有価証券報告書-第58期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
気候変動に対する戦略の検討にあたり、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づき、シナリオを用いた定量・定性的な分析を実施し、気候変動リスク・機会の特定、重要度の評価、当社グループに与える財務的影響を検証しました。
a. 採用したシナリオ
シナリオ分析では、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等、政府や国際機関が発行した将来予測に関するレポートを参考に「1.5℃シナリオ」と「4℃シナリオ」を採用しました。
b. 分析対象とした事業
当社グループのすべての事業セグメント(ゴルフ事業及び遊技機事業)を対象
c. 時間軸・影響度
気候関連リスク・機会を評価する際の時間軸・影響度については以下のとおりです。
d. 識別したリスク・機会の特定及び対応策
当社グループが識別しているリスク・機会のうち、事業への影響度が「中」以上のものを記載しています。
A. ゴルフ事業
(分析結果及び当該事業のレジリエンス)
当社グループは、日本全国にゴルフ場を保有しており、各ゴルフ場におけるゴルフカートやクラブハウスの照明や冷暖房、給湯等に電力や重油等の燃料を主に使用しております。先進国と同程度の炭素税が課された場合には、事業に影響を及ぼす可能性があります。また、1.5℃シナリオ及び4℃シナリオのいずれにおいても台風や豪雨によるゴルフコースの崩落や河川敷コースの浸水等により、ゴルフコースの復旧費用の発生や復旧のための一定期間の休業等が発生し、事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ゴルフカートの電動カートへの移行や、重油ボイラー設備の高効率ボイラー設備への移行を推進するため、設備更新予算を設定し事業戦略と連動させることでレジリエンスの向上に努めてまいります。
※1 61億円(ゴルフ事業におけるScope1、2に炭素税及び為替レートを乗じて算定)
・ゴルフ事業におけるScope1、2:2025年3月期の排出量214,827トン
・炭素税額 :180ドル/ t-CO2(IEA「World Energy Outlook2025」)
・為替レート:159.86円/ドル(2026年3月末レート)
※2 過去10年間の自然災害による機会損失及び復旧コストの実績値や各シナリオにおける災害リスクの影響度を分析した結果、最大の影響額は40~50億円と試算しております。
B. 遊技機事業
(分析結果及び当該事業のレジリエンス)
遊技機事業において、主要工場(群馬工場及び赤堀工場)における太陽光パネルの設置による電力の一部調達や、部品のリユース・リサイクルの推進、計画的な調達、複数購買等の実施によるサプライチェーンの強化に取り組んでおり、1.5℃シナリオ及び4℃シナリオのいずれにおいてもリスクは低減されています。今後も、リユース・リサイクルの促進や主要サプライヤーにおけるCO2排出量の削減に向けたエンゲージメントを行うことでレジリエンスの向上に努めてまいります。
気候変動に対する戦略の検討にあたり、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づき、シナリオを用いた定量・定性的な分析を実施し、気候変動リスク・機会の特定、重要度の評価、当社グループに与える財務的影響を検証しました。
a. 採用したシナリオ
シナリオ分析では、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等、政府や国際機関が発行した将来予測に関するレポートを参考に「1.5℃シナリオ」と「4℃シナリオ」を採用しました。
| シナリオ | 世界観 | 参照シナリオ |
| 1.5℃シナリオ | 2050年頃までにカーボンニュートラルを目指し、世界規模で低炭素化が推進され、政府による炭素税の導入等の厳しい法規制の施行や、低炭素技術の発展により温室効果ガスの排出は抑制され、また、異常気象の規模や頻度の拡大は抑制される。 | IEA Net Zero Emissions by 2050 Scenario (NZE) IPCC:AR6 SSP1-1.9 |
| 4℃シナリオ | 政府による現行を上回る気候対策は実施されず、異常気象の激甚化が顕著に表れる。 | IEA Stated Policies Scenario (STEPS) IPCC:AR6 SSP5-8.5 |
