有価証券報告書-第19期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/17 15:11
【資料】
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【項目】
155項目
(2)人的資本への取組
当社グループは、「人」を最重要な「資産」であると位置づけています。パーパスの実現に向け、最重要資本である人的資本の拡充を推進し、持続的な価値創造の原動力としています。
① ガバナンス
経営と一体となった人財マネジメントを運営・推進するため、CHRO(Chief Human Resource Officer)をトップとするグローバルでの人事組織体制を構築・運用しています。定例の経営会議にCHROが参画し、経営・ビジネス上の進捗や課題を直接的に把握することで、グローバル視点での的確な戦略・施策立案を行っています。また、四半期ごとにGHRLTM(Global Human Resource Leadership Team Meeting)を実施し、戦略・施策の遂行状況をモニタリングしています。
② 戦略・施策
経営戦略と連動した人財戦略の実行に向け、強化すべき人的資本を「Power of individual:成長し続ける個人の強み」「Power in numbers:強化領域への継続的人財供給」「Power of synergy:人や組織のシナジーを創出する環境・仕組み」の3つの要素として捉え、各要素をモニタリングしながら、施策の効果検証や人的資本拡充のさらなる高度化に取り組んでいます。また、各施策を的確かつ具体的に設計・推進するために、グローバル共通の上位概念・指針として「ピープルフィロソフィー」を制定しています。
0102010_005.jpg* S&T:サイエンス&テクノロジー, DX:デジタルトランスフォーメーション,
I&D:インクルージョン&ダイバーシティー
Power of individual
競争優位の源泉であるサイエンス&テクノロジー(S&T)のさらなる強化に向け、採用チャネルを多角化しながら、S&T人財の獲得を強化・推進しています(2022年度はグローバル全体で395名獲得)。国内では、中長期的視野での持続的成長を目的に、バイオ、グローバルビジネス並びにDXを当社の強化領域とし、独自の育成プログラムと組み合わせて当該領域への人員再配置を実行しました。また、自律的なキャリア形成を目的に、英語力向上意識醸成プログラム並びに各種DXスキル育成プログラムを企画実行し、それぞれ500名並びに1,873名の社員が受講を完了しました。並行して、より実践的な英語でのコミュニケーションリテラシー向上を目的に、グローバルスキル研修を企画実行し、353名の社員が受講を完了しました。
Power in numbers
社員のさらなる成長を目的としたグローバル共通でのパフォーマンスマネジメント(新評価制度)導入に伴い、約650名のマネジメント職を対象にコーチング&フィードバック研修を実施しました。また、グローバル共通のラーニングプラットフォームとしてLinkedInラーニングツールを導入し、当社グループのパーパス・ミッションや、グローバルで協働するために必要な行動・スキルに関するコンテンツを展開しています。さらに、グローバルでの人財交流促進や、次世代のグローバルリーダー育成を目的として、海外グループ会社への出向プログラムも実施し、2023年度時点で、国内から米国へ111名、欧州へ32名、アジア中南米へ22名の社員が出向しています。海外グループ会社から国内にも11名の社員が出向しており、双方向での交流・育成に努めています。
当社グループの持続的成長に極めて重要となるグローバル視点での経営マネジメント・リーダーシップの育成を目的に、2024年度からDS Academyを開始しました。
Power of synergy
・One DS Cultureの浸透
パーパス実現に向けて、グローバル全体で当社の課題を克服しながら強みを活かすために必要となる文化「One DS Culture」並びにCulture醸成に必要となる3つの行動様式「Core Behaviors」を2020年度に策定しました。毎年度、グローバル各社からカルチャーアンバサダーを任命し、Core Behaviorsの実践推進を通じたCulture浸透を加速しています。この浸透度合いを確認・検証する目的で、グローバル全体でエンゲージメントサーベイ(One DS Voice)を実施し、当社グループの強みや課題を特定のうえ、改善策を実行しています。なお、2023年度におけるエンゲージメントサーベイ回答率は90%、スコア全24項目で昨年比上昇(総合値は78、対ベンチマーク+4)となりました。
・インクルージョン&ダイバーシティー
当社グループは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども含んだ多様な社員が共存し、そのすべての社員が受け容れられ、最大限に実力を発揮することが、グローバルな事業展開やイノベーション創出に繋がると考えています。Core Behaviorsの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity」を定めるとともに、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を策定し、社内外に当社のI&Dに対する姿勢や考え方を明示しました。
国内においても、イノベーション創出という経営戦略と連動した形で女性活躍推進に取り組んでおります。「2025年度までに女性管理職15%以上」という数値目標を設定し、その達成に向け、各組織長との対話会や全社アンケートの実施・分析などを通じて、各種施策を実行しています。また、2017年1月より、女性マネジメント職によるネットワーキング活動(Shining Women’s Advancement Network; SWAN)を開始し、経営陣がオーナーとなって、経営陣とSWANメンバーとの交流や、女性マネジメント同士の経験や悩みの共有機会などを作ることで、次世代女性リーダー育成支援にもつなげています。さらに、海外グループ会社が加盟しているHealthcare Businesswomen‘s Association(HBA)に当社としても加盟し、より広い視点でのグローバルでのI&D連携を加速するとともに、グローバル全体で活躍した女性社員を表彰するプロセスとしてもこのHBAを活用しています。
