有価証券報告書-第65期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/27 15:44
【資料】
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【項目】
118項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、所得・雇用環境の改善、輸出や生産の持ち直しを背景に、景気は緩やかな回復基調が見られましたが、個人消費の回復は力強さを欠いたものとなりました。また、米国新政権の政策の実現性、英国のEU離脱問題、中国をはじめとした新興国経済の下振れリスクなどもあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループ関連業界におきましては、公共投資は堅調さを維持するものの、住宅投資はおおむね横ばいから弱含みに転じて推移するなど、建設需要は引き続き厳しい状況で推移しております。
このような状況のもとで、当社は自社製品の拡販、新規販売先の開拓や休眠客の掘り起こしなどの営業活動を展開するとともに、産業資材、鉄構資材、電設資材においてユーザーのニーズを的確にとらえ、付加価値の高い製品の開発と商品調達機能をさらに強化し、連結子会社との事業拡大を図ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は50,410百万円(前期比0.4%増)と増収になりました。
利益面につきましては、販売費及び一般管理費の増加はありましたが、製造原価や仕入原価の削減に取り組み、売上総利益率は前期の21.2%から1.0ポイント上昇し、営業利益は3,516百万円(同2.2%増)、経常利益は3,614百万円(同2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,497百万円(同11.5%増)と増益になりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
<産業資材>公共投資は緩やかに動き始め、地方の工事物件にも積極的に絡み、また、企業の設備投資も堅調で、現場用品や物流荷役機器は伸長したものの、前期、業績の上積み要因であった除染工事の仮置場向け商材や太陽光発電の架台関連の需要の落ち込みを補うまでには至らず、当セグメントの売上高は29,833百万円(前期比1.0%減)となりました。利益面につきましては、輸入商材の売上総利益が改善し、セグメント利益は2,261百万円(同6.3%増)となりました。
<鉄構資材>第1四半期停滞感のあった鉄骨需要は、インバウンド需要を見込んだホテルの建設やネット通販の台頭による物流施設など、民間建築物件は安定して推移し、鉄構資材の商材の受注も比較的堅調で、当セグメントの売上高は12,432百万円(前期比4.8%増)となりました。利益面につきましては、製造原価の削減に取り組みました結果、セグメント利益は1,052百万円(同3.4%増)となりました。
<電設資材>商業施設やマンションの改修・新築工事などは堅調に推移し、工場や商業施設のLED照明への入替工事物件等により第3四半期以降は前年を上回り、当セグメントの売上高は8,144百万円(前期比0.8%減)となりました。利益面につきましては、競合他社との受注競争は引き続きあり、売上総利益率は0.1ポイント低下し、また販売費及び一般管理費では、直需・制御関連・住宅設備事業強化のため人員拡充を図ったことによる人件費の増加等により、セグメント利益は202百万円(同31.1%減)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末(7,594百万円)と比較して1,065百万円増加し、8,660百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、前年同期に獲得した資金(1,945百万円)と比較して792百万円増加し、2,737百万円の資金を獲得しました。
これは、売上債権の増加542百万円及び法人税等の支払い1,256百万円等により資金を使用した一方で、税金等調整前当期純利益の計上3,612百万円、減価償却費の計上438百万円、仕入債務の増加475百万円等により資金を獲得したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、前年同期に使用した資金(829百万円)と比較して183百万円減少し、646百万円の資金を使用しました。
これは、有形固定資産の取得629百万円等により資金を使用したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、前年同期に使用した資金(1,092百万円)と同等に、1,032百万円の資金を使用しました。
これは、配当金の支払い608百万円、自己株式の取得418百万円等により、資金を使用したことによります。