有価証券報告書-第90期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 14:39
【資料】
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【項目】
132項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1)YKKグループの経営理念
当社グループは、“他人の利益を図らずして自らの繁栄はない”という思想に基づくYKK精神「善の巡環」を、全事業を貫く精神的支柱としています。企業は社会の重要な構成員であり、共存してこそ存続でき、その利点を分かち合うことにより社会からその存在価値が認められるものです。常に新しい価値を創造することによって事業の発展を図り、それがお客様、お取引先の繁栄につながり、社会貢献できるという考え方のもと、世界の70以上の国と地域で現地に根差した事業を展開しております。
そして、この「善の巡環」の精神を根幹とした経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」のもと、お客様に喜ばれ、社会に評価され、社員が誇りと喜びを持って働ける会社であり続けるために、商品、技術、経営の質を高めております。これらを実践するに当たって常に根底にあるのが「公正」であり、これを価値基準として経営判断を行っております。
(2)YKKグループの経営体制
当社グループは、1934年に創業者 吉田忠雄がファスナーの加工販売を始めて以降、材料から製造設備、製品まで全てを自社で開発・生産する一貫生産体制の確立や海外展開など、ファスナーに新しい価値を創造しながら事業を展開してまいりました。現在の当社グループは、当社によるファスニング事業、YKK AP㈱によるAP事業を中核とし、YKK精神「善の巡環」、経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」を共有する企業集団です。共通する考え方や理念を持ちながら、それぞれの事業に最適な経営体制で事業競争力を高めております。
第6次中期経営計画の初年度である2021年度には、両事業共通のエンジニアリング部門であった工機技術本部をファスニング事業とAP事業にそれぞれ融合し、よりスピーディーに、各事業に特化した設備開発と機械製造のエンジニアリングを行う経営体制に変更しています。併せて、研究開発部門であるテクノロジー・イノベーションセンターを当社に設置し、現状のファスニング事業とAP事業の競争力強化に直結する技術の深耕と、中長期を見据えた、将来的に両事業に資する新技術や新たな事業領域の探索を行っております。
上記経営体制のもと、可能な限り共通の基盤を持ちながらも、両事業それぞれがコーポレート・ガバナンスと事業推進を効率的かつ効果的に実施できるよう、当社及びYKK AP㈱において、執行の組織体制変更や制度変更を進めてまいりました。更に、それを監督する取締役会の実効性を高めるための取組も進めております。今後も国内外で求められる財務・非財務情報開示の拡充や、グループとしての経営管理体制の強化に引き続き積極的に取り組んでまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの考え方や詳細については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」で記述しております。
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(3)YKKグループ 第7次中期経営計画
当社グループは、2025年度から2028年度までの4年間を対象とする第7次中期経営計画を策定しました。第7次中期経営計画においては、当社グループ中期経営ビジョンとして「Prosper Together for a Sustainable Future 『持続可能な未来へ、共に発展』」を掲げ、顧客・社会・社員などのマルチステークホルダーの抱える課題に真摯に向き合い価値貢献すべく、課題解決力の追求のため「共感力」「技術革新」「人的資本」の3つを最重要ポイントとしています。
更に、当社はファスニング事業を中核とし、5極地域経営体制のもと「ONE YKKによる持続可能社会実現への貢献」を、YKK AP㈱はAP事業を中核とし、連結経営体制のもと、「収益構造の変革」と「技術革新による価値創造」を中期事業方針に掲げ、事業を推進してまいります。
なお、当社グループは、当社グループは、地球規模での環境分野への貢献が求められる中、更に高いレベルの環境経営を実現するため、2019年4月に環境への取組の長期的な方向性を示す「YKKグループ環境ビジョン2050」を策定しており、ファスニング、AP両事業がそれぞれの事業目標を設定し、地球環境に貢献する取組を継続して進めております。
セグメントごとの事業環境、事業方針及び対処すべき課題は、次のとおりであります。
(ファスニング事業)
ファスニング事業では、第7次中期事業方針として「ONE YKKによる持続可能社会実現への貢献」を掲げ、ファスニング事業が一体となるONE YKKによるバリューチェーンを構築し、更なる価値を創出してまいります。今後もアパレル業界では調達分散、サステナビリティ意識の高まりや消費者の嗜好変化に伴う小ロット・短サイクル化の進行が想定される中、多様化する顧客要望に対して迅速に応えてまいります。
