有価証券報告書-第78期(2024/01/01-2024/12/31)
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、以下の通りです。なお、文中にある将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは下記「サステナビリティ基本方針」に基づき、環境・社会・ガバナンスに関連する重要課題(マテリアリティ)の解決に向け、施策・目標を設定し、当社グループを成長させつつ、お客様と共に社会課題の解決を目指し、広く社会に貢献できるよう取組んでおります。
(1)ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ推進のガバナンス機能を担う組織として、「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティ推進に取組んでおります。取締役社長を委員長とし、環境、人的資本、サプライチェーンなど各分野のサステナビリティを推進する責任者である執行役員を中心に構成されております。さらに同委員会の下で各執行部門が、マテリアリティの解決に向けた取組みを行っております。サステナビリティに関するマテリアリティへの取組み状況については、委員会内にて事務局が確認・取りまとめのうえ、委員長を通じて取締役会に報告しております。
取締役会においては、サステナビリティに関連する方針と年度計画の審議・決議、サステナビリティに関連する取組みテーマの遂行状況の監督などを実施しております。
※サステナビリティに関するガバナンス体制については、「コーポレートガバナンス体制の模式図」参照
※サステナビリティ推進体制については、「サステナビリティ推進に関するマネジメントサイクル図」参照
<サステナビリティに関するガバナンス状況>●取締役会:
[役割]
・サステナビリティに関連する方針と年度計画の審議・決議
・サステナビリティに関連する取組みテーマの進捗状況の確認/監督
[メンバー]
・議長:取締役社長
・取締役
[頻度]
・サステナビリティに関連する案件に応じて随時
●サステナビリティ委員会:
[役割]
・中長期的なサステナビリティリスク及び機会、マテリアリティの特定
・サステナビリティ取組みテーマ及び目標の設定、進捗管理
[メンバー]
・委員長:取締役社長
・執行役員
[頻度]
・年2回以上
●各執行部門
[役割]
・サステナビリティ委員会により設定されたマテリアリティ各項目の目標に従ったPDCAの推進
・サステナビリティ委員会への報告
[マテリアリティ各項目の執行部門]
・サステナビリティ全般 :サステナビリティ・CSR部門
・環境関連 :品質・製品関連部門、技術部門
・人的資本関連 :経営管理部門
・製品の安定供給・品質向上:品質・製品関連部門
・ガバナンス :経営戦略部門
(2)戦略
当社グループは、サステナビリティに関する国際基準等の最新動向を視野に入れ、サステナビリティに係る関連法令を遵守し、計測機器・アフターサービスの提供を通じて、お客様と共に地球環境保全、社会と人の安全に貢献する活動を進めております。
また、環境・社会等に係るサステナビリティ課題の様々なリスク及び機会を踏まえて、中期経営計画において「ESGへの取組み」として以下を掲げ、持続可能な企業経営に努めております。
(3)リスク管理
①サステナビリティ関連のリスクについて
サステナビリティ関連のリスクについては、サステナビリティ基本方針、リスク管理基本規定に基づき、環境・社会・ガバナンスに関するマテリアリティを網羅的に抽出し、発生頻度、時間軸を可視化し、事業への影響、リスク軽減可否、財務への影響度などを評価しております。評価を基に当社グループにとって重要な環境・社会に係るリスクを特定し、サステナビリティ委員会内にて事務局が確認・取りまとめのうえ、委員長を通じて取締役会に報告しております。
②当社グループの全社リスク(総合的リスク)について
当社グループの全社リスク(総合的リスク)については、「リスク管理基本規定」に基づき、リスク管理委員会が中心となり、リスクマネジメント体制の整備と運用に取組んでおります。毎年、次年度施策の策定時、事業の特性や外部環境の変化を踏まえ、当社グループにおけるリスク項目を網羅的に洗い出し、発生頻度と影響度を評価し、リスクマップやリスク管理プログラム等に反映させ、更新しております。特に重要なリスクについては、リスク管理委員会を経て取締役会に報告すると共に、当社グループ全体でのリスク低減に取組んでおります。
なお、リスク管理における内部監査部門の役割は、各部門及び関係会社のリスクが適切に管理されているか、独立・客観的な視点で個別にヒアリングし、その結果について取締役社長を通じて取締役会に報告することとなっております。
