取締役のほか社長が任命した者によって構成される経営会議を1ヶ月に1回程度開催し、経営全般に関する重要事項や絞り込んだテーマについて、専門的、多面的な事前検討を行い内容を取締役会に付議しております。
d.情報開示委員会
情報開示の充実をはかるため、取締役2名、執行役員1名で構成される情報開示委員会を設置し、適時・適正な情報の開示に努めております。
(情報開示委員会構成員の氏名等(提出日現在))
委員長:取締役 住勝哉
構成員:常務取締役 伊内祥哉、執行役員 渡辺智
e.コンプライアンス・リスク管理委員会
コンプライアンス体制の整備・推進のためコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、定例委員会を3ヶ月に1回以上開催し、全社的なコンプライアンス及びリスク管理を統括しております。
(コンプライアンス・リスク管理委員会の氏名等(提出日現在))
委員長:常務取締役 谷田豊
f.報酬委員会
取締役の報酬決定等に関する手続きの公正性、透明性、客観性向上のため委員3名(うち独立社外取締役2名)で構成される報酬委員会を設置し、代表取締役社長 藤本昭彦が委員長として、あらかじめ定める年間スケジュールほか、必要に応じて随時開催し、取締役会に対して諮問、答申を行っております。
g.内部監査室
内部監査は各部門の業務運営が規程、基準、諸規則に基づき、合理的に遂行されているか否かについて、その実施状況を監査することにより経営管理の実態を適正に把握し、業務の改善及び能率増進等経営の向上に資することを目的とし、社長直轄の内部監査室(1名)が担当しております。内部監査は内部監査規程に基づき行い、監査方針および監査計画を立案し、社長承認を得て実施しております。
内部監査室は代表取締役社長へ月次報告及び四半期報告を行っており、また、常勤監査等委員と定期的なミーティングを行い、内部監査の報告を実施し、意見交換を行うことにより、適宜取締役会や監査等委員会に情報共有できる体制としております。一方、会計監査人として有限責任監査法人トーマツと監査契約を結び会計監査を受けており、情報を共有するとともに必要に応じてアドバイスを受けております。
h.会計監査人
当社は、有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結し、会社法監査及び金融商品取引法監査を受けております。
・業務を執行した公認会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 城卓男
指定有限責任社員 業務執行社員 村上育史
・監査業務に係る補助者の構成 公認会計士11名、その他16名
これらの状況の模式図は提出日現在において以下のとおりであります。

上記のように、効率的かつ健全な経営を可能にし迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制と経営の透明性の観点からの経営のチェック機能が、十分機能する体制となっているため、現状の体制としております。
③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況及びリスク管理体制の整備の状況
当社は経営の有効性と効率性の確保、事業・財務報告の信頼性の確保、遵法・リスク管理という観点から、取締役会において内部統制システム構築の基本方針を決議し、その整備及び強化を進めております。その主要な施策は以下の通りであります。
(a) 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制並びに使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、コンプライアンスの徹底をはかるため部長会等で事例報告を行い、これらを各部で共有化し自部門の職務執行において法令、定款の適合性を点検する体制をとります。全社的には経営会議が中心となり、コンプライアンスに係る政策の立案、行動指針の決定を行い、コンプライアンス・リスク管理委員会が、各部門のコンプライアンスの推進、統括を行います。また、取締役の職務執行の相互監視、監査等委員会による取締役職務執行の監査、内部監査室による法令及び定款への適合性の確認並びに定期的な教育研修等の実施を通じて、取締役及び使用人の職務執行が法令及び定款に適合することを確保する体制の整備に努めます。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、法令で定められた議事録等の文書をはじめ取締役の職務の執行に係わる情報について、文書管理規程等の社内規程に従い適切に保存及び管理します。
(c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、リスク管理のため平時より業務に関し損失が発生する可能性のある事項を洗い出し、リスク発生を未然に防ぐよう各部門で対応します。全社的には経営会議が中心になりリスク管理に係わる政策の立案、行動指針の決定を行い、コンプライアンス・リスク管理委員会が各部門のリスク管理の推進、統括を行います。なお、不測の事態が発生した場合には、リスク情報を経営会議に集約するとともに、必要に応じ顧問弁護士等を含めた対策チームを編成し、迅速な対応策の決定、実行により損害の拡大を防止し、これを最小限に止める体制の整備に努めます。
(d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、効率的かつ健全な経営を可能にし、意思決定の迅速化がはかれる経営管理体制の充実と経営の透明性確保のため経営のチェック機能の充実に努めます。毎月開催する取締役会では重要な意思決定や取締役の業務執行状況の監督等を行うほか、取締役会の機能をより強化し経営効率を向上させるため、経営会議を定時、臨時を含め1ヶ月に1回程度開催し、経営全般に関する重要事項や絞り込んだテーマについて専門的、多面的な事前検討を行い内容を取締役会に付議するなど取締役の職務執行が効率的に行われることを確保できる体制の整備に努めます。
(e) 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
・ 当社は、子会社の業務執行の重要な事項については、当社の決裁事項または当社への報告事項とし、子会社からは月次決算書類や経営内容を的確に把握するための資料の提出を受け、子会社全体の経営状況を把握することにより、業務の適正の確保に努めます。
