有価証券報告書-第96期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 14:11
【資料】
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【項目】
150項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
創業100周年に当たる2042年度での「当社のあるべき姿」を描いた長期ビジョンに加え、SDGsの考え方を取り入れたCSR-SDGsビジョンを、当社では独自に定めています。また、これらのビジョン達成に向けたマイルストーンとして、3年毎に中期経営計画を策定しており、現在は2023年度にスタートした中期経営計画「G-23」に基づき、重要課題(マテリアリティ)への対応を推進中です。さらに当社では企業価値向上によるPBR改善を図るため、資本コストや株価を意識した経営に取り組んでおります。これら施策の概要は以下のとおりです。
(1) 長期ビジョン
「流体の熱と圧力の制御技術を結集し、エネルギー・水・食の明日(あした)を、お客様と共に支える企業になる」
2042年度(創業100周年)経営目標
連結売上高:1,000億円 連結営業利益:120億円

(2) CSR-SDGsビジョン
SDGs(持続可能な開発目標)を取り入れた企業経営により
自らが持つ総合力で社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献する。

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(3) 新中期経営計画「G-23」(2023年度~2025年度)の概要
ⅰ.「G-23」のポイント
・地政学リスクの高まりやエネルギー価格をはじめとした物価高の長期化等、世界経済は未だ不安定な状況であるが、長期ビジョン達成に向けた成長が必要。
・サステナブル社会の実現に向けたCO2削減やエネルギーシフト、その他環境対策、各種資源のロス削減の動き等、当社の技術や製品の存在感は高まる。
・ワークライフバランスの充実等により、活力ある社員集団を実現させるべく、生産性向上に向けた新たな取り組みが求められる。
・新事業所稼働により売上・利益の向上を図るとともに、引き続き攻めの姿勢で新製品・サービスの開発と更なる戦略投資を推進する。
ⅱ.「G-23」中期ビジョン・スローガン
中期ビジョン一人ひとりの挑戦で、
事業の発展と共に活力のある社員集団を実現する
スローガン技術に想いをのせて いけ サステナブル社会の実現に向けて

ⅲ.「G-23」基本方針
重要課題(マテリアリティ)への対応
マテリアリティ(重要課題)として、「地球環境への貢献」「持続可能な社会の構築」「人を活かす」「経営基盤の強化」の4つの分類に7項目を特定しました。事業を通じて、そして企業活動を通じてこれらの課題に取り組みます。
マテリアリティ取り組み項目
地球環境への貢献①気候変動への対応● CO2排出量削減
● 再生可能エネルギーの使用
● 廃棄物の削減、資源の保全
持続可能な
社会の構築
②安全安心で持続可能な
商品・サービスの提供
③中長期的な労働力不足への対応
④地域社会との共存共栄
● 食の安全安心と健康増進への貢献
● 省人化を実現する商品・サービスの提供
● 地域社会とのつながり
● 強固なサプライチェーンの構築
人を活かす⑤多様な人材の育成と活用
⑥事業の継続・
拡大に必要な人材の確保
● 社員の成長と働きがいの向上
● 新卒・中途採用の強化と定着率向上
経営基盤の
強化
⑦コーポレートガバナンスの強化● 持続可能な経営の推進
● コンプライアンス遵守
● リスクマネジメント

ⅳ.「G-23」各事業の重点施策
熱交換器事業プロセスエンジニアリング
事業
バルブ事業
事業戦略熱ソリューションの提供
●熱に関する困りごとを
解決する提案力の向上
●熱交換器、周辺機器の
ラインアップ拡充
エンジニアリング事業強化
●複数の機器、前後工程等
を組み合わせたプラント
の設計、施工
●メンテナンス事業強化
●グループ会社再編
顧客ニーズに寄り添う製品
の拡充
●用途限定弁(バルブ)の
ラインアップ強化
社会課題
解決
●カーボンニュートラル
関連市場への納入
(CO2収装置、水素製造、
設備等)
●食品ロス削減、医薬品
安定供給、水資源保全に
関する製品の開発、提供
●省人化ニーズへの対応
●カーボンニュートラル
関連市場への納入
(二次電池等)
グローバル
戦略
●グローバル生産体制構築
(生産平準化とBCP構築)
●海外メンテナンス事業強化
●アジア圏向け食品機器・
染色仕上機器や中国漢方
薬向け医薬機器等の
販売強化
●東南アジアでの販売強化
(現地グループ会社、販売
代理店との関係強化)
大型投資●既存事業所「鴻池事業所」
の再構築
●新基幹システムの導入
●新事業所「生駒事業所」
の稼働
●既存事業所「鴻池事業所」
の再構築


ⅴ.「G-23」連結業績目標(2026年3月期)
当初目標2026年3月期
業績予想
当初目標2026年3月期
業績予想
受注高410億円410億円親会社株主に帰属する
当期純利益
26億円26.9億円
売上高400億円440億円営業利益率9.0%6.8%
営業利益36億円30億円ROA
(総資産経常利益率)
4.9%4.1%
経常利益38億円33.5億円ROE
(自己資本当期純利益率)
4.5%4.5%