③全社リスク(総合的リスク)とサステナビリティ関連のリスクとの関係
上記①のサステナビリティ関連のリスクについては、上記②の当社グループの全社リスクに統合し、当社グループの全社リスクマネジメントの対象としております。サステナビリティ関連のリスク管理手法は、当社グループの全社リスク管理手法と統一させております。
(4)指標及び目標
ESG経営をさらに進めるため、気候変動関連や人的資本・多様性に係る進捗度を測定する指標及び目標を設定しております。サステナビリティ推進の具体的活動として更に活性化させる仕組みの構築を目指しております。
※なお、指標及び目標の内容については、「(5)気候変動関連」「(6)人的資本・多様性関連」を参照。
(5)気候変動関連
当社グループの気候変動に関する考え方及び取組みは、以下の通りです。なお、文中にある将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、気候変動に関するガバナンス及びリスク管理については、サステナビリティに関する考え方及び取組みに取り込まれております。
①戦略
当社グループは、気候変動に伴う重要度の高いリスク及び機会を経営上のマテリアリティとして認識しております。使用資源の省資源化、製品の省エネルギー化、環境汚染物質の排除への取組み等により、環境負荷の少ない製品開発に取組むほか、新技術の進展を踏まえた気候変動を含むマテリアリティの解決を進めております。
移行リスクとしては、炭素税の導入や石化由来エネルギーの燃料費高騰による電力コストの上昇、部材・物流コストの増加が見込まれることから、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入、原材料・生産体制の見直しに取組みます。
また、製品販売面の移行リスクとして、気候変動を念頭においたお客様の需要変化による販売減少が見込まれ、消費電力の少ない製品開発やお客様のニーズを取り込んだ環境負荷の少ない製品づくりと共に、効率的な物流体制の構築に取組みます。
物理的リスクについては、自然災害の激甚化による生産・物流体制への影響が想定されるため、BCP整備、サプライチェーンの見直し等、レジリエンス対応の強化に取組みます。
機会としては、脱炭素社会への移行過程において、風力発電や水素技術など脱炭素に向けた需要増加が見込まれるため、省資源・省エネルギーの効果のある、環境負荷の少ない製品にて組成された計測手法をトータルソリューションの提供として販売推進することにより、お客様や社会のニーズに対応しております。
A.シナリオ分析
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等が発表した、「世界の平均気温が4℃以上 上昇する」や「世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満(一部1.5℃以内)の上昇に抑える」といったシナリオを使って、気候関連のリスク・機会が当社グループの事業、戦略、財務にどの様な影響を与えるかなどの、分析及び評価の実施については、「気候変動に関する主なリスク及び機会」(下記B、C)に反映させております。
B.気候変動に関する主なリスク
[リスク]
※時間軸 :気候変動の影響が発生する時期を短期:3年以内、中期:3~10年、長期:10~30年に区分。
※経営重要度:各リスク及び機会の発生頻度(大,中,小)と影響度(大,中,小)の合計で、◎大,○中,△小にて評価。
C.気候変動に関する主な機会
[機会]
※時間軸 :気候変動の影響が発生する時期を短期:3年以内、中期:3~10年、長期:10~30年に区分。
※経営重要度:各リスク及び機会の発生頻度(大,中,小)と影響度(大,中,小)の合計で、◎大,○中,△小にて評価。
②指標及び目標
当社グループは、温室効果ガス(CO2)排出量の削減率をモニタリング指標として、事業活動による環境負荷低減に取組んでおります。中長期的な目標として2030年度までにCO2排出量を2015年度比46%削減する目標を立て取組みを進めた結果、2024年度にて前倒しで達成致しました。
新たな目標として2030年度までに2015年比60%削減の目標を立てております。
今後、「2050年カーボンニュートラル」社会への移行を見据え、継続的な取組みの拡充を図ってまいります。
現状の取組みとしては、自社の直接排出(Scope1 ※注1)の継続な削減と、他社から供給されたエネルギーによる間接排出(Scope2 注2)の削減に重点的に取組むことで、気候変動リスクの低減に努めております。なお、Scope2については、2024年度より山形共和電業にて太陽光発電設備の稼働を開始し、電力会社との再生可能エネルギー電力の供給契約と合わせ、排出量の削減に取組んでおります。