・ 当社は、リスク管理規程を子会社との共通規程として定め、企業集団における各種リスクを統合的に管理する体制の整備に努めます。
・ 当社及びその子会社は、子会社における経営に重要な事項について、子会社と事前に協議するなど緊密な連携を保ち、効率的な業務運営を図ります。
・ 当社の内部監査室は、子会社における内部監査を実施または統括し、子会社の業務全般にわたる内部統制の有効性と妥当性を検証し、その結果を代表取締役に報告します。
(f) 監査等委員会がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役(監査等委員であるものを除く。)からの独立性に関する事項並びに監査等委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査等委員会の職務を補助すべき使用人は配置しておりませんが、監査等委員会の職務が円滑に執行できるよう日常的に内部監査室等関連部門が協力体制を敷きます。なお、監査等委員会より要請がある場合は、取締役(監査等委員であるものを除く。)及び他の役職者の指揮命令を受けずに監査業務に必要な事項を命令できる使用人を配置するものとします。また、当該使用人の人事異動、人事評価及び懲戒処分に関しては、監査等委員会の同意を得るものとします。
(g) 取締役(監査等委員であるものを除く。)及び使用人が監査等委員会に報告をするための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制並びにその他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
当社及び子会社の取締役(監査等委員であるものを除く。)及び使用人は、監査等委員または監査等委員会に内部監査及びリスク管理の状況、会社に著しい損害を及ぼす恐れのある事項、重大な法令違反または定款違反並びに内部通報(ヘルプライン)の状況を適時報告するものとします。
監査等委員は、必要に応じ当社及び子会社の取締役(監査等委員であるものを除く。)及び使用人から業務執行状況の報告を求めるとともに、稟議書の閲覧、重要な会議への出席などを通じて業務執行状況の把握を行い、監査の実効性を確保します。また、監査等委員会は、代表取締役社長との意思疎通をはかるため、監査上の重要事項について意見交換を実施します。
なお、コンプライアンス管理規程において、当社は業務に関して行われる法令違反が発生したことを通報した者に対して不利な取り扱いを行わない旨明記します。
(h) 監査等委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査等委員がその職務執行について支出した費用は必要でないと認められる場合を除き、その費用を負担します。
b.社外取締役との責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項に基づき、業務執行取締役等でない取締役及び監査等委員との間において、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役及び監査等委員が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
c.役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社及び子会社の取締役、監査等委員、執行役員、管理職従業員、退任役員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しております。
当該保険契約では、被保険者である役員等がその業務遂行に起因して、株主や会社、従業員、取引先や競合他社等の第三者から、損害賠償請求を提訴された場合に被る役員個人の経済的損害(損害賠償金や争訟費用)を填補することとされています。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。
d.会社の支配に関する基本方針
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
(a) 会社の支配に関する基本方針の内容について
当社は、当社株式を、1991年11月より大阪証券取引所へ上場しており、また、2011年3月より東京証券取引所へ上場し、株式を市場に公開しております。上場会社である以上、当社取締役会が、当社株主の皆様及び投資家の皆様による当社株式の売買を妨げることはありません。当社取締役会といたしましては、当社の企業理念及び経営方針を背景に、研究開発への重点的な注力や中期的な経営基本戦略に基づく経営の推進等により、中長期的視点から当社の企業価値及び株主共同の利益の向上を目指し、これによって株主の皆様に長期的かつ継続的に当社の経営方針に賛同し、当社への投資を継続していただくために邁進いたしますが、大規模買付者が出現した場合、当該大規模買付者が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切であるか否かの判断につきましては、最終的には当社株主の皆様の意思に委ねられるべきであると考えております。
しかしながら、株式の大規模買付行為又はこれに類する行為の中には、その目的・態様等から見て企業価値及び株主共同の利益を毀損するもの、大規模買付行為又はこれに類する行為に応じることを対象会社の株主に強要して不利益を与えるおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主に対して大規模買付行為又はこれに類する行為の内容や大規模買付者についての十分な情報を提供せず、取締役会や株主による買付条件等の検討や対象会社の取締役会の代替案の提案に要する十分な時間を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を妨げ、個々の株主の皆様の判断に委ねるべき前提を欠くものも少なくありません。
当社は、このように当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を妨げるような大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えており、このような大規模買付行為に対しては、株主の皆様の事前の承認や、株主の皆様の意思決定に基づき、当社取締役会が、法令及び定款によって許容される限度において当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上のための相当な措置を講じるべきであると考え、これを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