LGBTQ+当事者や周囲の社員にとっても働きがいのある職場環境の醸成を目的に、国内では支援制度の導入や外部相談窓口の設置などを行っています。また、LGBTQ+当事者のための匿名コミュニティとして「レインボーチャット」を開設し、価値観が近い社員同士が気兼ねなく悩みを相談し合える環境を構築しています。さらに、海外グループ会社では、グローバルリーダーからのビデオメッセージ発信や、各種セミナーの実施などを通じて、社員の帰属意識(Belonging)向上につなげています。
(ご参考) インクルージョン&ダイバーシティーに関する当社ホームページ
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/inclusion-diversity/
・健康経営・ワークライフバランス推進
(i)社員の健康と安全
「健康宣言・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員の健康・安全の保持・増進に取り組んでいます。
<健康宣言・安全宣言>「当社グループの企業理念及びビジョンの実現に向けて会社と従業員が共に成長を遂げるためには、従業員の心と体の健康・安全が不可欠であり、当社グループは、全ての従業員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに積極的に取り組むことをここに宣言します。」
社員の健康と安全については、EHS(Environment, Health and Safety)経営委員会を設置し、海外・国内グループ会社での方針・目標・施策を定めて推進しています。国内グループ会社においては最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しています。具体的には、経営課題に対応した施策と期待成果を「健康・労働安全戦略マップ」として策定し、「社員一人ひとりの生産性向上」と「安全で快適な職場形成」の2つを解決すべき経営課題と定めて、国内での重点領域を生活習慣病・がん・メンタルヘルス・運動機能の4領域として、安全衛生施策を推進しています。各施策の効果については、高ストレス者率や喫煙率などの評価指標を設定し、評価に基づきさらなる改善を図っています。
また当社は、これまでの積極的かつ継続的な活動が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、2018年から7年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を受けており(当社国内グループとしては4年連続)、 2024年には「健康経営銘柄2024」に選出されました。
(ご参考)第一三共グループの「健康経営推進体制」、「健康・労働安全戦略マップ」、「評価指数」等については、以下を参照
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/employee_health/
(ご参考)「健康経営銘柄2024」に認定
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7062.html
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(ⅱ)ワークライフバランスの推進
当社国内グループでは、仕事と生活の好循環を生み出すための「ワークライフサイクル(WLC)」というコンセプトを提唱しています。このWLCの実現に向け、時間や場所に縛られない柔軟な働き方の推進(多様な労働時間制度・テレワーク制度など)や仕事とライフ(育児・介護・治療など)の両立支援、キャリア形成支援(キャリア支援休職・副業など)に加え、各種セミナーや対話会の実施などに取り組んでおります。また、当社グループのグローバル化の進展に伴い、国・地域を跨いだコミュニケーションや会議の機会が増えていることを踏まえ、グローバルでの働き方に関する課題解決を図る「Global Work Style」プロジェクトを2021年度より開始しました。Global Work Style の基本コンセプト「Global Meeting Guideline」や国・地域を跨る共通施策「Global Meeting Measures」を、それぞれCEOメッセージとともにグローバル展開しています。組織独自で設定・運用している「No meeting day」や「De-stressor week」の推進支援も行っています。
(ご参考)ワークライフバランスに関する当社ホームページ
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/worklife-cycle/
・グローバル共通の人事基盤構築
当社グループのビジョンと持続的な成長の達成に向けてグローバル連携を促進すべく、グローバル共通の人事制度並びに人事情報システムの構築・導入を進めています。
③ リスク管理
当社グループが事業活動を推進し事業目標を達成する上では、各職務に必要な高度な専門性と高い業務遂行能力を持った人財を育成・採用・確保する必要がありますが、採用市場の競争激化などにより、これらの人財を十分に確保できない場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
その対応策として、事業目標を達成する上で必要となる人財の要件を明確に定義し、計画的な採用活動を強化するとともに、社内教育プログラムを始めとする多様なアプローチを活用して人財の育成・確保を図っています。また、先述の通り、グローバル連携を促進するため、グローバル共通の人事制度並びに人事情報システムの構築・導入を進めています。さらに、「One DS Culture」の醸成やInclusion & Diversity (I&D)を推進しながら、グローバル共通のエンゲージメントサーベイによる分析・改善施策を実施しています。
④ 指標及び目標
先述の「事業基盤マテリアリティ」の「競争力の優位性を生み出す多様な人材の活躍推進」として、以下のKPIを設定し、経営会議や取締役会にてモニタリングしています。
女性上級幹部社員※比率
※部所長或いはそれと同等以上の役職にある女性社員
2025年度目標:30%
企業風土・職場環境に関するエンゲージメントサーベイ肯定的回答率2025年度目標:80%以上もしくは2021年度比10%向上
育成・成長機会に関するエンゲージメントサーベイを通じた肯定的回答率2025年度目標:80%以上もしくは2021年度比10%向上
社員一人あたりの教育投資額実績値の公表

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