有価証券報告書-第82期(2025/01/01-2025/12/31)
④ 指標と目標
GHG排出量に関する目標を、下記のとおり定めております。
・Scope1+2 2030年度 ▲50%(2022年度比)
・Scope3(カテゴリ1+4) 2030年度 ▲25%(2022年度比)
この目標は「地球の気温上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑える」というパリ協定が定める温室効果ガス排出削減目標と科学的に整合した目標であるとして、国際的なイニシアチブである「SBTi(Science Based Targets Initiative)」より認定を取得いたしました。
GHG排出量の実績は以下のとおりであります。今後、目標の達成に向けて、再生可能エネルギーの活用等を通したGHG排出量削減への取組みを着実に進めてまいります。
[GHG排出量の実績と推移]
[詳細] [t-CO2e]
(注)1 国際的な算定・開示基準であるGHGプロトコルに基づき算定しております。
2 岡部㈱及び連結子会社を集計対象としております。
3 2022年度及び2023年度のScope1、Scope2、Scope3排出量は、2023年度にウォーター・グレムリン・カンパニー及びウォーター・グレムリン・アクイラ・カンパニーS.p.A.が連結対象外となったためGHG排出量を除外しております。2023年度の Scope1、Scope 2、Scope3排出量は、新たに PT. Okabe Hardware Indonesiaが連結対象となったため GHG排出量を加算しております。
4 2025年度のScope1、Scope2、Scope3排出量は速報値となります。確定排出量は、「OKABE INTEGRATED REPORT(統合報告書)2026」にて開示予定でございます。
(3)生物多様性への対応(TNFD提言に基づく情報開示)
当社グループは、長期ビジョンである「okabe コーポレートビジョン 2040」のもと、「気候変動、地球温暖化」とともに「環境保全、脱炭素、資源循環の実現」及び 「海洋資源の維持」をマテリアリティの一つとして特定しています。魚礁・藻場礁などの海洋製品は、海の生き物や海藻を増やして海洋資源を次世代につなげることで、海のサステナブルサイクルの創出に貢献しています。
当社グループでは、SDGsに掲げられている地球規模の課題の解決に向け、気候変動課題と同様、自然関連課題についても取組みをより一層充実させ、事業を通じたネイチャーポジティブ社会の実現を目指していきます。また、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が公表した提言に基づき、LEAPアプローチ(注)に沿った自然関連課題の把握と管理、及び4つの柱に沿った情報開示を進めていきます。
当社グループは、2025年1月にTNFDフォーラムに参画し、同年4月に初期段階の評価となるScoping(事業活動と自然との関係の整理)、Locate(優先地域の特定)フェーズまでの評価結果を先行開示いたしました。さらに、同年10月にはTNFD Adopter に登録し、残る評価を進めております。
(注)Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つのステップから構成されるTNFDが推奨する自然関連課題を特定、評価するためのプロセス
①事業活動と自然との関係の整理
まず、想定される当社グループ事業と自然との接点について、バリューチェーン(上流・直接操業・下流)ごとに下表のように整理しました。
当社グループが提供する製品は、建設工事で使用されることにより、自然生息地の改変や生態系の分断といった土地利用の変化を引き起こす可能性がある等、自然との関わりが深いと考えています。そのため、事業活動と自然との依存・影響関係を評価するにあたって、バリューチェーンの直接操業と下流を対象としました。ENCORE(注)を用いて当社グループ事業の状況を踏まえた整理を行い、結果を可視化したヒートマップは下記のとおりです。
(注)UNEP-FI等により開発された、企業の事業活動に係る自然との依存・影響関係を評価するツール
図 事業(直接操業、下流)と自然との依存・影響関係を整理したヒートマップ(注)
(注)事業活動と自然との依存・影響関係における重要度について「VH:Very High(非常に高い)」「H:High(高い)」「M:Medium(中程度)」「L:Low(低い)」「VL:Very Low(非常に低い)」に色分けをして作成
