有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 時代認識
デジタル・トランスフォーメーション、データイズムに代表される技術革新を反映して、社会の変容や事業環境の変化は想像を超えるスピードで進行しています。環境意識が世界的に高まり、エネルギー、資源、食糧問題等サスティナブル社会の実現に向けた取組みが地球規模で加速しています。このような状況の中、Old Economyでは、従来の素材、ソリューションの一部が時代遅れとなり、競争力を喪失し、New Economyに乗り移れない企業は退場を迫られる状況にあります。
(2) 当社の存在意義
企業が生き残るためには、変革のスピードを上げ、新規事業の社会実装を急ぎ、非連続の成長を実現すること以外には道はありません。来るべき社会の変容を想定するなかで新しい社会的課題を発見し、それに対してソリューションを提案する力が企業に求められています。
当社は、「技術革新とグローバル展開を通して、革新的な素材開発によるソリューションを提供することにより、社会的課題を解決し、サスティナブルな社会の実現に貢献する」ことを存在意義と定義しております。
当社の強みである「画期的な製品を継続的に生み出してきた高い技術開発力」と「高い技術力をベースとしたグローバル展開」をベースに、今後求められる社会的ニーズを特定し、ソリューションを提案することにより社会的課題を解決していきます。
(3) 経営方針、経営戦略
当社は、ESG経営を実践し、世界を健康にする「健康経営-Wellness First」を目指します。
・世界のクライシスに対して貢献できる分野を「環境・エネルギー」「食糧」「健康」に重点分野を定めました。
・基盤事業でキャッシュを確保できる施策を取り、得られたものを新しい事業に向かう研究開発や資源投入に活用し、ポートフォリオの変革を実現します。
a.ポートフォリオの変革
ⅰ.Earthology Chemical Solution
化学素材の無限の可能性を引き出し、持続可能型社会を支え、地球環境と生活の革新に貢献します。
・生分解性ポリマーPHBH、PV & Energy management SVの大型新規事業は、社会実装に向け大きく動きはじめ、今後大型新規事業化を目指します。
・Vinyls and Chlor-Alkali SV、Performance Polymers(MOD) SV、Performance Polymers(MS) SVの基盤事業は収益力を強化し、Foam & Residential Techs SVは収益力を強化しながら自動車などの世の中の軽量化ニーズに対応した製品群のラインナップを急ぎます。Performance Fibers SVは高収益事業としていきます。
・E & I Technology SVは急速に変化していく自動車、住宅、医療、情報通信インフラなどのスマート化、デバイスの高機能化などによる生活のクオリティ向上を支えるソリューションを提供することに注力していきます。

ⅱ.Active Human Life Solution
化学を軸に、食と医療を一つにとらえ、人々に健康で活力のある人生をもたらす革新的なソリューションを提供します。
・Foods & Agris SVは構造改革のスピードアップを図り、社会実装化した乳製品など新規事業の本格事業化、サプリメントとの協業によるNutrition価値を追求した製品の創出を通してNew Economyとして新しい事業に変革していきます。
・Medical Devices SVはグローバルに市場拡大を図り、高収益化を実現します。再生細胞医療の社会実装化を急ぎます。
・Pharma & Supplemental Nutrition SVはAPIのグローバル市場において拡販し、カネカユーロジェンテックを中心としたバイオ医薬の成長を実現します。

b.経営基盤の強化
経営モデルの基本構造であるカネカタワーと経営システムのTransformationのトリプルPackageが、当社の社会価値と企業価値を高める両輪、すなわち経営の根幹をなす2大システムです。
当社は、失敗を恐れずに、とにかくやってみる。実験の積み重ねから生まれる答えを楽しむ。他にないソリューションを生み出す「実験カンパニー」であり続けます。新規事業の社会実装化が大きく進み、大量に試してうまくいったものを残すという効果が出てきています。社会の劇的な変化に対応し、変革と成長を実現するためにポートフォリオの変革を急ぎます。
ⅰ.カネカタワー
・当社の経営モデルの基本構造であり、当社の創業以来の持つ強み(DNA)を活かし、「事業構築力(内なる力)」と「市場開発力(外なるPower)」を進化させ、「現場力」がその実行を支え、常に時代の変化に応じて経営革新を自律的に行えるようにします。
・自治機能を高める2つのWork Shop(変革と成長のトライアングル、カネカ1on1)を通して現場をInspireします。

