有価証券報告書-第93期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1) 業績
当連結会計年度(以下、当期)の世界経済は、米国は好調であったものの、英国のEU離脱問題、トランプ大統領の誕生など企業心理への影響が懸念される状況となりました。欧州や、新興国・資源国の景気は持ち直しつつありますが、全体としては不安定な展開となりました。わが国経済は、円高の影響や個人消費の伸び悩みがみられました。
このような状況のもと、当社グループの当期の業績は、海外市場を中心に新製品やスペシャリティの高い製品の拡販が順調に進み、化成品事業、機能性樹脂事業、ライフサイエンス事業が堅調に推移するとともに、食品事業は新製品の拡販と事業構造改革の進展により収益が拡大しました。エレクトロニクス事業及び合成繊維事業は、円高の進行や需要回復の遅れなどの影響を受け低調でした。
事業ポートフォリオの変革を目指し、引き続き高水準な研究開発活動(未来への投資)を続けています。
以上の結果、売上高は548,222百万円(前連結会計年度(以下、前期)比1.3%減)と前期実績を若干下回りました。営業利益は33,164百万円(前期比13.2%減)、経常利益は27,426百万円(前期比17.0%減)とそれぞれ減益になりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は20,484百万円(前期比2.4%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
① 化成品事業
当セグメントの売上高は96,631百万円と前期比6,798百万円(6.6%減)の減収となりましたが、営業利益は7,428百万円と前期比1,860百万円(33.4%増)の増益となりました。
スペシャリティの高い製品の拡販が順調に進み、米国及びアジアを中心とした海外市場での需要が好調でした。
塩ビ系特殊樹脂は、塩ビペースト樹脂がアジア向けを中心に好調な販売となり、塩素化塩ビも米国及びアジア向けに販売を伸ばしました。マレーシアや米国における供給能力増強と、徹底したコスト競争力の強化が寄与しました。
一般用塩化ビニール樹脂は、インドを中心にアジア市場での販売が好調に推移し、収益が改善しました。
② 機能性樹脂事業
当セグメントの売上高は110,664百万円と前期比12,279百万円(12.5%増)の増収となりましたが、営業利益は14,825百万円と前期比292百万円(1.9%減)の減益となりました。
新規用途開発とグローバルな能力増強により拡販が進みましたが、営業利益は円高の影響を受けました。
モディファイヤーは、年度後半における原料価格上昇の影響を受けましたが、非塩ビ用途向けなどの新規用途で拡販が進みました。供給能力不足の状況が続きましたが、マレーシアの新系列は予定通り本年3月に商業運転を開始し、旺盛な需要に応える体制が整いました。
変成シリコーンポリマーは、急激な用途拡大により、供給能力が不足する状況となりました。拡大する需要に着実に応えるために、マレーシアの生産設備新設に加え、ベルギーでの能力増強も決定しました。また、昨年、連結子会社としたセメダイン株式会社については、海外展開やソリューション視点に立った市場拡大へのシナジーを一層強化しています。
③ 発泡樹脂製品事業
当セグメントの売上高は64,257百万円と前期比890百万円(1.4%減)の減収となり、営業利益は5,790百万円と前期比519百万円(8.2%減)の減益となりました。
押出法発泡ポリスチレンボードは、供給能力の増強を進め、販売が堅調に推移しました。
ビーズ法発泡ポリオレフィンは、自動車分野向けを中心にアジア市場での販売が拡大しました。海外市場における需要拡大が期待され、グローバルな供給体制の整備を図っています。
発泡スチレン樹脂・成型品は、農水産分野における需要が低調に推移し、また第4四半期連結会計期間(以下、第4四半期)には原料価格高騰の影響を受けました。
平成32年の改正省エネルギー基準の義務化に向けて高性能断熱材の開発に注力するとともに、当社の太陽電池などを組み合わせた省エネルギーと居住快適性を両立させる新たな住宅ソリューション展開に取り組んでいます。
④ 食品事業
