有価証券報告書-第26期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 14:52
【資料】
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【項目】
111項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、米国では緩やかな景気拡大が継続し、欧州と新興国では緩やかな景気回復と
なりました。一方、中国では景気持ち直しの動きがみられるも、成長率低下の懸念材料を抱えた状況が続きました。
日本経済は、堅調な企業収益や雇用環境の改善などにより緩やかな回復基調となりましたが、中国経済の先行き不
安をはじめ米国新政権の政策動向や不安定な欧州経済など、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等によ
り先行きは不透明な状況が続いています。
このような環境の中、当社グループでは、グローバルかつ変化の大きい事業環境においても、継続的に成長できる
収益体質を実現すべく、新製品の開発、新規市場の拡大、コストダウンを推進してまいりました。
しかしながら、当連結会計年度の売上高は208億67百万円(前年同期比13.7%減)となりました。また、営業利益は28億36百万円(前年同期比30.1%減)、経常利益は28億77百万円(前年同期比27.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億79百万円(前年同期比29.8%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(光学フィルム事業)
売上高は111億63百万円(前年同期比14.9%減)となりました。
サングラス用素膜は堅調に出荷を伸ばしました。一方、産業用や車載用LCDパネル向けの染料系偏光フィルムや楕
円偏光フィルム、並びに温度追従型楕円偏光フィルム(TEP)は、自動車部品の構成の変化や競合各社との販売競争
が激化したことにより出荷が減少し、光学フィルム事業全体では売上高が減少しました。
利益面につきましては、売上高の減少に加え為替変動の影響などの減益要因により、光学フィルム事業のセグメント利益(営業利益)は12億42百万円(前年同期比43.7%減)でありました。
(精密部品事業)
売上高は97億3百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
X線分析装置部材は堅調に出荷を伸ばしました。一方、基板フィルム貼合品は車載向けが伸長するも液晶プロジェ
クター市場の縮小により出荷が減少しました。また、無機偏光板ProFluxは競合各社との販売競争が激化したことに
より出荷が減少し、精密部品事業全体では売上高が減少しました。
利益面につきましては、売上高の減少に加え為替変動の影響などの減益要因により、精密部品事業のセグメント利益(営業利益)は15億94百万円(前年同期比14.0%減)でありました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、51億42百万円の純収入(前連結会計年度は41億37百万円の純収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益28億30百万円、減価償却費14億86百万円、たな卸資産の減少3億48百万円、仕入債務の増加4億53百万円、法人税等の支払額4億76百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、15億20百万円の純支出(前連結会計年度は17億64百万円の純支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出14億78百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億13百万円の純支出(前連結会計年度は7億42百万円の純支出)となりました。主な要因は、配当金の支払額6億22百万円であります。
以上の結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ28億円増加し、181億33百万円となりました。