ⅱ.経営システムTransformationのトリプルPackage
変革と成長を実現するための、ビジネス思考のプラットフォームです。経営のソフトウェアとハードウェアをドッキングすることにより、実効性を上げます。
ⅲ.変革と成長のトライアングル
時代認識/仕掛け/成果のトライアングルは、経営計画のなかで、どのように目標を設定し、技術革新を含めた達成のための仕掛けを整え、スケール・スピードを意識したうえで、いったい何を成果として位置付けるのか。経営計画の骨格そのものとなります。

c.経営施策
ⅰ.R&B戦略
当社は、研究開発の目的を、「マーケットとお客様の目線に立った先端技術の積極的な価値追求により1日も早く社会課題を解決すること」と定め、「R&B(Research & Business)」と再定義しました。社会の課題解決に資する技術への目利き力を研ぎ澄まし、圧倒的な競争力を持つ「技術」「素材」の開発と「社会実装」の実現により、ソリューションプロバイダーとして持続的な成長を遂げていきます。
ⅱ.グローバル戦略
当社は、これまで常に世界を視野に置き、他社に先駆けた事業展開を推進してきました。現在ではグローカル(現地発信の事業展開)に軸足を置き、世界各地の特性にあわせた技術開発、素材開発を加速させています。今後も現地に根差した展開を推し進め、価値あるソリューションをタイムリーに世界の市場に提供し、グローバルに存在感ある企業を目指します。
ⅲ.人材戦略
・「Human Driven Company」こそ当社の経営思想の背骨であり、仕事を通じて人の成長を企図する「Work Shop」を制度化したものが「カネカ1on1」です。「カネカタワー」においても、経営革新力を支える「実験カンパニー」の背骨であります。
・新しい時代に適合する業務のリデザインとWork Cultureの変革を急ぎ、デジタルツールの活用によりオペレーションの徹底的効率化を図り、生産性の高い組織・人づくりを行います。
・IoT、ロボティクスを活用した自動化、省人化などの生産革新を推進し、Human Driven Company、アルゴリズムと人間力が共鳴する共同体を創り、モノづくりの競争力を向上させていきます。
ⅳ.コーポレートガバナンスの充実
当社は、社員一人ひとりの心と体の健康と、企業活動や姿勢が健全であるという「健康経営」に取り組んでいます。重要なことは、経営があるべき社会に熟慮し、姿勢を正して行動する企業統治力、コーポレートガバナンスの強化です。
パラダイムチェンジが進み、事業が拡大するなか、執行機能の強化が課題になります。イノベーションを行動の羅針盤“Scope of compass”にして未知を開くESG経営・健康経営を組織(現場)に定着させます。そのためには、各執行機能が全体知(Perspective)を反映させながら、現場を観察し、チョークポイントを発見する執行機能の強化に取り組んでまいります。
自己変革を続け、経営目標を実現する体制づくり、コーポレートガバナンスの一層の充実を図ることが重要と考えています。
(4) 対処すべき課題
今回の新型コロナウイルス問題により社会の変化が加速し、New Economyの時代の到来が早まったと認識しています。世界はひとつです。科学技術に国境はありません。当社が持つ“内なる力”、即ち「広いDomain・多様な技術・世界に広がる企業活動・多様な人材」と「マーケットと技術のインターフェイス」の発揮に一層磨きをかけ、命を育む社会を支えていきます。
カネカグループは、環境をあるべき姿にし、食べ物を健やかにし、人間や動物を元気にしていきます。ビジネスに活気を与え、社会を明るくし、そして世界を「健康」にしていきます。カネカグループはますますカガクにできることを広げ、さまざまなソリューションを通じて、社会と人々の願いをかなえていきます。今後も引き続き、魅力ある企業像と競争力ある事業構造の実現に取り組み、当社を取り巻くすべてのステークホルダーの期待に応え、高く評価される企業に変革してまいります。
デジタル・トランスフォーメーション、データイズムに代表される技術革新を反映して、社会の変容や事業環境の変化は想像を超えるスピードで進行しています。環境意識が世界的に高まり、エネルギー、資源、食糧問題等サスティナブル社会の実現に向けた取組みが地球規模で加速しています。このような状況の中、Old Economyでは、従来の素材、ソリューションの一部が時代遅れとなり、競争力を喪失し、New Economyに乗り移れない企業は退場を迫られる状況にあります。
(2) 当社の存在意義
企業が生き残るためには、変革のスピードを上げ、新規事業の社会実装を急ぎ、非連続の成長を実現すること以外には道はありません。来るべき社会の変容を想定するなかで新しい社会的課題を発見し、それに対してソリューションを提案する力が企業に求められています。
当社は、「技術革新とグローバル展開を通して、革新的な素材開発によるソリューションを提供することにより、社会的課題を解決し、サスティナブルな社会の実現に貢献する」ことを存在意義と定義しております。
当社の強みである「画期的な製品を継続的に生み出してきた高い技術開発力」と「高い技術力をベースとしたグローバル展開」をベースに、今後求められる社会的ニーズを特定し、ソリューションを提案することにより社会的課題を解決していきます。
(3) 経営方針、経営戦略
当社は、ESG経営を実践し、世界を健康にする「健康経営-Wellness First」を目指します。
・世界のクライシスに対して貢献できる分野を「環境・エネルギー」「食糧」「健康」に重点分野を定めました。
・基盤事業でキャッシュを確保できる施策を取り、得られたものを新しい事業に向かう研究開発や資源投入に活用し、ポートフォリオの変革を実現します。
a.ポートフォリオの変革
ⅰ.Earthology Chemical Solution
化学素材の無限の可能性を引き出し、持続可能型社会を支え、地球環境と生活の革新に貢献します。
・生分解性ポリマーPHBH、PV & Energy management SVの大型新規事業は、社会実装に向け大きく動きはじめ、今後大型新規事業化を目指します。
・Vinyls and Chlor-Alkali SV、Performance Polymers(MOD) SV、Performance Polymers(MS) SVの基盤事業は収益力を強化し、Foam & Residential Techs SVは収益力を強化しながら自動車などの世の中の軽量化ニーズに対応した製品群のラインナップを急ぎます。Performance Fibers SVは高収益事業としていきます。
・E & I Technology SVは急速に変化していく自動車、住宅、医療、情報通信インフラなどのスマート化、デバイスの高機能化などによる生活のクオリティ向上を支えるソリューションを提供することに注力していきます。