当セグメントの売上高は147,312百万円と前期比2,352百万円(1.6%増)の増収となり、営業利益は4,515百万円と前期比766百万円(20.4%増)の増益となりました。
国内需要が伸び悩むなか、研究開発力を強化し、消費者のニーズを先取りした新製品の開発・販売と製品ミックスの高付加価値化を進めています。新製品の継続的上市とグループ会社を含めたサプライチェーンの強化を目指した事業構造改革が進み、売上高、営業利益ともに増加しました。
「食」そのものの価値を高めるソリューションの提供を目指し、多様化する市場のニーズに応える特色ある食品素材の開発と新たなビジネスモデルの展開を進めています。
⑤ ライフサイエンス事業
当セグメントの売上高は55,818百万円と前期比3,103百万円(5.3%減)の減収となり、営業利益は11,662百万円と前期並みとなりました。
世界的な高齢化の進展による医療・介護等の市場拡大が進むなか、オープンイノベーションや他社との提携、米国R&D拠点の活用による研究開発の強化と事業領域の拡大を進めています。
医療機器は、国内市場での償還価格改定の影響を受け減収となりましたが、インターベンション事業は、海外市場での他社との共同事業が拡大しました。
機能性食品素材は、最大市場である米国を中心に還元型コエンザイムQ10の販売数量が増加しました。
医薬品は、APIやバイオロジクス分野における販売が順調に拡大しました。バイオロジクス分野では、昨年完全子会社化したユーロジェンテックにおいて、旺盛な需要に応えるために生産能力増強を決定しました。
⑥ エレクトロニクス事業
当セグメントの売上高は35,551百万円と前期比3,571百万円(9.1%減)の減収となり、営業損失は1,182百万円となりました。
電子材料は、年度後半からスマートフォンなどエレクトロニクス市場全体が回復傾向となるなか、超耐熱ポリイミドフィルムの高機能品の販売は増加しましたが、能力律速により一部製品の供給に遅れが生じました。円高も影響し、減収減益となりました。第4四半期は、市場の技術開発ニーズに応える新規用途での販売が着実に増加し、収益が改善しました。
太陽電池は、新製品の性能向上と美観が評価され、大手ハウスメーカー向けの販売数量が増加するとともに、事業構造改革が進み採算が改善しました。世界最高レベルの変換効率を有するヘテロ接合技術を用いた新製品やシースルー太陽電池等高性能品の販売拡大に一層注力するとともに、ネット・ゼロ・エネルギーハウスやネット・ゼロ・エネルギービルの実現に貢献するソリューションの提供に取り組んでいます。
⑦ 合成繊維、その他事業
当セグメントの売上高は37,986百万円と前期比7,271百万円(16.1%減)の減収となり、営業利益は10,815百万円と前期比4,842百万円(30.9%減)の減益となりました。
円高とアジア市場の需要回復の遅れの影響を強く受けましたが、足元のアジア市場は回復基調となっており、着実な販売拡大を実現するために、高付加価値品の拡販や新製品の継続的投入とアジア・アフリカ市場でのマーケティングを強化するとともに、マレーシア生産拠点のコスト競争力を活かし、収益の拡大を図っています。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ 2,143百万円減少し、41,018百万円となりました。
区分毎の概況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、48,119百万円の収入(前期比11,584百万円減)となりました。税金等調整前当期純利益28,692百万円、減価償却費27,808百万円等による資金の増加と、法人税等の支払額8,113百万円等による資金の減少がその主な内容です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、36,369百万円の支出(前期比4,381百万円減)となりました。有形固定資産の取得による支出36,726百万円等がその主な内容です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、13,612百万円の支出(前期比10,061百万円増)となりました。配当金の支払6,328百万円、借入金の返済による支出2,593百万円、自己株式の取得による支出1,812百万円等による資金の減少がその主な内容です。
