有価証券報告書-第59期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/17 11:42
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の継続的な拡大等により景気は緩やかな回復基調にありますが、原材料・電気料金の高留まりや物価上昇に伴う消費支出が低迷しており、加えて中東情勢の緊迫化や米国の対外政策による供給・物流面の不安定化が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましては、名目賃金は継続的な増加傾向が見られるものの、これを上回る物価上昇により、生活防衛的な節約志向はますます強まっており、業種業態を超えた競争激化や原材料価格の高騰、電気料の高留まり等、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループは「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」の企業理念のもと、第四次中期経営計画(第58期~第60期)を進めております。
第四次中期経営計画では「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を経営方針とし、「お客さまを笑顔にする商品の提供」「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」「事業を通じた地域社会の課題解決」の5つを重点課題として、以下の施策に取り組んでまいりました。
「お客さまを笑顔にする商品の提供」については、多様化するお客さまニーズに応えるため、健康志向・簡便即食商品を拡充するとともに、節約志向に応えるPB商品の拡大や300品目をお値打ち価格で提供する食卓応援企画などを継続して実施いたしました。また、2025年6月より、各自治体の子育て応援企画と連携した施策「ハピマル」として、毎週土・日曜日にお買い物金額から5%を割り引くサービスを行っております。
「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」については、店舗運営の標準化により顧客満足度の向上を図るとともに、最新MDを基調とした店舗改装を順次実行しております。また、お客さまのライフスタイルの変化や多様なニーズに応えるため、当社の基本的な営業時間の見直しを行うとともに、2025年8月には、公式ECサイト「albisオンラインショップ」を開設いたしました。店舗投資については、2025年8月に小商圏戦略店舗の富山県内一号店となる「アルビスくらすSOGAWA」(富山県富山市)を新規オープンいたしました。また、建替え新店として、「大広田店」(旧ルミネス店 富山県富山市)、「太閤山店」(旧パスコ店 富山県射水市)をオープンし、「杜の里店」(石川県金沢市)、「丸の内店」(富山県高岡市)を「アルビスくらす」として改装オープンするほか、「呉羽本郷店」(富山県富山市)の改装を実施いたしました。
「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」については、新入社員から経営幹部までの各階層に応じた研修を実施するとともに、DX人材や女性管理職育成に向けた教育プログラムを実施いたしました。また、従業員が健康でやりがいを感じながら働ける職場環境の実現を目指し、賃金改定に加え、福利厚生制度の見直しを実施するとともに、パート社員については評価制度を見直し、業務遂行レベルに応じて短期で昇給できる制度を導入いたしました。なお、当社は、従業員の健康保持・増進に向けた健康経営の推進を最も重要な取り組みと位置付けており、この度、健康経営優良法人2026に認定されております。
「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」については、店舗運営の標準化や電子棚札(ESL)の導入等により店舗生産性の向上を図るとともに、プロセスセンターにおいては継続的な原価改善と品質向上に努めております。また、2025年11月に海産プロセスセンターを新たに稼働しており、同センターではお客さまのニーズの高い魚惣菜の製造や魚の一次加工等を行い、店舗での品揃えの安定や店舗作業の効率化に取り組んでおります。
「事業を通じた地域社会の課題解決」については、地域社会における食品スーパーマーケットの重要性が高まっていることを踏まえ、地域行政との連携を強化し、課題解決に取り組んでおります。2026年2月に、石川県野々市市と、健康増進・子育て支援・防災、安心・安全なまちづくりなど6分野について包括連携協定を締結いたしました。また、リレーフードドライブ活動の実施や無人フードドライブボックスの設置などを通じて、地域課題である食品ロス削減や子ども食堂への食材の提供に継続して取り組んでいるほか、お買い物支援と地域の見守りに取り組む「移動スーパー」を2026年3月末現在24台で運行しております。
2050年の脱炭素社会実現の一環として、温室効果ガス(GHG)の測定のほか、SDGs目標達成へ向けた環境保全への活動を「albis Green Action」と総称し取り組んでおり、店舗では、トレー・ペットボトル回収などのリサイクル活動に加え、再生可能エネルギーの導入を推進しており、2026年3月末時点で23店舗とプロセスセンターに太陽光パネルを設置するとともに、食品廃棄量の削減に向け、消滅型の生ごみ処理機(10店舗)や循環型の生ごみ処理機(4店舗)を導入するなど、サステナブルな生活提案と環境負荷低減を推進しております。
以上の結果、当連結会計年度は、建替え新店(2店舗)周辺の既存店舗での影響や建替えのため一時閉店したタピス店の影響はあったものの、前期新店(1店舗)の通期化や建替え新店の効果により、営業収益100,952百万円(前年同期比2.8%増)となりました。利益面では、競争対応による粗利率の低下や急激な相場変動等の影響はあったものの、高利益商品やPB商品等の販売拡大とプロセスセンターの原価改善により、売上総利益率は前期と同水準となりました。また、賃金増など人的資本への投資に加え、店舗投資に係る減価償却費が増加した影響等により、営業利益2,155百万円(前年同期比4.5%増)、経常利益2,417百万円(前年同期比7.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,324百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ5,658百万円増加し、58,548百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金の増加額2,300百万円、売掛金の減少額254百万円、商品の増加額149百万円、建物及び構築物(純額)の増加額3,370百万円、土地の増加額824百万円、建設仮勘定の減少額874百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ4,996百万円増加し25,564百万円となりました。
この主な要因は、買掛金の増加額143百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加額1,329百万円、その他の流動負債の減少額94百万円、長期借入金の増加額3,740百万円、リース債務の減少額141百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ661百万円増加し、32,984百万円となりました。
