有価証券報告書-第11期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「企業理念」である「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」のもと、「めざす姿」である「国際創薬企業として、社会から信頼される企業になります」の実現に向けて、新薬の創製や海外事業展開、医療ニーズに対応する新たな事業機会の創出に挑戦しております。
また、すべての企業活動にあたっては、高い倫理観を持ち、公正かつ誠実な企業活動を展開することを「企業行動憲章」に定め、当社グループの全役員および全従業員が最優先する行動の規範と位置付けております。
当社グループは、これら「企業理念」、「めざす姿」、「企業行動憲章」を経営の基本方針として、事業を展開しております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略および会社の対処すべき課題
「中期経営計画16-20 Open Up the Future」
国内医療用医薬品を取り巻く事業環境は急激に変化しており、当社グループが持続的成長をめざすためには、世界最大の医薬品市場である米国における自社販売による事業基盤の早期構築および国内市場における育薬・営業強化を通じた重点品の価値最大化と重点疾患領域でのプレゼンスの向上が不可欠であります。
当社グループは、患者さんやそのご家族の未来を切り拓くことによってこそ、自らの未来も切り拓くことができると確信し、「医薬」のみならず「医療」というより広い視野で貢献していくとの意思のもと、「Open Up the Future ―医療の未来を切り拓く」をキーコンセプトとした中期経営計画16-20を2015年に策定しました。中期経営計画16-20では、(ⅰ)パイプライン価値最大化、(ⅱ)育薬・営業強化、(ⅲ)米国事業展開、(ⅳ)業務生産性改革という4つの挑戦への取り組みを通じ、最終年度である2020年度に、売上収益5,000億円、コア営業利益(※)1,000億円、親会社の所有者に帰属する当期利益700億円、研究開発費800億円、海外売上収益比率40%をめざしてまいります。
4つの挑戦の主な課題および当連結会計年度における主な進捗は、以下のとおりです。
※当社グループは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す段階利益として「コア営業利益」を導入し、経営管理等の重要指標と位置付けています。「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下、非経常項目)を除外したものです。非経常項目として、事業譲渡による損益、構造改革費用、製品に係る無形資産の減損損失等を想定しております。
(ⅰ)パイプライン価値最大化
・創薬シーズの導入や他社協業といったオープンシェアードビジネスに積極的に取り組み、本中期経営計画期間中に10品目の後期開発品を創製し、既存薬にない医療価値の提供をめざしていきます。
・自己免疫疾患、糖尿病・腎疾患、中枢神経系疾患、ワクチンの4つの重点疾患領域を中心に医薬品を創製し、これらの領域で強みを発揮し、さらなるプレゼンスの向上に取り組みます。
(当連結会計年度における主な進捗)
「第2 事業の状況 5 研究開発活動」に記載しております。
(ⅱ)育薬・営業強化
・開発品の早期上市をめざすとともに、開発段階から製品ライフサイクルを想定した臨床試験を積極的に実施して、製品価値を最速で最大化させます。自己免疫疾患領域では、重点品のライフサイクルマネジメント施策によってシェアNo.1を堅持し、糖尿病・腎疾患領域では、重点品のエビデンス獲得と販路拡大をめざします。これらの施策により、2020年度までの国内医薬品の年間売上収益3,000億円を達成し、新薬および重点品売上収益比率を75%まで高め、さらなる成長につなげます。
・営業プロモーションの強化では、重点疾患領域の専門性をさらに高めるとともに、エリアマーケティングを推進することにより、各地域のニーズを的確かつスピーディーに捉え、地域独自の医療連携企画を実施することで、中長期的な視点で地域医療へ貢献していきます。
(当連結会計年度における主な進捗)
糖尿病疾患領域において、第一三共株式会社との販売提携により、着実に売上が伸長している「テネリア」、「カナグル」に続き、2型糖尿病治療剤「カナリア」について、2017年9月に同社との共同プロモーションによる販売を開始し、順調な立ち上がりを示しています。また、帝國製薬株式会社が開発した抗アレルギー剤「ルパフィン」について、2017年11月に同社との共同プロモーションによる販売を開始しました。
さらに、一般財団法人阪大微生物病研究会のワクチン製造技術と当社の医薬品生産に関するシステムや管理手法等を融合し、生産基盤の強化を加速させることで、ワクチンのさらなる安定供給への貢献・増産をめざして、同財団との間でワクチン製造の合弁会社である株式会社BIKENを設立し、2017年9月に操業を開始しました。
(ⅲ)米国事業展開
