当連結会計年度における我が国経済は、各種経済政策が下支えする中、円安の進行、株価の上昇、公共投資の底堅さなどから、企業の業況は幅広く改善し、設備投資も持ち直し、雇用情勢も改善しました。また、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要もあったことから、個人消費が増加するなど景気は緩やかに回復しました。
このような状況の下、当社グループは、外部環境に左右されにくい持続的な成長を実現し、企業価値を高めるべく取り組んでまいりました。具体的には、短期的な課題として掲げた「既存事業の強化」につきましては、本業での稼ぎを示す営業利益は効率化等により大幅な増益となり売上高営業利益率も8%を超えました。また、経常利益も連結決算が始まった昭和53年度(1978年度)以来の過去最高益となりました。カンパニー制につきましては、未だ顕著な成果に結びついていないものの、制度導入による改革の兆しが着実に芽生えつつあります。一方、中長期的な課題の一つである「グローバル化の推進」につきましては、国際的な競争力を高めるための開発から生産、販売、サービスまでをより強固なものにする戦略の一環として、ベトナム社会主義共和国に設立した現地法人「TOKYO KEIKI PRECISION TECHNOLOGY CO.,LTD.」での小型電磁弁月産2万台の生産体制を確立しました。もう一つの課題である「事業領域の拡大」につきましては、流体機器事業が新市場であるプラント市場向けにマイクロ波を使用した高精度の電波レベル計、油空圧機器事業は複写機市場向けに新型動的再構成プロセッサーや建設機械市場向けにクレーン車用高圧小型ピストンポンプ、油圧ショベル用RFIDシステム等の新商品をそれぞれ開発・投入しました。また、各カンパニーが保有する技術、商品、販路等を横断的に組み合わせて新事業を創出するための事業領域拡大委員会を設置し、お客様が求める課題を解決することによる新たな需要の創出にも取り組んでまいりました。具体的な事例としては、船舶港湾機器事業は船主やオペレーターを長い間悩ませていたバンカー(船舶用燃料油)の正確な計測という課題を、流体機器事業が取り扱っているオーバル社のコリオリ式流量計(質量流量計)を提案することで解決し、新たな事業領域の開拓に成功したことなどが挙げられます。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における受注高は、防衛・通信機器事業が前期を下回ったものの、船舶港湾機器事業、油空圧機器事業及び流体機器事業が堅調に推移し前期を上回ったことから、グループ全体では43,450百万円と前期比5.3%の増加となりました。売上高は、船舶港湾機器事業が国内外の新造船建造隻数が低迷し前期を下回ったものの、油空圧機器事業は海外市場の回復に加え国内市場が好調となり、流体機器事業は国内官需市場が堅調に推移し、防衛・通信機器事業は前期からの大型の繰延べ案件に加え官需市場が好調となり、それぞれ前期を上回ったことから、グループ全体では46,016百万円と前期比14.4%の増加となりました。
2014/06/30 11:16