当事業年度の世界経済動向は、ロシア・ウクライナ戦争の長期化や欧州経済の低迷といった悪材料の他、金融引締めにも関わらず堅調な米国経済が齎す大幅な円安の進行並びにイスラエル・ハマス戦争など想定外の要因もあり、なお一層先の見通せない状況で推移した。当社においては、今後成長が見込まれるEV車向け電動コンプレッサ部品加工用の新規設備群を一昨年に導入。自動車メーカー側の計画変更により大幅遅延となっていた獲得済案件がいよいよ翌事業年度の本格稼働を予定している。併せて前事業年度に獲得した半導体関連製品の安定受注を背景に生産効率化を推進すると共に、現在の主柱となっているエンジン車向けカーエアコン用コンプレッサ部品の加工ラインを生産規模に合わせ最適化及び既存加工ラインの効率化を推進し、EV車向けの新規案件獲得や成長分野製品の獲得に努めた。また今後の急激な環境変化への対応、コンプライアンスの遵守並びにBCP対策、業務効率化の施策として基幹システムのハイブリッド化及びポータルサイトを構築。一例としてSDGsの観点からは業務フローの見直しによるペーパーレス化の推進に寄与した。当社はこれらに留まらず更なる効率化、経営安定化に努めて行く所存である。
先述の結果、当事業年度のコンプレッサ部品関係の売上高は前期比0.4%増の34億50百万円となった。カーエアコン取付部品関係の売上高は、前期比78.3%増の5.2百万円、新事業を含むその他売上高は前期比31.9%減の71.3百万円であった。これらを合計した当事業年度の売上高は、前期比0.4%減の35億27百万円となった。一方、損益面では各種改善活動に加え製造経費の最適管理、特に変動労務費抑止策を遂行したが、鋼材及び消耗部材等の大幅な価格上昇を売価に転嫁することができず、営業損失45百万円 (前事業年度は営業損失14百万円)となった。これに事業再構築補助金の受給があり、結果として当期純利益15百万円(前事業年度は当期純利益3百万円) の計上となっている。
財政状況については、事業年度末の総資産は13億39百万円(前期末比1億53百万円減少)と屈曲されたが、当期純利益計上により純資産は1億56百万円(前期末比18.9百万円増加)となった。また自己資本比率は前期末より2.5ポイント増加し11.7%となった。今後も継続して安定的な財務体制を目指し活動を進める。
2024/06/26 11:14