現在、NIDECでは「クルマの電動化」、「ロボット活用の広がり」、「家電製品のブラシレスDC化」、「農業・物流の省人化」、「5G通信に起因する次世代技術」に焦点を置く研究開発を進めております。これら5分野は二酸化炭素排出や交通事故、高齢化といった世界が直面している課題の解決に向けて強く求められている有望な成長市場で、これらの分野に経営資源を集中的に投下していきます。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした市場の志向性を決定づける分水嶺になると考えられます。省人化・自動化の急速な進展は自動車や無人搬送用ロボット、ドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大によるデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げる要因となります。加えて、5G通信の普及がインフラ面からそれら新技術の実効性を担保します。新型コロナウイルスが産業形態やライフスタイルにもたらす不可逆の変化、並びにその先に広がる数々の社会的課題の解決に新需要を見出すことがNIDECの研究開発活動の主眼です。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は78,630百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、6,213百万円であります。
なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システム等既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。
2020/06/18 15:46