このような中、当社グループは5ヵ年の中期経営計画「MVP-22」(Maximize Value Proposition 2022)をスタートさせました。「既成概念を壊し、仕事の品質とスピードを飛躍的に高め、顧客親密性を最大化する」という基本方針のもと、当連結会計年度は、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの技術・商品・サービスを駆使した総合ソリューションによる顧客への価値の提供に注力しました。特に、顧客の「節水」「CO2削減」「廃棄物削減」効果に優れ、社会との共通価値の創造を促進する技術・商品・サービスをCSV(Creating Shared Value)ビジネスと位置付け、排水回収システムを用いた顧客の水資源問題の解決に貢献する再生水供給サービス、ボイラ内のスケール(難溶性物質)生成を防止することによりボイラの省エネルギー稼働に貢献する水処理薬品、ごみ焼却施設に適用することで廃棄物削減と持続可能なエネルギー利用の実現に貢献する乾式メタン発酵技術を用いて発生するガスを利用する資源循環設備向け大型案件などを展開しました。また、IT・センシング技術を活用した競争力のある商品・サービスの開発と市場展開により総合ソリューションの強化を図りました。海外では、米国において水処理薬品・水処理装置を製造・販売するU.S.ウォーター・サービス,Inc.を買収したほか、半導体向けの精密洗浄事業を展開するペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の25%株式取得に関する契約を締結するなど、米国での総合ソリューション展開に向けた事業基盤を強化しました。さらに、水と環境の分野でIoT/AIを活用した新たなデジタルビジネスの創出、拡大を狙い、米国で水道管の劣化予測ソフトウエアサービスを展開するフラクタ,Inc.の株式を過半数取得し子会社化しました。
これらの結果、当連結会計年度の受注高は258,439百万円(前年同期比2.8%増)、売上高は259,409百万円(前年同期比9.5%増)となりました。利益につきましては、営業利益は24,326百万円(前年同期比8.2%増)、経常利益は23,919百万円(前年同期比8.2%増)、税金費用の一時的増加があり親会社株主に帰属する当期純利益は17,323百万円(前年同期比3.2%減)となりました。
なお、当連結会計年度から、主に水処理装置事業において工事進行基準の適用範囲を拡大した影響として、売上高は7,355百万円、営業利益及び経常利益は1,421百万円それぞれ増加しました。また、特別損益に政策保有株式の売却益8,676百万円を計上した一方で、クリタ・ヨーロッパGmbHのアルミナ化合物事業譲渡に伴う損失額2,867百万円、栗田水処理新材料(江陰)有限公司ののれんの減損損失1,097百万円を計上するなど合わせて5,063百万円を特別損失に計上しました。なお、栗田水処理新材料(江陰)有限公司ののれんの減損損失計上は、中国における人口密集区の危険化学品生産企業に対する規制強化に伴う生産制約を解消するため、同社の水処理薬品生産機能を新規に設立した栗田工業(泰興)水処理有限公司の工場(2020年度後半に操業開始予定)へ移管を決定したことによるものです。
2019/06/27 14:54