・2020年度米国売上収益800億円達成へ向けて、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)治療剤「ラジカヴァ」発売、ニューロダーム社の買収に続く、外部からの製品や後期開発品の導入、事業買収などを通じた「米国事業の拡大」、自社開発する品目を中心とした「米国事業の継続成長」のための施策に取り組んでいきます。
(当連結会計年度における主な進捗)
ALS治療剤「ラジカヴァ」について2017年5月に製造販売承認を取得し、同年8月に販売を開始しました。当連結会計年度末までに、本製剤の投与患者数は2,000名を超えており、売上は123億円となりました。
また、米国での事業拡大を目的として、ニューロダーム社を2017年10月に買収し、医薬品と医療器具(デバイス)とを組み合わせたパーキンソン病治療剤「ND0612」を、「ラジカヴァ」に続くパイプラインに加えたほか、2018年2月に株式会社ステリック再生医科学研究所を買収し、腸疾患関連の核酸医薬品「STNM01」もパイプラインに加えました。
さらに、研究開発子会社であるメディカゴ社が第3相臨床試験を実施しているMT-2271の季節性インフルエンザの予防については、北米における2020年の発売をめざしています。
(ⅳ)業務生産性改革
・国内事業環境の厳しさに対応すべく、収益を出せる体質に改革していくことが急務であり、業務プロセスの見直し・変革による国内連結5,000人体制に、また売上原価と販売費及び一般管理費を2015年度比で200億円削減を各々目標に掲げて、現在順調に取り進めています。
薬価改定の動向は今後益々厳しさを増すと想定されることから、本取組みをさらに加速させる必要があります。
・働き方改革では、時間外労働の削減、有給休暇取得促進、勤務間インターバル導入、テレワーク勤務制度の充実、プレパパ・イクパパ休暇制度(男性の育児参画支援)など多様な働き方に取り組んでいます。これらは従業員の働く意欲・健康管理を主眼に置き、仕事の生産性向上にもつながるものと考えています。
・人材の育成では、経営人材育成プログラム(MT-VIVID)を2016年度から開始し、将来を担う次世代グローバルリーダー育成に継続して取り組んでいます。また、「ダイバーシティ&インクルージョン」の実践により、様々な違いを受け入れて活かしながら、世界で戦える人・組織を創り、成果創出へとつながるよう取り組んでいきます。
(当連結会計年度における主な進捗)
本中期経営計画期間中における売上原価と販売費及び一般管理費の200億円削減(対2015年度比)に向け、要員適正化による人件費や原薬等の調達コストの減少を中心に取り組み、当連結会計年度末までに約140億円を実現しました。
当社グループは、「企業理念」である「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」のもと、「めざす姿」である「国際創薬企業として、社会から信頼される企業になります」の実現に向けて、新薬の創製や海外事業展開、医療ニーズに対応する新たな事業機会の創出に挑戦しております。
また、すべての企業活動にあたっては、高い倫理観を持ち、公正かつ誠実な企業活動を展開することを「企業行動憲章」に定め、当社グループの全役員および全従業員が最優先する行動の規範と位置付けております。
当社グループは、これら「企業理念」、「めざす姿」、「企業行動憲章」を経営の基本方針として、事業を展開しております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略および会社の対処すべき課題
「中期経営計画16-20 Open Up the Future」
国内医療用医薬品を取り巻く事業環境は急激に変化しており、当社グループが持続的成長をめざすためには、世界最大の医薬品市場である米国における自社販売による事業基盤の早期構築および国内市場における育薬・営業強化を通じた重点品の価値最大化と重点疾患領域でのプレゼンスの向上が不可欠であります。
当社グループは、患者さんやそのご家族の未来を切り拓くことによってこそ、自らの未来も切り拓くことができると確信し、「医薬」のみならず「医療」というより広い視野で貢献していくとの意思のもと、「Open Up the Future ―医療の未来を切り拓く」をキーコンセプトとした中期経営計画16-20を2015年に策定しました。中期経営計画16-20では、(ⅰ)パイプライン価値最大化、(ⅱ)育薬・営業強化、(ⅲ)米国事業展開、(ⅳ)業務生産性改革という4つの挑戦への取り組みを通じ、最終年度である2020年度に、売上収益5,000億円、コア営業利益(※)1,000億円、親会社の所有者に帰属する当期利益700億円、研究開発費800億円、海外売上収益比率40%をめざしてまいります。
4つの挑戦の主な課題および当連結会計年度における主な進捗は、以下のとおりです。
※当社グループは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す段階利益として「コア営業利益」を導入し、経営管理等の重要指標と位置付けています。「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下、非経常項目)を除外したものです。非経常項目として、事業譲渡による損益、構造改革費用、製品に係る無形資産の減損損失等を想定しております。