直接操業にあたる製品製造では、金属の加工及び機械の製造・設置において、使用される塗料や溶剤に含まれる化学物質により水質汚染や土壌汚染が発生する可能性が考えられました。下流にあたる製品の使用においては、陸域、淡水域、海域における土地利用の変化による自然への影響が重要である一方、災害の緩和や気候の調整、生育環境の維持といった項目への依存についても重要であると考えられました。
②優先地域の特定(Locate)
直接操業にあたる当社グループの国内外11拠点の位置情報をもとに、生物多様性の重要性、生態系の完全性、生態系サービスの重要性、水の物理的リスクといった観点から、センシティブロケーション(注1)を抽出しました。また、各拠点の規模、そして自然との関係のうち重要度が高いと考えられる事業活動をもとにマテリアルロケーション(注2)を抽出しました。
その結果、当社グループの事業運営において重要な国内外の2拠点、及び周辺が複数の保護地域に隣接する国内1拠点を優先地域として特定しました。これら3拠点について、LEAPアプローチに沿った評価を引き続き進めていく予定です。
(注)1 生態学的に重要なエリアと接点がある地域
2 企業の活動拠点や資産があり、自然との重要な依存・影響関係、リスク・機会がある地域
③自然関連課題への対応
当社グループが提供する製品や技術は自然との関わりが深く、環境負荷を低減した製品の設計やネイチャーポジティブ実現に向けた製品の開発を通じて、環境課題の解決に貢献できると考えています。一例として、当社グループでは海藻の減少を防ぐ藻場の造成や保全の研究開発に長年取り組んでおり、海の砂漠化とも呼ばれる「磯焼け」を解決する技術として期待されています。
また、ホンダワラ類に関してもタネ採取用の母藻を容器内でタネから育成・成熟させてタネ採取する「完全養殖」に成功しており、技術を適用する種類の拡充に取り組んでいます。藻場の造成や保全に関する技術は、近年、ブルーカーボン吸収の観点から気候変動課題への対応策の1つとしても注目されています。当社グループでは、2025年1月に「ブルーカーボン推進部」を立ち上げ、事業で関わるお客様をはじめとしたステークホルダーとの対話、外部の有識者からの助言を取り入れながら、事業化に向けた取組みを進めています。企業としての成長だけではなく、当社グループの技術を通じた海藻等の生態系保全が、ブルーカーボンの主要な吸収源になるとともに生物多様性に富んだ豊かな海を醸成し、人々の豊かな生活につながることを目指しています。
GHG排出量に関する目標を、下記のとおり定めております。
・Scope1+2 2030年度 ▲50%(2022年度比)
・Scope3(カテゴリ1+4) 2030年度 ▲25%(2022年度比)
この目標は「地球の気温上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑える」というパリ協定が定める温室効果ガス排出削減目標と科学的に整合した目標であるとして、国際的なイニシアチブである「SBTi(Science Based Targets Initiative)」より認定を取得いたしました。
GHG排出量の実績は以下のとおりであります。今後、目標の達成に向けて、再生可能エネルギーの活用等を通したGHG排出量削減への取組みを着実に進めてまいります。
[GHG排出量の実績と推移]
| 指標 | 2022年度実績 <基準>t-CO2e | 2023年度実績 t-CO2e | 2024年度実績 t-CO2e | 2025年度実績 t-CO2e | 2030年度目標 |
| Scope1+2 (マーケット基準) | 7,987 | 8,254 | 7,311 | 7,652 | 2022年比 50%削減 |
| Scope3 (カテゴリ1+4) | 408,655 | 362,420 | 307,594 | 320,139 | 2022年比 25%削減 |
[詳細] [t-CO2e]
| 指標 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
| Scope1+2(マーケット基準) | 7,987 | 8,254 | 7,311 | 7,652 |
| Scope1 | 2,698 | 2,769 | 2,399 | 3,134 |
| Scope2 ロケーション基準 | 5,026 | 5,556 | 5,703 | 5,587 |
