有価証券報告書-第40期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/26 12:59
【資料】
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【項目】
149項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが入手している情報に基づいて判断したものであります。
(1) 当社を取り巻く事業環境
脱炭素に向けた世界的規模の潮流は大きくは変わらず、再生可能エネルギー供給は急伸する見込みですが、一方でAIの需要増加に伴うデータセンター増設等に起因する電力需要増加により世界的なエネルギー需要も増加する見込みであり、石油・ガスは今後も世界にとって必要不可欠なエネルギーとしてあり続けると考えております。足元で堅調に推移する石油・ガス需要の下、安定したエネルギー供給を維持することは依然として重要な課題であり、特に当社の競争力を活かせる超大水深及び大水深油田・ガス田は今後も高いニーズが期待され、FPSO事業開発に引き続き注力していく方針であります。また同時に、世界的課題である気候変動に対応する中で、エネルギー・トランジションに対する現実解を積極的に提案・発信し、事業のさらなる展開を進めてまいります。
(2) 中期経営計画2024-2026『イノベーションで持続可能な未来を拓く』
当社は、2024年2月に、2024年から始まる3年間を期間とする中期経営計画2024-2026『イノベーションで持続可能な未来を拓く』を発表しました。
当社を取り巻く事業環境や加速する世界的な脱炭素の流れを踏まえ、全体としてまず収益力の強化を掲げ、その上で事業面においては、中核事業であるFPSO事業の脱炭素化の推進、新事業の開拓・育成を行い、並行して人的資本を含めた事業基盤の強化を進める計画を策定いたしました。

(3) 中期経営計画2024-2026の進捗
当社グループの業績は、各種取組みの効果により中期経営計画策定時の想定を大きく上回って収益力が向上し、中期経営計画の最終年度目標値として掲げた純利益(175百万米ドル)を2024年に2年前倒しで達成しました。事業環境を踏まえて2025年2月に財務目標の見直しを行い、2026年度目標純利益(300百万米ドル)を再設定いたしましたが、2025年度は再設定した純利益も上回り、中期経営計画の2年目として順調に進捗しております。これに加え、FPSO事業の脱炭素化、新規事業の開拓・育成、ガバナンス・内部統制の体制強化を含めた事業基盤の強化に取り組んでおり、残りの中期経営計画期間中に着実に推進していく予定であります。
① 収益力の強化
2023年に受注した2件の大型FPSO建造プロジェクトが当初想定より高い進捗が見込まれることに加え、操業中の既存船の稼働が総じて好調であることや金利収入の増加により、コロナ禍以降の最高益を達成しました。2025年はGato do Matoプロジェクト(ブラジル)とHammerheadプロジェクト(ガイアナ)の2件を受注し、収益力の強化に貢献しております。
また、数年前には一部建造工事における費用超過に加え、ブラジルで稼働するFPSO等の追加修繕費用の発生等により赤字決算が継続した時期もありましたが、本経験で得た教訓を着実に事業運営に反映し取り組むことを徹底しております。同観点から、FPSO事業の建造工事や操業を通じてデータを蓄積し、AIを始めとしたデジタルソリューションの活用を通じて生産性を向上させ、また、契約満了を迎えるFPSOについて滞りなく退役を実現させることでデコミッショニングに関する専門ノウハウを獲得するなど、経験値を活かした新たな付加価値創出及び競争力向上に資する施策も実施しております。また、FPSO事業で得た知見を土台として、外部に向けたデジタルソリューションの提供を拡大させております。今後も優良顧客との関係を一層強化し、引き続き優良な新規案件の受注、並びに、省人化や効率化と安全性向上を両立できるデジタルの力を最大限に活かし、更なるアセット・マネジメントの強化を追求してまいります。
② 戦略的な経営資源の配分と獲得
当社の優位性や業界内ポジションを改めて整理し、石油・ガス市場動向や気候変動等外部環境を踏まえ、経営資源を優先的に配分するプロジェクトや事業を選別し、また人的資本や外部パートナーシップ等新たな経営資源の戦略的な獲得に向けた取組みを継続して実施しております。
③ FPSO脱炭素化の推進
将来のFPSO事業のための次世代船の開発を推進し、FPSO事業の脱炭素化に向け、Carbon Capture & Storage (CCS)技術を有する事業者の選定、FPSOへの燃料電池搭載に向けたパイロットプラントの設計・製造に向けた取り組みを開始するなど、脱炭素化に資する新技術の開発や検証を行っております。CCSを始めとする脱炭素化技術や新事業開発に向けて、研究開発活動を促進させてまいります。
④ 新事業具現化への布石
当社のオフショアの知見と長年の経験に裏打ちされたプロジェクト遂行力を梃子に、フローティングソリューションやデジタルソリューションを活用した新事業開発を加速させ、次世代の収益の柱を確立することにより、持続的な収益基盤の拡大を推進してまいります。
また、当社は革新的な研究開発活動を展開しており、2025年1月にFPSOで生産されるガスからアンモニアを製造するブルーアンモニアFPSOの基本設計承認を米国船級協会より取得、2025年7月に陸上での組み立てが容易で迅速な建造・据付を可能とする浮体式洋上風力発電システム「i-TLP™2」(イノベーティブ緊張係留式プラットフォーム)の基本設計承認を米国船級協会から取得、また2025年9月に液化二酸化炭素を洋上で一時的に受け入れ、海底井戸に圧入するFloating Storage & Injection Unit (FSIU)の基本設計承認を米国及びフランス船級協会より取得いたしました。実用化には更なる改良が必要となりますが、持続可能な未来に向けた新事業開発を追求してまいります。
⑤ グループコラボレーションとシナジーの深化
当社のグローバルデータプラットフォームを通じてデータを収集・構造化し、当社のビジネスライフサイクル全体での活用を促進させております。人的資本経営の更なる推進に向けてワーキンググループを立ち上げ、専門家の知見を活用して当社グループ全体の人材戦略の策定を推進しております。
⑥ サステナビリティ・グループガバナンスの向上
2025年6月に当社グループが目指す持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた「価値創造ストーリー」を包括的に伝え、当社グループへの理解を深めていただくことを目的として、当社グループ初の統合報告書を発行いたしました。当社のサステナビリティ課題対応の為、サステナビリティ委員会を経営会議の諮問機関として配置し、重要テーマと位置付けた「気候変動」、「人権」、「人的資本・ダイバーシティ」の3分野それぞれのワーキンググループにて、ロードマップを作成しながら具体的な取組みを推進しております。
また、当社を取り巻く環境が一層複雑化する中、意思決定の質とスピードを両立させ、グループ全体の規律と自律をバランスよく確保すべく、現場・コーポレート・内部監査の各機能強化・連携により、グループガバナンスの実効性を高めてまいります。
(4) 中期経営計画における定量目標の再設定
上述の通り、2025年に中期経営計画の最終年度目標値として再設定した純利益を2025年に再度達成したことから、これらの業績動向を踏まえ、中期経営計画の最終年度である2026年の数値目標を上方修正し、新たな目標値として親会社の所有者に帰属する当期利益:370百万米ドル、調整後EBITDA:450百万米ドルを公表しております。

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