(注)2025年5月15日付けで2026年3月期業績予想を公表いたしました。
(4) 企業価値向上によるPBR改善に向けた取り組み
ⅰ.現状認識
当社のPBRは過去5年間0.41~0.47倍の間で推移しております。これは、当社の株主資本コストに対しROEが低水準であることから、十分なエクイティ・スプレッドを実現できていないためであると認識しております。2025年3月期につきましては、政策保有株式の縮減や自己株式取得等の資本政策を実施したもののPBR改善は見られず、さらなる収益性の向上が必要であると認識しています。
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
PBR(倍)0.450.410.450.470.45
ROE(%)2.33.83.74.26.3
配当性向(%)69.541.055.248.933.1
DOE(%)1.61.62.02.02.1

ⅱ.成長戦略及び投資
当社は、コア技術である流体の熱と圧力を制御する技術を活用し、カーボンニュートラルの実現や食品ロス削減、省エネ・省人化の実現等の社会課題解決に貢献することにより、持続的な成長と企業価値の向上を図ります。また、事業ポートフォリオの見直しによる利益率の向上や海外市場への展開、新規事業・新製品開発による売上拡大を図るとともに、部品・メンテナンス事業強化、生産体制強化、事業領域の拡大など収益性向上に向けた投資も積極的に行います。
中期経営計画「G-23」(2023年4月1日~2026年3月31日)の最終年度にあたる2026年3月期の事業計画は売上高440億円、営業利益30億円としております。当初計画(売上高400億円、営業利益36億円)から資材価格や人件費高騰の影響もあり利益面では下回るものの、売上高は大きく上回る計画となります。2019年よりスタートさせた投資計画(生駒事業所開設、鴻池事業所再構築)は予定通り進捗しており、生駒事業所にて生産体制の増強を進めたプロセスエンジニアリング事業では、「省エネ」「省人化」に寄与する製品などで初めて200億円を超える売上高を計画しております。一方、全ての投資が完了し全事業が本格稼働するのは2029年を予定しており、投資が先行し資金面、収益面で厳しい状況は続きます。こうした環境下においても、一日でも早く成果を創出し持続的成長につなげるべく、投資計画の見直しや事業の本格稼働の前倒しに向けた具体策の検討を進めております。2027年3月期より始まる新中期経営計画の策定において、本検討に加え、資本政策の拡充などPBR改善に向けた方針を具体化してまいります。
ⅲ.政策保有株式の縮減
中期経営計画「G-23」期間中に政策保有株式の保有額を連結純資産額の20%未満にするという方針に基づき、資本効率や取引の状況等より政策保有株式の保有の適否を検討し縮減を進めております。
2024年3月期には6銘柄797百万円、2025年3月期には5銘柄2,727百万円の縮減を行い、2025年3月末時点での保有目的が純投資以外の目的である投資株式の銘柄数25、貸借対照表計上額の合計額は11,588百万円まで削減しました。連結純資産額の19.4%となり、20%未満にするという当初計画を1年前倒しで達成しております。今後も取り組みを継続し、得られた資金は成長投資や株主還元等に充当し、さらなる資本効率の向上を目指します。
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ⅳ.株主還元の強化
当社は資本政策の基本的な方針として、「内部留保とのバランスを考慮しつつ、連結純資産及び連結業績の状況を勘案し、連結純資産配当率(DOE)2.0%以上を目途に継続的・安定的な配当に努める」という利益配分方針を定め、配当を実施しております。
2026年3月期の配当予想につきましては、創業以来初の400億円を超える売上高を目指す年度となることもあり、投資計画も踏まえた内部留保の水準、経営環境及び株価の動向を勘案し、2025年3月期の1株当たり45円から10円増配の55円とすることを予定しております。
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2025年3月期には発行済株式総数(自己株式を除く)の3.54%にあたる100万株(1,046百万円)の自己株式取得を実施しました。さらに自己株式の保有等に関する基本方針を決定しました。保有方針は、当社の取締役及び執行役員向けの株式報酬やM&A戦略の実施など機動的な事業投資資金の確保とし、株主に対する利益還元を重視し総還元性向等を総合的に勘案し適切な形で自己株式の取得を行うこととしました。合わせて自己株式の消却に関する方針も定めました。
また、2026年3月期におきましても100万株、1,400百万円を上限とする自己株式取得の実施を決議しており、配当金と合わせた総還元性向は90%程度となる見込みです。
今後も、必要な内部留保の水準を考慮しつつ、経営環境の変化、株価の動向及び財務状況等を勘案のうえ、自己株式取得も含めて弾力的・機動的に実施することで総還元性向を高め、株主還元の充実に努めてまいります。
ⅴ.IRへの取り組み
コーポレートガバナンス報告書にて開示しておりますとおり、投資家との対話を深めるため、第2四半期決算及び期末決算の決算説明会を行っており、その説明会資料を当社ウェブサイトにて公開しております。また、2024年9月には当社グループとして初めて統合報告書を発刊しました。株主優待制度の継続に加えて、生駒事業所の開設イベントとして工場見学会の開催など株主に向けた取り組みも検討、実施してまいります。

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