有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:38
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157項目

有報資料

当社グループは、持続可能な事業活動を行う使命のもと、その実現を脅かすあらゆるリスク(不確実性)を把握・評価・管理し、また、部門計画遂行におけるリスクを抽出した上で当該対策状況に対して組織的・体系的なアプローチを行っております。その中で、当社グループの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)海外活動にかかるリスクについて
当社グループは、日本に加えて地域別にアジア・パシフィック、欧州・中東・アフリカ、アメリカ、中国・東アジアの海外4セグメントを構成しております。また、当社グループの事業の製造・生産においては、日本のほか海外生産子会社をインドネシア、台湾、ベトナムに配置し、国内市場の販売力の強化に加えて、海外市場の開拓と海外生産を積極的に進めているため、海外各国における次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合は当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
① 海外各国、地域における景気後退や、それに伴う需要の縮小
② 予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
③ 不利な政治的要因の発生
④ テロ、戦争、紛争などによる社会的混乱
このようなリスクに対処するため、当社グループでは、特定の国や地域へ偏ることなく複数の国・地域に事業を展開することで地理的分散を図るとともに、官需・民需の両方を対象とした需要構成により、景気変動、為替変動、需要変動等のリスク軽減に努めております。
(2)為替リスクについて
当社グループは外貨による輸出入取引を行っており、海外に生産及び販売子会社を有しております。当社グループにおける海外売上高は概ね外貨建て取引であり、外貨建てで取引されている価格については、為替相場の変動により経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、海外子会社の外貨建ての売上、費用、資産、負債等は連結財務諸表作成時に邦貨換算されるため、為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、地産地消ビジネス推進による同一通貨取引や輸出によって得た外貨で輸入の支払いをする為替マリー等の活用により、為替リスクの低減を行っておりますが、為替相場の急激な変動等が生じた場合には、当社グループに影響を及ぼす可能性があります。
(3)研究開発活動および人材育成にかかるリスクについて
当社グループの連結売上高には新商品売上が毎期含まれております。当社グループが展開する市場においては新商品を継続的に投入していく必要があり、2026年3月期の一般管理費及び製造費用に含まれる研究開発費は3,380百万円、連結売上高に対して、約6%の投入を行っております。
しかしながら、研究開発の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクが存在いたします。
このようなリスクに対処するため、当社グループは、技術や市場の変化を予測した商品・技術ロードマップを策定しアップデートを継続しつつ、プロトタイプなどを活用したマーケティング活動により顧客ニーズを精度よく把握し、また開発プロセスの各段階においては、技術的な妥当性、市場性・収益性などを客観的に評価するゲートを設け、リスクの低減に努めております。
(4)人材育成にかかるリスクについて
当社グループの持続的な成長と企業価値の向上を実現させるためには、研究開発をはじめ、豊富な経験と専門的な知識を有する有能な人材の確保と育成が重要となっております。しかしながら、人材不足、転職活動の活発化を背景に優秀な人材が流出するリスクがあり、このような人材を確保または育成できなかった場合には、当社グループの企業成長、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、持続的なベースアップの実施、各種階層別教育の継続実施に加え、持続的な成長と企業価値の向上を実現させるためには、お互いが多様な生き方、働き方を尊重し合うことが重要であり、その上で一人ひとりが最大限に能力を発揮することで、あらゆる創造が生まれてくると考え、多様性を活かすための人材配置・確保・育成および環境整備を推進しております。
(5)大規模災害にかかるリスクについて
当社グループは、地震をはじめとする大規模災害が発生した場合、原材料の調達、製品の生産や供給などの事業活動に支障をきたすおそれがあり、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
大規模災害対策として、生産面、資金面、情報システム面などから対策を進めており、特に情報システム面については、代替システムを構築し、情報通信網が途絶えることがないように対策を講じております。また、従業員等の人命と安全の確保、被災した事業所を早期に復旧させることを目的とした大規模災害対策マニュアルを策定し、有事を想定したシミュレーション、事業継続計画(BCP)訓練を毎年実施しております。大規模災害が発生した際に対応出来るよう予め人員を割当て、営業・生産・管理等の機能軸から1次災害を最小限に抑えるための取組みと2次災害の防止、被災した事業所の復旧活動について横断的に検討・対応出来るよう行っております。
(6)調達リスクについて
当社グループは製品の生産のため、国内外から原材料や半導体を含む電子部品等を調達しております。機能・品質の向上や原価低減を目的とした仕様変更を継続的に行うと共に、部材調達においては事前の発注予測に基づく調達のリードタイムの調整等、適正な在庫水準の維持に努めております。
