有価証券報告書-第65期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 9:44
【資料】
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【項目】
132項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、『世に価値あるものを供給し続けるには、価値ある人生を送るものの手によらねばならぬ。価値ある人生を送るためには、その大半を過ごす職場を価値あるものに創り上げていかねばなるまい。』という経営理念のもと、「ジルコニウムのトップメーカーであることを認識し、更に発展させるにふさわしい生き方・やり方をおこなう」及び「ステークホルダーの期待に応える」ことを経営の基本方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、ジルコニウムを中心に、セシウム、希土類等の無機化合物の製造・販売を行っております。2014年3月期から2023年3月期を対象とする中長期経営方針(DK-One Project)では、永続的にジルコニウムのリーディングカンパニーであり続けるために、グローバルなニッチ市場での高シェアポジションの確保、新規開発品による事業領域の拡大を目指しております。
世界の自動車販売台数は2017年をピークに、3年連続で前年割れとなっており、自動車関連業界への依存度が高い当社の売上高も、その影響を受けております。一方で、自動車排ガス規制と燃費規制(温室効果ガス削減)の2つの規制をクリアするために、素材に求められる機能は高度化しており、安定した品質の機能性材料の提供を得意とする当社の優位性は高まっております。また、カーボンニュートラルに向けた各国の政策を背景に、内燃機関搭載車のピークアウト時期が前倒しされるとの見方があるものの、ハイブリッド車の急速な普及を追い風に、当面は当社製品の需要は拡大する見通しです。これらの市場動向を慎重に見極めたうえで、生産能力の増強を図っております。
加えて、燃料電池、二次電池及びファインセラミックス等の用途の売上高は増加しており、自動車排ガス浄化触媒用途に次ぐセグメントへの成長を図るべく、その研究開発活動にも注力しております。
当社グループは、これらの事業活動を通じて、有害化学物質による大気汚染リスクの低減、エネルギー効率の改善、温室効果ガスの削減等の社会的課題の解決に貢献して参ります。
また、長期的に安定したジルコニウム事業を継続するために、原材料の確保は重要課題の1つと考え、ベトナムの連結子会社では、鉱物からジルコニウム中間原料を製造する事業を行っております。現在行っている拡張工事の完了後には、当社グループが必要とするジルコニウム中間原料の約半分を、同社から調達する計画です。 さらに、中国、米国、タイに販売拠点を開設し、グローバルに展開しているお客様へのサービスの向上に取り組んでおります。
中長期経営方針『DK-One Project』では、2013年3月期比で出荷量2倍を目指し、2023年3月期の業績目標を設定しておりました。しかしながら新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響により、世界の自動車販売は当初想定した台数に届かないことから、事業規模に関する数値目標として、連結売上高33,000百万円、収益性・財務規律に関する数値目標として経常利益3,400百万円、EBITDA6,500百万円、ROA3.5%以上へ見直しいたしました。
(3)優先的に対処すべき課題
中長期的な経営戦略のもと、さらなる事業拡大と収益基盤の強化を図るため、次の課題に優先的に取り組んで参ります。
① 新規製品・用途の研究開発活動の強化
自動車業界のCASE(注)と称される変革に際しては、既存の自動車排ガス浄化触媒用途の市場シェアの向上を図るとともに、車載用二次電池や燃料電池用途等の開発を進めて参ります。さらには、ジルコニウムが持つ多様な特性を活用した既存の枠組みにとどまらない新規開発品及び新規用途を開拓して参ります。
② 海外事業拠点を含めたグループ経営の強化
当社グループは、原鉱石からの一貫生産体制により顧客の多様なニーズを満たすことで顧客との長期的かつ良好な関係を構築しております。今後、当社グループがさらに海外展開を拡大させるためには、これまで以上に物流拠点の再構築、物流手段の見直し等を行っていく必要があり、あわせて海外拠点並びに国内の各部門の機能を最大限に活用することで、当社グループの強みをグローバルに展開して参ります。
③ 生産体制の強化と原料多様化への対応
当社グループの主力製品である自動車排ガス浄化触媒用途の材料や、今後の成長が見込まれる燃料電池材料等は市場で高い占有率を有しており、それら製品の供給責任を果たすために市場環境を注視しつつ、生産体制の強化を進めて参ります。また、原料調達先の複数化に伴う原料品質の管理に加え、お客様が求める製品を安定的に供給するためにも、継続して品質保証体制を強化して参ります。
④ ジルコニウム原料調達のサプライチェーン強化
当社は、ジルコニウム化合物の生産が中国に偏在している現状に対処するため、ベトナム国で採掘されるジルコニウム鉱物を用いた化合物の生産拠点を設置してサプライチェーンの強化を図っております。しかしながら、ジルコニウム鉱物調達における当社の事業パートナーとベトナム国の鉱物事業会社の株主との間で発生した訴訟により、ジルコニウム鉱物の調達計画が停滞しています。訴訟は早期に解決され、事業は再開される見込みでありますが、万が一に備え、他の調達先との関係構築に努めて参ります。
⑤ 国際的な環境問題への対応
グローバル展開を行う当社グループが今後も持続的に成長し続けるためには、世界的な課題として各国が取り組んでいる環境問題への対応は、当社グループにとっても真摯に取り組むべき課題の一つであると考えております。当社グループでは「環境方針」にて取り組むべき方針を定めており海外関係会社も含めて、持続可能な社会の実現に貢献する活動を実践して参ります。
(注)CASEとは、Connected(コネクティッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語

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