有価証券報告書-第100期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「人の力を活かし、地球の資源をより有用なるものとして提供し、人類社会の幸福に貢献する」という経営理念のもと、以下のとおり経営方針を定めております。
①当社グループ全体の経営戦略を一体化して、グループ各社のシナジー効果を最大限に発揮すること。
②世界に誇る製錬技術の開発と品質向上に全力を傾注し、経営の効率化と競争力で世界有数の基盤を確立すること。
③コンプライアンスを推進すること。
④公正・透明・自由な競争を通して、適正な利益を確保すること。
⑤かけがえのない地球を守るため、あらゆる環境問題に積極的に取り組むこと。
⑥社員の個性を伸ばし創造性を十分に発揮させるとともに、物心両面のゆとりと豊かさを追求し、生きがいのある職場を実現すること。
⑦広く社会との交流を進め公正な企業情報を積極的に開示すること。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2025年4月25日開催の取締役会において、2025年度から2031年度までの7カ年における中長期戦略として「PAMCOvision2031」を策定しました。
当社グループを取り巻く環境は、海外生産者におけるニッケル銑鉄の過剰生産によって、これまでの市場相場等が崩れ過当競争の様相となり、また、高水準にある諸原燃料価格に伴いエネルギーコスト等が大幅に上昇し、販売面、調達面ともに、中期経営計画(PAMCO-2024)で想定した前提から大きく乖離しました。
このため、当社グループは、業態をゼロベースで見直し、新たな軸となる新規事業分野への参入を目指した事業ポートフォリオの再構築及びサステナビリティ重要課題への対応により、持続的な成長や企業価値の向上を実現するため、さらなる取り組みを進めてまいります。
「大平洋金属 中長期戦略 PAMCOvision2031」の概要
(1)期 間 : 2025年度~2031年度の7ヵ年
(2)長期ビジョン : 「持続可能な循環型社会を共創する総合素材カンパニー」
(3)テーマ : 「業態をゼロベースで見直し新たなステージへ」
(4)中長期戦略の位置づけ

(5)事業ポートフォリオの再構築と経営目標
これまで種蒔きした新規事業分野への参入により、事業の多角化を図ってまいります。

業績については、2026.3期~2027.3期の一定期間は業態転換のため業績の改善はスローも、足元の業績低迷から速やかな脱却を目指してまいります。

(3)会社の対処すべき課題
連結業績予想につきましては、中国における不動産市場の停滞、金融資本市場の動き、米国の関税措置、ウクライナ情勢の緊迫化、さらには中東情勢の長期化も懸念され、複合的な要因に伴う影響を受けて世界的に依然不確実性が高い状態で推移しております。
当社フェロニッケル製品の数量面については環境に大きな変化は見られず、前連結会計年度に引き続き収益性の観点から数量抑制の方針を継続しております。
価格面について、フェロニッケル製品の販売価格面では、当社適用価格相場に加えてニッケル銑鉄の価格も一部参考とした価格水準のため収入は一定程度抑えられております。調達価格面では、主原料であるニッケル鉱石価格及び原燃料や電力の価格は引き続き高水準であり、コスト高が見込まれます。
その他では、棚卸資産簿価切下げ額の影響について、上期は追加計上の一方、下期では簿価切下げ額の縮小で戻入れが発生し、上期と下期の損益傾向は異なる見込みです。
米国の関税措置については、連結業績予想への影響は限定的と見込まれるものの、国内外へ広範囲の影響が及ぶ可能性があるため、サプライチェーンの混乱が懸念されます。また、緊迫化する中東情勢において、原燃料の調達不安が増幅する場合には流通に目詰まりを起こし、さらなる価格高騰も考えられます。このように世界経済に関する不透明感が深まる場合、当社事業に大きな影響を与える可能性があります。
このように、厳しい状況は継続しておりますが、こうした事業環境等への対応は、「中長期戦略PAMCOvision2031」において当社グループが掲げる基本方針等で取り組む活動に合致しており、引き続き強く推し進めて参ります。なお、当社グループで推し進めている事業ポートフォリオの再構築では、一部の新規事業において踏み込んだ協議を行っている段階で、進捗に濃淡はありますが、円滑な事業転換を目指し推進してまいります。