また、サプライチェーンにおけるCO2排出(Scope3 注3)の算定については、サプライチェーンの排出量の精査など対応を実施し、今後、開示を予定しております。
(注)1 Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃料、工業プロセス)
2 Scope2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用にともなう間接排出
3 Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
(現状の取組み)
(CO2排出量)(単位:t-Co2) ※基準年:2015年 4,871
(注)当社グループにおけるCO2排出量の集計は、2024年度までは調布・本社工場と、当社グループの生産工場である山形共和電業、甲府共和電業を集計対象としております。
2025年度より子会社を含めた国内全事業所を集計対象とする予定です。
なお、2030年の目標排出量算定数値は、上記国内全事業所を集計対象とした場合2015年排出量の60%削減としております。
また、SCOPE1,2の排出量に係る環境データについては、2024年4月以降、当社グループのホームページにて公開しております。
(CO2削減の短中期取組み施策)
(6)人的資本・多様性関連
当社グループの人的資本・多様性に関する考え方及び取組みは、以下の通りです。なお、文中にある将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、人的資本・多様性に関するガバナンス及びリスク管理については、サステナビリティに関する考え方及び取組みに取り込まれております。
①戦略
当社グループは、“共和電業グループで働くすべての人たちが常に意識し共有したい基本的な心構えや行動”について「KYOWA WAY」を制定し、「働く人たち同士が信頼と尊重でつながる」「働く人たちが仕事にやりがいと誇りをもち、自ら考え行動できる」「常に挑戦し、継続的な成長を追求する」ことを具現化できる人材を当社グループの求める人材像と位置づけ、以下の方針の下、多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境の整備に取組んでおります。
A.人材育成方針
経営方針に基づき、経営ビジョン・意識改革の実現や「社員の働きがいを向上し続けること」を主目的に、社員と会社が共に成長できる人材育成体系を構築すべく、次の事項を人材の育成方針と定め、下記の重点施策を実施しております。
[人材育成方針]
●法律や社会のルールを正しく理解し、社是・信条を念頭に置き、誠実で公正かつ倫理的な行動を実践出来る社員の育成
●会社の理念やビジョンを理解し、目標達成に向けて意欲的に行動するために必要な態度・知識・技術・技能を身につけたプロフェッショナル社員の育成
●事業の永続的な発展のために、次代を担う人材の育成
[4つの重点施策]
(注)施策実施にあたり、社員アンケート等の活用とモニタリングの実施による効果測定、継続的施策遂行への繁栄を実施。
B.社内環境整備方針
多様かつ有能な人材を安定的に確保することが、当社グループの持続的成長や将来の事業継続に関わるマテリアリティと認識しております。また、人事評価や処遇の改善を通じた従業員エンゲージメントの向上やワークライフバランスに配慮した働きやすい職場環境の整備、風通しの良い職場環境を実現すべく、次の事項を社内環境整備方針と定め、下記の重点施策を実施しております。
[社内環境整備方針]
●多様な価値観をもった人材の働きやすさとやりがいの向上
●従業員の成長と共に会社が成長できる仕組みと環境の構築
●従業員が前向きな気持ちをもってチャレンジできる企業風土の醸成
[4つの重点施策]
(注)キャリアパス制度構築や社員のキャリアパス支援については、社内環境の整備の一環として取組みを継続して実施。
②指標及び目標
当社では、多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する主な指標を以下の通り定めております。各指標に応じた具体的な数値目標等は今後設定してまいります。
(注)当社グループにおける人的資本経営の取組みについては、関連する指標のデータ管理と共に、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、指標に関する実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。