b. 分析対象とした事業
当社グループのすべての事業セグメント(ゴルフ事業及び遊技機事業)を対象
c. 時間軸・影響度
気候関連リスク・機会を評価する際の時間軸・影響度については以下のとおりです。
| 時間軸 | リスク・機会の発現時期 |
| 短期 | 2年内 |
| 中期 | 2年超~10年以内 |
| 長期 | 10年超 |
| 影響度 | 財務的影響額 |
| 軽微 | 営業利益1億円未満 |
| 小 | 営業利益1億円以上15億円未満 |
| 中 | 営業利益15億円以上50億円未満 |
| 大 | 営業利益50億円以上 |
d. 識別したリスク・機会の特定及び対応策
当社グループが識別しているリスク・機会のうち、事業への影響度が「中」以上のものを記載しています。
A. ゴルフ事業
(分析結果及び当該事業のレジリエンス)
当社グループは、日本全国にゴルフ場を保有しており、各ゴルフ場におけるゴルフカートやクラブハウスの照明や冷暖房、給湯等に電力や重油等の燃料を主に使用しております。先進国と同程度の炭素税が課された場合には、事業に影響を及ぼす可能性があります。また、1.5℃シナリオ及び4℃シナリオのいずれにおいても台風や豪雨によるゴルフコースの崩落や河川敷コースの浸水等により、ゴルフコースの復旧費用の発生や復旧のための一定期間の休業等が発生し、事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ゴルフカートの電動カートへの移行や、重油ボイラー設備の高効率ボイラー設備への移行を推進するため、設備更新予算を設定し事業戦略と連動させることでレジリエンスの向上に努めてまいります。
| 項目 | リスクの概要 | 時間軸 | 影響度 | 対応策 | |
| 1.5℃ シナリオ | 4℃ シナリオ | ||||
| 移行リスク | ■ 炭素税の導入 自社のGHG排出量に応じた炭素税の課税によるコスト増加 | 中・長期 | 大 (※1) | ― | ■ ゴルフカートやボイラー設備等の電化推進による化石燃料の削減 ■ 照明のLED化や省エネ設備の導入等による省エネ対策 |
| ■ 炭素税の導入 サプライヤーに課される炭素税がすべて価格に転嫁され、原材料等の調達コストが増加 | 中・長期 | 中 | ― | ■ 環境配慮型製品への移行 ■ 主要サプライヤーとのエンゲージメント強化 | |
| 物理的リスク | ■ 平均気温の上昇 酷暑による来訪客の減少やプレー時間の短縮による売上減少や酷暑対策のための投資増加 | 中・長期 | 小 | 中 | ■ 送風機付きゴルフカートの導入 ■ 首都圏・主要都市のゴルフ場におけるナイター設備の導入 ■ 暑さに強い芝への張り替え |
| ■ 異常気象の激甚化 台風の勢力・頻度増加や豪雨によるゴルフ場の営業日の減少や防災・復旧コストの増加 | 中・長期 | 中 (※2) | 中 (※2) | ■ 早期の営業再開に向けた災害復旧計画の作成と実行 ■ 強風・豪雨対策の実施 | |
※1 61億円(ゴルフ事業におけるScope1、2に炭素税及び為替レートを乗じて算定)
・ゴルフ事業におけるScope1、2:2025年3月期の排出量214,827トン
・炭素税額 :180ドル/ t-CO2(IEA「World Energy Outlook2025」)
・為替レート:159.86円/ドル(2026年3月末レート)
※2 過去10年間の自然災害による機会損失及び復旧コストの実績値や各シナリオにおける災害リスクの影響度を分析した結果、最大の影響額は40~50億円と試算しております。
B. 遊技機事業
(分析結果及び当該事業のレジリエンス)
遊技機事業において、主要工場(群馬工場及び赤堀工場)における太陽光パネルの設置による電力の一部調達や、部品のリユース・リサイクルの推進、計画的な調達、複数購買等の実施によるサプライチェーンの強化に取り組んでおり、1.5℃シナリオ及び4℃シナリオのいずれにおいてもリスクは低減されています。今後も、リユース・リサイクルの促進や主要サプライヤーにおけるCO2排出量の削減に向けたエンゲージメントを行うことでレジリエンスの向上に努めてまいります。
| 項目 | リスクの概要 | 時間軸 | 影響度 | 対応策 | |
| 1.5℃ シナリオ | 4℃ シナリオ | ||||
| 移行リスク | ■ 炭素税の導入 サプライヤーに課される炭素税がすべて価格に転嫁され、原材料等の調達コストが増加 | 中・長期 | 中 | ― | ■ リユース・リサイクルの促進 ■ 主要サプライヤーとのエンゲージメント強化 |