第7次中期事業計画においては、前中期の「より良いものを、より安く、より速く、よりサステナブルに」のスローガンに加え、新たに「業界をリードするわくわくする商品・サービスの提供」を掲げ、顧客・社員・社会の感動体験を創出する企業への進化を図ってまいります。上記の中期事業方針を受け、「サステナビリティ対応」「わくわくする商品提案」「新たな技術によるコスト競争力追求」「グローバル×ローカル供給網最適化」「グローバルで繋がる業務基盤構築」「未獲得市場への対応強化」「社員エンゲージメント向上とYKKブランド強化」に取り組んでまいります。
「サステナビリティ対応」については、サーキュラーエコノミーへの移行を後押しする様々な商品の開発や取組を進めます。
「わくわくする商品提案」については、お客様に“わくわく”していただける商品開発・提案を目指します。縫製業者様向けにはより扱いやすい商品、一般消費者の方々に対してはより環境や安全に配慮した社会課題の解決の一助となるような商品の開発を進めます。
「新たな技術によるコスト競争力追求」については、これまで培ってきた無停止・無人生産ラインの要素技術を活用し、スマートファクトリーの基盤確立に取り組みます。また、国/地域の市場特性に応じた設備開発・導入を加速し、更なるコスト競争力強化を図ります。
「グローバル×ローカル供給網最適化」については、内製化をはじめとした地域完結型の供給体制とグローバルでの供給体制を掛け合わせた最適な供給網を構築し、ONE YKKでの納期対応及びコスト競争力の強化を図ります。
「グローバルで繋がる業務基盤構築」については、デジタル技術の活用をはじめとした各種施策を組み合わせ、顧客と生産現場、世界の工場を繋げることで、ファスニング事業のONE YKKによる顧客サービスの向上を実現します。
「未獲得市場への対応強化」については、全世界の一般消費者の方々へYKKファスニング商品を届けたいという強い信念を持ち、未獲得市場の調査・開拓を進めます。
「社員エンゲージメント向上とYKKブランド強化」については、社員に対するブランド浸透活動強化や、YKKブランドの認知度向上に向けた国内外広告やSNS施策に取り組みます。全ての事業活動及びYKKの企業価値向上の原動力となる人財育成においては、グローバルで新たな活躍・挑戦の場を設け、社員エンゲージメントの向上に向けた取組を強化します。
また、2025年度にグローバルエンゲージメント統括グループを設置し、企業価値向上に向け、グローバルで一貫した社員エンゲージメント改善活動を推進・展開してまいります。ONE YKKによる製造・技術・商品・サービスを通じて、持続可能社会の実現を目指し、イノベーティブな取組に挑戦し続けることで、YKKのブランド力を強化してまいります。
これらを実現するため、2025年度は総額803億円の設備投資を予定しております。特に、今後の成長を担うISAMEA・ASEAN・中国地域に541億円と積極的に配分し、各地域特性にあった投資をバランスよく実行するとともに、サステナビリティ関連やデジタル関連は将来に向けて重点的に投資してまいります。
(AP事業)
AP事業では、第7次中期事業方針として「収益構造の変革」と「技術革新による価値創造」を掲げました。「収益構造の変革」として、日本ではリフォーム・改装分野へのシフト、素材構成・製造供給体制の最適化を図ります。海外では更なる事業成長を進め、AP事業全体における海外販売構成比を拡大します。さらに価格改定を実施してまいります。「技術革新による価値創造」として、自動化・省人化による生産・業務プロセスの改革、社会価値創造に向けた技術開発を行ってまいります。
2025年度の事業環境は、日本においては、新設住宅着工戸数は減少するものの、3省連携補助事業の継続により、リフォーム・改装市場は底堅く推移すると見込んでおります。また、運賃及び建設施工費の上昇と建設工期の長期化を予測しております。海外においては、北米ではビル建材・住宅建材市場は前年を下回り、中国では市場は引き続き縮小傾向、台湾では住宅着工は前年並み、インドネシアでは住宅着工は増加すると見込んでおります。
このような事業環境のもと、日本においては、リフォーム・改装分野へのシフトに向けて、住宅事業では専門営業組織の設立による大手リテール部門への対応力強化等を、ビル事業では改装専門拠点強化による集合住宅の改装適齢期物件への提案強化に取り組んでまいります。また、内窓のリニューアルや中低層集合住宅向け外窓交換商品の拡充も行います。窓の高付加価値化に向けて、住宅用トリプルガラス樹脂窓やビル用アルミ樹脂複合窓の商品力を強化します。さらに、素材構成の最適化に向けて、住宅事業では、アルミ窓終息に向けた樹脂窓等の高断熱窓の販売を強化し、ビル・エクステリア・産業製品事業では、アルミ生産量拡大に取り組みます。製造供給体制の最適化に向けて、販売市場と輸送効率を考慮した製造供給体制の構築や、グローバル調達推進とサプライチェーンBCP強化、デジタル・ロボット技術による製造ラインの無人化に取り組んでまいります。
海外においては、北米のビル建材では各地域での営業体制強化や製造拠点活用による西部エリアでの販売拡大、住宅建材では南部6州における販売エリアの拡大を図ります。中国では、新築分野において高断熱商品の投入や中級市場での更なる拡販を進め、改装分野においては商品拡充や更なるチャネル拡大による拡販に取り組みます。台湾では全域における販売強化と大型物件対応の体制強化を、インドネシアでは中級上位向け商品の更なる浸透等を図ってまいります。さらに新規地域として、欧州市場への参入を検討してまいります。

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