(ⅰ)パイプライン価値最大化
・創薬シーズの導入や他社協業といったオープンシェアードビジネスに積極的に取り組み、本中期経営計画期間中に10品目の後期開発品を創製し、既存薬にない医療価値の提供をめざしていきます。
・自己免疫疾患、糖尿病・腎疾患、中枢神経系疾患、ワクチンの4つの重点疾患領域を中心に医薬品を創製し、これらの領域で強みを発揮し、さらなるプレゼンスの向上に取り組みます。
(当連結会計年度における主な進捗)
「第2 事業の状況 5 研究開発活動」に記載しております。
(ⅱ)育薬・営業強化
・開発品の早期上市をめざすとともに、開発段階から製品ライフサイクルを想定した臨床試験を積極的に実施して、製品価値を最速で最大化させます。自己免疫疾患領域では、重点品のライフサイクルマネジメント施策によってシェアNo.1を堅持し、糖尿病・腎疾患領域では、重点品のエビデンス獲得と販路拡大をめざします。これらの施策により、2020年度までの国内医薬品の年間売上収益3,000億円を達成し、新薬および重点品売上収益比率を75%まで高め、さらなる成長につなげます。
・営業プロモーションの強化では、重点疾患領域の専門性をさらに高めるとともに、エリアマーケティングを推進することにより、各地域のニーズを的確かつスピーディーに捉え、地域独自の医療連携企画を実施することで、中長期的な視点で地域医療へ貢献していきます。
(当連結会計年度における主な進捗)
糖尿病疾患領域において、第一三共株式会社との販売提携により、着実に売上が伸長している「テネリア」、「カナグル」に続き、2型糖尿病治療剤「カナリア」について、2017年9月に同社との共同プロモーションによる販売を開始し、順調な立ち上がりを示しています。また、帝國製薬株式会社が開発した抗アレルギー剤「ルパフィン」について、2017年11月に同社との共同プロモーションによる販売を開始しました。
さらに、一般財団法人阪大微生物病研究会のワクチン製造技術と当社の医薬品生産に関するシステムや管理手法等を融合し、生産基盤の強化を加速させることで、ワクチンのさらなる安定供給への貢献・増産をめざして、同財団との間でワクチン製造の合弁会社である株式会社BIKENを設立し、2017年9月に操業を開始しました。
(ⅲ)米国事業展開
・2020年度米国売上収益800億円達成へ向けて、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)治療剤「ラジカヴァ」発売、ニューロダーム社の買収に続く、外部からの製品や後期開発品の導入、事業買収などを通じた「米国事業の拡大」、自社開発する品目を中心とした「米国事業の継続成長」のための施策に取り組んでいきます。
(当連結会計年度における主な進捗)
ALS治療剤「ラジカヴァ」について2017年5月に製造販売承認を取得し、同年8月に販売を開始しました。当連結会計年度末までに、本製剤の投与患者数は2,000名を超えており、売上は123億円となりました。
また、米国での事業拡大を目的として、ニューロダーム社を2017年10月に買収し、医薬品と医療器具(デバイス)とを組み合わせたパーキンソン病治療剤「ND0612」を、「ラジカヴァ」に続くパイプラインに加えたほか、2018年2月に株式会社ステリック再生医科学研究所を買収し、腸疾患関連の核酸医薬品「STNM01」もパイプラインに加えました。
さらに、研究開発子会社であるメディカゴ社が第3相臨床試験を実施しているMT-2271の季節性インフルエンザの予防については、北米における2020年の発売をめざしています。
(ⅳ)業務生産性改革
・国内事業環境の厳しさに対応すべく、収益を出せる体質に改革していくことが急務であり、業務プロセスの見直し・変革による国内連結5,000人体制に、また売上原価と販売費及び一般管理費を2015年度比で200億円削減を各々目標に掲げて、現在順調に取り進めています。
薬価改定の動向は今後益々厳しさを増すと想定されることから、本取組みをさらに加速させる必要があります。
・働き方改革では、時間外労働の削減、有給休暇取得促進、勤務間インターバル導入、テレワーク勤務制度の充実、プレパパ・イクパパ休暇制度(男性の育児参画支援)など多様な働き方に取り組んでいます。これらは従業員の働く意欲・健康管理を主眼に置き、仕事の生産性向上にもつながるものと考えています。
・人材の育成では、経営人材育成プログラム(MT-VIVID)を2016年度から開始し、将来を担う次世代グローバルリーダー育成に継続して取り組んでいます。また、「ダイバーシティ&インクルージョン」の実践により、様々な違いを受け入れて活かしながら、世界で戦える人・組織を創り、成果創出へとつながるよう取り組んでいきます。
(当連結会計年度における主な進捗)
本中期経営計画期間中における売上原価と販売費及び一般管理費の200億円削減(対2015年度比)に向け、要員適正化による人件費や原薬等の調達コストの減少を中心に取り組み、当連結会計年度末までに約140億円を実現しました。