当社企業集団が属するステンレス鋼業界におきましては、ニッケルをはじめとした原料価格が弱含みに推移するなか、流通各社は引き続き価格維持に努めたものの、ステンレス鋼市況は軟調な動きとなりました。また、全般に需要が減退傾向となったことにより、流通市場は盛り上がりに欠ける展開となりました。一方で令和5年暦年のステンレス鋼生産量(熱間圧延鋼材ベース)は、需要減退により194.9万トンと前年を20.1%下回りました。
このような状況のなか、当社企業集団の連結業績は、主力事業であるステンレス鋼その他金属材料の販売事業において、在庫販売に重点をおいた営業を推進するとともに、加工品やチタンなどの高付加価値商品の拡販にも注力したものの販売数量の減少により、売上高は前連結会計年度に比べ3.2%減少の52,113,401千円となりました。利益面では、販売数量の減少に加え原価上昇による利幅の縮小から売上総利益率が低下したことに加え、貿易保険の不正受給が判明したことに伴い貸倒引当金等を計上したことにより、営業利益は前連結会計年度に比べ51.2%減少の2,083,970千円、経常利益は48.1%減少の2,259,780千円、親会社株主に帰属する当期純利益は54.2%減少の1,296,059千円となりました。
ステンレス鋼その他金属材料の販売事業
2024/06/20 11:31