有価証券報告書-第81期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/18 9:23
【資料】
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【項目】
165項目
(3) 人的資本に関わる戦略・取組等
① 人的資本経営の考え方
企業理念の実現に向けて、当社グループは「社員」が最大の資産と考えております。企業理念のValuesに「みんなが幸せになれる企業」を掲げており、お客様や社会への貢献、並びに社員の人間的な成長を最大限サポートすることを、経営の重要課題と位置付けております。
社員が人間的に成長し、お客様への付加価値提供の礎となる幅広い知識・専門性を備えることが、当社グループの企業価値向上の源泉となるという考え方の下、社員を最大の資産とする人的資本経営を実践しております。この実践を通じて、企業として「選ばれ続けるテクニカル商社」へと進化を続けることを目指しております。
② 人材育成・社内環境整備に関する方針と取組状況
当社の企業理念や経営戦略に資する有能な人材を確保・育成することが、人材育成及びそのための環境整備の基本方針・目的となります。
当社では、社員がモチベーションやスキルを継続的に向上させるための企業風土や文化を醸成すると共に、環境を整備して成長機会を提供していくことが重要と考え、その実現を念頭に人的資本投資を積極的に行っております。
具体的には以下のような取組を行っております。
(a) 人事制度の高度化
当社は、2022年に人事制度を見直しました。具体的には、「社員を大切にする」「成果主義をより鮮明にする」「男女・国内外平等を実践する」「モチベーションが上がる仕組みとする」を基本方針に、外部水準を意識した給与水準への是正など処遇の改善に資する給与制度の改定や、ダイバーシティを念頭に女性や外国人社員が多様な働き方とキャリアパスを選択できるような等級制度の再構築を行いました。また、業績評価や能力評価による適正な評価、評価に見合った処遇を目的に、評価制度も見直しました。キャリア申告制度を導入し、社員が異動等に係る希望を申告できる環境も整備しました。
2024年度以降は、人事制度見直し後の運用状況に関して外部の専門会社によるモニタリング等を通じて課題を整理し、当社により適した形に評価制度を改定して、2026年4月に新制度の運用を開始しました。シニア人材の活用に関する仕組の検討も開始しており、今後もこうした取組を通じて、社員のモチベーションやエンゲージメントの向上を図ってまいります。
(b) 処遇改善
2022年の人事制度改定に伴う給与水準の引き上げに加えて、物価上昇等のマクロ環境や外部水準を踏まえて、3年連続で賃上げを実施しました(2024年4月、2025年4月、2026年4月)。また、2023年4月には、退職金制度の見直しを図り、従来の退職金制度に加えて、確定拠出型年金制度を導入しました。2025年には、賞与水準を引き上げ、所得補償保険(GLTD保険)に加入しました。加えて、2026年4月には、多様化する福利厚生に関する社員ニーズを踏まえ、外部専門会社を活用した新たな福利厚生制度(カフェテリアプラン)を導入しました。
(c) 採用強化
成長戦略を実現するためには人材の確保は重要な課題であり、新卒の定期採用に加えて、多種多様なスキルを持つ中途採用も積極的に行っております。
新卒採用では、応募者の拡大を図るべく、初任給を引き上げると共に、当社HPの採用ページを刷新し、また「日本電計と計測の世界」という当社を理解しやすい会社案内も作成しました。更に、大学3年生を対象とした就業体験(「1DAY仕事体験」)の内容を充実化させ、2025年度には全17回開催で79名に参加を頂きました(2023年度10名、2024年度39名)。こうした活動を通じて、入社後のミスマッチによる離職防止にも努めております。
業績や事業領域の更なる拡大を図るためには技術や経験を有する人材の確保が不可欠であることや、新卒者の採用競争激化を踏まえ、中途採用にも注力しております。中途採用チャネルを拡充すると共に、外部の人材専門会社との連携を強化することで、採用プロセスや採用体制の見直しを進めつつ、中途採用の拡大を図っております。
こうした取組の結果、2025年度は63名(新卒13名、中途50名、前年比21名増加)を採用しました。また、2026年4月入社の新卒者は7名となります。採用競争は引き続き激しい状況ではありますが、今後も採用強化を図ってまいります。
(d) 教育体制充実
等級制度の改定に合わせて、等級定義も見直しました。従来から実施している新入社員研修や管理職研修等に加え、各等級で期待されるスキル・能力を、習得・育成するための階層別研修や職種毎の職務別研修等、体系的な研修制度の構築を進めております(2025年度には研修マトリックスを整備)。
2023年度以降、社員向け研修の充実化も順次図っております。2025年度には、選抜した執行役員を対象に外部の経営幹部養成プログラムに参加させる制度を導入すると共に、次のマネジメント層を担う階層向けには管理職研修(昇格教育プログラム)を実施し、また全社員を対象に金融リテラシー向上のための研修を行う等、合計33回の研修を実施しました。また、マネジメント層の育成(リスキリング等)を目的に、自己啓発サービスを2026年3月に試行的に導入しました。企業理念を実践し、環境変化に柔軟に適応できる人材を育成するため、外部機関による研修のほか、内部研修講師の育成も徐々に進めております。
今後も個々人の能力開発を実施することにより、組織力向上を図ってまいります。
以上の取組を通じて、2025年度の社員エンゲージメントサーベイでは、総合満足度4.00(2024年度調査比+0.10点)、勤続意向4.12(同+0.06点)、と前年対比で引き続き向上させることができました。
一方で、人事部態勢・機能の更なる強化、評価制度の浸透、社員の能力開発に資する研修制度の充実、離職防止策の検討・実施、シニア人材活用制度の導入等、取り組むべき課題は多く残っております。今後もこうした取組の強化を通じて、社員のモチベーション・スキル向上を図り、社員のエンゲージメントを高め、当社の持続的な成長に繋げてまいります。また、人的資本経営の高度化を念頭に、経営戦略及びその遂行に向けた人材戦略の策定・見直しにも引き続き取り組んでまいります。

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