ⅱ.Active Human Life Solution
化学を軸に、食と医療を一つにとらえ、人々に健康で活力のある人生をもたらす革新的なソリューションを提供します。
・Foods & Agris SVは構造改革のスピードアップを図り、社会実装化した乳製品など新規事業の本格事業化、サプリメントとの協業によるNutrition価値を追求した製品の創出を通してNew Economyとして新しい事業に変革していきます。
・Medical Devices SVはグローバルに市場拡大を図り、高収益化を実現します。再生細胞医療の社会実装化を急ぎます。
・Pharma & Supplemental Nutrition SVはAPIのグローバル市場において拡販し、カネカユーロジェンテックを中心としたバイオ医薬の成長を実現します。

b.経営基盤の強化
経営モデルの基本構造であるカネカタワーと経営システムのTransformationのトリプルPackageが、当社の社会価値と企業価値を高める両輪、すなわち経営の根幹をなす2大システムです。
当社は、失敗を恐れずに、とにかくやってみる。実験の積み重ねから生まれる答えを楽しむ。他にないソリューションを生み出す「実験カンパニー」であり続けます。新規事業の社会実装化が大きく進み、大量に試してうまくいったものを残すという効果が出てきています。社会の劇的な変化に対応し、変革と成長を実現するためにポートフォリオの変革を急ぎます。
ⅰ.カネカタワー
・当社の経営モデルの基本構造であり、当社の創業以来の持つ強み(DNA)を活かし、「事業構築力(内なる力)」と「市場開発力(外なるPower)」を進化させ、「現場力」がその実行を支え、常に時代の変化に応じて経営革新を自律的に行えるようにします。
・自治機能を高める2つのWork Shop(変革と成長のトライアングル、カネカ1on1)を通して現場をInspireします。