当社グループは下記「サステナビリティ基本方針」に基づき、環境・社会・ガバナンスに関連する重要課題(マテリアリティ)の解決に向け、施策・目標を設定し、当社グループを成長させつつ、お客様と共に社会課題の解決を目指し、広く社会に貢献できるよう取組んでおります。
| <サステナビリティ基本方針>共和電業グループは、持続可能な社会の実現に貢献するため、地球環境に配慮しながら、事業の成長を通じ、企業価値を向上させます。 ・計測を通じ、お客様と共に社会と人の安全を実現し、安心な未来づくりを目指します。 ・国内外で事業を展開する企業として、気候変動に対応する環境保全活動に取組みます。 ・個と人権を尊重し、多様な人材が成長でき、安全な、そして健康的な職場で、働きがいのある環境を提供します。 ・全てのステークホルダーの皆様と、積極的な対話を通じて信頼関係を構築します。 ・公正性、透明性、誠実性の高いガバナンス体制を構築します。 |
(1)ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ推進のガバナンス機能を担う組織として、「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティ推進に取組んでおります。取締役社長を委員長とし、環境、人的資本、サプライチェーンなど各分野のサステナビリティを推進する責任者である執行役員を中心に構成されております。さらに同委員会の下で各執行部門が、マテリアリティの解決に向けた取組みを行っております。サステナビリティに関するマテリアリティへの取組み状況については、委員会内にて事務局が確認・取りまとめのうえ、委員長を通じて取締役会に報告しております。
取締役会においては、サステナビリティに関連する方針と年度計画の審議・決議、サステナビリティに関連する取組みテーマの遂行状況の監督などを実施しております。
※サステナビリティに関するガバナンス体制については、「コーポレートガバナンス体制の模式図」参照
※サステナビリティ推進体制については、「サステナビリティ推進に関するマネジメントサイクル図」参照
<サステナビリティに関するガバナンス状況>●取締役会:
[役割]
・サステナビリティに関連する方針と年度計画の審議・決議
・サステナビリティに関連する取組みテーマの進捗状況の確認/監督
[メンバー]
・議長:取締役社長
・取締役
[頻度]
・サステナビリティに関連する案件に応じて随時
●サステナビリティ委員会:
[役割]
・中長期的なサステナビリティリスク及び機会、マテリアリティの特定
・サステナビリティ取組みテーマ及び目標の設定、進捗管理
[メンバー]
・委員長:取締役社長
・執行役員
[頻度]
・年2回以上
●各執行部門
[役割]
・サステナビリティ委員会により設定されたマテリアリティ各項目の目標に従ったPDCAの推進
・サステナビリティ委員会への報告
[マテリアリティ各項目の執行部門]
・サステナビリティ全般 :サステナビリティ・CSR部門
・環境関連 :品質・製品関連部門、技術部門
・人的資本関連 :経営管理部門
・製品の安定供給・品質向上:品質・製品関連部門
・ガバナンス :経営戦略部門
(2)戦略
当社グループは、サステナビリティに関する国際基準等の最新動向を視野に入れ、サステナビリティに係る関連法令を遵守し、計測機器・アフターサービスの提供を通じて、お客様と共に地球環境保全、社会と人の安全に貢献する活動を進めております。
また、環境・社会等に係るサステナビリティ課題の様々なリスク及び機会を踏まえて、中期経営計画において「ESGへの取組み」として以下を掲げ、持続可能な企業経営に努めております。
| 重要課題(マテリアリティ) | 主な取組み | |
| E (環境) | 脱炭素社会の実現による地球環境保全 | ・CO2排出量の削減: (※目標値は「(5)気候変動関連参照」) ・廃棄物削減及びリサイクル率の向上 ・環境負荷低減コストの吸収 |
| 製品の安定供給と品質の向上 | ||
| S (社会) | 人権と多様性の尊重 | ・製品・サービスを通じて社会の安全に貢献 ・蓄積された計測ノウハウの社会への還元 ・多様な価値観をもった人材育成と職場環境の整備 |
| 継続的な人材育成 | ||
| 働きがい向上 | ||
| 健康で安全な職場作り | ||
| G (ガバナンス) | 持続可能なサプライチェーンの構築 | ・ガバナンス強化による迅速な意思決定 ・マテリアリティを中心としたリスク管理推進 ・コンプライアンス体制の強化 ・サプライチェーンマネジメント |
| ステークホルダーとの協働 |
(3)リスク管理
①サステナビリティ関連のリスクについて