| Scope2 マーケット基準 | 5,289 | 5,484 | 4,912 | 4,518 |
| Scope3 | 466,859 | 393,972 | 338,545 | 353,836 |
| Scope3(カテゴリ1+4) | 408,655 | 362,420 | 307,594 | 320,139 |
| カテゴリ1: 購入した製品・サービス | 385,024 | 342,022 | 287,135 | 300,467 |
| カテゴリ2:資本財 | 26,391 | 5,945 | 6,855 | 10,171 |
| カテゴリ3:エネルギー関連活動 | 2,004 | 1,533 | 1,477 | 1,688 |
| カテゴリ4:輸送、配送(上流) | 23,632 | 20,398 | 20,460 | 19,672 |
| カテゴリ5:事業から出る廃棄物 | 151 | 180 | 214 | 178 |
| カテゴリ6:従業員の出張 | 454 | 618 | 727 | 804 |
| カテゴリ7:雇用者の通勤 | 430 | 512 | 511 | 513 |
| カテゴリ8:リース資産(上流) | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 |
| カテゴリ9:輸送、配送(下流) | 2,706 | 2,989 | 3,192 | 3,276 |
| カテゴリ10:購入した製品の加工 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 |
| カテゴリ11:購入した製品の使用 | 15,476 | 12,741 | 10,259 | 9,057 |
| カテゴリ12:購入した製品の廃棄 | 10,591 | 7,034 | 7,716 | 8,009 |
| カテゴリ13:リース資産(下流) | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 |
| カテゴリ14:フランチャイズ | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 |
| カテゴリ15:投資 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 | 算定対象外 |
(注)1 国際的な算定・開示基準であるGHGプロトコルに基づき算定しております。
2 岡部㈱及び連結子会社を集計対象としております。
3 2022年度及び2023年度のScope1、Scope2、Scope3排出量は、2023年度にウォーター・グレムリン・カンパニー及びウォーター・グレムリン・アクイラ・カンパニーS.p.A.が連結対象外となったためGHG排出量を除外しております。2023年度の Scope1、Scope 2、Scope3排出量は、新たに PT. Okabe Hardware Indonesiaが連結対象となったため GHG排出量を加算しております。
4 2025年度のScope1、Scope2、Scope3排出量は速報値となります。確定排出量は、「OKABE INTEGRATED REPORT(統合報告書)2026」にて開示予定でございます。
(3)生物多様性への対応(TNFD提言に基づく情報開示)
当社グループは、長期ビジョンである「okabe コーポレートビジョン 2040」のもと、「気候変動、地球温暖化」とともに「環境保全、脱炭素、資源循環の実現」及び 「海洋資源の維持」をマテリアリティの一つとして特定しています。魚礁・藻場礁などの海洋製品は、海の生き物や海藻を増やして海洋資源を次世代につなげることで、海のサステナブルサイクルの創出に貢献しています。
当社グループでは、SDGsに掲げられている地球規模の課題の解決に向け、気候変動課題と同様、自然関連課題についても取組みをより一層充実させ、事業を通じたネイチャーポジティブ社会の実現を目指していきます。また、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が公表した提言に基づき、LEAPアプローチ(注)に沿った自然関連課題の把握と管理、及び4つの柱に沿った情報開示を進めていきます。