ⅱ.経営システムTransformationのトリプルPackage
変革と成長を実現するための、ビジネス思考のプラットフォームです。経営のソフトウェアとハードウェアをドッキングすることにより、実効性を上げます。
ⅲ.変革と成長のトライアングル
時代認識/仕掛け/成果のトライアングルは、経営計画のなかで、どのように目標を設定し、技術革新を含めた達成のための仕掛けを整え、スケール・スピードを意識したうえで、いったい何を成果として位置付けるのか。経営計画の骨格そのものとなります。

c.経営施策
ⅰ.R&B戦略
当社は、研究開発の目的を、「マーケットとお客様の目線に立った先端技術の積極的な価値追求により1日も早く社会課題を解決すること」と定め、「R&B(Research & Business)」と再定義しました。社会の課題解決に資する技術への目利き力を研ぎ澄まし、圧倒的な競争力を持つ「技術」「素材」の開発と「社会実装」の実現により、ソリューションプロバイダーとして持続的な成長を遂げていきます。
ⅱ.グローバル戦略
当社は、これまで常に世界を視野に置き、他社に先駆けた事業展開を推進してきました。現在ではグローカル(現地発信の事業展開)に軸足を置き、世界各地の特性にあわせた技術開発、素材開発を加速させています。今後も現地に根差した展開を推し進め、価値あるソリューションをタイムリーに世界の市場に提供し、グローバルに存在感ある企業を目指します。
ⅲ.人材戦略
・「Human Driven Company」こそ当社の経営思想の背骨であり、仕事を通じて人の成長を企図する「Work Shop」を制度化したものが「カネカ1on1」です。「カネカタワー」においても、経営革新力を支える「実験カンパニー」の背骨であります。
・新しい時代に適合する業務のリデザインとWork Cultureの変革を急ぎ、デジタルツールの活用によりオペレーションの徹底的効率化を図り、生産性の高い組織・人づくりを行います。
・IoT、ロボティクスを活用した自動化、省人化などの生産革新を推進し、Human Driven Company、アルゴリズムと人間力が共鳴する共同体を創り、モノづくりの競争力を向上させていきます。
ⅳ.コーポレートガバナンスの充実
当社は、社員一人ひとりの心と体の健康と、企業活動や姿勢が健全であるという「健康経営」に取り組んでいます。重要なことは、経営があるべき社会に熟慮し、姿勢を正して行動する企業統治力、コーポレートガバナンスの強化です。
パラダイムチェンジが進み、事業が拡大するなか、執行機能の強化が課題になります。イノベーションを行動の羅針盤“Scope of compass”にして未知を開くESG経営・健康経営を組織(現場)に定着させます。そのためには、各執行機能が全体知(Perspective)を反映させながら、現場を観察し、チョークポイントを発見する執行機能の強化に取り組んでまいります。
自己変革を続け、経営目標を実現する体制づくり、コーポレートガバナンスの一層の充実を図ることが重要と考えています。
(4) 対処すべき課題
今回の新型コロナウイルス問題により社会の変化が加速し、New Economyの時代の到来が早まったと認識しています。世界はひとつです。科学技術に国境はありません。当社が持つ“内なる力”、即ち「広いDomain・多様な技術・世界に広がる企業活動・多様な人材」と「マーケットと技術のインターフェイス」の発揮に一層磨きをかけ、命を育む社会を支えていきます。
カネカグループは、環境をあるべき姿にし、食べ物を健やかにし、人間や動物を元気にしていきます。ビジネスに活気を与え、社会を明るくし、そして世界を「健康」にしていきます。カネカグループはますますカガクにできることを広げ、さまざまなソリューションを通じて、社会と人々の願いをかなえていきます。今後も引き続き、魅力ある企業像と競争力ある事業構造の実現に取り組み、当社を取り巻くすべてのステークホルダーの期待に応え、高く評価される企業に変革してまいります。