サステナビリティ関連のリスクについては、サステナビリティ基本方針、リスク管理基本規定に基づき、環境・社会・ガバナンスに関するマテリアリティを網羅的に抽出し、発生頻度、時間軸を可視化し、事業への影響、リスク軽減可否、財務への影響度などを評価しております。評価を基に当社グループにとって重要な環境・社会に係るリスクを特定し、サステナビリティ委員会内にて事務局が確認・取りまとめのうえ、委員長を通じて取締役会に報告しております。
②当社グループの全社リスク(総合的リスク)について
当社グループの全社リスク(総合的リスク)については、「リスク管理基本規定」に基づき、リスク管理委員会が中心となり、リスクマネジメント体制の整備と運用に取組んでおります。毎年、次年度施策の策定時、事業の特性や外部環境の変化を踏まえ、当社グループにおけるリスク項目を網羅的に洗い出し、発生頻度と影響度を評価し、リスクマップやリスク管理プログラム等に反映させ、更新しております。特に重要なリスクについては、リスク管理委員会を経て取締役会に報告すると共に、当社グループ全体でのリスク低減に取組んでおります。
なお、リスク管理における内部監査部門の役割は、各部門及び関係会社のリスクが適切に管理されているか、独立・客観的な視点で個別にヒアリングし、その結果について取締役社長を通じて取締役会に報告することとなっております。
③全社リスク(総合的リスク)とサステナビリティ関連のリスクとの関係
上記①のサステナビリティ関連のリスクについては、上記②の当社グループの全社リスクに統合し、当社グループの全社リスクマネジメントの対象としております。サステナビリティ関連のリスク管理手法は、当社グループの全社リスク管理手法と統一させております。
(4)指標及び目標
ESG経営をさらに進めるため、気候変動関連や人的資本・多様性に係る進捗度を測定する指標及び目標を設定しております。サステナビリティ推進の具体的活動として更に活性化させる仕組みの構築を目指しております。
※なお、指標及び目標の内容については、「(5)気候変動関連」「(6)人的資本・多様性関連」を参照。
(5)気候変動関連
当社グループの気候変動に関する考え方及び取組みは、以下の通りです。なお、文中にある将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、気候変動に関するガバナンス及びリスク管理については、サステナビリティに関する考え方及び取組みに取り込まれております。
①戦略
当社グループは、気候変動に伴う重要度の高いリスク及び機会を経営上のマテリアリティとして認識しております。使用資源の省資源化、製品の省エネルギー化、環境汚染物質の排除への取組み等により、環境負荷の少ない製品開発に取組むほか、新技術の進展を踏まえた気候変動を含むマテリアリティの解決を進めております。
移行リスクとしては、炭素税の導入や石化由来エネルギーの燃料費高騰による電力コストの上昇、部材・物流コストの増加が見込まれることから、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入、原材料・生産体制の見直しに取組みます。
また、製品販売面の移行リスクとして、気候変動を念頭においたお客様の需要変化による販売減少が見込まれ、消費電力の少ない製品開発やお客様のニーズを取り込んだ環境負荷の少ない製品づくりと共に、効率的な物流体制の構築に取組みます。
物理的リスクについては、自然災害の激甚化による生産・物流体制への影響が想定されるため、BCP整備、サプライチェーンの見直し等、レジリエンス対応の強化に取組みます。
機会としては、脱炭素社会への移行過程において、風力発電や水素技術など脱炭素に向けた需要増加が見込まれるため、省資源・省エネルギーの効果のある、環境負荷の少ない製品にて組成された計測手法をトータルソリューションの提供として販売推進することにより、お客様や社会のニーズに対応しております。
A.シナリオ分析
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等が発表した、「世界の平均気温が4℃以上 上昇する」や「世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満(一部1.5℃以内)の上昇に抑える」といったシナリオを使って、気候関連のリスク・機会が当社グループの事業、戦略、財務にどの様な影響を与えるかなどの、分析及び評価の実施については、「気候変動に関する主なリスク及び機会」(下記B、C)に反映させております。
B.気候変動に関する主なリスク
[リスク]
| 種類 | カテゴリー | 主なリスク | 対応の方向性 | 時間軸 | 頻度 | 影響度 | 経営 重要度 |