この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,324百万円、配当金592百万円、自己株式の取得670百万円、その他有価証券評価差額金の増加額552百万円等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,300百万円増加し、8,519百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4,890百万円(前連結会計年度は3,060百万円)となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの内訳は、税金等調整前当期純利益が2,056百万円、減価償却費2,644百万円、減損損失9百万円、支払債務の増加額137百万円等による資金の増加と、棚卸資産の増加額238百万円、法人税等の支払額727百万円等による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,015百万円(前連結会計年度は4,907百万円)となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの内訳は、有形固定資産の取得による支出5,978百万円等による資金の減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,313百万円(前連結会計年度は2,478百万円)となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は、長期借入れによる収入8,000百万円による資金の増加と、長期借入金の返済による支出2,930百万円、リース債務の返済による支出493百万円、配当金の支払額592百万円、自己株式の取得による支出670百万円等による資金の減少であります。
④ 販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
部門別金額(百万円)前年同期比(%)
生鮮食品49,441101.9
非生鮮食品50,009103.7
スーパーマーケット部門売上高計99,451102.8
その他399100.8
売上高合計99,850102.8

(注) 1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。
2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。
3.その他は、外販部門売上高等であります。
4.売上高合計には、不動産賃貸収入を含めておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
部門別金額(百万円)前年同期比(%)
生鮮食品29,962101.5
非生鮮食品37,573104.1
スーパーマーケット部門仕入高計67,536102.9
その他9388.0
仕入高合計67,629102.9

(注) 1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。
2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。
3.その他は、外販部門仕入高等であります。
4.惣菜・日配の金額には、原材料仕入高が含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益100,952百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益2,155百万円(前年同期比4.5%増)、経常利益2,417百万円(前年同期比7.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,324百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
営業収益の増加(前期比2,766百万円増)の主な要因は、建替新店2店舗の周辺既存店舗での減収影響や一時閉店した店舗の影響として515百万円の減少はあったものの、前期に出店した新店の売上高が前期比1,588百万円増加したこと、当期建替新店の売上高が3,004百万円増加したこと等であります。
営業利益の増加(前期比91百万円増)の主な要因は、新規出店(建替新店含む)及び店舗改装費用、人件費等の増加の影響を受け、販売費及び一般管理費が前期比770百万円増加したこと、プロセスセンターの原価改善やPB商品等を中心とした高利益商品の販売拡大の取り組みにより、売上総利益が780百万円増加したこと等によるものであります。
経常利益の減少(前期比188百万円減)の主な要因は、借入金の増加に伴う利息の増加(前期比60百万円増)等によるものであります。
親会社株主に帰属する当期純利益の減少(前期比297百万円減)の主な要因は、経常利益の減少188百万円、特別損失の増加148百万円等によるものであります。なお、この結果、自己資本利益率は前連結会計年度5.09%から当連結会計年度4.06%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが4,890百万円の収入となり、前連結会計年度と比較して1,829百万円の増加(前連結会計年度は3,060百万円)となりました。増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益の減少328百万円、売上債権の増減額の増加190百万円、棚卸資産の増減額の増加69百万円、支払債務の増減額の増加863百万円等であります。
店舗の出店や改装等により投資活動によるキャッシュ・フローは6,015百万円(前連結会計年度は4,907百万円)の支出となり、投資のための借入金が増加したことにより財務活動によるキャッシュ・フローは3,313百万円(前連結会計年度は2,478百万円)の収入となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末における残高は、前連結会計年度末より2,300百万円増加し、8,519百万円となっております。
b.財務に関する基本的な考え方
当社グループは、事業の成長を重要な戦略として位置付けており、当該基盤となる財務健全性を維持することを基本方針としております。
当社グループは、食品スーパーマーケットを多店舗展開しており、回収した売上金を日々蓄積することにより手元資金の流動性が確保されております。一方で、当該流動性を高め多くの資金を確保するためには、店舗数増加による事業の成長が重要と考え、積極的に店舗へ投資しております。
財務健全性に関する具体的な目標指標は設定しておりませんが、当連結会計年度末の総資産借入金比率19.9%、売上高借入金比率11.7%であり、同業他社と比較して財務健全性は確保されているものと判断しております。
財務基盤の安定化は、安定した株主還元を維持するために重要と考えており、適切な設備投資と資金調達のバランスを保ち、今後も資本コストの低減に努めてまいります。
c.資金需要の主な内容
当社グループの運転資金の需要は、商品代金、人件費、販売費、設備費、その他店舗経費等であり、日々蓄積している売上金回収額から支払っているため、資金の手元流動性は十分に確保されております。一方で、キャッシュレス比率の高まりによる現金回収の遅れや、納税資金、賞与資金等の一時金の支払いにおいて資金需要が生じております。
また、当社グループは事業の成長のため継続的に出店及び改装に係る設備資金需要が生じております。
d.資金調達
当社グループの事業活動のために必要な資金は、運転資金については内部資金または短期借入金で行い、出店及び改装等の設備資金については、内部資金または長期借入金による資金調達を基本としております。設備資金の調達に際しては、金利動向を見ながら有利な条件で調達する方針としております。
また、緊急の資金需要が生じる場合を想定し、複数の金融機関に対して当座貸越契約を締結しております。
今後の事業拡大に伴う、店舗運営に必要な運転資金、設備資金の調達に関して、問題なく調達可能と認識しております。なお、投資案件によっては、営業キャッシュ・フローを上回る場合も想定されますが、この場合は、財務健全性の維持を優先し、種々の方法を検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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