当連結会計年度(以下、当期)の世界経済は、米国は好調であったものの、英国のEU離脱問題、トランプ大統領の誕生など企業心理への影響が懸念される状況となりました。欧州や、新興国・資源国の景気は持ち直しつつありますが、全体としては不安定な展開となりました。わが国経済は、円高の影響や個人消費の伸び悩みがみられました。
このような状況のもと、当社グループの当期の業績は、海外市場を中心に新製品やスペシャリティの高い製品の拡販が順調に進み、化成品事業、機能性樹脂事業、ライフサイエンス事業が堅調に推移するとともに、食品事業は新製品の拡販と事業構造改革の進展により収益が拡大しました。エレクトロニクス事業及び合成繊維事業は、円高の進行や需要回復の遅れなどの影響を受け低調でした。
事業ポートフォリオの変革を目指し、引き続き高水準な研究開発活動(未来への投資)を続けています。
以上の結果、売上高は548,222百万円(前連結会計年度(以下、前期)比1.3%減)と前期実績を若干下回りました。営業利益は33,164百万円(前期比13.2%減)、経常利益は27,426百万円(前期比17.0%減)とそれぞれ減益になりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は20,484百万円(前期比2.4%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
① 化成品事業
当セグメントの売上高は96,631百万円と前期比6,798百万円(6.6%減)の減収となりましたが、営業利益は7,428百万円と前期比1,860百万円(33.4%増)の増益となりました。
スペシャリティの高い製品の拡販が順調に進み、米国及びアジアを中心とした海外市場での需要が好調でした。
塩ビ系特殊樹脂は、塩ビペースト樹脂がアジア向けを中心に好調な販売となり、塩素化塩ビも米国及びアジア向けに販売を伸ばしました。マレーシアや米国における供給能力増強と、徹底したコスト競争力の強化が寄与しました。
一般用塩化ビニール樹脂は、インドを中心にアジア市場での販売が好調に推移し、収益が改善しました。
② 機能性樹脂事業
当セグメントの売上高は110,664百万円と前期比12,279百万円(12.5%増)の増収となりましたが、営業利益は14,825百万円と前期比292百万円(1.9%減)の減益となりました。
新規用途開発とグローバルな能力増強により拡販が進みましたが、営業利益は円高の影響を受けました。
モディファイヤーは、年度後半における原料価格上昇の影響を受けましたが、非塩ビ用途向けなどの新規用途で拡販が進みました。供給能力不足の状況が続きましたが、マレーシアの新系列は予定通り本年3月に商業運転を開始し、旺盛な需要に応える体制が整いました。
変成シリコーンポリマーは、急激な用途拡大により、供給能力が不足する状況となりました。拡大する需要に着実に応えるために、マレーシアの生産設備新設に加え、ベルギーでの能力増強も決定しました。また、昨年、連結子会社としたセメダイン株式会社については、海外展開やソリューション視点に立った市場拡大へのシナジーを一層強化しています。
③ 発泡樹脂製品事業
当セグメントの売上高は64,257百万円と前期比890百万円(1.4%減)の減収となり、営業利益は5,790百万円と前期比519百万円(8.2%減)の減益となりました。
押出法発泡ポリスチレンボードは、供給能力の増強を進め、販売が堅調に推移しました。
ビーズ法発泡ポリオレフィンは、自動車分野向けを中心にアジア市場での販売が拡大しました。海外市場における需要拡大が期待され、グローバルな供給体制の整備を図っています。
発泡スチレン樹脂・成型品は、農水産分野における需要が低調に推移し、また第4四半期連結会計期間(以下、第4四半期)には原料価格高騰の影響を受けました。
平成32年の改正省エネルギー基準の義務化に向けて高性能断熱材の開発に注力するとともに、当社の太陽電池などを組み合わせた省エネルギーと居住快適性を両立させる新たな住宅ソリューション展開に取り組んでいます。
④ 食品事業
当セグメントの売上高は147,312百万円と前期比2,352百万円(1.6%増)の増収となり、営業利益は4,515百万円と前期比766百万円(20.4%増)の増益となりました。