| 移行 リスク | 政策と法規制 | (炭素税の導入・強化)・石化由来エネルギーの調達コスト上昇による製造コストの増加・再生可能エネルギーの導入量増加による電力コスト増加 | ・太陽光発電設備の稼働率向上・生産工程見直しなどの生産性向上実施による省エネ化 | 短~ 長期 | 大 | 大 | ◎ |
| (訴訟される可能性)・敗訴による、製品への評価低下と需要の減少 | ・コンプライアンス徹底・環境法規制の遵守と教育 | 中~ 長期 | 小 | 小 | △ | ||
| 技術 | (環境負荷の低い原材料や技術への需要)・排出量低減に向けた研究開発・生産体制・原材料の見直し遅延に伴う低環境負荷製品・サービスへの切替遅れ | ・顧客ニーズを取り込むことによる環境負荷の少ない製品の開発・原材料製造業界の市場動向モニタリング | 短~ 中期 | 中 | 中 | ○ | |
| 市場 | (既存顧客の、気候変動を念頭に置いた需要の変化)・内燃機関向け製品の需要減少による売上減少 | ・顧客ニーズを取り込むことによる環境負荷の少ない製品の開発・既存製品への潜在需要を見込める、代替市場や顧客の開拓 | 短~ 中期 | 大 | 中 | ○ | |
| 評判 | (当社ESG取組み姿勢に対するステークホルダーの懸念増大)・気候変動への対応遅延による当社ESG評価が低下し、サプライヤーとして選定されず、売上が減少・投資家のESG評価が低下することによる株価低下 | ・気候変動に対する早期取組みと、取組み内容の充実及び対外開示 | 短~ 中期 | 中 | 大 | ○ | |
| 物理的リスク | 急性 | (気象災害・自然災害の急激な激甚化)・工場の稼働遅延・停止による出荷の遅延・停止による売上減少・物流麻痺による、原材料等調達遅延・当社及びサプライヤーの設備、在庫などの棄損による事業継続への支障 | ・BCP整備、緊急時電源の確保・原材料等の適正な在庫管理・サプライヤーを含め、レジリエンス対応力の強化 | 短期 | 中 | 大 | ○ |
| 慢性 | (平均気温の上昇などの気温パターンの変化)・慢性的な異常気象や高温の継続、感染症の蔓延による、従業員の安全・健康などへの悪影響及び操業遅延によるコスト発生 | ・レジリエンス対応力の強化・BCP整備・遮熱対策や省エネ空調設備等への切替・健康と安全に配慮した職場環境づくり | 中~ 長期 | 大 | 大 | ◎ |
※時間軸 :気候変動の影響が発生する時期を短期:3年以内、中期:3~10年、長期:10~30年に区分。
※経営重要度:各リスク及び機会の発生頻度(大,中,小)と影響度(大,中,小)の合計で、◎大,○中,△小にて評価。
C.気候変動に関する主な機会
[機会]
| 種類 | 主な機会 | 対応の方向性 | 時間軸 | 頻度 | 影響度 | 経営 重要度 |
| 資源効率 | (原材料等の有効利用や資源再利用要請の高まり)・生産性向上によるコスト削減・物流効率化による輸送コスト削減 | ・不適合率の削減、リサイクル率アップ、生産方法の改善による原材料等使用量削減・調達と出荷の最適化 | 短~ 中期 | 中 | 中 | ○ |
| エネルギー源 | (太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等の非化石エネルギーへの需要増加)・非化石エネルギー供給市場での当社製品の利用頻度増加に伴う売上増加・当社の再生可能エネルギー比率増加に因る社会からの評価向上 | ・非化石エネルギー供給業界に向けての当社製品活用によるトータルソリューションの提供・再生可能エネルギー導入推進 | 短~ 中期 | 中 | 中 | ○ |
| 市場 | (環境負荷の低い原材料、技術及び製品への需要の高まりによる新市場の出現)・環境に配慮した製品の売上増加・気候変動関連で出現した、国内・海外の新市場での売上増加 | ・環境負荷の少ない製品の早期開発、製品化・国内・海外での新市場開拓、ネット市場での販路拡大・環境負荷の少ない梱包方法の採用 | 中期 | 大 | 中 | ○ |
| 製品とサービス | (社会のサステナビリティや省エネへの需要の高まり)・GHG排出量削減に効果のある計測手法、計測ソリューション、サービスの提供による売上増加 | ・環境負荷の少ない(省資源化、長寿命化、省エネ化等)製品の早期開発・校正・点検等のアフターサービス機能提供による顧客の事業継続への貢献と収益増加 | 短~ 中期 | 大 | 大 | ◎ |
| レジリエンス | (社会資本のレジリエンス・サステナビリティ確保ニーズ)・鉄道、高速道路、橋梁、トンネル、港湾、ダム、エネルギー関連などの、運輸交通及びインフラ市場での需要増加と売上増加 | ・運輸交通及びインフラ市場のニーズに適合した製品、ソリューションの開発 | 短~ 中期 | 大 | 大 | ◎ |