しかしながら、原材料や電子部品等の調達難・価格の高騰などが継続して発生した場合には、当社グループの生産活動、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、当社グループは生産工程の自動化や生産キャパシティの拡大、生産管理システムの共通化などを行い、品質を担保した上でのコストダウンと生産効率化の取組みを実施しております。加えて、適切な販売価格の設定に努めております。
(7)情報セキュリティにかかるリスクについて
当社グループは、事業活動における重要情報および事業の過程で個人情報や取引先の秘密情報を保有しております。また、当社グループの製品およびサービスには、ネットワークを介して連携するものが含まれております。そのため、不正アクセスのような外部からの攻撃、従業員の不注意のような内部の行為等による、各種情報の漏えいや破壊、製品の誤作動、サービス停止などのリスクが存在します。このようなリスクが現実化した場合、当社グループおよび製品ならびにサービスに対する信用低下や損害賠償等の費用発生など、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、当社グループでは、情報セキュリティ委員会を中心に、情報セキュリティ基本方針に基づく全社的な情報セキュリティマネジメントとして、サイバー犯罪など近時の情報セキュリティに関する動向を踏まえた従業員教育や、当社グループが管理する各種情報の運用状況評価を継続的に実施するとともに、情報セキュリティインシデント発生時には対策本部を設置して迅速に対応することとしております。また、製品およびサービスにおけるセキュリティ向上の取組みを進め、ネットワークカメラシステム「TRIFORAシリーズ」7機種において、独立行政法人情報処理機構(IPA)が運営するIoT機器のセキュリティ評価制度「JC-STAR」における適合ラベル★1を取得しました。さらに、当社の開発本部コネクテッドビジネス部における情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC 27001」の認証取得、アナウンス音源作成サービス(YUTTE)・街頭防犯カメラ遠隔監視サービス(タウンレコーダー遠隔見守りサービス)に対するクラウドサービスのセキュリティに特化した国際規格「ISO/IEC 27017」の認証取得など、セキュアな開発プロセスの構築およびPSIRTを中心とした脆弱性管理にも取組んでおります。当社グループは、これらの取組みを通じて全社的な情報セキュリティの強化を進めております。
(8)品質問題の発生にかかるリスクについて
当社グループは、多様な製品・サービスをグローバルに製造・販売しており、その製品の特性上、製品に欠陥が発生し、欠陥に起因する損害(間接損害を含む)に対し製造物賠償責任保険で補償しきれない賠償責任の可能性や多大な対策費用の負担、当社グループの評価の低下、ブランド価値の棄損につながり、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、当社グループは、「TOA品質基本方針」およびこれに基づく「品質マニュアル」や品質基準を定め、商品企画から生産、発売に至る各工程において品質に問題が生じないよう徹底したチェックを行っております。
(9)知的財産権の侵害/被侵害のリスクについて
当社グループは、知的財産保護の強化と知的財産情報を活用した知的財産戦略を実施しておりますが、当社グループの技術・ノウハウの流出やブランドの模倣、特許等の侵害や不正使用に関する紛争の発生、さらには他社から使用許諾を受けている知的財産権について、将来使用できなくなることや条件が不利に変更されたりすることで、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、当社グループは、知的財産担当部門が中心となり、当社グループの強みとして権利網を構築する活動をさらに進めるべく商品開発担当部門・新規事業開発部門と連携してより有効な権利化が出来るように技術視点と知財視点の両面から権利を拡充する創造型知財活動を強化して権利化を進めております。さらに、AIを使った知的財産業務改革の取組みを進め、これまで以上に効率的かつ効果的な知的財産活動の実現を推進しております。
(10)コンプライアンスにかかるリスクについて
当社グループは、変化の激しい企業環境において多様なリスクに適切に対応出来ることが重要であると認識し、コンプライアンス体制の整備・運用に取組んでおります。しかし、コンプライアンス違反が発生する可能性は皆無とは言えず、重大なコンプライアンス違反が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、当社グループ従業員に対し、コンプライアンスの重要性を十分に認識し、健全かつ透明性の高い企業経営を実践するために「TOAグループ企業倫理規範」をはじめとした倫理観のアンケートの実施および各法令遵守に関わる教育を定期的に行っております。
(11)訴訟等にかかるリスクについて
当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、紛争、その他の法的手続の対象となるリスクがあります。特に、製品の品質問題や安全性に関する欠陥、契約上のトラブル、労働問題、環境関連法規への抵触等への違反等が発生した場合には、訴訟や紛争が生じる可能性があり、損害賠償や和解金等の金銭負担が生じ、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、日頃から紛争等が生じる可能性がある場合には、当社法務部門への情報共有を行い、必要に応じて取締役会、監査役会等へ報告する体制を構築しております。
(12)季節的な業績偏重にかかるリスクについて
当社グループの業績は、官公庁や民間設備の予算執行時期が下期偏重傾向にあるため、上期より下期に売上および利益が増加する傾向があります。

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