(b) 基本方針の実現に資する取組みについて
当社では、以下のように、当社の企業理念及び経営方針の下、中期的な経営基本戦略、CSR活動及びコーポレート・ガバナンスの強化への取組みから、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に努めております。これらの施策は、上記会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。
イ.当社の中期的な経営基本戦略等
当社は、創業以来、界面化学(気体・液体・固体などの物質と物質の境界面に関する物性現象の研究)の技術をコアとして「表面の機能を創造する」ことを社会的使命とし、その実現に尽力してまいりました。さらに、化学的な技術に機械や電気などの物理的な技術を融合させ、科学領域にも進出しております。
当社は経営基本戦略として、次に掲げる4つの基本戦略を柱と位置づけ、経常利益の確保、ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たりの当期純利益)の向上等を通じた、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に全社をあげて邁進しております。
・新製品開発、新技術開発のため研究開発投資を積極的に行い、新製品を開発するとともに、隣接分野、新市場への参入により業容の拡大をはかっていきます。
・基礎となる3つの分野(電子関連分野・自動車用品分野・工業薬品分野)と4つの事業(電子関連分野における金属表面処理剤及び機器等、電子材料、自動車用化学製品等、工業薬品)をバランスよく展開し、各々の事業の収益力を高め、その総体として会社の業績の伸長をはかっていきます。
・自社製品比率を高め、売上総利益の拡大をはかり収益力の高い会社を目指します。
・電子材料関連分野を重点開発分野と位置づけ、第5の事業を育成します。
さらに、当社は、当社がその事業により獲得した成果の配分の一環として、継続的な安定配当を行うことを基本としつつ、業績に応じた増配を実施するなど、当社株主の皆様への弾力的な還元策をはかっており、今後もかかる方針を堅持していきたいと考えております。
ロ.当社のCSR(企業の社会的責任)活動とコーポレート・ガバナンスの強化への取組み
当社は「表面の機能を創造する」ことを社会的使命とし、長期的な視野に立ち、社会に有用な価値を創造・提供し、持続可能な経済成長と豊かな未来に貢献すべく取り組んでおります。
また、持続可能な社会の実現に寄与するため、環境にやさしい製品の開発、市場投入をはじめとして、本社、東京支店、神戸工場及び琵琶湖を控えた滋賀工場において環境保全対策の充実をはかり、品質マネジメントシステムの国際規格である「ISO 9001」、環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO 14001」の認証を取得し、これらをツールとして、品質及び環境に対する万全の維持管理並びに環境に配慮した企業活動を行い、地球環境保全への貢献もはかっております。
当社は効率的かつ健全な経営を可能にし、迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制の充実と、経営の透明性の観点から経営のチェック機能の充実を重要な課題と考えており、その観点から、コンプライアンス・リスク管理委員会によるコンプライアンスの強化、公正な情報開示、ステークホルダーとの建設的な対話等を通じて、適切なコーポレート・ガバナンスの構築・強化をはかっております。
(c) 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みについて
当社が、上記のような会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、2020年6月25日から効力を生じていた対応方針を2023年6月28日付で継続した対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)の概要は以下の通りです。
《本対応方針の概要》
イ.大規模買付ルールの設定
本対応方針は、大規模買付者に対して大規模買付ルールに従うことを求めるものです。
大規模買付ルールとは、大規模買付行為が開始される前に、大規模買付者に対して、当社取締役会に対する十分な情報提供を要求し、それに基づき当社取締役会がその買付行為の評価・検討や代替案の提示等を行い、かつ、所定の期間が経過して初めて大規模買付行為を開始することを認める、というものです。
具体的には、(a)当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的かつ合理的な判断を客観的に行う諮問機関としての対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会の設置、(b)大規模買付者への意向表明書の提出要求、(c)大規模買付者への大規模買付情報(当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のための情報)の提供要求とその公表、(d)大規模買付情報の提供完了後60日間(対価を円貨の現金のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合)又は90日間(上記以外の大規模買付行為の場合)の取締役会検討期間の設定、及び(e)取締役会検討期間の経過前(それまでに、対抗措置発動の判断を行うための株主総会の開催が決定された場合には当該株主総会における対抗措置発動の否決前)の大規模買付行為開始の禁止、等が大規模買付ルールの主な内容です。
ロ.対抗措置の発動
当社取締役会は、大規模買付ルールが遵守されなかった場合には、当該ルールの違反のみをもって、相当と認められる対抗措置を講じることがあります。
また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に著しく反すると認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会の判断を最大限尊重した上で、当社の企業価値及び株主共同の利益を守るために相当と認められる対抗措置を講じることがあります。