※時間軸 :気候変動の影響が発生する時期を短期:3年以内、中期:3~10年、長期:10~30年に区分。
※経営重要度:各リスク及び機会の発生頻度(大,中,小)と影響度(大,中,小)の合計で、◎大,○中,△小にて評価。
②指標及び目標
当社グループは、温室効果ガス(CO2)排出量の削減率をモニタリング指標として、事業活動による環境負荷低減に取組んでおります。中長期的な目標として2030年度までにCO2排出量を2015年度比46%削減する目標を立て取組みを進めた結果、2024年度にて前倒しで達成致しました。
新たな目標として2030年度までに2015年比60%削減の目標を立てております。
今後、「2050年カーボンニュートラル」社会への移行を見据え、継続的な取組みの拡充を図ってまいります。
現状の取組みとしては、自社の直接排出(Scope1 ※注1)の継続な削減と、他社から供給されたエネルギーによる間接排出(Scope2 注2)の削減に重点的に取組むことで、気候変動リスクの低減に努めております。なお、Scope2については、2024年度より山形共和電業にて太陽光発電設備の稼働を開始し、電力会社との再生可能エネルギー電力の供給契約と合わせ、排出量の削減に取組んでおります。
また、サプライチェーンにおけるCO2排出(Scope3 注3)の算定については、サプライチェーンの排出量の精査など対応を実施し、今後、開示を予定しております。
(注)1 Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃料、工業プロセス)
2 Scope2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用にともなう間接排出
3 Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
(現状の取組み)
(CO2排出量)(単位:t-Co2) ※基準年:2015年 4,871
| 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2030年:目標 | |
| Scope1 | 355 | 323 | 290 | - |
| Scope2 | 3,753 | 3,389 | 3,316 | - |
| 再エネ等 | △4 | △204 | △1,321 | - |
| 合 計 | 4,104 | 3,508 | 2,285 | 2,630 |
| 削減率 | 15.7% | 28.0% | 53.1% | 46.0% |
(注)当社グループにおけるCO2排出量の集計は、2024年度までは調布・本社工場と、当社グループの生産工場である山形共和電業、甲府共和電業を集計対象としております。
2025年度より子会社を含めた国内全事業所を集計対象とする予定です。
なお、2030年の目標排出量算定数値は、上記国内全事業所を集計対象とした場合2015年排出量の60%削減としております。
また、SCOPE1,2の排出量に係る環境データについては、2024年4月以降、当社グループのホームページにて公開しております。
(CO2削減の短中期取組み施策)
| 取組施策 | 対象会社 | 2023年:実績 | 2024年:実績 | 2025年:予定 |
| 使用電力の再生可能エネルギー使用比率増加 | 調布・本社工場 | 10% | 80% | 80% |
| 山形共和電業 | 10% | 20% | 20% | |
| 太陽光発電導入効果反映 | 山形共和電業 | - | 2024年8月稼働 | 導入前比 年間 CO2排出量10%減 |
(6)人的資本・多様性関連
当社グループの人的資本・多様性に関する考え方及び取組みは、以下の通りです。なお、文中にある将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、人的資本・多様性に関するガバナンス及びリスク管理については、サステナビリティに関する考え方及び取組みに取り込まれております。
①戦略
当社グループは、“共和電業グループで働くすべての人たちが常に意識し共有したい基本的な心構えや行動”について「KYOWA WAY」を制定し、「働く人たち同士が信頼と尊重でつながる」「働く人たちが仕事にやりがいと誇りをもち、自ら考え行動できる」「常に挑戦し、継続的な成長を追求する」ことを具現化できる人材を当社グループの求める人材像と位置づけ、以下の方針の下、多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境の整備に取組んでおります。
A.人材育成方針