国内需要が伸び悩むなか、研究開発力を強化し、消費者のニーズを先取りした新製品の開発・販売と製品ミックスの高付加価値化を進めています。新製品の継続的上市とグループ会社を含めたサプライチェーンの強化を目指した事業構造改革が進み、売上高、営業利益ともに増加しました。
「食」そのものの価値を高めるソリューションの提供を目指し、多様化する市場のニーズに応える特色ある食品素材の開発と新たなビジネスモデルの展開を進めています。
⑤ ライフサイエンス事業
当セグメントの売上高は55,818百万円と前期比3,103百万円(5.3%減)の減収となり、営業利益は11,662百万円と前期並みとなりました。
世界的な高齢化の進展による医療・介護等の市場拡大が進むなか、オープンイノベーションや他社との提携、米国R&D拠点の活用による研究開発の強化と事業領域の拡大を進めています。
医療機器は、国内市場での償還価格改定の影響を受け減収となりましたが、インターベンション事業は、海外市場での他社との共同事業が拡大しました。
機能性食品素材は、最大市場である米国を中心に還元型コエンザイムQ10の販売数量が増加しました。
医薬品は、APIやバイオロジクス分野における販売が順調に拡大しました。バイオロジクス分野では、昨年完全子会社化したユーロジェンテックにおいて、旺盛な需要に応えるために生産能力増強を決定しました。
⑥ エレクトロニクス事業
当セグメントの売上高は35,551百万円と前期比3,571百万円(9.1%減)の減収となり、営業損失は1,182百万円となりました。
電子材料は、年度後半からスマートフォンなどエレクトロニクス市場全体が回復傾向となるなか、超耐熱ポリイミドフィルムの高機能品の販売は増加しましたが、能力律速により一部製品の供給に遅れが生じました。円高も影響し、減収減益となりました。第4四半期は、市場の技術開発ニーズに応える新規用途での販売が着実に増加し、収益が改善しました。
太陽電池は、新製品の性能向上と美観が評価され、大手ハウスメーカー向けの販売数量が増加するとともに、事業構造改革が進み採算が改善しました。世界最高レベルの変換効率を有するヘテロ接合技術を用いた新製品やシースルー太陽電池等高性能品の販売拡大に一層注力するとともに、ネット・ゼロ・エネルギーハウスやネット・ゼロ・エネルギービルの実現に貢献するソリューションの提供に取り組んでいます。
⑦ 合成繊維、その他事業
当セグメントの売上高は37,986百万円と前期比7,271百万円(16.1%減)の減収となり、営業利益は10,815百万円と前期比4,842百万円(30.9%減)の減益となりました。
円高とアジア市場の需要回復の遅れの影響を強く受けましたが、足元のアジア市場は回復基調となっており、着実な販売拡大を実現するために、高付加価値品の拡販や新製品の継続的投入とアジア・アフリカ市場でのマーケティングを強化するとともに、マレーシア生産拠点のコスト競争力を活かし、収益の拡大を図っています。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ 2,143百万円減少し、41,018百万円となりました。
区分毎の概況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、48,119百万円の収入(前期比11,584百万円減)となりました。税金等調整前当期純利益28,692百万円、減価償却費27,808百万円等による資金の増加と、法人税等の支払額8,113百万円等による資金の減少がその主な内容です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、36,369百万円の支出(前期比4,381百万円減)となりました。有形固定資産の取得による支出36,726百万円等がその主な内容です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、13,612百万円の支出(前期比10,061百万円増)となりました。配当金の支払6,328百万円、借入金の返済による支出2,593百万円、自己株式の取得による支出1,812百万円等による資金の減少がその主な内容です。