当社グループは、2025年1月にTNFDフォーラムに参画し、同年4月に初期段階の評価となるScoping(事業活動と自然との関係の整理)、Locate(優先地域の特定)フェーズまでの評価結果を先行開示いたしました。さらに、同年10月にはTNFD Adopter に登録し、残る評価を進めております。
(注)Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つのステップから構成されるTNFDが推奨する自然関連課題を特定、評価するためのプロセス
①事業活動と自然との関係の整理
まず、想定される当社グループ事業と自然との接点について、バリューチェーン(上流・直接操業・下流)ごとに下表のように整理しました。
| 上流 | 直接操業 | 下流 |
| ・使用原料の採掘・加工・製造時に発生する環境負荷 ・委託先の原料加工における環境負荷 | ・環境負荷を低減した製品設計やネイチャーポジティブ実現に向けた製品開発 ・鉄鋼、プラスチック等の環境負荷が高い原料の調達 ・製品製造における環境負荷 | ・製品の使用(廃棄等のプロセスも含む)による環境負荷(土地利用の変化等) ・製品の使用による環境保全 |
当社グループが提供する製品は、建設工事で使用されることにより、自然生息地の改変や生態系の分断といった土地利用の変化を引き起こす可能性がある等、自然との関わりが深いと考えています。そのため、事業活動と自然との依存・影響関係を評価するにあたって、バリューチェーンの直接操業と下流を対象としました。ENCORE(注)を用いて当社グループ事業の状況を踏まえた整理を行い、結果を可視化したヒートマップは下記のとおりです。
(注)UNEP-FI等により開発された、企業の事業活動に係る自然との依存・影響関係を評価するツール
図 事業(直接操業、下流)と自然との依存・影響関係を整理したヒートマップ(注)(注)事業活動と自然との依存・影響関係における重要度について「VH:Very High(非常に高い)」「H:High(高い)」「M:Medium(中程度)」「L:Low(低い)」「VL:Very Low(非常に低い)」に色分けをして作成
直接操業にあたる製品製造では、金属の加工及び機械の製造・設置において、使用される塗料や溶剤に含まれる化学物質により水質汚染や土壌汚染が発生する可能性が考えられました。下流にあたる製品の使用においては、陸域、淡水域、海域における土地利用の変化による自然への影響が重要である一方、災害の緩和や気候の調整、生育環境の維持といった項目への依存についても重要であると考えられました。
②優先地域の特定(Locate)
直接操業にあたる当社グループの国内外11拠点の位置情報をもとに、生物多様性の重要性、生態系の完全性、生態系サービスの重要性、水の物理的リスクといった観点から、センシティブロケーション(注1)を抽出しました。また、各拠点の規模、そして自然との関係のうち重要度が高いと考えられる事業活動をもとにマテリアルロケーション(注2)を抽出しました。
その結果、当社グループの事業運営において重要な国内外の2拠点、及び周辺が複数の保護地域に隣接する国内1拠点を優先地域として特定しました。これら3拠点について、LEAPアプローチに沿った評価を引き続き進めていく予定です。
(注)1 生態学的に重要なエリアと接点がある地域
2 企業の活動拠点や資産があり、自然との重要な依存・影響関係、リスク・機会がある地域
③自然関連課題への対応
当社グループが提供する製品や技術は自然との関わりが深く、環境負荷を低減した製品の設計やネイチャーポジティブ実現に向けた製品の開発を通じて、環境課題の解決に貢献できると考えています。一例として、当社グループでは海藻の減少を防ぐ藻場の造成や保全の研究開発に長年取り組んでおり、海の砂漠化とも呼ばれる「磯焼け」を解決する技術として期待されています。
また、ホンダワラ類に関してもタネ採取用の母藻を容器内でタネから育成・成熟させてタネ採取する「完全養殖」に成功しており、技術を適用する種類の拡充に取り組んでいます。藻場の造成や保全に関する技術は、近年、ブルーカーボン吸収の観点から気候変動課題への対応策の1つとしても注目されています。当社グループでは、2025年1月に「ブルーカーボン推進部」を立ち上げ、事業で関わるお客様をはじめとしたステークホルダーとの対話、外部の有識者からの助言を取り入れながら、事業化に向けた取組みを進めています。企業としての成長だけではなく、当社グループの技術を通じた海藻等の生態系保全が、ブルーカーボンの主要な吸収源になるとともに生物多様性に富んだ豊かな海を醸成し、人々の豊かな生活につながることを目指しています。