経営方針に基づき、経営ビジョン・意識改革の実現や「社員の働きがいを向上し続けること」を主目的に、社員と会社が共に成長できる人材育成体系を構築すべく、次の事項を人材の育成方針と定め、下記の重点施策を実施しております。
[人材育成方針]
●法律や社会のルールを正しく理解し、社是・信条を念頭に置き、誠実で公正かつ倫理的な行動を実践出来る社員の育成
●会社の理念やビジョンを理解し、目標達成に向けて意欲的に行動するために必要な態度・知識・技術・技能を身につけたプロフェッショナル社員の育成
●事業の永続的な発展のために、次代を担う人材の育成
[4つの重点施策]
| 重点施策 | 2024年実施内容 |
| 「自律と協働」の職場づくりに向けた管理職研修プログラムの実施 | ・人事評価制度の改訂および、全ての評価対象者に対し年2回の評価者研修実施 ・先輩管理職による新任管理職・新任主任への研修課題サポート・フォローの仕組みの導入による、目標達成に向けた「自律と協働」の職場づくりの基盤固め・促進 |
| 全社員を対象とした心理的安全性や対話力の向上に向けた組織横断による「自律と協働」研修の実施 | ・「自律と協働」研修の継続実施により、全社員の受講率80%超に到達 |
| 若手社員の社会基礎力向上と離職防止に向け、入社からの育成プログラムの実施 | ・新入社員研修と入社3年目までのフォローアップ研修の連動性向上 ・4年スパンでのビジョンマップを中心とした研修課題への取組みによる社会人基礎力の向上・促進 ・経営ビジョンに基づく「ありたい姿」の実現に向けた取組み強化 |
| 次世代経営幹部育成に向けた階層別研修プログラムの実施 | ・日本生産性本部主催の経営アカデミー:4名受講・部門長会の目的を刷新し、部門単独では解決できない課題について、部門横断による解決に向けた討議の場に変革 |
(注)施策実施にあたり、社員アンケート等の活用とモニタリングの実施による効果測定、継続的施策遂行への繁栄を実施。
B.社内環境整備方針
多様かつ有能な人材を安定的に確保することが、当社グループの持続的成長や将来の事業継続に関わるマテリアリティと認識しております。また、人事評価や処遇の改善を通じた従業員エンゲージメントの向上やワークライフバランスに配慮した働きやすい職場環境の整備、風通しの良い職場環境を実現すべく、次の事項を社内環境整備方針と定め、下記の重点施策を実施しております。
[社内環境整備方針]
●多様な価値観をもった人材の働きやすさとやりがいの向上
●従業員の成長と共に会社が成長できる仕組みと環境の構築
●従業員が前向きな気持ちをもってチャレンジできる企業風土の醸成
[4つの重点施策]
| 重点施策 | 2024年実施内容 |
| 社員の成長を促す人事評価制度の導入 | ・人事評価制度の改訂を実施 |
| 社員の自律と協働を促す実践的な学びの機会の提供・支援 | ・人事評価制度の改訂を受け、「社員の成長」を促すためのコミュニケーションツールの導入による、社員と会社がともに成長できる基盤の構築 ・前向きな気持ちをもってチャレンジできる企業風土を醸成するための土台構築のため、社員へのエンゲージメントサーベイの実施および結果のフィードバック、並びに全管理職向けにエンゲージメント向上のための研修実施 |
| キャリアパス制度の構築とキャリア形成支援 | ※脚注参照 |
| 社員の多様化した働き方に対応およびワークライフバランスに配慮した柔軟な就業形態・制度の構築 | ・在宅勤務の制度化による、ワークライフバランスに配慮した柔軟な就業環境の整備 |
(注)キャリアパス制度構築や社員のキャリアパス支援については、社内環境の整備の一環として取組みを継続して実施。
②指標及び目標
当社では、多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する主な指標を以下の通り定めております。各指標に応じた具体的な数値目標等は今後設定してまいります。
| 指標 | 2023年12月期 実績 | 2024年12月期 実績 |
| 管理職に占める女性管理職の割合 | 1.6% | 2.3% |
| 年次有給休暇取得率 | 77.4% | 81.8% |
| 平均残業時間/月 | 11.0時間 | 10.5時間 |
| 育児休業取得率 | 100.0% | 75.0% |
| 育児休業取得後の復職率 | 100.0% | 100.0% |
| 新卒採用3年目離職率 | 22.2% | 10.5% |
(注)当社グループにおける人的資本経営の取組みについては、関連する指標のデータ管理と共に、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、指標に関する実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