当社が、株主総会又は取締役会の決議を経て、本対応方針に基づき発動する大規模買付行為に対する対抗措置は、新株予約権の無償割当て、新株予約権の第三者割当てによる発行、新株の発行等、会社法その他の法律及び当社定款が認める措置とし、具体的な対抗措置については、その時点で相当と認められるものを選択することといたします。
ハ.有効期間
本対応方針につきましては、2023年6月28日開催の当社定時株主総会において、株主の皆様からのご賛同をいただき、同日開催の当社取締役会の終了時点から継続されました。
本対応方針の有効期間は、2026年6月に開催される当社定時株主総会後、最初に開催される取締役会の終了時点までとします。但し、かかる有効期間の満了前であっても、(a)当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、又は(b)当社の取締役会において本対応方針を廃止する旨の決議がなされた場合には、本対応方針はその時点で廃止されるものとします。
(d) 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその判断に係る理由
当社の中期的な経営基本戦略、CSR活動、コーポレート・ガバナンスの強化への取組みは、中長期的視点から当社の企業価値及び株主共同の利益の向上を目指すための具体的方策として行われているものであり、まさに上記基本方針に沿うものです。
また、本対応方針は、以下のように合理性が担保されており、上記基本方針に沿うとともに当社の企業価値及び株主共同の利益に合致するものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
イ. 本対応方針は、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間を確保すること等を可能にするものであり、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されるものです。
ロ. 本対応方針は、当社定時株主総会の議案としてお諮りし、株主の皆様のご賛同をいただいております。また、当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、本対応方針はその時点で廃止されるものとされております。そのため、本対応方針の消長及び内容は、当社株主の皆様の合理的意思に依拠したものとなっております。また、当社取締役会が独立委員会への諮問をした場合は、対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会が、その判断について当社取締役会に勧告するものであり、対抗措置の発動は、間接的に株主の皆様の意思に依拠することになりますし、株主意思の確認手続として株主総会が開催される場合には、対抗措置の発動は、当社株主の皆様の直接の意思に依拠することになります。
ハ. 本対応方針の対抗措置発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的かつ合理的な判断を客観的に行う諮問機関として、当社及び当社の経営陣との間に特別の利害関係を有していない独立社外取締役、弁護士、公認会計士、税理士、学識経験者、投資銀行業務又は当社の業務領域に精通している者、社外の経営者の中から選任される委員により構成される独立委員会を設置しております。
ニ. 本対応方針に定める対抗措置は、予め定められた合理的かつ詳細な客観的発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な対抗措置の発動を防止するための仕組みを十分に確保しているものといえます。
ホ. 当社取締役会は、大規模買付ルールが遵守された場合の対抗措置の発動について対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会の勧告を最大限尊重し、又は株主総会を開催して株主の皆様の直接の意思を確認するように設定されております。このように、対抗措置の発動は当社株主の皆様の直接又は間接の意思に基づきなされるものであり、当社取締役会による恣意的な対抗措置の発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
ヘ. 本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、対抗措置の発動を阻止できない買収防衛策)、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、対抗措置の発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)のいずれでもありません。
④ 取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、8名以内、監査等委員である取締役は、5名以内とする旨を定款に定めております。
⑤ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を、また、その決議は累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑥ 取締役会で決議することができる株主総会決議事項
a.自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議をもって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経済情勢の変化に対応して機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものであります。
b.中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議をもって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能とすることを目的とするものであります。
c.取締役の責任免除
当社は、取締役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、同法第423条第1項に規定する取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。